81 / 178
81「俺はそんなに匂うのか」
しおりを挟む
「香油って、意外にさらっとしてるんですね。もっとべたべたしてるものかと思ってました」
油だけに、と言いながら、ユランは手のひらの上に垂らした香油の匂いをかぐ。サルバトーリ家の侍女が、肌の手入れ用に置いて行った香油である。
「花の香り?」
甘さ控えめで、爽やかさ強めの匂いがする。
「どっちかって言うと柑橘系じゃないのか」
朝から風呂に入ったエイダールは、髪を雑に拭いて、香油の瓶の蓋を開けた。
「……よく分からないな。単体じゃなくて何種類かの香りを混ぜてるだろうしな」
果実っぽさは強いが、何かの香りと断定できるほど詳しくない。
「いい匂いですけど、僕は先生の匂いのほうが好き」
「俺はそんなに匂うのか」
ユランとしては、ほめているのだが、エイダールとしては、臭いと言われているようで何となく嫌である。
「首筋に鼻を突っ込むか、ベッドに潜り込まないと分かんないですよ」
「そんなことすんのはお前くらいだ」
普通の対人関係としてはあり得ない近さであり、状況である。
「まあ、その距離でしか匂わないのならいいか……」
そもそも体臭ではなく、エイダールから洩れた魔力を匂いという形で感じている可能性のほうが高い。
「あ、塗るの手伝いますね。どこら辺までかな」
「見えるところだけでいいんじゃないのか」
指先から手首までで充分な気がする。
「というか、一昨日、手袋も衣装の中にあったよな」
式典用の白手袋を確かに見た。
「じゃあ手首だけ?」
「いや『見えないからと言って手を抜く訳には行きません』って釘を刺されたからな、指先からちゃんと塗っておこう」
肌の艶などどうでもいいが、サルバトーリ家の侍女が怖い。
「はい、両手終わりました! 足も塗るんですよね? 裾まくりますね」
「足なんて肌が見える隙間も無いのにな」
裾は靴に掛かるくらいの丈があるし、靴下も履くのである。手以上に塗る必要性を感じない。
「別に荒れてもないですしね。まあ、いい匂いがするってことで……って、先生、これどうしたんですか!?」
裾をまくって、エイダールの足首を見たユランが、叫ぶように問い質す。
「なんだ突然大声出して……あ、いや、それは別に何でもない」
痛む訳でもないので失念していたが、エイダールの足首には、酔っ払ったユランに掴まれた跡が痣として残っていた。
「何でもなくないでしょう、こんなくっきり……痛くないんですか? 誰にやられたんですか」
ユランは痣を睨んで、殺気すら滲ませる。
「痛くないから忘れてたんだよ、ちょっと酔っ払いに絡まれただけだ」
「酔っ払いに絡まれて足首に痣が残るってどういう状況ですか、犯罪の匂いしかしませんけど!?」
肩や腕ならまだ分からなくもないが、痣が残るほど足首を掴まれるのはおかしい。
「どういう状況と言われても、酔っ払いのすることだしな……」
ありのままに状況を説明すると、足首を掴まれてベッドの上で引っ繰り返された訳だが、本当に犯罪の匂いしかしなくて言えない。
「酔っ払ってたからって、許されることじゃないでしょう!」
ユランは怒り心頭といった様子で興奮していたが、覚えていないだけで犯人はユランである。
「許す、許さないを決めるのは俺だ」
「でも」
「実害はなかったんだから、この話はここまでだ」
痣は残っているが、エイダール的には被害はない。
「誰にやられたかだけでも教えてください、今後こんなことがないように僕が先生を守りますから」
「…………」
犯人にそんなことを言われても困る。
「もしかしてカスペルさん?」
答えないエイダールに、ユランはなぜ相手を庇うのだろうと考え、その辺の名もなき酔っ払いに絡まれるとも思えないので、親しい相手だと結論を出した。
「カスペル? 違う違う。大体、あいつは結婚の挨拶に行ったまま、まだ戻ってきてないだろ」
突如濡れ衣を着せられた友人の不在証明をするが。
「まだ? 挨拶に行くって言ってた日から、えっと、三週間くらい経ってると思うんですけど」
ユランがカスペルから、両親に結婚の挨拶をしに行くという話を聞いてからそのくらい経つ。
「普通に行って帰って来るだけで一ヶ月掛かるし、向こうに一週間くらいは滞在するだろうしな……仕事も兼ねてるから、旅程は少し短縮できるとは思うが」
「一ヶ月? え、そんなに掛かります?」
エイダールとユランの故郷は確かに遠いが、転移ゲートを使えば、そこまで時間が掛からないと思うのだが。
「なにしろ遠いからな……おっと、来たようだな」
玄関の呼び鈴が鳴り、サルバトーリ家の侍女たちが姿を現した。
「あの、一つ質問いいですか?」
てきぱきとエイダールの支度を整えていく侍女たちに、ユランは恐る恐る声を掛けた。
「何でしょうか?」
普段はぼさぼさのエイダールの髪を見事な櫛目で仕上げた侍女が手を止めてユランを見る。
