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第五章 : 救世主と英雄
第二次ミラ討伐戦③・再讐
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静かにドスを利かせたあたしに冷や汗をかくジョルドだったが、その後すぐにしゃくり上げるような笑みを浮かべた。
「おっ、面白い。ならば見せてみろよ。お前の本気ってヤツをなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
ジョルドの腕を纏っていた地波エネルギーの総量が一気に上昇した。
「天級第三位・地粒空破ッッッ!!!」
ジョルドはあたしに向かって、地波エネルギーを手から放ってきて、それを回避したら後ろの岩壁に当たって、その箇所がサラサラになって流れ落ちてクレーターができた。
ヤバいと思って慌てて回避して正解だった~・・・!!
どうやらあの地波エネルギーのビーム、当たったものを何でもサラサラにしてしまう代物らしい。
肉弾戦だけじゃなく、遠距離タイプの攻撃も出してくんのかよジョルド・・・。
こりゃ一筋縄ではいかないな・・・って、うお!?!?
ジョルドあたしに向かって、間髪入れず近距離からの打撃と、地波ビームを浴びせてきた。
反撃の隙を与えない気のようだ。
「ああもうしつこい!!いい加減にし・・・ッッッ!!!」
後ろから痛みはないが衝撃を感じて、振り返るとエスプが巨大な斧であたしの背中を斬りつけてきた。
「拙者のことを忘れるでないわ!!ミラ!!」
「アンタ・・・!!いつの間に・・・はっ・・・!!」
エスプにばかり目が行っていたら、ジョルドの超近距離からの地波ビームを顔の右側に掠めてしまい、あたしは頭部の4分の1を失った。
「ぐああッッッ・・・!!!」
激しい痛みと鮮血が噴き出る中、あたしはどうにか気を保って全回復で傷を治した。
「アンタ達二人を相手にすんのはさすがに面倒だわ。だから・・・まとめて閉じ込めるッッッ!!!」
あたしが右手を広げると、手の平に握り拳くらいの大きさの水の玉が出てきた。
「天級第四位・逃れぬ水玉の牢獄!!」
あたしが水玉をジョルドとエスプに向かって投げると、それは一気に巨大になり、二人を飲み込んで宙に浮いた。
あたしが水玉に向けて手をねじると、それに連動して水玉がうねりを上げた。
「ゴボッッッ・・・!!!」
「グボォ・・・!!!」
巨大ば水の牢獄の中でもがく二人の息苦しい声が微かに聞こえてくる。
「いいからさっさと、溺れて気絶しろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
ジョルドとエスプを戦闘不能にするために、あたしは渾身の力を右腕に込めた。
そして、二人の動きが鈍くなり、あと少しといったところで、想定外の事態が発生した。
力を込めていたあたしの右腕が、突然冥府の炎の斬撃によって斬り飛ばされたのだ。
「くっ・・・!!」
もちろん水の牢獄は一気にバラけ、中から窒息寸前のジョルドとエスプが助け出された。
「ゴホッ・・・!!ゴホッ・・・!!」
「両者、何じゃその体たらくは。」
「りっ、リセ・・・!!!」
「さっさと息を整えよ。それまでは妾が相手する。」
あたしの前に、人間の身体に受肉したリセが立ちはだかった。
「マースミレンの戦いはよくもやってくれたのう・・・。ミラ!!」
「懲りずに続きをしようっての?結果は見えてるのに。」
「傲り高ぶった言い草をしおって。まっこと貴様は・・・つくづく腹立たしい奴よのぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
怒りに身を任せながら、リセは冥府の剣の斬撃を浴びせてきた。
すぐさまあたしは弾丸走破を発動させて、動体視力にバフをかけてリセの攻撃を捌いた。
「だから言ったでしょ!!どうせ勝負は分かりきってる!!」
「そうか!!ならこれはどうじゃ!?天級第三位・冥炎劫破!!」
リセの身体を冥府の炎の玉が包み込んだと思った瞬間、それがいきなり爆発した。
突然のことだったから、冥府の炎を展開するのが遅れ、あたしは全身に火傷を負って、服もボロボロになった。
「へっ、へぇ・・・。連続攻撃を出しながらの高火力魔能・・・。いい攻め方すんじゃん。リセ。」
再び手にすることが叶った貴様への復讐の機会・・・必ず無駄にしてなるものか!!父上の仇・・・必ず取ってみせるッッッ!!!」
ありゃりゃ・・・。
コイツは中々にめんどくさい相手になりそうだ・・・。
「おっ、面白い。ならば見せてみろよ。お前の本気ってヤツをなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
ジョルドの腕を纏っていた地波エネルギーの総量が一気に上昇した。
「天級第三位・地粒空破ッッッ!!!」
ジョルドはあたしに向かって、地波エネルギーを手から放ってきて、それを回避したら後ろの岩壁に当たって、その箇所がサラサラになって流れ落ちてクレーターができた。
ヤバいと思って慌てて回避して正解だった~・・・!!
