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16.大事な話
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私はフィアと誓いあってから数日間は浮かれていた。
だが、フィアとの関係がこのままで良いとは思っていなかった私は、先ずは叔父や臣下それからフィアの両親に許可を得なくてはならいと考えていた。
フィアと恋人になれたが婚約者となった訳ではなかった。
私達の気持ちは固まっていたとしても皆の理解を得る、その為に私は一度王都に戻らねばならなかった。
ーフィアにラディウス国王だといつ伝えるべきか…今でさえ名ばかりの王だと自覚しているが叔父達に理解してもらえるか…フィアとのことは後悔していない…していない…が問題になるよな…婚約者同士だった両親の時も問題になったからな…私達は両親の時よりも問題になるだろうな…私達は婚約もしていないのだから…
「フィアと離れたくはないが、やはり一度王都に戻って事情を説明して皆の理解を得ることが先決か。ラピスラズリの誓いをしたことは腕の紋章を見せれば信じるだろうから、フィアにはその前に全て話そう。フィアも流石に驚くよな……そうだ、フィアの事も詳しく聞かないとな。」
自身に問題が多い事を理解しているが出来ることから進めるしかない。
とにかく先ずは叔父の予定を押さえるため叔父宛に手紙を書く。
叔父の都合次第になるから、いつ出発になるか分からないため、フィアには明日にでも伝える事に決める。
やるべきことを頭で整理しながら、叔父宛の手紙を書いた。
翌日、いつもの時間にフィアと会う。
照れて恥ずかしそうに頬を赤く染めるフィアを抱きしめる。
恋人となったフィアと甘い時間を過ごしたいが、今日の目的は2人今後について私自身の事についてフィアに伝えることだった。
フィアをいつもの席にエスコートした私はフィアに説明を始めた。
「前にも言ったが私はフィアにまだ話していない事がある。今日はそれを話したい。」
「ギル…。」
「先ずはそれなんだが…」
「それって?」
「私の名前だよ。ギルバートは私の名前じゃない。」
「そうなの⁉︎」
「ごめん。」
「本当の名前は?」
「ジークフリート…」
「ジークフリート?王太子殿下と同じ名前なのね。」
「本人だからね。」
「ん?」
「ジークフリート・ギル・ラディウス。それが私の名前だ。」
「ジークフリート…ギル…ラディウス…王太…子…殿下?」
「両親が亡くなって国王になった。」
「国王陛下…」
「そう。」
「私…ギルと…ラディウス国王陛下と…ラピスラズリの誓いをしたの?」
「やっぱり先に伝えるべきだった…よね?」
そう言いフィアを見るとぺたりと机に突っ伏してしまう。
かなり衝撃的だったらしい。
机に伏したままピクリとも動かない。
心配になり思わずフィアの体を揺する。
「フィア!フィア‼︎大丈夫?」
「大丈夫じゃないわ…だから少し放っておいて~」
ーだよな…。フィアにも時間が必要だよな。とりあえずフィアが気絶してなかっただけ良かったと思うべき…か?
だが、フィアとの関係がこのままで良いとは思っていなかった私は、先ずは叔父や臣下それからフィアの両親に許可を得なくてはならいと考えていた。
フィアと恋人になれたが婚約者となった訳ではなかった。
私達の気持ちは固まっていたとしても皆の理解を得る、その為に私は一度王都に戻らねばならなかった。
ーフィアにラディウス国王だといつ伝えるべきか…今でさえ名ばかりの王だと自覚しているが叔父達に理解してもらえるか…フィアとのことは後悔していない…していない…が問題になるよな…婚約者同士だった両親の時も問題になったからな…私達は両親の時よりも問題になるだろうな…私達は婚約もしていないのだから…
「フィアと離れたくはないが、やはり一度王都に戻って事情を説明して皆の理解を得ることが先決か。ラピスラズリの誓いをしたことは腕の紋章を見せれば信じるだろうから、フィアにはその前に全て話そう。フィアも流石に驚くよな……そうだ、フィアの事も詳しく聞かないとな。」
自身に問題が多い事を理解しているが出来ることから進めるしかない。
とにかく先ずは叔父の予定を押さえるため叔父宛に手紙を書く。
叔父の都合次第になるから、いつ出発になるか分からないため、フィアには明日にでも伝える事に決める。
やるべきことを頭で整理しながら、叔父宛の手紙を書いた。
翌日、いつもの時間にフィアと会う。
照れて恥ずかしそうに頬を赤く染めるフィアを抱きしめる。
恋人となったフィアと甘い時間を過ごしたいが、今日の目的は2人今後について私自身の事についてフィアに伝えることだった。
フィアをいつもの席にエスコートした私はフィアに説明を始めた。
「前にも言ったが私はフィアにまだ話していない事がある。今日はそれを話したい。」
「ギル…。」
「先ずはそれなんだが…」
「それって?」
「私の名前だよ。ギルバートは私の名前じゃない。」
「そうなの⁉︎」
「ごめん。」
「本当の名前は?」
「ジークフリート…」
「ジークフリート?王太子殿下と同じ名前なのね。」
「本人だからね。」
「ん?」
「ジークフリート・ギル・ラディウス。それが私の名前だ。」
「ジークフリート…ギル…ラディウス…王太…子…殿下?」
「両親が亡くなって国王になった。」
「国王陛下…」
「そう。」
「私…ギルと…ラディウス国王陛下と…ラピスラズリの誓いをしたの?」
「やっぱり先に伝えるべきだった…よね?」
そう言いフィアを見るとぺたりと机に突っ伏してしまう。
かなり衝撃的だったらしい。
机に伏したままピクリとも動かない。
心配になり思わずフィアの体を揺する。
「フィア!フィア‼︎大丈夫?」
「大丈夫じゃないわ…だから少し放っておいて~」
ーだよな…。フィアにも時間が必要だよな。とりあえずフィアが気絶してなかっただけ良かったと思うべき…か?
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