94 / 178
94「戦ってもいいなら戦うが」
しおりを挟む
「くっそっ」
舌打ちしながら、ブレナンはエイダールとユランを見た。
「自分の身は自分で守れるから」
「先生は僕が守りますから!」
俺のことは気にしなくていい、と続けようとしたエイダールの言葉に、ユランが被せてくる。
「……まあ、戦ってもいいなら戦うが」
依頼には関与しないという約束なので、邪魔も協力もしていないが、事態が事態である。
「あんた、戦えるのか? ……うわあっ」
余所見をした瞬間に鳥型の魔獣に体当たりされて、ブレナンが足元に出来ていた血だまりに倒れ込む。その前に倒した魔獣から流れ出た血が溜まったものである。
「ブレナンっ」
魔術師が咄嗟に鳥型の魔獣とブレナンの間に土壁を生成して追撃を防ぐが、魔獣の血に含まれる毒でブレナンは動けなくなる。
「ユラン、拾ってこい」
エイダールは短く命じ、ケニスともう一人のメンバーに声を掛ける。
「そっちの二人もこっちへ! このすぐ下に洞窟があった筈だ、走るぞ」
「はい!」
何故かブレナンを担いだユランが一番動きが良かった。
「『氷壁』」
洞窟に走り込んだエイダールは、まず入口を氷の壁で塞いだ。追ってきた鳥型の魔獣がくちばしで破壊しようとするが、逆にくちばしが折れて血を流している。
「傷一つついてないって、おかしいだろう……」
氷壁のあまりの堅牢さに、魔術師が呆然としている。
「違う違う、傷はつくけどすぐに修復してんだよ」
傷付く端から修復が掛かって凍り直しているので、常に傷のない状態を保てるのだ。
「先生、ブレナンさんが」
浅い呼吸のブレナンを地面に横たえたユランが、早くなんとかしてくださいという顔でエイダールを呼ぶ。
「分かってる。『解毒』」
多かれ少なかれ、全員が血を浴びていたので、全員に解毒魔法を掛ける。血だまりに突っ込んだブレナンには二度掛けした。
「怪我も結構してるな。『治癒』、ついでに『持続回復』」
光魔法の持続回復は、水属性のエイダールが使うと多少回復量が落ちるが、全く効果がない訳ではない。
「壁だけじゃなく治癒魔法まで使えるのかよ……。ひ弱な学者かと思ったら、上級魔術師じゃねえか、聞いてねえぞ」
顔色はだいぶ良くなったが、まだ動けないブレナンが唸る。
「魔術師じゃないとも言ってないぞ? 聞かれてもないし」
エイダールは、別に隠していた訳ではない。
「聞かなかった俺が悪いのかよ……まあそれはそれとして、助かった、礼を言う」
あのまま死ぬかと思った。
「どういたしまして。それより、これってギルドからの討伐依頼だよな? 四人パーティでこなす数じゃないぞ、どういうことだ」
「分からん、依頼書には『鳥型の魔獣、十五体程度を確認』とあったんだが」
「え、間違いなく百体超えてますよ、残ってる数だけでも」
氷壁越しに鳥型の魔獣を見ていたユランが、振り返る。
「五十か六十は倒したよな。ということは、桁間違いがどっかで起こってるな」
「俺の鞄に依頼書が入ってる、確認してくれ」
ブレナンの言葉に魔術師が頷いて、動けないブレナンの代わりに彼の鞄を開ける。
「十五体って書いてあるな」
ギルドの調査隊が一度来て、数を確認したとも書いてある。
「だろう? 十五や二十なら、俺たちなら余裕で倒せる頭数だ」
実際はその三倍は倒した……が、まだ百体近く残っている、明らかに話が違う。
「というか、十五体なら、調査に来たついでに倒して帰ってもおかしくない数なんだが、それをしてないってことは」
ギルドの調査依頼というのは、『倒せそうなら倒してきてね、無理はしなくていいから』というものが多い。
「あの数を十五と見間違うような奴が調査に来ないだろうし、百五十と見たなら当然手におえないから戻って報告だよな」
調査書から依頼書に情報を書き写す際に、数が減ったとしか思えない。
「まあ、冒険者ギルドに戻ったら盛大に詰め寄って報酬を十倍貰うんだな」
慰謝料も欲しいところである。
「戻れるのか、あの群れを突っ切って」
ブレナンの表情が硬い。洞窟までは数十メートルだったので振り切れたが、帰り道での一方的な鬼ごっこは不利すぎる。
「問題ない。とりあえず、魔弓を改造して一撃で仕留められる程度の威力にする……ちょっと貸せ」
「そんなことができるのか」
手を伸ばされて魔弓をエイダールに渡しながら、ケニスが尋ねる。
「もともと現場で調整できるように仮組み用の魔導回路が入ってるから変更は簡単だ。魔力消費が激しくなるから、魔力石一個で撃てるのは三十発くらいになるが」
「……鳥型の魔獣は百体以上いるんだが」
「魔力石は二十個くらい持ってきてるぞ」
無くなれば充填することも可能だ。
「と言っても、洩れたのだけでいいから、魔力石一個で充分だ」
「洩れた? 何から?」
「俺の魔法から……よし、出来た」
魔導回路を組み直して、エイダールは魔弓をケニスに戻す。
「よし、さくっと片付けよう。俺が粗方まとめるから、洩れたのを弓で撃ち落としてくれ。そっちのあんたはケニスを魔獣から守ってくれ」
もう一人のメンバーを指名する。
「僕は先生を守りますね!」
ユランは張り切った。
「俺は別に守ってもらわなくても……ああ、分かった、任せるからしょげるな」
分かりやすく瞳をうるうるさせるユランに、エイダールは折れた。
「私に、何か出来ることは」
魔術師に問われて、エイダールは考え込む。
「その辺の地面を柔らかくして、寝心地良くしてやったら?」
土系の魔術師なら得意分野であろうことを提案する。
「分かりました、私は戦闘には不要なんですね。そうですかそうですか」
「………………行くぞ」
拗ねた魔術師を置いて、氷壁を解除して外に出る。
「多めに範囲を取って……『氷の穹窿』」
鳥型の魔獣の群れをひとまとめに囲うように、氷の半球が生成される。
「七体か八体洩れた、任せたぞ」
「了解」
ケニスが、弓を引き絞り、慎重に狙いを定め、矢を放った。
「うわ、怖っ」
氷の塊になった鳥型の魔獣が降ってきて、鈍い音と同時に地面が揺れる。
「別の意味で危なくないですかこれ」
ユランが目を丸くしている。結構な高さから、百キロ超えの氷の塊(魔獣入り)が降ってくるのである。先程までの戦闘でも鳥型の魔獣は落ちてきていたが、翼を射抜かれて自重を支えきれなくなって落ちてくるのとはまるで速度が違う。
「当たらないようにな」
「はい」
「こっちはちょっとずつ縮小して……さらに縮小」
鳥型の魔獣推定百体を囲んだ氷の半球を、徐々に小さくしていく。
「みっちりになりましたね」
半球の中で、鳥型の魔獣が身動きも取れなくなっている。その間にケニスは、洩れた魔獣をすべて撃ち落としている。
「そうだな、これくらいでいいだろう。『凍結』」
鳥型の魔獣の氷漬けの出来上がりである。
舌打ちしながら、ブレナンはエイダールとユランを見た。
「自分の身は自分で守れるから」
「先生は僕が守りますから!」
俺のことは気にしなくていい、と続けようとしたエイダールの言葉に、ユランが被せてくる。
「……まあ、戦ってもいいなら戦うが」
依頼には関与しないという約束なので、邪魔も協力もしていないが、事態が事態である。
「あんた、戦えるのか? ……うわあっ」
余所見をした瞬間に鳥型の魔獣に体当たりされて、ブレナンが足元に出来ていた血だまりに倒れ込む。その前に倒した魔獣から流れ出た血が溜まったものである。
「ブレナンっ」
魔術師が咄嗟に鳥型の魔獣とブレナンの間に土壁を生成して追撃を防ぐが、魔獣の血に含まれる毒でブレナンは動けなくなる。
「ユラン、拾ってこい」
エイダールは短く命じ、ケニスともう一人のメンバーに声を掛ける。
「そっちの二人もこっちへ! このすぐ下に洞窟があった筈だ、走るぞ」
「はい!」
何故かブレナンを担いだユランが一番動きが良かった。
「『氷壁』」
洞窟に走り込んだエイダールは、まず入口を氷の壁で塞いだ。追ってきた鳥型の魔獣がくちばしで破壊しようとするが、逆にくちばしが折れて血を流している。
「傷一つついてないって、おかしいだろう……」
氷壁のあまりの堅牢さに、魔術師が呆然としている。
「違う違う、傷はつくけどすぐに修復してんだよ」
傷付く端から修復が掛かって凍り直しているので、常に傷のない状態を保てるのだ。
「先生、ブレナンさんが」
浅い呼吸のブレナンを地面に横たえたユランが、早くなんとかしてくださいという顔でエイダールを呼ぶ。
「分かってる。『解毒』」
多かれ少なかれ、全員が血を浴びていたので、全員に解毒魔法を掛ける。血だまりに突っ込んだブレナンには二度掛けした。
「怪我も結構してるな。『治癒』、ついでに『持続回復』」
光魔法の持続回復は、水属性のエイダールが使うと多少回復量が落ちるが、全く効果がない訳ではない。
「壁だけじゃなく治癒魔法まで使えるのかよ……。ひ弱な学者かと思ったら、上級魔術師じゃねえか、聞いてねえぞ」
顔色はだいぶ良くなったが、まだ動けないブレナンが唸る。
「魔術師じゃないとも言ってないぞ? 聞かれてもないし」
エイダールは、別に隠していた訳ではない。
「聞かなかった俺が悪いのかよ……まあそれはそれとして、助かった、礼を言う」
あのまま死ぬかと思った。
「どういたしまして。それより、これってギルドからの討伐依頼だよな? 四人パーティでこなす数じゃないぞ、どういうことだ」
「分からん、依頼書には『鳥型の魔獣、十五体程度を確認』とあったんだが」
