俺の惑星は宇宙一!目指すは評価星五つ!

柳 蛙

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第一章:迫る評価、危ういボーナス

6:伝承のためには

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「とにかく、まずは方針を決めようじゃないか」

「方針かぁ……」

「現状はアースで言うところの中世くらいかな?そこから500年でとなると、どこまでいけるかはわからないけど…」

「アースまでとはいかなくても…それとなく娯楽で人が楽しめるようになっててほしいかな…」

「うむ……それじゃあ、最初は衣食住の充実と衛生面の発展からしていかないとね」

「確かに……今のイノスの人たちはみんな服も家も質素な感じだな」

アースではコンクリートでできたビルや、様々な建物に服、食べ物だって豊富だ。
しかし、イノスは犬には白米大盛り、人も白米かパンにちょっとしたおかずのみって感じだからな。
サガモの家は神官の家なのだとしたら、他の者よりも多少は裕福なはずだ。
それを考えれば確かにイノスの生活水準は低めと考えるのが妥当だろう。

「どうする?君の信託で技術をそのまま伝えるわけにもいかないだろう?」

「た、多少の伝授くらいダメかな?」

神は人間に関わってもいいが、直接関わる場合には神として知り得ている技術や知識を人に伝えない方がいいのだ。
あまりこういう言い方をしたくはないが…人間は強欲だ。
欲は全てを狂わせる。
俺が信託でありとあらゆる技術をサガモに伝えたとして、その後サガモが技術を独占しようとするのなら、それは発展にはつながらないし、差別とも取れる分化が始まるだろう。
そんな事態はなんとしても避けたい。

でもなぁ…状況が状況だけに…。

「あまりおすすめはしないよ。人は人から伝えられた技術の方が広まるのさ。人というのは神から与えられたものは100%信じるだろう。だからその技術に、力に、神という後ろ盾のもと自信満々になる。そして独占が始まる。しかし、人に伝えれた技術は絶対的保証というものがないから、いろんな人を巻き込み、確認をする。その技術が正しいのか、間違っているのか。たくさんの人で技術を試せば試すほど、その技術が広まり、その情報の価値が下がる。だから独占しても意味のないものになるんだ」

「まぁ…そうなんだけどさぁ…」

まだ惑星管理を任される前に、ゴッドマザーに何度も言われたことだ。
忘れるわけもない。
当然、どの程度の情報を人に与えればいいかも……。
でも、教えられた分だけの情報じゃ、500年で発展は難しいだろう……。
どうする……神であることを隠して技術を伝えるか……?
はぁ……それはそれで厳しいな……。

「はぁ……勝手にいろいろ教えてくれる人間、いねーかなー」

俺は考えるのが疲れてベットに倒れた。

「そんな人間、いるわけないでしょ。そもそも、発展していな惑星内にそれ以上の技術を持った人間なんて……ん?待てよ」

俺の適当な言葉に返そうとしたウェルナーが言葉を止めた。
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