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4.出逢い
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公爵邸に来てから数日が経った頃、私は庭で静かに過ごしていた。
夕刻前、この場所でお茶を飲み読書をする。
この時間は1人で過ごさせてもらっていた。
いつものように過ごしていると突然、庭の草が不自然にガサガサと揺れた。
警戒しながら見ていると1人の少女が現れる。
私は驚き少女を見つめる。
少女も私を見つめているが、その顔はほんのり赤くなっている。
少女はプラチナピンクの髪にアメジストとアクアマリンの綺麗な瞳をしていた。
「………………………………。」
「………………………………。」
互いに無言のまま見つめ合っていると、徐に少女は後退り……消えた。
そう、文字通り消えたのだ。
こんな奇怪なことが起きるなんて、私は本当におかしくなってしまったのではないかと思ったのは言うまでもない。
その日はそのまま部屋に戻ることにした。
皆は心配していたが、本当におかしくなったと思いたくなかったし、なんと説明すれば良いか分からず何も言わず部屋に戻り休む。
部屋に戻った私はずっと考えていた。
ーあの子は誰だろう?何故、急に現れたんだ?しかも急に消えたよな?まさか妖精とか?………また会えるだろうか?
そんな風に考えていたら気付けば深い眠りについていた。
次の日も同じ場所で読書をしていた。
ー今日も会えるだろうか?
そんな考えが私を占めていた。
暫くすると、昨日と同じように突然庭の草が揺れた。
警戒と期待を込めながら音のする方に目を向けると昨日の少女が現れる。
少女は宝石の様な瞳を見開き驚きを隠せないでいる。
私は少女が何者なのか知りたくて見つめてしまう。
結果的に彼女とまたも見つめ合うことになる。
「………………………………。」
「…………………………ほ…本物だ…。」
昨日と違い少女は呟いた。
私は何も言わず見つめ続ける。
「あの…ここは……」
ーこの場所が何処かと聞いているのだろうか?そのくらいなら答えても良いだろうか…
と思い話をしてみる事にした。
「ここはマーキス公爵領内だが?」
公爵邸とはあえて言わないでいたのは、少女が何者か分からなかったからだ。
ただ、危険人物ではないと感じていた。
「マーキス公爵領!!!??」
突然叫ぶ少女の口を慌てて手で塞ぐ。
誰かが来たら大ごとになると思ったからだ。
私は名ばかりではあるが、この国の国王である。
今現在1人でいられるこの状況こそがありえないのだが、それもこれもマーキス公爵邸内だから出来たことだ。
私に口を塞がれた少女がモゴモゴともがく。
「何もしないから静かにしろ。大人が大勢きたら困るだろう。分かるな?」
そう聞くと少女は首を縦に何ども振り肯定の意思を表した。
それを確認し手をよける。
少女は叫ぶことはなく静かにしている。
「君は誰だ?」
「私は…フィ……ア…。」
小さく声を発する少女の言葉を聞き逃さないように耳を傾ける。
かろうじて聞こえた少女の名前。
「…フィアというのか?何処から来た。」
「や…あの……。オーウェン侯爵領からです。オーウェン侯爵領からたった今…来ました。」
「……ん?」
聞き間違いか?
オーウェン侯爵領は王都を挟んで今我々がいるマーキス公爵領の逆側に位置している。
馬車で早くても約1週間はかかるだろう。
そこから今さっき来たと?
何を言っているんだ…。
夕刻前、この場所でお茶を飲み読書をする。
この時間は1人で過ごさせてもらっていた。
いつものように過ごしていると突然、庭の草が不自然にガサガサと揺れた。
警戒しながら見ていると1人の少女が現れる。
私は驚き少女を見つめる。
少女も私を見つめているが、その顔はほんのり赤くなっている。
少女はプラチナピンクの髪にアメジストとアクアマリンの綺麗な瞳をしていた。
「………………………………。」
「………………………………。」
互いに無言のまま見つめ合っていると、徐に少女は後退り……消えた。
そう、文字通り消えたのだ。
こんな奇怪なことが起きるなんて、私は本当におかしくなってしまったのではないかと思ったのは言うまでもない。
その日はそのまま部屋に戻ることにした。
皆は心配していたが、本当におかしくなったと思いたくなかったし、なんと説明すれば良いか分からず何も言わず部屋に戻り休む。
部屋に戻った私はずっと考えていた。
ーあの子は誰だろう?何故、急に現れたんだ?しかも急に消えたよな?まさか妖精とか?………また会えるだろうか?
そんな風に考えていたら気付けば深い眠りについていた。
次の日も同じ場所で読書をしていた。
ー今日も会えるだろうか?
そんな考えが私を占めていた。
暫くすると、昨日と同じように突然庭の草が揺れた。
警戒と期待を込めながら音のする方に目を向けると昨日の少女が現れる。
少女は宝石の様な瞳を見開き驚きを隠せないでいる。
私は少女が何者なのか知りたくて見つめてしまう。
結果的に彼女とまたも見つめ合うことになる。
「………………………………。」
「…………………………ほ…本物だ…。」
昨日と違い少女は呟いた。
私は何も言わず見つめ続ける。
「あの…ここは……」
ーこの場所が何処かと聞いているのだろうか?そのくらいなら答えても良いだろうか…
と思い話をしてみる事にした。
「ここはマーキス公爵領内だが?」
公爵邸とはあえて言わないでいたのは、少女が何者か分からなかったからだ。
ただ、危険人物ではないと感じていた。
「マーキス公爵領!!!??」
突然叫ぶ少女の口を慌てて手で塞ぐ。
誰かが来たら大ごとになると思ったからだ。
私は名ばかりではあるが、この国の国王である。
今現在1人でいられるこの状況こそがありえないのだが、それもこれもマーキス公爵邸内だから出来たことだ。
私に口を塞がれた少女がモゴモゴともがく。
「何もしないから静かにしろ。大人が大勢きたら困るだろう。分かるな?」
そう聞くと少女は首を縦に何ども振り肯定の意思を表した。
それを確認し手をよける。
少女は叫ぶことはなく静かにしている。
「君は誰だ?」
「私は…フィ……ア…。」
小さく声を発する少女の言葉を聞き逃さないように耳を傾ける。
かろうじて聞こえた少女の名前。
「…フィアというのか?何処から来た。」
「や…あの……。オーウェン侯爵領からです。オーウェン侯爵領からたった今…来ました。」
「……ん?」
聞き間違いか?
オーウェン侯爵領は王都を挟んで今我々がいるマーキス公爵領の逆側に位置している。
馬車で早くても約1週間はかかるだろう。
そこから今さっき来たと?
何を言っているんだ…。
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