cat statue~猫の石像~

むきらお

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episode1-3

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彼の部屋で過ごすようになってしばらく経った。

相変わらず彼は部屋は汚いし、帰ってきて私を撫でながらは愚痴を溢していた。

しかし、ある日の彼の休日、彼は部屋を片付け始めた。

「毎日、ニャンタローがいる部屋が汚いのは良くないよな」
と、小さく笑った。

衝撃だった。一緒に過ごすなかで彼の笑顔を見たことがなかったからだ。

それからの彼は愚痴はあるが、夜、食事もするようになり、私相手に晩酌までしていた。そして、時々私を手のひらで包み込み、
「ニャンタロー、石なのに温かいな。」
と呟いた。

部屋も、初めて来た時の様な汚部屋ではなく、きちんと整えられてきた。

何がきっかけかわからないが、何かが変わってきた。

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