どうやらあの地波エネルギーのビーム、当たったものを何でもサラサラにしてしまう代物らしい。
肉弾戦だけじゃなく、遠距離タイプの攻撃も出してくんのかよジョルド・・・。
こりゃ一筋縄ではいかないな・・・って、うお!?!?
ジョルドあたしに向かって、間髪入れず近距離からの打撃と、地波ビームを浴びせてきた。
反撃の隙を与えない気のようだ。
「ああもうしつこい!!いい加減にし・・・ッッッ!!!」
後ろから痛みはないが衝撃を感じて、振り返るとエスプが巨大な斧であたしの背中を斬りつけてきた。
「拙者のことを忘れるでないわ!!ミラ!!」
「アンタ・・・!!いつの間に・・・はっ・・・!!」
エスプにばかり目が行っていたら、ジョルドの超近距離からの地波ビームを顔の右側に掠めてしまい、あたしは頭部の4分の1を失った。
「ぐああッッッ・・・!!!」
激しい痛みと鮮血が噴き出る中、あたしはどうにか気を保って全回復で傷を治した。
「アンタ達二人を相手にすんのはさすがに面倒だわ。だから・・・まとめて閉じ込めるッッッ!!!」
あたしが右手を広げると、手の平に握り拳くらいの大きさの水の玉が出てきた。
「天級第四位・逃れぬ水玉の牢獄!!」
あたしが水玉をジョルドとエスプに向かって投げると、それは一気に巨大になり、二人を飲み込んで宙に浮いた。
あたしが水玉に向けて手をねじると、それに連動して水玉がうねりを上げた。
「ゴボッッッ・・・!!!」
「グボォ・・・!!!」
巨大ば水の牢獄の中でもがく二人の息苦しい声が微かに聞こえてくる。
「いいからさっさと、溺れて気絶しろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
ジョルドとエスプを戦闘不能にするために、あたしは渾身の力を右腕に込めた。
そして、二人の動きが鈍くなり、あと少しといったところで、想定外の事態が発生した。
力を込めていたあたしの右腕が、突然冥府の炎の斬撃によって斬り飛ばされたのだ。
「くっ・・・!!」
もちろん水の牢獄は一気にバラけ、中から窒息寸前のジョルドとエスプが助け出された。
「ゴホッ・・・!!ゴホッ・・・!!」
「両者、何じゃその体たらくは。」
「りっ、リセ・・・!!!」
「さっさと息を整えよ。それまでは妾が相手する。」
あたしの前に、人間の身体に受肉したリセが立ちはだかった。
「マースミレンの戦いはよくもやってくれたのう・・・。ミラ!!」
「懲りずに続きをしようっての?結果は見えてるのに。」
「傲り高ぶった言い草をしおって。まっこと貴様は・・・つくづく腹立たしい奴よのぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
怒りに身を任せながら、リセは冥府の剣の斬撃を浴びせてきた。
すぐさまあたしは弾丸走破を発動させて、動体視力にバフをかけてリセの攻撃を捌いた。
「だから言ったでしょ!!どうせ勝負は分かりきってる!!」
「そうか!!ならこれはどうじゃ!?天級第三位・冥炎劫破!!」
リセの身体を冥府の炎の玉が包み込んだと思った瞬間、それがいきなり爆発した。
突然のことだったから、冥府の炎を展開するのが遅れ、あたしは全身に火傷を負って、服もボロボロになった。
「へっ、へぇ・・・。連続攻撃を出しながらの高火力魔能・・・。いい攻め方すんじゃん。リセ。」
再び手にすることが叶った貴様への復讐の機会・・・必ず無駄にしてなるものか!!父上の仇・・・必ず取ってみせるッッッ!!!」
ありゃりゃ・・・。
コイツは中々にめんどくさい相手になりそうだ・・・。
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