異世界製作 〜転生しようと思ったら異世界作る側だった〜

寝占 羊

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第一章 「村開拓とモブ対抗戦」

第11世 「ほのぼの」

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 「そう、石がそこだ
で、次の半分のブロックがその上。」

 「オマエばっかり
そーむ、全然動いてない」

 「あ?あぁ。まぁな、あれだ、神の力の副作用ってやつ?ちょっと…体調がね…」

 「そっか、じゃあオマエ頑張る。」

 「嘘ばっかりですね」

 「うるせぇ、静かに!」

 「今のところ私の声は創夢様にしか聞こえておりませんので、ご安心を。」

 「なんだよ、先に言ってくれ。」

 「どうせ脳内ノートを使ってレア物資を生成するくらいなら、こちらも一気に完成させたら良いのでは?」

 「それも考えたが…まぁ作り方は知っていたいしな…」

 「また嘘ですね。牛の焼肉機の方は一瞬で作ってたじゃ無いですか。
村人にやってる感を見せたいとかですか?」

 「違ぇよ。」

 俺とオマエは、朝から昼間は柵の外に出て、必要な資材を取りに行き、夕方になると村へ帰り作業する。

 最初は不安そうに見ていた村人達も、日に日に少し安心のこもった不思議そうな顔に変わって行った。

 「いやどんな顔だよ!まぁ少しずつ不安が消えたという事ですね?」

 食料の自動生成機ってのも、思ったより早いスピードで作って行けていた。

 「オマエ君の働きで」

 しかし、手に入れるのが少し困難な素材に苦戦し、作業は止まってしまった…。

 「冒険しに行けよ…」

 そこで、俺はまた神の力を使ってレア物資をどんどん生成させてしまった…。

 「なんでだよ!」



 数日後、焼肉機が3つ完成した。

 オマエの頑張りのおかげで、牛と豚と鶏の自動焼肉機を完成させた。

 「良く言った。むしろオマエ君以外は働いてませんでした。」



 オマエは何人か村人を連れて来て、作った装置を紹介していた。

 「ハァーン、ハァーン、そしてこれが、ハァーン」

 んー、まぁ言ってる事は何も分からないが、
 疑ったような村人達の顔も、この装置で焼けた肉を食べる頃には嬉しそうな顔に変わり、その日の夜にはみんな俺を受け入れてくれていた。

 「そーむ、みんな、ばんざい、してくれるらしい」

皆ガヤガヤしていた。

 「そうかありがとう。オマエのおかげだよ。」

 「うん、オマエももっと頑張れ。」

 「頑張る、な?」

 「いや、お前ももっと頑張れで合っているのでは?」

 それから村は一気に豊かになり、活気に溢れていた。

 「ってさっきからルプ!
暇なのか?俺の脳みそにツッコミを介入してくるな!」

 「事実を伝えたいだけです。」

 「なんだよそれ」

 これがここ数週間の出来事だが…
この辺から俺はどんどんオマエ以外の村人とも関わる様になって行った。

 「そーむ、ヤキニクキ、肉屋のおじさん、ガ、リョウリに使いたい。だって。」

 「そうか、そのおじさん、会ってみたいな、料理ができるのか?」

 「ウン!オイシイよ。」

料理のできるおじさんもいた。
 「よし、丁度お昼時だ!そのおじさんの部屋行こうぜー」

 「ワカッタ!」

 そうして肉屋のおじさんの部屋で食事をする事にした。
着くと、年老いたおじさんが丁度昼食の用意をしていた。
 「ハァーン」
 「ようこそ、いらしゃいだって。」

 来る事が分かってたみたいな動じなさだな。

すると、すぐキノコのスープが出て来た。

 「おじさん、料理できるんだな!」

 「ハァーン」

 「こんなもの、ダレだってツクレル、
それより、あのヤキニクキ、スゴイ、ギジツだ。
だってさ。」

 「そうか、おじさんもぜひ使ってくれよ!」
そう言いながら何も思わず一口スープを飲んだ。

 「なんだこれ?めっちゃうまいな!」

 「ウンウン、ソームマイ!」
何語だよ。

 体に悪そうななんとも言えないあの強さだけでいうなら、コンビニや外食の濃い味を知っている俺からして物足りないとも言えるが、そのスープの味は決して薄いなどという訳でも無く、でも薄味の様な健康味を感じる、そんな現世でも店を出して欲しい程美味しかった。

 「ハァーン」

 「ありがとう、喜んで、もらうして、よかった、だって。」

 「こちらこそだぜおじさん。ごちそうさまでした。」
一瞬で完食した。

 「ゴキソウネガイマシタ!」

そうして肉屋のおじさんとも仲良くなった。

 食べ終わるとふと部屋の窓から高台が見える。
 「そうだ!あれなんなんだ?」

 前から気になっていたものの1つだ。村には高台があった。
他にも使えない井戸や、水の出ない噴水もあったりする。

 「オマエ!行ってみようぜ。
おじさんありがとう!」

 ガチャ

部屋を出るとおじさんも出て来た。
 「ハァーン」
 「うん、だよね。
あれは、ジョにいさんが、つくた、イノリ、ササゲル、場所。」

 「あ?祈りを捧げる?」

 「そう」

 この世界にも宗教はあんのか?

 「まぁ、よくわかんねぇけど、そんな雰囲気なら今は行かないでおくか…」

 それから、他にも俺はオマエに連れられて村人みんなと関わって行った。

 いつも畑仕事をしていて、収穫時にはいっぱい野菜をくれる、心優しい農民。
 これからは全部肉屋のおっさんに調理してもらうか…

 外が好きですぐ柵の外に出ていく製図家。
 まぁ地図描きに行ってんだろうなぁ…

 ずっと武器と防具と服を作ってる、武器鍛冶と防具鍛冶。
 戦闘になった時はこいつらを頼りにするか…

 夜中スケスケと戦いに行きたがる矢師に、釣り人なのに釣りが下手な奴。
 こいつらは行動が子供っぽいなぁ…。

 暗くなるギリギリまで外に何かをしに行ったり、
行動も言ってる事も理解できない不思議な聖職者。
 ミステリアス系男子だ。モテるのか?こいつは

 「はぁ、この村、みんな個性強く無いか?」

 その時はまだ、村人の闇を知らなかった。

 「そんな闇ねぇよ」

 「だからルプ!やめろ」



▫︎第11話用語解説
・無し!


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