「え、間違いなく百体超えてますよ、残ってる数だけでも」
氷壁越しに鳥型の魔獣を見ていたユランが、振り返る。
「五十か六十は倒したよな。ということは、桁間違いがどっかで起こってるな」
「俺の鞄に依頼書が入ってる、確認してくれ」
ブレナンの言葉に魔術師が頷いて、動けないブレナンの代わりに彼の鞄を開ける。
「十五体って書いてあるな」
ギルドの調査隊が一度来て、数を確認したとも書いてある。
「だろう? 十五や二十なら、俺たちなら余裕で倒せる頭数だ」
実際はその三倍は倒した……が、まだ百体近く残っている、明らかに話が違う。
「というか、十五体なら、調査に来たついでに倒して帰ってもおかしくない数なんだが、それをしてないってことは」
ギルドの調査依頼というのは、『倒せそうなら倒してきてね、無理はしなくていいから』というものが多い。
「あの数を十五と見間違うような奴が調査に来ないだろうし、百五十と見たなら当然手におえないから戻って報告だよな」
調査書から依頼書に情報を書き写す際に、数が減ったとしか思えない。
「まあ、冒険者ギルドに戻ったら盛大に詰め寄って報酬を十倍貰うんだな」
慰謝料も欲しいところである。
「戻れるのか、あの群れを突っ切って」
ブレナンの表情が硬い。洞窟までは数十メートルだったので振り切れたが、帰り道での一方的な鬼ごっこは不利すぎる。
「問題ない。とりあえず、魔弓を改造して一撃で仕留められる程度の威力にする……ちょっと貸せ」
「そんなことができるのか」
手を伸ばされて魔弓をエイダールに渡しながら、ケニスが尋ねる。
「もともと現場で調整できるように仮組み用の魔導回路が入ってるから変更は簡単だ。魔力消費が激しくなるから、魔力石一個で撃てるのは三十発くらいになるが」
「……鳥型の魔獣は百体以上いるんだが」
「魔力石は二十個くらい持ってきてるぞ」
無くなれば充填することも可能だ。
「と言っても、洩れたのだけでいいから、魔力石一個で充分だ」
「洩れた? 何から?」
「俺の魔法から……よし、出来た」
魔導回路を組み直して、エイダールは魔弓をケニスに戻す。
「よし、さくっと片付けよう。俺が粗方まとめるから、洩れたのを弓で撃ち落としてくれ。そっちのあんたはケニスを魔獣から守ってくれ」
もう一人のメンバーを指名する。
「僕は先生を守りますね!」
ユランは張り切った。
「俺は別に守ってもらわなくても……ああ、分かった、任せるからしょげるな」
分かりやすく瞳をうるうるさせるユランに、エイダールは折れた。
「私に、何か出来ることは」
魔術師に問われて、エイダールは考え込む。
「その辺の地面を柔らかくして、寝心地良くしてやったら?」
土系の魔術師なら得意分野であろうことを提案する。
「分かりました、私は戦闘には不要なんですね。そうですかそうですか」
「………………行くぞ」
拗ねた魔術師を置いて、氷壁を解除して外に出る。
「多めに範囲を取って……『氷の穹窿』」
鳥型の魔獣の群れをひとまとめに囲うように、氷の半球が生成される。
「七体か八体洩れた、任せたぞ」
「了解」
ケニスが、弓を引き絞り、慎重に狙いを定め、矢を放った。
「うわ、怖っ」
氷の塊になった鳥型の魔獣が降ってきて、鈍い音と同時に地面が揺れる。
「別の意味で危なくないですかこれ」
ユランが目を丸くしている。結構な高さから、百キロ超えの氷の塊(魔獣入り)が降ってくるのである。先程までの戦闘でも鳥型の魔獣は落ちてきていたが、翼を射抜かれて自重を支えきれなくなって落ちてくるのとはまるで速度が違う。
「当たらないようにな」
「はい」
「こっちはちょっとずつ縮小して……さらに縮小」
鳥型の魔獣推定百体を囲んだ氷の半球を、徐々に小さくしていく。
「みっちりになりましたね」
半球の中で、鳥型の魔獣が身動きも取れなくなっている。その間にケニスは、洩れた魔獣をすべて撃ち落としている。
「そうだな、これくらいでいいだろう。『凍結』」
鳥型の魔獣の氷漬けの出来上がりである。
1
お気に入りに追加
158
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
新しい道を歩み始めた貴方へ
mahiro
BL
今から14年前、関係を秘密にしていた恋人が俺の存在を忘れた。
そのことにショックを受けたが、彼の家族や友人たちが集まりかけている中で、いつまでもその場に居座り続けるわけにはいかず去ることにした。
その後、恋人は訳あってその地を離れることとなり、俺のことを忘れたまま去って行った。
あれから恋人とは一度も会っておらず、月日が経っていた。
あるとき、いつものように仕事場に向かっているといきなり真上に明るい光が降ってきて……?
※沢山のお気に入り登録ありがとうございます。深く感謝申し上げます。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
誰よりも愛してるあなたのために
R(アール)
BL
公爵家の3男であるフィルは体にある痣のせいで生まれたときから家族に疎まれていた…。
ある日突然そんなフィルに騎士副団長ギルとの結婚話が舞い込む。
前に一度だけ会ったことがあり、彼だけが自分に優しくしてくれた。そのためフィルは嬉しく思っていた。
だが、彼との結婚生活初日に言われてしまったのだ。
「君と結婚したのは断れなかったからだ。好きにしていろ。俺には構うな」
それでも彼から愛される日を夢見ていたが、最後には殺害されてしまう。しかし、起きたら時間が巻き戻っていた!
すれ違いBLです。
初めて話を書くので、至らない点もあるとは思いますがよろしくお願いします。
(誤字脱字や話にズレがあってもまあ初心者だからなと温かい目で見ていただけると助かります)
出戻り聖女はもう泣かない
たかせまこと
BL
西の森のとば口に住むジュタは、元聖女。
男だけど元聖女。
一人で静かに暮らしているジュタに、王宮からの使いが告げた。
「王が正室を迎えるので、言祝ぎをお願いしたい」
出戻りアンソロジー参加作品に加筆修正したものです。
ムーンライト・エブリスタにも掲載しています。
表紙絵:CK2さま
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
繋がれた絆はどこまでも
mahiro
BL
生存率の低いベイリー家。
そんな家に生まれたライトは、次期当主はお前であるのだと父親である国王は言った。
ただし、それは公表せず表では双子の弟であるメイソンが次期当主であるのだと公表するのだという。
当主交代となるそのとき、正式にライトが当主であるのだと公表するのだとか。
それまでは国を離れ、当主となるべく教育を受けてくるようにと指示をされ、国を出ることになったライト。
次期当主が発表される数週間前、ライトはお忍びで国を訪れ、屋敷を訪れた。
そこは昔と大きく異なり、明るく温かな空気が流れていた。
その事に疑問を抱きつつも中へ中へと突き進めば、メイソンと従者であるイザヤが突然抱き合ったのだ。
それを見たライトは、ある決意をし……?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
公爵家の五男坊はあきらめない
三矢由巳
BL
ローテンエルデ王国のレームブルック公爵の妾腹の五男グスタフは公爵領で領民と交流し、気ままに日々を過ごしていた。
生母と生き別れ、父に放任されて育った彼は誰にも期待なんかしない、将来のことはあきらめていると乳兄弟のエルンストに語っていた。
冬至の祭の夜に暴漢に襲われ二人の運命は急変する。
負傷し意識のないエルンストの枕元でグスタフは叫ぶ。
「俺はおまえなしでは生きていけないんだ」
都では次の王位をめぐる政争が繰り広げられていた。
知らぬ間に巻き込まれていたことを知るグスタフ。
生き延びるため、グスタフはエルンストとともに都へ向かう。
あきらめたら待つのは死のみ。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
前世である母国の召喚に巻き込まれた俺
るい
BL
国の為に戦い、親友と言える者の前で死んだ前世の記憶があった俺は今世で今日も可愛い女の子を口説いていた。しかし何故か気が付けば、前世の母国にその女の子と召喚される。久しぶりの母国に驚くもどうやら俺はお呼びでない者のようで扱いに困った国の者は騎士の方へ面倒を投げた。俺は思った。そう、前世の職場に俺は舞い戻っている。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
【完】三度目の死に戻りで、アーネスト・ストレリッツは生き残りを図る
112
BL
ダジュール王国の第一王子アーネストは既に二度、処刑されては、その三日前に戻るというのを繰り返している。三度目の今回こそ、処刑を免れたいと、見張りの兵士に声をかけると、その兵士も同じように三度目の人生を歩んでいた。
★本編で出てこない世界観
男同士でも結婚でき、子供を産めます。その為、血統が重視されています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる