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第五章 : 救世主と英雄
選択の憎恨
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夜になり、宮殿のお客様用のお部屋に泊まってたあたしは、備え付けのお風呂で入浴を済ませて、まだちょっと濡れた髪のままベッドで横になり、ボーっと天井を眺めていた。
どうしても、ソニアさんが言ったことが頭から離れない・・・。
“仲間・・・あなたがよく言うわね・・・。”
あれって絶対ヒューゴ君のことを引き抜いたことを根に持ってのセリフ・・・だよなぁ・・・。
そりゃ、恨まれても無理ないか・・・。
あたし・・・。
いや。
本物のミラがヒューゴ君をリクルートさえしなければ、ヒューゴ君は今の東方吸血鬼軍の一員のままで、育ての親である先代執将の死に目にも立ち会えたかもしれないんだから。
ソニアさんから仲間を取り上げるようなマネをしたのは、他でもない。
ミラだ。
「でもなぁ~・・・。どうしたモンか・・・。」
ベッドで寝返りを打ちながらあたしはぼやいた。
ソニアさんがあたしのことを根に持ってるのはよく分かった。
だけどこのまま自分のことを嫌ってる人を気にし過ぎてたら、いいパフォーマンスなんかできない。
何せ明日は、ローマン公国が長いことやってきた内戦を終結させる重要な日だ。
ここはやはり、腹割ってしっかり話しておくべきか?
でもそれで向こうの神経を逆なでするようなことをしてしまったら・・・。
う~ん・・・。
・・・・・・・。
・・・・・・・。
「ええい!!じれったい!!」
モヤモヤが積もりに積もってなんかイライラしてきたあたしは、ちょっと散歩に出かけることにした。
確かこの宮殿、一階に池付きの吹き抜けの庭があったな。
そこでリラックスすることにするか!
そう決めて部屋がある二階から一階に降りた。
深夜を回ってたから、活気づいていた宮殿はお昼と違ってすっかり静まり返ってた。
「あっ!あった!ここここ♪うっ・・・!」
噴水からうっとりするせせらぎがする庭園には、すでに先客がいた。
「ソニアさんじゃん・・・。」
月明かり煌めく庭園の石造りのイスに、ソニアさんが黄昏た雰囲気をムンムン出しながら座ってた。
ここで鉢合わせたらさすがに気まずいか・・・。
よし、帰ろう。
踵を返して部屋に帰ろうとしたその時だった。
「ミラ様?」
向こうから話しかけられてビクッとした。
「えっ!?そっ、ソニアさん・・・!!」
「どうかしたのですか?」
「いっ、いや~!!明日のことで緊張して部屋でジッとしておくのができなくて・・・。ちょっとここでリラックスしていきたいなぁ~って!!あはは・・・。」
「そうでしたか。」
「お邪魔だったら部屋帰るけど・・・。」
「いえ、別に。お隣・・・どうぞ。」
「えっいいの!?」
「ミラ様と同じ席に座れるなんて、吸血鬼として感激の至りです。さぁ、どうぞ。」
おっとりしたような口調で言ってるが、どこか皮肉めいてるように感じて抵抗あった。
だけどせっかくのご厚意をむげにもできなかったので、あたしはソニアさんの隣にちょこんと座った。
「夜風が涼しいですね。」
「そう・・・ですね・・・!」
月光に照らされ、噴水のせせらぎと虫の音色がする夜の庭園のイスに座るあたしとソニアさんとの間に、何とも言えない変な空気が漂う。
何コレぇ・・・?
何この状況・・・?
なんか、気持ち悪くなってきた・・・。
ダメだ!!
やっぱ切り上げ・・・。
「ミラ様。」
「ッッッ!」
立ち上がろうとした瞬間、唐突にソニアさんが話しかけてきた。
「なっ、何?」
「ヒューゴ様を連れて行った時のこと、覚えてますか?」
え?
