【完】太陽の王が愛する妖精王の寵児

奏直

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70.疑問です

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「でわ私もずっと疑問だった事を聞いて良いですか?ラピスラズリの誓いは何故、子供には教えられないのですか?今回の私が護られた様にジークのお母様も護ったのでしょう?なのに何故?」

「リアよ人の気持ちは移ろう事もある。それは誰にも責められない。それに妖精王は妻を縛る為に行ったのではなく"私には君だけだ"という誓いを捧げたのだ。それに妻も応じた。それが護りになっただけだ。それがラピスラズリの誓いだ。そしてその誓いは絶対だ。他の者を愛してしまっても変えられない。誓い合った2人の間にしか子供は出来ないしその行為も出来ないからだ。その事を幼い者が理解出来るか?興味本位で行わないと言えるか?断言はできないだろう?」

「そうですわね。」

「それに誓いをした者に手を出せば文献にもあるが"ラピスノ花嫁ニ手ヲ出セバソノ身ハ凍テツキ、ラピスノ花婿ニ手ヲ出セバソノ花ヲカラス"事になる。」

「呪われるって事…ですよね?」

ーあの時の私を見ている様だ…

「手を出した者がどうなるか想像つくか?」

「凍てつきは凍るって事で花を枯らすは…」

「簡単に言えば子を成せなくなる。そういった事も出来なくなると言う意味だ。」

「ん?」

「あ~私は以前この話をしなかったか?したよな?ジーク代わりに説明しろ‼︎」

ー父親として娘に話すのは恥ずかしいのだろうな。

「つまり花嫁に…私達の場合フィアに手を出せばその者は男としてその…機能しなくなるという意味で、花婿は私だな…に手を出せば老いて子を産めなくなるという意味なんだよフィア。」

「あ~だから……だからお母様はリズベット夫人をお父様に会わせなかったのですね。リズベット夫人の気持ちに気づいていたから。」

ー今、話す時にあった間は何だ?やはり襲われそうになった事があるのか?

「流石は私の娘ねリア。男の人には難しいのかしら?娘達は皆な気づくのにね。」

「つまりアリシアはリズベットが花を枯らさない様にしていたという事か?」

「そうよ。でも彼女の為じゃないわよ!そうなったら彼女がネイトに何かしようとしたって事じゃない。そんなの嫌だわ!」

「アリシア‼︎」

ーアリシア夫人はネイト侯爵が本当に好きなんだな…良い夫婦だな…私もフィアとそうなりたいな。でも、その前に色々…色々聞いておかなければならない事があるよな…

「なぁ俺の質問の答えは?忘れてない?」

『あ~』

ー忘れてた。ウィルが言ってたのは…

「接点か…貴族なら王立学園で多少なりとも接点は出来るだろうが…明確な接点は見つかってないんだよな…でも何処かに繋がりはあるよな…まさか、ルドではなくウィルに指摘されるなんて…。」

「どういう意味だよジーク‼︎」

「そのままの意味ですわウィル兄様。」

「リア?何でそんな事言うんだよ。俺のこと嫌いか?そうなのか?」

「えっ?大好きですよ?何でですか?」

「ねぇリアにはウィルとジークの会話何て聞こえていたの?」

「ジークはウィル兄様もいい判断をしていると仰ったのですわよね?」

ーうん。フィアごめん。本当はジークに指摘されるなんてショックだって意味だったけどフィアが言う事が正しいね。

「そうだよフィア。さすが私の事をよく分かっているね。」

「それは絶対嘘だろ⁉︎」
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