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続編
幸せ
しおりを挟むお久しぶりです!!
一段落ついたので久しぶりに書いてみました!
……久しぶりすぎる上に変なテンションで書いたのでウィルとリーナのキャラが変わっているかもですが、お許しいただければと思います_(..)_
~~~~~~~
「と~」
「リーナ、今ソフィアが……!」
「えぇ! 今のは明らかにウィルを呼んでいたわね」
「ソフィ~っ!」
エリオットとソフィアが生まれてからあっという間に時が流れ、来月には二人が一歳の誕生日を迎えようとしています。
ウィルは産後の体調が思わしくなかった私に変わり、公爵領の管理をしてくれていました。そのためにウィルは子供達と触れあう時間が私よりも短くなってしまって……今も休憩時間を利用して私達に会いに来てくれました。
私ももう少しで復帰出来そうなので今後は時間を増やしてあげられると思うのですが……
「お母様と一緒に練習したのよね?エルも少しずつ話せるようになっているのよ?」
「そうだったのか……」
「う~」
ウィルが抱いているソフィアの頭を撫でると、ソフィアは嬉しそうに笑い、私が抱いていたエリオットからは不満の声が漏れてきました。
「ハハッ、エルもすぐに話せるようになるよな?」
そう言いながらエリオットの頬をつつくウィルはすっかりお父さんです。
「……リーナの体調は?」
「もう大丈夫よ、明日にでも復帰できるくらい」
「本当に?」
「えぇ。……だから、そろそろベッドから出たいのだけど……」
「リーナはすぐに無理をするから……」
そう、今も私はベッドの上で半身を起こした状態であり、ウィルはそのベッドに腰を掛けています。
少しは動かないと筋肉が衰えてしまうというのに、私は最低限しかベッドから出ることを許してもらえず、ほとんどの時間をベッドの上で過ごしています。
……そのお陰で子供達と過ごすことが出来ているのですが、ウィルとの時間は少なくなってしまっています。
「少しずつなら良いでしょう?」
「……前もそう言って倒れただろう?」
「……」
そう、ウィルがここまで過保護になってしまったのは二人が生まれてから半年が経った頃、ウィルにばかり負担は掛けられないと仕事に復帰し、領地の視察に行った時に体調が悪くなって倒れてしまったからなのです。
その時、ウィルは朝から公爵領の林業従事者達との話し合いに行っていて、私が倒れたと知ったのは屋敷に帰りついた夕方になってしまい、私以上に酷い顔色で部屋に飛び込んできたのを鮮明に覚えています。
「……屋敷の中で出来ることだけにするから。それに、体調が悪くなったらすぐに言うって約束するわ」
「まずは、執務室から持ち出しても問題のない書類をこの部屋に持ってくるから、その確認をここでするのはどうだ?」
「えぇ、ありがとう!」
「絶対に無理はするなよ?」
本当は書類を持ってくるのも手間だろうし、少しの運動も兼ねて執務室で大丈夫と言いたいところですが、ここで妥協しなければ復帰が遠のく気がします。
「エルとソフィーもリーナ…お母様と離れたくないだろうから一緒にいてやってくれ」
「……二人と過ごせるのは嬉しいけど、ウィルとの時間が少ないのも寂しいなんて、私は我が儘ね」
「私だって寂しいさ。流石に子供達を執務室に連れていくことは出来ないが、もう少しで大きな事業が終わる。そうしたら一緒に過ごせる時間が増える」
「ウィル、いつもありがとう」
「こちらこそ、いつもありがとう。……リーナのお陰で毎日が本当に幸せだ」
「と~」
「「……!」」
私とウィルが微笑み合っていると私の腕の中から再び不満そうな声が聞こえました。
「エル!」
「ふふっ、本当にすぐ話せるようになったわね」
「私が『リーナのお陰で』と言ったのが不満だったのか?」
「あらエル、そうなの?」
「う~」
「もちろん、お父様の幸せはエルとソフィーがいてこそだよ」
「お母様もよ」
「「あー!」」
返事をするかのようにエリオットがソフィアそろって声を発しました。
「マチルダさん…お母さんにも会わせてあげたいわね」
「あぁ、いつか四人で会いに行こう」
ウィルにエル、ソフィー、お母さん……私の幸せは家族が入る限りいつまでも続いていくでしょう。
~~~~~~
読んでくださりありがとうございます(*^^*)
次回の更新がいつになるかは分かりませんが、出来るだけ早い更新を目指して頑張りますp(^^)q
この話からは章を“続編”と設定して子供達との話を書いていこうと思います!
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