「ごっ、ごめん。あたし、甦った反動で記憶が・・・。」
「やはり、そうですよね。私は鮮明に覚えてますよ。」
そこから、ソニアさんはつらつらと話し始めた。
「私、ミラ様に直談判したんですよ?“ヒューちゃんを連れて行かないで。代わりに私をお供にさせて下さい。彼には東方吸血鬼軍で、たくさんの役目が残ってる。”って。そしたらミラ様、何て言ったと思いますか?」
「何て、言ったの・・・?」
・・・・・・・。
・・・・・・・。
「“彼には私の傍で助けになってほしい。東方吸血鬼軍での役目は、あなたが受け継ぎなさい。”って・・・。」
ソニアさんは、奥歯を噛みしめながら答えた。
「その時私、分かったんです。“ああ、この方は彼を体よく利用したいだけなんだ。”って・・・。」
「そっ、そんなことないよ!その時の私はヒューゴ君を本当に必要としていたんだっ・・・」
「違わないですよ。」
ソニアさんは、取り繕うとしたあたしの言葉を遮った。
「私とヒューちゃんは、東方吸血鬼軍で先代執将アレクサンドルの側近として、作戦の立案を任されてました。ヒューちゃんの考える作戦は仲間を必ず勝利に導いてました。そんな彼に、ミラ様は目を付け、自分の配下として加えようとしたのです。しばらくの間、ミラ様はヒューちゃんと私を観察してました。まるで品定めでもするかのように。私、今でも時々思うんです。“もしミラ様がヒューちゃんじゃなく、私を選んでいたら、未来は少しでもいい方向に向かってたんじゃないか。”って・・・。」
思いの丈を淡々とブチまけた後、ソニアさんは立ち上がってあたしをキツく睨みつけた。
「先代執将は・・・おじさんは、“ミラ様のお傍で知恵を貸すなんて大変名誉なことだ。”って暖かく送り出しました。おじさんだけじゃなく、みんなして・・・。だけど私は・・・絶対に認めません。私達じゃなく、あなたを選んだ彼のことは嫌いです。だけど彼を手駒として利用しているあなたのことは・・・もっと嫌いです。あなたなんかに、仲間という言葉を言う資格なんか、ありませんよ。」
面と向かって吐きすれるかのように言ったソニアさんは、直後に申し訳なさそうに俯いた。
「私達の救世主であるミラ様に、無礼が過ぎる言葉の数々・・・大変申し訳ありません。厳罰がお望みなら、いつでもお申し付け下さい。では、失礼します。」
ソニアさんは一礼すると、庭園を後にした。
一人残されたあたしは、夜空を眺めながら大きくため息を吐いた。
・・・・・・・。
・・・・・・・。
「ヒューゴ君、付いて来るべきじゃなかったのかも、しれないなぁ・・・。」
◇◇◇
「随分言ってくれたじゃない、あなた。」
庭園を出たソニアは、石柱にもたれかかるリリーナに話しかけられた。
「リリーナ様、聞いてらしたのですか?」
「ええ、一通り。私の愛しのミラお姉様によくもあんなセリフをペラペラと・・・。本当・・・殺してやろうかと思ったわよ。」
「リリーナ様の不快をお買いになったのなら、どうぞお好きになさって下さい。八つ裂きでも何でも。」
「しないわ。そんなことしたって何の解決にもならないし、何よりミラお姉様が更に気に病むだけよ。だからあなたはそのまま行きなさい。」
「そうですか。では、失礼します。」
「ちょっと待ちなさい。」
立ち去ろうとしたソニアを、リリーナは引き留めた。
「何ですか?」
「あなたに言っても無駄かもしれないけど、これだけは言っておくわ。ミラお姉様は、ヒューゴのことを体のいい手駒なんて思ったことは一度もないわ。本当に大切に想ってくれたわ。仲間として・・・。」
ソニアはリリーナの言葉に、同意も反論もすることなく、ただ黙ってその場から去った。
しかしその表情は、明らかに険しかった。
どうしても、ソニアさんが言ったことが頭から離れない・・・。
“仲間・・・あなたがよく言うわね・・・。”
あれって絶対ヒューゴ君のことを引き抜いたことを根に持ってのセリフ・・・だよなぁ・・・。
そりゃ、恨まれても無理ないか・・・。
あたし・・・。
いや。
本物のミラがヒューゴ君をリクルートさえしなければ、ヒューゴ君は今の東方吸血鬼軍の一員のままで、育ての親である先代執将の死に目にも立ち会えたかもしれないんだから。
ソニアさんから仲間を取り上げるようなマネをしたのは、他でもない。
ミラだ。
「でもなぁ~・・・。どうしたモンか・・・。」
ベッドで寝返りを打ちながらあたしはぼやいた。
ソニアさんがあたしのことを根に持ってるのはよく分かった。
だけどこのまま自分のことを嫌ってる人を気にし過ぎてたら、いいパフォーマンスなんかできない。
何せ明日は、ローマン公国が長いことやってきた内戦を終結させる重要な日だ。
ここはやはり、腹割ってしっかり話しておくべきか?
でもそれで向こうの神経を逆なでするようなことをしてしまったら・・・。
う~ん・・・。
・・・・・・・。
・・・・・・・。
「ええい!!じれったい!!」
モヤモヤが積もりに積もってなんかイライラしてきたあたしは、ちょっと散歩に出かけることにした。
確かこの宮殿、一階に池付きの吹き抜けの庭があったな。
そこでリラックスすることにするか!
そう決めて部屋がある二階から一階に降りた。
深夜を回ってたから、活気づいていた宮殿はお昼と違ってすっかり静まり返ってた。
「あっ!あった!ここここ♪うっ・・・!」
噴水からうっとりするせせらぎがする庭園には、すでに先客がいた。
「ソニアさんじゃん・・・。」
月明かり煌めく庭園の石造りのイスに、ソニアさんが黄昏た雰囲気をムンムン出しながら座ってた。
ここで鉢合わせたらさすがに気まずいか・・・。
よし、帰ろう。
踵を返して部屋に帰ろうとしたその時だった。
「ミラ様?」
向こうから話しかけられてビクッとした。
「えっ!?そっ、ソニアさん・・・!!」
「どうかしたのですか?」
「いっ、いや~!!明日のことで緊張して部屋でジッとしておくのができなくて・・・。ちょっとここでリラックスしていきたいなぁ~って!!あはは・・・。」
「そうでしたか。」
「お邪魔だったら部屋帰るけど・・・。」
「いえ、別に。お隣・・・どうぞ。」
「えっいいの!?」
「ミラ様と同じ席に座れるなんて、吸血鬼として感激の至りです。さぁ、どうぞ。」
おっとりしたような口調で言ってるが、どこか皮肉めいてるように感じて抵抗あった。
だけどせっかくのご厚意をむげにもできなかったので、あたしはソニアさんの隣にちょこんと座った。
「夜風が涼しいですね。」
「そう・・・ですね・・・!」
月光に照らされ、噴水のせせらぎと虫の音色がする夜の庭園のイスに座るあたしとソニアさんとの間に、何とも言えない変な空気が漂う。
何コレぇ・・・?