「カスペルさんは、まだ戻ってきてないんですか? 挨拶から」
サルバトーリ家の侍女なら知っているだろうと尋ねる。
「はい、若様のお戻りは一週間ほど先になると聞いております。彼の国は発たれたそうですが」
帰路に入っているが、まだ戻ってきてはいないらしい。
「だからそう言ったろ」
「はい」
疑うなよ、とエイダールに言われ、ユランは不満そうな顔をしつつも頷いた。
「先生がお貴族様にしか見えない……すっごい、ほんとに化けたみたいになってる」
エイダール風味の別人と言っても信じそうなほど普段とはかけ離れた印象の仕上がりに、ユランは感嘆した。
「入学式に参列するだけなのにな」
こんなに気合を入れて正装をしなければならないものなのだろうか、と今更ながらエイダールは思う。
「陛下の御前ですから。ギルシェ様、背筋をまっすぐ伸ばすようお心掛け下さい」
「あー、はいはい」
エイダールは無駄に逆らわない。
「では、馬車を御用意しておりますので」
「馬車? いや、要らないだろ、徒歩五分だぞ。馬車の乗り降りしてる間に着くぞ」
エイダールは、いつも通り歩いていくつもりだった。研究所よりアカデミーは遠いが、百メートル少々の違いである。
「馬車を御用意しておりますので」
侍女は、同じ台詞を繰り返した。正装して徒歩で移動するなど許されないようだ。平民のエイダールとしては、貴族っぽい格式を守る必要性を感じないのだが、ここはカスペルの顔を立てるべきなのだろう。
「じゃあ、そろそろ出るからな……ユラン、お前は歓迎会で飲み過ぎるなよ?」
エイダールは、警備隊で行われるという新人歓迎会で、ユランが酒を過ごさないかどうかが気になる。
「食事が主で、飲み会じゃないから大丈夫ですよ。行ってらっしゃい先生」
まったく酒が出ない訳ではないが、泥酔するようなことは恐らくない。
「ああ、行ってくる」
家の前に横付けされていた公爵家の紋章入りの馬車に、エイダールは乗り込んだ。
油だけに、と言いながら、ユランは手のひらの上に垂らした香油の匂いをかぐ。サルバトーリ家の侍女が、肌の手入れ用に置いて行った香油である。
「花の香り?」
甘さ控えめで、爽やかさ強めの匂いがする。
「どっちかって言うと柑橘系じゃないのか」
朝から風呂に入ったエイダールは、髪を雑に拭いて、香油の瓶の蓋を開けた。
「……よく分からないな。単体じゃなくて何種類かの香りを混ぜてるだろうしな」
果実っぽさは強いが、何かの香りと断定できるほど詳しくない。
「いい匂いですけど、僕は先生の匂いのほうが好き」
「俺はそんなに匂うのか」
ユランとしては、ほめているのだが、エイダールとしては、臭いと言われているようで何となく嫌である。
「首筋に鼻を突っ込むか、ベッドに潜り込まないと分かんないですよ」
「そんなことすんのはお前くらいだ」
普通の対人関係としてはあり得ない近さであり、状況である。
「まあ、その距離でしか匂わないのならいいか……」
そもそも体臭ではなく、エイダールから洩れた魔力を匂いという形で感じている可能性のほうが高い。
「あ、塗るの手伝いますね。どこら辺までかな」
「見えるところだけでいいんじゃないのか」
指先から手首までで充分な気がする。
「というか、一昨日、手袋も衣装の中にあったよな」
式典用の白手袋を確かに見た。
「じゃあ手首だけ?」
「いや『見えないからと言って手を抜く訳には行きません』って釘を刺されたからな、指先からちゃんと塗っておこう」
肌の艶などどうでもいいが、サルバトーリ家の侍女が怖い。
「はい、両手終わりました! 足も塗るんですよね? 裾まくりますね」
「足なんて肌が見える隙間も無いのにな」
裾は靴に掛かるくらいの丈があるし、靴下も履くのである。手以上に塗る必要性を感じない。
「別に荒れてもないですしね。まあ、いい匂いがするってことで……って、先生、これどうしたんですか!?」
裾をまくって、エイダールの足首を見たユランが、叫ぶように問い質す。
「なんだ突然大声出して……あ、いや、それは別に何でもない」
痛む訳でもないので失念していたが、エイダールの足首には、酔っ払ったユランに掴まれた跡が痣として残っていた。
「何でもなくないでしょう、こんなくっきり……痛くないんですか? 誰にやられたんですか」
ユランは痣を睨んで、殺気すら滲ませる。
「痛くないから忘れてたんだよ、ちょっと酔っ払いに絡まれただけだ」
「酔っ払いに絡まれて足首に痣が残るってどういう状況ですか、犯罪の匂いしかしませんけど!?」
肩や腕ならまだ分からなくもないが、痣が残るほど足首を掴まれるのはおかしい。
「どういう状況と言われても、酔っ払いのすることだしな……」
ありのままに状況を説明すると、足首を掴まれてベッドの上で引っ繰り返された訳だが、本当に犯罪の匂いしかしなくて言えない。
「酔っ払ってたからって、許されることじゃないでしょう!」
ユランは怒り心頭といった様子で興奮していたが、覚えていないだけで犯人はユランである。
「許す、許さないを決めるのは俺だ」
「でも」
「実害はなかったんだから、この話はここまでだ」
痣は残っているが、エイダール的には被害はない。
「誰にやられたかだけでも教えてください、今後こんなことがないように僕が先生を守りますから」
「…………」
犯人にそんなことを言われても困る。
「もしかしてカスペルさん?」
答えないエイダールに、ユランはなぜ相手を庇うのだろうと考え、その辺の名もなき酔っ払いに絡まれるとも思えないので、親しい相手だと結論を出した。
「カスペル? 違う違う。大体、あいつは結婚の挨拶に行ったまま、まだ戻ってきてないだろ」
突如濡れ衣を着せられた友人の不在証明をするが。
「まだ? 挨拶に行くって言ってた日から、えっと、三週間くらい経ってると思うんですけど」
ユランがカスペルから、両親に結婚の挨拶をしに行くという話を聞いてからそのくらい経つ。
「普通に行って帰って来るだけで一ヶ月掛かるし、向こうに一週間くらいは滞在するだろうしな……仕事も兼ねてるから、旅程は少し短縮できるとは思うが」
「一ヶ月? え、そんなに掛かります?」
エイダールとユランの故郷は確かに遠いが、転移ゲートを使えば、そこまで時間が掛からないと思うのだが。
「なにしろ遠いからな……おっと、来たようだな」
玄関の呼び鈴が鳴り、サルバトーリ家の侍女たちが姿を現した。
「あの、一つ質問いいですか?」
てきぱきとエイダールの支度を整えていく侍女たちに、ユランは恐る恐る声を掛けた。
「何でしょうか?」
普段はぼさぼさのエイダールの髪を見事な櫛目で仕上げた侍女が手を止めてユランを見る。
「カスペルさんは、まだ戻ってきてないんですか? 挨拶から」
サルバトーリ家の侍女なら知っているだろうと尋ねる。
「はい、若様のお戻りは一週間ほど先になると聞いております。彼の国は発たれたそうですが」
帰路に入っているが、まだ戻ってきてはいないらしい。
「だからそう言ったろ」
「はい」
疑うなよ、とエイダールに言われ、ユランは不満そうな顔をしつつも頷いた。
「先生がお貴族様にしか見えない……すっごい、ほんとに化けたみたいになってる」
エイダール風味の別人と言っても信じそうなほど普段とはかけ離れた印象の仕上がりに、ユランは感嘆した。
「入学式に参列するだけなのにな」
こんなに気合を入れて正装をしなければならないものなのだろうか、と今更ながらエイダールは思う。
「陛下の御前ですから。ギルシェ様、背筋をまっすぐ伸ばすようお心掛け下さい」
「あー、はいはい」
エイダールは無駄に逆らわない。
「では、馬車を御用意しておりますので」
「馬車? いや、要らないだろ、徒歩五分だぞ。馬車の乗り降りしてる間に着くぞ」
エイダールは、いつも通り歩いていくつもりだった。研究所よりアカデミーは遠いが、百メートル少々の違いである。
「馬車を御用意しておりますので」
侍女は、同じ台詞を繰り返した。正装して徒歩で移動するなど許されないようだ。平民のエイダールとしては、貴族っぽい格式を守る必要性を感じないのだが、ここはカスペルの顔を立てるべきなのだろう。
「じゃあ、そろそろ出るからな……ユラン、お前は歓迎会で飲み過ぎるなよ?」
エイダールは、警備隊で行われるという新人歓迎会で、ユランが酒を過ごさないかどうかが気になる。
「食事が主で、飲み会じゃないから大丈夫ですよ。行ってらっしゃい先生」
まったく酒が出ない訳ではないが、泥酔するようなことは恐らくない。
「ああ、行ってくる」
家の前に横付けされていた公爵家の紋章入りの馬車に、エイダールは乗り込んだ。
0
お気に入りに追加
158
あなたにおすすめの小説
前世である母国の召喚に巻き込まれた俺
るい
BL
国の為に戦い、親友と言える者の前で死んだ前世の記憶があった俺は今世で今日も可愛い女の子を口説いていた。しかし何故か気が付けば、前世の母国にその女の子と召喚される。久しぶりの母国に驚くもどうやら俺はお呼びでない者のようで扱いに困った国の者は騎士の方へ面倒を投げた。俺は思った。そう、前世の職場に俺は舞い戻っている。
君のことなんてもう知らない
ぽぽ
BL
早乙女琥珀は幼馴染の佐伯慶也に毎日のように告白しては振られてしまう。
告白をOKする素振りも見せず、軽く琥珀をあしらう慶也に憤りを覚えていた。
だがある日、琥珀は記憶喪失になってしまい、慶也の記憶を失ってしまう。
今まで自分のことをあしらってきた慶也のことを忘れて、新たな恋を始めようとするが…
「お前なんて知らないから」
離縁してくださいと言ったら、大騒ぎになったのですが?
ネコ
恋愛
子爵令嬢レイラは北の領主グレアムと政略結婚をするも、彼が愛しているのは幼い頃から世話してきた従姉妹らしい。夫婦生活らしい交流すらなく、仕事と家事を押し付けられるばかり。ある日、従姉妹とグレアムの微妙な関係を目撃し、全てを諦める。
第十王子は天然侍従には敵わない。
きっせつ
BL
「婚約破棄させて頂きます。」
学園の卒業パーティーで始まった九人の令嬢による兄王子達の断罪を頭が痛くなる思いで第十王子ツェーンは見ていた。突如、その断罪により九人の王子が失脚し、ツェーンは王太子へと位が引き上げになったが……。どうしても王になりたくない王子とそんな王子を慕うド天然ワンコな侍従の偽装婚約から始まる勘違いとすれ違い(考え方の)のボーイズラブコメディ…の予定。※R 15。本番なし。
すべてを奪われた英雄は、
さいはて旅行社
BL
アスア王国の英雄ザット・ノーレンは仲間たちにすべてを奪われた。
隣国の神聖国グルシアの魔物大量発生でダンジョンに潜りラスボスの魔物も討伐できたが、そこで仲間に裏切られ黒い短剣で刺されてしまう。
それでも生き延びてダンジョンから生還したザット・ノーレンは神聖国グルシアで、王子と呼ばれる少年とその世話役のヴィンセントに出会う。
すべてを奪われた英雄が、自分や仲間だった者、これから出会う人々に向き合っていく物語。
悪役令息の死ぬ前に
やぬい
BL
「あんたら全員最高の馬鹿だ」
ある日、高貴な血筋に生まれた公爵令息であるラインハルト・ニーチェ・デ・サヴォイアが突如として婚約者によって破棄されるという衝撃的な出来事が起こった。
彼が愛し、心から信じていた相手の裏切りに、しかもその新たな相手が自分の義弟だということに彼の心は深く傷ついた。
さらに冤罪をかけられたラインハルトは公爵家の自室に幽閉され、数日後、シーツで作った縄で首を吊っているのを発見された。
青年たちは、ラインハルトの遺体を抱きしめる男からその話を聞いた。その青年たちこそ、マークの元婚約者と義弟とその友人である。
「真実も分からないクセに分かった風になっているガキがいたからラインは死んだんだ」
男によって過去に戻された青年たちは「真実」を見つけられるのか。
新しい道を歩み始めた貴方へ
mahiro
BL
今から14年前、関係を秘密にしていた恋人が俺の存在を忘れた。
そのことにショックを受けたが、彼の家族や友人たちが集まりかけている中で、いつまでもその場に居座り続けるわけにはいかず去ることにした。
その後、恋人は訳あってその地を離れることとなり、俺のことを忘れたまま去って行った。
あれから恋人とは一度も会っておらず、月日が経っていた。
あるとき、いつものように仕事場に向かっているといきなり真上に明るい光が降ってきて……?
※沢山のお気に入り登録ありがとうございます。深く感謝申し上げます。
誰よりも愛してるあなたのために
R(アール)
BL
公爵家の3男であるフィルは体にある痣のせいで生まれたときから家族に疎まれていた…。
ある日突然そんなフィルに騎士副団長ギルとの結婚話が舞い込む。
前に一度だけ会ったことがあり、彼だけが自分に優しくしてくれた。そのためフィルは嬉しく思っていた。
だが、彼との結婚生活初日に言われてしまったのだ。
「君と結婚したのは断れなかったからだ。好きにしていろ。俺には構うな」
それでも彼から愛される日を夢見ていたが、最後には殺害されてしまう。しかし、起きたら時間が巻き戻っていた!
すれ違いBLです。
初めて話を書くので、至らない点もあるとは思いますがよろしくお願いします。
(誤字脱字や話にズレがあってもまあ初心者だからなと温かい目で見ていただけると助かります)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる