34 / 34
エピローグ
しおりを挟む
私は純白の衣装に身を包み準備をする。
ドアがノックされて返事をするとお母さんと薫が顔を見せてくれた。
「美紀、すごく綺麗よ。それに良く似合っているわ」
「ありがとう、お母さん」
「みのりんは元から美人だけど今日は一段と輝いてるね。相手が不服だけど……」
「ふふっ、薫もありがとう。未だに仲が悪いのね?」
「まぁね。でも、あの頃と比べたらだいぶマシになった方だよ」
「そうなの?」
「そうだよ!何せ彼はボクの先輩だからね。上司だよ?しかも有能だし。彼に従ってればまず怒られないし昇進も夢じゃないね」
「えぇ?そんなにすごいの?」
「すごいも何も女性社員に大人気だわ、上司たちがこぞってうちの娘を是非嫁にもらってくれって言われるくらいだよ!」
「あらあら……そんなすごい人のお嫁だなんて美紀もすごいわねぇ」
「もう、止めてよ、お母さん。プレッシャーになるから」
みんなで笑っているとドアがノックされる。
そろそろ式場の方に移動してくださいと言われて二人と別れた。
今日は私たちにとって特別な日。
結婚式だ。
輝は大学卒業後大手企業に就職。
私も部署は違うが輝と同じ企業に就職。
結婚を機に寿退社をした。
式場の扉の前で待機する。
お義父さんの方が緊張しているみたいでアタフタしていた。
放送が聞こえてきて扉が開く。
そこにはたくさんとは言えないけれど友達がいて。
真っ直ぐ見た先には私の最愛の人が待っていてくれている。
こんな幸せなことはそう何度もない。
一歩前に出てお母さんにベールを下ろしてもらってお義父さんと一歩ずつ進む。
輝の前に来てお義父さんと変わり輝と一歩ずつ前へ。
神父の前に着き誓いの言葉と誓いのキスをして。
無事結婚式が終わる。
披露宴では輝は綺麗だよと言ってくれて嬉しかった。
輝もすごくカッコよかったけど。
お義父さんのスピーチに私も輝も涙を流して。
坂上くんのスピーチは笑わせてもらった。
薫と坂上くんのたち四人の出し物は歌で感動して私はまた泣いてしまって。
あぁ、私はなんて幸せ者なんだろうと思った。
親同士の
仲が良くて
物心つく前から
ずっと一緒だった
好きか
嫌いかで
言ったら
嫌いだったのに
そんなアイツと
結婚まで挙げることになるなんて
私は今すごく幸せです。
私の気持ちが伝わったのか輝はみんなが見てる前でキスをして。
俺も幸せ、これからもっと幸せにしてみせるよ
と言って。
私は今の気持ちが伝わるように輝に抱きつき輝も抱きしめ返してくれた――――
ドアがノックされて返事をするとお母さんと薫が顔を見せてくれた。
「美紀、すごく綺麗よ。それに良く似合っているわ」
「ありがとう、お母さん」
「みのりんは元から美人だけど今日は一段と輝いてるね。相手が不服だけど……」
「ふふっ、薫もありがとう。未だに仲が悪いのね?」
「まぁね。でも、あの頃と比べたらだいぶマシになった方だよ」
「そうなの?」
「そうだよ!何せ彼はボクの先輩だからね。上司だよ?しかも有能だし。彼に従ってればまず怒られないし昇進も夢じゃないね」
「えぇ?そんなにすごいの?」
「すごいも何も女性社員に大人気だわ、上司たちがこぞってうちの娘を是非嫁にもらってくれって言われるくらいだよ!」
「あらあら……そんなすごい人のお嫁だなんて美紀もすごいわねぇ」
「もう、止めてよ、お母さん。プレッシャーになるから」
みんなで笑っているとドアがノックされる。
そろそろ式場の方に移動してくださいと言われて二人と別れた。
今日は私たちにとって特別な日。
結婚式だ。
輝は大学卒業後大手企業に就職。
私も部署は違うが輝と同じ企業に就職。
結婚を機に寿退社をした。
式場の扉の前で待機する。
お義父さんの方が緊張しているみたいでアタフタしていた。
放送が聞こえてきて扉が開く。
そこにはたくさんとは言えないけれど友達がいて。
真っ直ぐ見た先には私の最愛の人が待っていてくれている。
こんな幸せなことはそう何度もない。
一歩前に出てお母さんにベールを下ろしてもらってお義父さんと一歩ずつ進む。
