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第二章 : 動乱の王国
王都朽鬼アウトブレイク④
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「失礼いたします!!」
玉座の間の扉を勢いよく開け、大臣の補佐官を務める貴族が慌ただしく入ってきた。
「貴様!!陛下の御前で無礼であるぞッッッ!!!」
「大変申し訳ございません。しかし、どうしてもお耳に入れておきたいことが・・・。」
断りもなく王に会いに来た配下の者を、王の傍に付いていた大臣が叱り飛ばしたが、彼のあまりにも動揺した態度にそれ以上のことは言わなかった。
「ただ今王都内で、識別不明の魔物が多数出現し、民を大勢襲っているとのことです!」
「何だと!?王都守衛隊はどうしたのだ!?」
「まだ未確認ですが・・・ほぼ、壊滅状態との、ことです・・・。」
「なっ、何ということだ・・・。」
側近の報告を受けて、大臣も彼同様、顔面蒼白になった。
「陛下・・・。」
大臣が王に采配を求めると、彼は苦々しい顔をしながら頬杖を付いて考え込んだ。
「・・・・・・・。直ちに大臣全員を招集せよ。それから近隣の国軍の駐屯地に出兵命令を。最後に・・・。」
「何でしょうか?」
「集まった兵達の指揮官として、ファイセアを呼び戻せ。」
「しかし、ファイセア・オーネス総騎士長はベリグルズ平野陥落の責で投獄中の身。呼び戻すことなど・・・。」
「いいから言う通りにしないかッッッ!!!」
「しょ、承知いたしました!」
国王の今までにない剣幕に圧倒され、大臣の男は仕事にかかり始めた。
「一体、何が起こっているというのだ・・・?」
原因は不明だが、王都がかつてない危機に晒されていることを感じ、国王リアエース4世は汗が伝う額を抱え込んだ。
◇◇◇
ソファに黙って座り込んだまま、あたしは項垂れていた。
傍にはあたしがさっき首を刎ね飛ばした化け物となった幼い少女と、その子に首を噛まれた母親の亡骸が布をかけられて横たわっていた。
「外の騒ぎは少し収まりました。しかし、完全にあの怪物に街は占領されたみたいです。」
2階の窓から外を見に行っていたイーニッドさんが戻ってきて、どんな様子か伝えたがあたしは何も言わなかった。
「あの・・・その・・・これから、どうすれば・・・。」
ひどく落ち込むあたしにいたたまれなくなって、イーニッドさんが手をもじもじさせて聞いてきた。
「・・・・・・・。イーニッドさんはここで待ってて下さい。ここに居れば安全ですから。」
「えっ!?あなた様は、どっ、どちらに・・・?」
「セミナー会場に行って、会員のみんなを助けてきます。ついでに襲われてる街の人も。」
「待って下さい!!私も一緒に・・・。」
「ついてくんなッッッ!!!」
あたしが怒鳴りつけると、イーニッドさんの肩がビクッとなった。
「救血の乙女、様・・・?」
「あんたもさっき見ただろ!?コイツ等に噛まれただけで何もかもおしまいなんだよ!!それとも何か!?あたしにあんたの首も刎ねろってのか!?ああ!?」
「そっ、それは・・・。」
「分かったらここで大人しく待ってろ!どうせついてきたってクソの役にも立たないんだから。」
あたしが部屋を出て行こうとすると、イーニッドさんは俯きながら手を握って止めた。
「ちょっ、何してんの?離せよ。」
「・・・・ヤ・す。」
「よく聞こえないんだけど。何?」
「・・・・ヤです。」
「だからはっきり言えって!」
「イヤだって言ってんですよッッッ!!!」
泣き腫らした顔で怒鳴るイーニッドさんに圧されて、今度はあたしがビクッとなった。
「今のあなたは自分への激しい罪悪感でまともじゃありませんッッッ!!!そうなった人は自分を大切にしないで、下手すると命を落としかねません!」
「何言ってんの?あたしが死ぬワケ・・・。」
「どんなに強い人でも死ぬ時は死んでしまうです。それはあなたが一番よく分かっているでしょう・・・?」
「ッッッ!!」
そうだ。
少なくとも、ミラは一度命を落としてる。
そして、この身体の本来の持ち主は、もう二度と生き返らない。
イーニッドさんの言葉は、あたしにとってすごく重みのあるものだった。
「あなたは私に死んでほしくないとお思いでしょうが、私もあなたに、死んでほしく、ないんですよ・・・。あなたが、死ぬと思ったら、私は・・・ううっ・・・ああっ・・・。」
イーニッドさんはあたしの胸を数回軽く叩くと、その場で泣き崩れてしまった。
あたしは泣きじゃくるイーニッドさんの身体を優しく抱きしめた。
「ありがとう。あたしのこと心配してくれて。イーニッドさんのその気持ち、とっても嬉しい。」
「みっ、ミラ様・・・。」
「でもごめんなさい。あたし、どうしても行かなきゃならないの。みんなが待ってるから。」
「そっ、そんな・・・!」
あたしはイーニッドさんの涙を親指で拭き取ると、ニカっと笑った。
「そう心配しなさんな!こんなにあたしのこと好きでいてくれる人がいんのに、死んだりなんかしないって♪」
「ほっ、本当ですか・・・?」
「もちろん♪救血の乙女の名にかけて、こんな騒ぎ、パパっと解決してみせますよ!!」
イーニッドさんの肩を優しくさすると、立って、それからドアノブに手をかけた。
「ミラ様!!」
「ん?」
「・・・・・・・。行ってらっしゃいませ。」
「うん!行ってきますっ。」
イーニッドさんを残して、本部を出たあたしは、重い足取りで表通りに繋がる道を歩いた。
あ~あ。
厄介なことに巻き込まれたなぁ・・・。
人間と仲良くなるためにここに来たのに、なぁんで元人間の化け物を殺す羽目になんだろ?
異世界でゾンビパニックに遭うなんて、ホント、ツイてねぇ~!
でも、ウジウジ言ったって始まんないし、ここは覚悟決めて救世主としての役目を全うするとしますか!!
絶対にフィオナちゃんや会員のみんな、そしてカリアード君を助け出してみせるッッッ!!!
「ギッ・・・?ガァァ・・・!」
「ギギッ、ウウッ・・・!」
通りに出たあたしを、街に蔓延る化け物達が牙を剥きながら睨みつけてきた。
「オラァ!!こんのガリガリゾンビ吸血鬼どもぉ!!あたしが相手になってやるから、どっからでもかかって来いやぁ!!!」
「グォギガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」
「ギャガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」
化け物達が一斉に襲い掛かってくると、あたしは右足を思いきり踏み込んだ。
「地級第一位・風刃の猛進!!」
風の刃を纏って、弾丸のように走り出すと、襲い掛かる化け物の身体は、軒並みバラバラに砕け散った。
「道を開けろぉ!!救血の乙女ミラ!ティリグ・ミナーレに凱旋じゃああああああああああああああああああああああああああああああああいッッッッッ!!!!!」
玉座の間の扉を勢いよく開け、大臣の補佐官を務める貴族が慌ただしく入ってきた。
「貴様!!陛下の御前で無礼であるぞッッッ!!!」
「大変申し訳ございません。しかし、どうしてもお耳に入れておきたいことが・・・。」
断りもなく王に会いに来た配下の者を、王の傍に付いていた大臣が叱り飛ばしたが、彼のあまりにも動揺した態度にそれ以上のことは言わなかった。
「ただ今王都内で、識別不明の魔物が多数出現し、民を大勢襲っているとのことです!」
「何だと!?王都守衛隊はどうしたのだ!?」
「まだ未確認ですが・・・ほぼ、壊滅状態との、ことです・・・。」
「なっ、何ということだ・・・。」
側近の報告を受けて、大臣も彼同様、顔面蒼白になった。
「陛下・・・。」
大臣が王に采配を求めると、彼は苦々しい顔をしながら頬杖を付いて考え込んだ。
「・・・・・・・。直ちに大臣全員を招集せよ。それから近隣の国軍の駐屯地に出兵命令を。最後に・・・。」
「何でしょうか?」
「集まった兵達の指揮官として、ファイセアを呼び戻せ。」
「しかし、ファイセア・オーネス総騎士長はベリグルズ平野陥落の責で投獄中の身。呼び戻すことなど・・・。」
「いいから言う通りにしないかッッッ!!!」
「しょ、承知いたしました!」
国王の今までにない剣幕に圧倒され、大臣の男は仕事にかかり始めた。
「一体、何が起こっているというのだ・・・?」
原因は不明だが、王都がかつてない危機に晒されていることを感じ、国王リアエース4世は汗が伝う額を抱え込んだ。
◇◇◇
ソファに黙って座り込んだまま、あたしは項垂れていた。
傍にはあたしがさっき首を刎ね飛ばした化け物となった幼い少女と、その子に首を噛まれた母親の亡骸が布をかけられて横たわっていた。
「外の騒ぎは少し収まりました。しかし、完全にあの怪物に街は占領されたみたいです。」
2階の窓から外を見に行っていたイーニッドさんが戻ってきて、どんな様子か伝えたがあたしは何も言わなかった。
「あの・・・その・・・これから、どうすれば・・・。」
ひどく落ち込むあたしにいたたまれなくなって、イーニッドさんが手をもじもじさせて聞いてきた。
「・・・・・・・。イーニッドさんはここで待ってて下さい。ここに居れば安全ですから。」
「えっ!?あなた様は、どっ、どちらに・・・?」
「セミナー会場に行って、会員のみんなを助けてきます。ついでに襲われてる街の人も。」
「待って下さい!!私も一緒に・・・。」
「ついてくんなッッッ!!!」
あたしが怒鳴りつけると、イーニッドさんの肩がビクッとなった。
「救血の乙女、様・・・?」
「あんたもさっき見ただろ!?コイツ等に噛まれただけで何もかもおしまいなんだよ!!それとも何か!?あたしにあんたの首も刎ねろってのか!?ああ!?」