何この状況・・・?
なんか、気持ち悪くなってきた・・・。
ダメだ!!
やっぱ切り上げ・・・。
「ミラ様。」
「ッッッ!」
立ち上がろうとした瞬間、唐突にソニアさんが話しかけてきた。
「なっ、何?」
「ヒューゴ様を連れて行った時のこと、覚えてますか?」
え?
「ごっ、ごめん。あたし、甦った反動で記憶が・・・。」
「やはり、そうですよね。私は鮮明に覚えてますよ。」
そこから、ソニアさんはつらつらと話し始めた。
「私、ミラ様に直談判したんですよ?“ヒューちゃんを連れて行かないで。代わりに私をお供にさせて下さい。彼には東方吸血鬼軍で、たくさんの役目が残ってる。”って。そしたらミラ様、何て言ったと思いますか?」
「何て、言ったの・・・?」
・・・・・・・。
・・・・・・・。
「“彼には私の傍で助けになってほしい。東方吸血鬼軍での役目は、あなたが受け継ぎなさい。”って・・・。」
ソニアさんは、奥歯を噛みしめながら答えた。
「その時私、分かったんです。“ああ、この方は彼を体よく利用したいだけなんだ。”って・・・。」
「そっ、そんなことないよ!その時の私はヒューゴ君を本当に必要としていたんだっ・・・」
「違わないですよ。」
ソニアさんは、取り繕うとしたあたしの言葉を遮った。
「私とヒューちゃんは、東方吸血鬼軍で先代執将アレクサンドルの側近として、作戦の立案を任されてました。ヒューちゃんの考える作戦は仲間を必ず勝利に導いてました。そんな彼に、ミラ様は目を付け、自分の配下として加えようとしたのです。しばらくの間、ミラ様はヒューちゃんと私を観察してました。まるで品定めでもするかのように。私、今でも時々思うんです。“もしミラ様がヒューちゃんじゃなく、私を選んでいたら、未来は少しでもいい方向に向かってたんじゃないか。”って・・・。」
思いの丈を淡々とブチまけた後、ソニアさんは立ち上がってあたしをキツく睨みつけた。
「先代執将は・・・おじさんは、“ミラ様のお傍で知恵を貸すなんて大変名誉なことだ。”って暖かく送り出しました。おじさんだけじゃなく、みんなして・・・。だけど私は・・・絶対に認めません。私達じゃなく、あなたを選んだ彼のことは嫌いです。だけど彼を手駒として利用しているあなたのことは・・・もっと嫌いです。あなたなんかに、仲間という言葉を言う資格なんか、ありませんよ。」
面と向かって吐きすれるかのように言ったソニアさんは、直後に申し訳なさそうに俯いた。
「私達の救世主であるミラ様に、無礼が過ぎる言葉の数々・・・大変申し訳ありません。厳罰がお望みなら、いつでもお申し付け下さい。では、失礼します。」
ソニアさんは一礼すると、庭園を後にした。
一人残されたあたしは、夜空を眺めながら大きくため息を吐いた。
・・・・・・・。
・・・・・・・。
「ヒューゴ君、付いて来るべきじゃなかったのかも、しれないなぁ・・・。」
◇◇◇
「随分言ってくれたじゃない、あなた。」
庭園を出たソニアは、石柱にもたれかかるリリーナに話しかけられた。
「リリーナ様、聞いてらしたのですか?」
「ええ、一通り。私の愛しのミラお姉様によくもあんなセリフをペラペラと・・・。本当・・・殺してやろうかと思ったわよ。」
「リリーナ様の不快をお買いになったのなら、どうぞお好きになさって下さい。八つ裂きでも何でも。」
「しないわ。そんなことしたって何の解決にもならないし、何よりミラお姉様が更に気に病むだけよ。だからあなたはそのまま行きなさい。」
「そうですか。では、失礼します。」
「ちょっと待ちなさい。」
立ち去ろうとしたソニアを、リリーナは引き留めた。
「何ですか?」
「あなたに言っても無駄かもしれないけど、これだけは言っておくわ。ミラお姉様は、ヒューゴのことを体のいい手駒なんて思ったことは一度もないわ。本当に大切に想ってくれたわ。仲間として・・・。」
ソニアはリリーナの言葉に、同意も反論もすることなく、ただ黙ってその場から去った。
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