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65.ラディウス王国
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「この国は初代国王ラディウスがこの地を護っていた妖精王ルベリオンと建国した国だったな。その際ラディウス国王に仕えていたのがオーウェン、ベザルデ、バンガス、ヴェルド家の者達で今では古参になるな。今でもその名残で定期的に四侯会議を開いていたな。そう言えば侯爵達が出会ったのも四侯会議だったと言っていたな。」
「えっ?お父様とお母様が出逢われたのは夜会ではないのですの?」
「そうねぇ正確に言えば四侯会議で一目惚れをしたの。その後開かれた夜会には四侯以外の貴族も参加するから話す事もできないかと思っていたのだけどネイトが話しかけてくれて…でも貴族として産まれた私は諦めようと思ったの。想いがあっても結ばれないことの方が多いから…でもネイトは私に婚約の申し出をしてくれて、それでお互い一目惚れだったと分かったのよね。」
「そうだったのね。」
「でも私達の出会いは普通だと思うのよリア達に比べたらね。」
「ゴホンッ、話が逸れている。ジークが言った通りだが詳しく言うとラディウス国王は妖精王ルベリオンの妹君に、妖精王ルベリオンはオーウェンの娘に一目惚れしてな。想いが通じ合ってからは伴侶と自分達の子孫を未来永劫守る為に国を起こしたというのが建国の理由なんだ。また、種族が違う事で不安に思う妻のためにお互いを唯一とする誓いをしたのがラピスラズリの誓いの起源だとされている。」
「何故ラピスラズリの誓いと言われていますの?」
「それはな"天空の欠片"であるラピスラズリを用いて行うからだ。そのラピスラズリを通して妖精王が互いを唯一無二とする誓い…契約を結ぶ。だから今もラピスラズリがないと誓いは行えない。だがラピスラズリは貴重だからな誓いを行う時には王と四侯のいる地に保管されているものを使い行うんだ。」
「でも私とジークは誓いを行ったわよ?」
「それは…どういうこどだジーク。」
「ラピスラズリ……持っているんですよ。今もほらこれ。父が母に送った指輪にラピスラズリが使われていて、それをペンダントにして持っていた。両親が私に持っているように強く言っていたのはそのためかな?」
「ジェイド達が私達の目を盗んで誓えたのはそれがあったからか!という事は協力者は当時の国王か?王妃か?それともお2人か?全くジェイド達ときたら…まぁ幼いジークにラピスラズリの誓いについて語る程だからな…」
「そのおかげで私はフィアを唯一の伴侶として迎えられるわけだ。両親には感謝しかないな。」
「お2人が懐かしいわねぇ…。あっ!話を続けるわね!妖精王は妻の侍女に月の妖精ルーナ様達3人を付けられ、また妹君の伴侶であるラディウス国王に光のルクス様が加護を授けられたの。以来、王族には…正確に言うと国王の器なる血統の者にルクス様の加護が受け継がれているわ。因みにこれが妖精の加護の始まりね。ラディウス国王と妹君の子供には太陽のソル様も加護をお与えになられたと言われているわ。妖精王ルベリオンの子は後継ぎのいなかったオーウェン家の当主となるの。妖精王の子の家系がオーウェン侯爵家になるの。だからオーウェン家は妖精達に愛されているのよ。」
『!!!!』
「えっ?お父様とお母様が出逢われたのは夜会ではないのですの?」
「そうねぇ正確に言えば四侯会議で一目惚れをしたの。その後開かれた夜会には四侯以外の貴族も参加するから話す事もできないかと思っていたのだけどネイトが話しかけてくれて…でも貴族として産まれた私は諦めようと思ったの。想いがあっても結ばれないことの方が多いから…でもネイトは私に婚約の申し出をしてくれて、それでお互い一目惚れだったと分かったのよね。」
「そうだったのね。」
「でも私達の出会いは普通だと思うのよリア達に比べたらね。」
「ゴホンッ、話が逸れている。ジークが言った通りだが詳しく言うとラディウス国王は妖精王ルベリオンの妹君に、妖精王ルベリオンはオーウェンの娘に一目惚れしてな。想いが通じ合ってからは伴侶と自分達の子孫を未来永劫守る為に国を起こしたというのが建国の理由なんだ。また、種族が違う事で不安に思う妻のためにお互いを唯一とする誓いをしたのがラピスラズリの誓いの起源だとされている。」
「何故ラピスラズリの誓いと言われていますの?」
「それはな"天空の欠片"であるラピスラズリを用いて行うからだ。そのラピスラズリを通して妖精王が互いを唯一無二とする誓い…契約を結ぶ。だから今もラピスラズリがないと誓いは行えない。だがラピスラズリは貴重だからな誓いを行う時には王と四侯のいる地に保管されているものを使い行うんだ。」
「でも私とジークは誓いを行ったわよ?」
「それは…どういうこどだジーク。」
「ラピスラズリ……持っているんですよ。今もほらこれ。父が母に送った指輪にラピスラズリが使われていて、それをペンダントにして持っていた。両親が私に持っているように強く言っていたのはそのためかな?」
「ジェイド達が私達の目を盗んで誓えたのはそれがあったからか!という事は協力者は当時の国王か?王妃か?それともお2人か?全くジェイド達ときたら…まぁ幼いジークにラピスラズリの誓いについて語る程だからな…」
「そのおかげで私はフィアを唯一の伴侶として迎えられるわけだ。両親には感謝しかないな。」
「お2人が懐かしいわねぇ…。あっ!話を続けるわね!妖精王は妻の侍女に月の妖精ルーナ様達3人を付けられ、また妹君の伴侶であるラディウス国王に光のルクス様が加護を授けられたの。以来、王族には…正確に言うと国王の器なる血統の者にルクス様の加護が受け継がれているわ。因みにこれが妖精の加護の始まりね。ラディウス国王と妹君の子供には太陽のソル様も加護をお与えになられたと言われているわ。妖精王ルベリオンの子は後継ぎのいなかったオーウェン家の当主となるの。妖精王の子の家系がオーウェン侯爵家になるの。だからオーウェン家は妖精達に愛されているのよ。」
『!!!!』
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