「そっ、それは・・・。」
「分かったらここで大人しく待ってろ!どうせついてきたってクソの役にも立たないんだから。」
あたしが部屋を出て行こうとすると、イーニッドさんは俯きながら手を握って止めた。
「ちょっ、何してんの?離せよ。」
「・・・・ヤ・す。」
「よく聞こえないんだけど。何?」
「・・・・ヤです。」
「だからはっきり言えって!」
「イヤだって言ってんですよッッッ!!!」
泣き腫らした顔で怒鳴るイーニッドさんに圧されて、今度はあたしがビクッとなった。
「今のあなたは自分への激しい罪悪感でまともじゃありませんッッッ!!!そうなった人は自分を大切にしないで、下手すると命を落としかねません!」
「何言ってんの?あたしが死ぬワケ・・・。」
「どんなに強い人でも死ぬ時は死んでしまうです。それはあなたが一番よく分かっているでしょう・・・?」
「ッッッ!!」
そうだ。
少なくとも、ミラは一度命を落としてる。
そして、この身体の本来の持ち主は、もう二度と生き返らない。
イーニッドさんの言葉は、あたしにとってすごく重みのあるものだった。
「あなたは私に死んでほしくないとお思いでしょうが、私もあなたに、死んでほしく、ないんですよ・・・。あなたが、死ぬと思ったら、私は・・・ううっ・・・ああっ・・・。」
イーニッドさんはあたしの胸を数回軽く叩くと、その場で泣き崩れてしまった。
あたしは泣きじゃくるイーニッドさんの身体を優しく抱きしめた。
「ありがとう。あたしのこと心配してくれて。イーニッドさんのその気持ち、とっても嬉しい。」
「みっ、ミラ様・・・。」
「でもごめんなさい。あたし、どうしても行かなきゃならないの。みんなが待ってるから。」
「そっ、そんな・・・!」
あたしはイーニッドさんの涙を親指で拭き取ると、ニカっと笑った。
「そう心配しなさんな!こんなにあたしのこと好きでいてくれる人がいんのに、死んだりなんかしないって♪」
「ほっ、本当ですか・・・?」
「もちろん♪救血の乙女の名にかけて、こんな騒ぎ、パパっと解決してみせますよ!!」
イーニッドさんの肩を優しくさすると、立って、それからドアノブに手をかけた。
「ミラ様!!」
「ん?」
「・・・・・・・。行ってらっしゃいませ。」
「うん!行ってきますっ。」
イーニッドさんを残して、本部を出たあたしは、重い足取りで表通りに繋がる道を歩いた。
あ~あ。
厄介なことに巻き込まれたなぁ・・・。
人間と仲良くなるためにここに来たのに、なぁんで元人間の化け物を殺す羽目になんだろ?
異世界でゾンビパニックに遭うなんて、ホント、ツイてねぇ~!
でも、ウジウジ言ったって始まんないし、ここは覚悟決めて救世主としての役目を全うするとしますか!!
絶対にフィオナちゃんや会員のみんな、そしてカリアード君を助け出してみせるッッッ!!!
「ギッ・・・?ガァァ・・・!」
「ギギッ、ウウッ・・・!」
通りに出たあたしを、街に蔓延る化け物達が牙を剥きながら睨みつけてきた。
「オラァ!!こんのガリガリゾンビ吸血鬼どもぉ!!あたしが相手になってやるから、どっからでもかかって来いやぁ!!!」
「グォギガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」
「ギャガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」
化け物達が一斉に襲い掛かってくると、あたしは右足を思いきり踏み込んだ。
「地級第一位・風刃の猛進!!」
風の刃を纏って、弾丸のように走り出すと、襲い掛かる化け物の身体は、軒並みバラバラに砕け散った。
「道を開けろぉ!!救血の乙女ミラ!ティリグ・ミナーレに凱旋じゃああああああああああああああああああああああああああああああああいッッッッッ!!!!!」
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