上 下
439 / 514
最終章:無双代行の結末

空中城塞攻略⑥・蟻主

しおりを挟む
いや、待てあたし。

見た目グロいとか今はそんな気持ちはどうだっていい。

コイツはアクメルのお気に入りで、空中城塞ここの管理者。

つまりコイツを何とかしないと状況は好転しない・・・。

気を引き締めていかなくちゃ!!

ああでも!!

やっぱ見た目が気になってしまうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!

「どうしましたか?そんなにわたくしのことを好奇の眼差しで凝視なされて。」

マズッ!!

気付かれた!!

「気になりますか?わたくしのこの姿が。」

「へっ!?いや、まぁ・・・。」

しくったなぁ~!!

❝とても人間には見えません。❞とは言えないし・・・。

敵とはいえ相手は女性。

容姿をツッコむのはタブーだ。

のですがね・・・。」

「わ?」

「わたくしは反対だったのです。人間なんかになるのは・・・。だけどアド様が❝君が消えるのは嫌だ。❞と強く念を押されたので仕方なく・・・。❝その姿も綺麗だよ。❞と申してくれたのは嬉しいのですが、わたくしとしては・・・はぁ・・・。」

かい!!

てっきり中途半端に種族チェンジしたことに不満になってるんだと思ってたわ!!

ってかコイツ等の美意識はどんな方向向いてんだよ!?

なんだ❝もっと蟻らしい見た目の方が良かった。❞だの、❝その姿もキレイだよ。❞って!?

互いがモヤっとすんだったらちゃんとした人間にしてやればよかったのに!!

いやでも、種族間が大きく離れてるのに無理やり人間にした弊害がその中途半端な姿なのかも・・・。

意外とできることとできないことがあんのかも。

アイツにも・・・。

「下らない雑談もこの辺りにしましょうか。キネウラ。」

ヒューゴ君が話題をバッサリ切ってくれたおかげで、あたしもハッと我に返ることができた。

「私達がここに来た理由・・・大方察しは付いているのでしょう?」

「わたくしを押さえに来たのですね?」

「外部に溢れるあなたの子ども達を止めるにはそうするしか方法がないですからね。投降してくれれば手間がもっと省けるのですが。」

「申し訳ありませんが、わたくしはアド様からここの守備を任されている身・・・。ですので・・・抵抗させて頂きます。」

キネウラが手を大きく上げると、上でロフトの役割をしていたアリ達がバラけて『ドバッ!!』と降ってきた。

「ミラ様、仕掛けてきます。」

「分かってる。締まっていこうか!!」

祖級ディゾン第零位・従蟻主ワーカー・マスター武装展開ウェポンレンダ。」

キネウラが詠唱すると、彼女の周りに集まっていた働きアリ達が、粘土みたいに原型を留めなくなって、フルアーマーと・・・死神が持つような大振りの鎌になった。

「さて、それでは始めましょうか?の排除を。」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた

佐藤醤油
ファンタジー
 貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。  僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。  魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。  言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。  この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。  小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。 ------------------------------------------------------------------  お知らせ   「転生者はめぐりあう」 始めました。 ------------------------------------------------------------------ 注意  作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。  感想は受け付けていません。  誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

元勇者パーティーの雑用係だけど、実は最強だった〜無能と罵られ追放されたので、真の実力を隠してスローライフします〜

一ノ瀬 彩音
ファンタジー
元勇者パーティーで雑用係をしていたが、追放されてしまった。 しかし彼は本当は最強でしかも、真の実力を隠していた! 今は辺境の小さな村でひっそりと暮らしている。 そうしていると……? ※第3回HJ小説大賞一次通過作品です!

異世界転生したらよくわからない騎士の家に生まれたので、とりあえず死なないように気をつけていたら無双してしまった件。

星の国のマジシャン
ファンタジー
 引きこもりニート、40歳の俺が、皇帝に騎士として支える分家の貴族に転生。  そして魔法剣術学校の剣術科に通うことなるが、そこには波瀾万丈な物語が生まれる程の過酷な「必須科目」の数々が。  本家VS分家の「決闘」や、卒業と命を懸け必死で戦い抜く「魔物サバイバル」、さらには40年の弱男人生で味わったことのない甘酸っぱい青春群像劇やモテ期も…。  この世界を動かす、最大の敵にご注目ください!

いきなり異世界って理不尽だ!

みーか
ファンタジー
 三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。   自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?

みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。 ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる 色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

無能なので辞めさせていただきます!

サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。 マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。 えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって? 残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、 無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって? はいはいわかりました。 辞めますよ。 退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。 自分無能なんで、なんにもわかりませんから。 カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

土属性を極めて辺境を開拓します~愛する嫁と超速スローライフ~

にゃーにゃ
ファンタジー
「土属性だから追放だ!」理不尽な理由で追放されるも「はいはい。おっけー」主人公は特にパーティーに恨みも、未練もなく、世界が危機的な状況、というわけでもなかったので、ササッと王都を去り、辺境の地にたどり着く。 「助けなきゃ!」そんな感じで、世界樹の少女を襲っていた四天王の一人を瞬殺。 少女にほれられて、即座に結婚する。「ここを開拓してスローライフでもしてみようか」 主人公は土属性パワーで一瞬で辺境を開拓。ついでに魔王を超える存在を土属性で作ったゴーレムの物量で圧殺。 主人公は、世界樹の少女が生成したタネを、育てたり、のんびりしながら辺境で平和にすごす。そんな主人公のもとに、ドワーフ、魚人、雪女、魔王四天王、魔王、といった亜人のなかでも一際キワモノの種族が次から次へと集まり、彼らがもたらす特産品によってドンドン村は発展し豊かに、にぎやかになっていく。

処理中です...