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最終章:無双代行の結末
最終決戦⑭・影の左腕
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空に浮かぶキメラから見えないように、あたしは木の影に隠れてそのまま幹にもたれる。
「さてと・・・。どうしたものかねぇ・・・?」
奴の倒し方を考えないと。
主な攻撃手段は物理。
そう簡単にやられることはないだろう。
だけどSF戦艦を撃沈・・・いやこの場合は轟沈って言った方が正しいか?
とにかく、それをしてしまえるほどのえげつない怪力の持ち主だ。
戦いを長引させてしまえば、更なる巻き添えを作ってしまう。
早々にカタをつけないと。
じゃあどうやって倒す?
魔能を使っての攻撃は効かないし、むしろ使えば使うほどに吸血鬼の特性で強化させてしまう。
だったらここは、もはやあたしの必殺技になってる救済神の涙を使うか?
あれだったらマネする暇を与えることなく奴を消滅できる。
・・・・・・・。
・・・・・・・。
いやダメだな。
万一にも倒せなかったら救済神の涙をマネされてしまう。
そうなったら非常に厄介だ。
となると、一番思いつく倒し方は一つ。
魔能を使わない物理攻撃のみで致命傷を与える。
単純な攻撃だったらマネをされる心配はない。
だけどアイツには、そもそも致命傷となる部位なんかあんの?
もし何らかの回復手段で肉片一個になっても死なない身体だったら・・・。
・・・・・・・。
・・・・・・・。
ここで悩んだって埒が明かない!!
とにかく、実践あるのみ!!
あたしは木の影から飛び出して、速攻でキメラに攻撃を仕掛けた。
もちろん首を狙って。
「はぁッッッ!!!」
刃は確かに首に当たった。
だけど、ダメだった。
コイツ・・・!!
首に鱗を一気に生やして守りやがったッッッ!!!
右フックを食らって吹っ飛ばされたけど、受け身をとってどうにか踏ん張れた。
かなり痛い返り討ちにあったけど、そのおかげではっきりした。
アイツには・・・召喚主のアクメルが持ってるようなチートな回復能力はない!!
首を斬れないようにしたのがその証拠!!
奴は殺せるッッッ!!!
だけど別の問題が見つかった。
アイツ、理性とかが一切ないクセに自分の弱点部位だけはしっかり守ろうとしてる。
生き物なんだからその反応は当たり前なんだけど・・・。
半端な技術でアイツの首を刎ねるのなんかできっこない。
あたしの剣の刃なんか一太刀入れただけでボロボロに刃こぼれしてしまった。
「こんなことなら、剣の修行もっとやっとくべきだった・・・。」
ダメになった剣を眺めながらボソッと呟いたその瞬間だった。
今まで空にいたのに、急に地上まで降りてきて、すごく大きく吠えたと思ったら脇腹に一発入れてきた。
いきなりのことでビックリしながら宙を舞ってると、キメラはあたしの頭を鷲掴みにして森を爆走しだした。
なんだコイツ!?
急に動きが速くなった!?
しかも明らかブチ切れてる!?
ひょっとして・・・さっきの攻撃で命の危険感じて、本気で殺しにかかってきた!?!?
「じょっ、冗談じゃ・・・!!ただでさえ攻撃がほとんど通用しないあんたにキレられたら、ホントに手も足も出な・・・!!!」
そんなあたしの文句なんて通じるはずもなく、キメラはあたしを空に向かってアッパーすると飛んで、口から冥府の炎、角からパラーネオの光を発射した。
光と闇が混ざった攻撃の直撃を食らったあたしは、森の中の少し開けた所に落下した。
全身黒焦げになって、右足が無くなったけど、全回復を常時発動モードにしてたおかげですぐに回復できた。
あたしの目の前に、怒り心頭といった感じのキメラが仁王立ちで落ちてきた。
「どうやらよっぽど死ぬのが怖いみたいだね?」
あたしの質問に、キメラは一言も答えない。
ただ低い息遣いをするだけ。
「それはこっちもおんなじなんだわ。あんたはあたしが、ここで必ず殺す。これ以上猛獣の相手をしてる時間なんかないんだよ。」
あたしの言葉にキメラは唸り声を上げて応えた。
「その心意気は天晴。ただし精進は足らぬ。」
その声がした途端、キメラの片方の翼が斬り飛ばされた。
「るっ、ルイギさんッッッ!!!」
「全くお前という奴は・・・。年寄り一人満足に安心できんのか?」
「ダメ逃げて!!コイツはルイギさんの手に負える相手じゃない!!ましてやあなた!片腕じゃ、ない・・・?」
あたしはキョトンとした。
昔の戦いで無くなったはずのルイギさんの左腕が、どういうワケかあったからだ。
だけどそれは黒く、ゆらゆら揺らめいている。
「ルイギさん、その左手・・・。」
「これか?我が不詳の弟子がこしらえてくれたのよ。」
「さてと・・・。どうしたものかねぇ・・・?」
奴の倒し方を考えないと。
主な攻撃手段は物理。
そう簡単にやられることはないだろう。
だけどSF戦艦を撃沈・・・いやこの場合は轟沈って言った方が正しいか?
とにかく、それをしてしまえるほどのえげつない怪力の持ち主だ。
戦いを長引させてしまえば、更なる巻き添えを作ってしまう。
早々にカタをつけないと。
じゃあどうやって倒す?
魔能を使っての攻撃は効かないし、むしろ使えば使うほどに吸血鬼の特性で強化させてしまう。
だったらここは、もはやあたしの必殺技になってる救済神の涙を使うか?
あれだったらマネする暇を与えることなく奴を消滅できる。
・・・・・・・。
・・・・・・・。
いやダメだな。
万一にも倒せなかったら救済神の涙をマネされてしまう。
そうなったら非常に厄介だ。
となると、一番思いつく倒し方は一つ。
魔能を使わない物理攻撃のみで致命傷を与える。
単純な攻撃だったらマネをされる心配はない。
だけどアイツには、そもそも致命傷となる部位なんかあんの?
もし何らかの回復手段で肉片一個になっても死なない身体だったら・・・。
・・・・・・・。
・・・・・・・。
ここで悩んだって埒が明かない!!
とにかく、実践あるのみ!!
あたしは木の影から飛び出して、速攻でキメラに攻撃を仕掛けた。
もちろん首を狙って。
「はぁッッッ!!!」
刃は確かに首に当たった。
だけど、ダメだった。
コイツ・・・!!
首に鱗を一気に生やして守りやがったッッッ!!!
右フックを食らって吹っ飛ばされたけど、受け身をとってどうにか踏ん張れた。
かなり痛い返り討ちにあったけど、そのおかげではっきりした。
アイツには・・・召喚主のアクメルが持ってるようなチートな回復能力はない!!
首を斬れないようにしたのがその証拠!!
奴は殺せるッッッ!!!
だけど別の問題が見つかった。
アイツ、理性とかが一切ないクセに自分の弱点部位だけはしっかり守ろうとしてる。
生き物なんだからその反応は当たり前なんだけど・・・。
半端な技術でアイツの首を刎ねるのなんかできっこない。
あたしの剣の刃なんか一太刀入れただけでボロボロに刃こぼれしてしまった。
「こんなことなら、剣の修行もっとやっとくべきだった・・・。」
ダメになった剣を眺めながらボソッと呟いたその瞬間だった。
今まで空にいたのに、急に地上まで降りてきて、すごく大きく吠えたと思ったら脇腹に一発入れてきた。
いきなりのことでビックリしながら宙を舞ってると、キメラはあたしの頭を鷲掴みにして森を爆走しだした。
なんだコイツ!?
急に動きが速くなった!?
しかも明らかブチ切れてる!?
ひょっとして・・・さっきの攻撃で命の危険感じて、本気で殺しにかかってきた!?!?
「じょっ、冗談じゃ・・・!!ただでさえ攻撃がほとんど通用しないあんたにキレられたら、ホントに手も足も出な・・・!!!」
そんなあたしの文句なんて通じるはずもなく、キメラはあたしを空に向かってアッパーすると飛んで、口から冥府の炎、角からパラーネオの光を発射した。
光と闇が混ざった攻撃の直撃を食らったあたしは、森の中の少し開けた所に落下した。
全身黒焦げになって、右足が無くなったけど、全回復を常時発動モードにしてたおかげですぐに回復できた。
あたしの目の前に、怒り心頭といった感じのキメラが仁王立ちで落ちてきた。
「どうやらよっぽど死ぬのが怖いみたいだね?」
あたしの質問に、キメラは一言も答えない。
ただ低い息遣いをするだけ。
「それはこっちもおんなじなんだわ。あんたはあたしが、ここで必ず殺す。これ以上猛獣の相手をしてる時間なんかないんだよ。」
あたしの言葉にキメラは唸り声を上げて応えた。
「その心意気は天晴。ただし精進は足らぬ。」
その声がした途端、キメラの片方の翼が斬り飛ばされた。
「るっ、ルイギさんッッッ!!!」
「全くお前という奴は・・・。年寄り一人満足に安心できんのか?」
「ダメ逃げて!!コイツはルイギさんの手に負える相手じゃない!!ましてやあなた!片腕じゃ、ない・・・?」
あたしはキョトンとした。
昔の戦いで無くなったはずのルイギさんの左腕が、どういうワケかあったからだ。
だけどそれは黒く、ゆらゆら揺らめいている。
「ルイギさん、その左手・・・。」
「これか?我が不詳の弟子がこしらえてくれたのよ。」
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