輝の前に来てお義父さんと変わり輝と一歩ずつ前へ。
神父の前に着き誓いの言葉と誓いのキスをして。
無事結婚式が終わる。
披露宴では輝は綺麗だよと言ってくれて嬉しかった。
輝もすごくカッコよかったけど。
お義父さんのスピーチに私も輝も涙を流して。
坂上くんのスピーチは笑わせてもらった。
薫と坂上くんのたち四人の出し物は歌で感動して私はまた泣いてしまって。
あぁ、私はなんて幸せ者なんだろうと思った。
親同士の
仲が良くて
物心つく前から
ずっと一緒だった
好きか
嫌いかで
言ったら
嫌いだったのに
そんなアイツと
結婚まで挙げることになるなんて
私は今すごく幸せです。
私の気持ちが伝わったのか輝はみんなが見てる前でキスをして。
俺も幸せ、これからもっと幸せにしてみせるよ
と言って。
私は今の気持ちが伝わるように輝に抱きつき輝も抱きしめ返してくれた――――
0
お気に入りに追加
26
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
夫が寵姫に夢中ですので、私は離宮で気ままに暮らします
希猫 ゆうみ
恋愛
王妃フランチェスカは見切りをつけた。
国王である夫ゴドウィンは踊り子上がりの寵姫マルベルに夢中で、先に男児を産ませて寵姫の子を王太子にするとまで嘯いている。
隣国王女であったフランチェスカの莫大な持参金と、結婚による同盟が国を支えてるというのに、恩知らずも甚だしい。
「勝手にやってください。私は離宮で気ままに暮らしますので」
幼馴染がそんなに良いなら、婚約解消いたしましょうか?
ルイス
恋愛
「アーチェ、君は明るいのは良いんだけれど、お淑やかさが足りないと思うんだ。貴族令嬢であれば、もっと気品を持ってだね。例えば、ニーナのような……」
「はあ……なるほどね」
伯爵令嬢のアーチェと伯爵令息のウォーレスは幼馴染であり婚約関係でもあった。
彼らにはもう一人、ニーナという幼馴染が居た。
アーチェはウォーレスが性格面でニーナと比べ過ぎることに辟易し、婚約解消を申し出る。
ウォーレスも納得し、婚約解消は無事に成立したはずだったが……。
ウォーレスはニーナのことを大切にしながらも、アーチェのことも忘れられないと言って来る始末だった……。
ずぶ濡れで帰ったら彼氏が浮気してました
宵闇 月
恋愛
突然の雨にずぶ濡れになって帰ったら彼氏が知らない女の子とお風呂に入ってました。
ーーそれではお幸せに。
以前書いていたお話です。
投稿するか悩んでそのままにしていたお話ですが、折角書いたのでやはり投稿しようかと…
十話完結で既に書き終えてます。
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
亡くなった王太子妃
沙耶
恋愛
王妃の茶会で毒を盛られてしまった王太子妃。
侍女の証言、王太子妃の親友、溺愛していた妹。
王太子妃を愛していた王太子が、全てを気付いた時にはもう遅かった。
なぜなら彼女は死んでしまったのだから。
はずれのわたしで、ごめんなさい。
ふまさ
恋愛
姉のベティは、学園でも有名になるほど綺麗で聡明な当たりのマイヤー伯爵令嬢。妹のアリシアは、ガリで陰気なはずれのマイヤー伯爵令嬢。そう学園のみなが陰であだ名していることは、アリシアも承知していた。傷付きはするが、もう慣れた。いちいち泣いてもいられない。
婚約者のマイクも、アリシアのことを幽霊のようだの暗いだのと陰口をたたいている。マイクは伯爵家の令息だが、家は没落の危機だと聞く。嫁の貰い手がないと家の名に傷がつくという理由で、アリシアの父親は持参金を多めに出すという条件でマイクとの婚約を成立させた。いわば政略結婚だ。
こんなわたしと結婚なんて、気の毒に。と、逆にマイクに同情するアリシア。
そんな諦めにも似たアリシアの日常を壊し、救ってくれたのは──。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる