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番外編
あの人達のその後
しおりを挟む(ミラ視点)
まさか、リーナお姉様の素顔があんなに綺麗だったなんて……。なんであんな奴がウィリアム様に大切にされてて、私は小汚ない修道院にいるの……!?
お姉様が私に勝るところなんて、なかったはずなのに……!
それにしてもウィリアム様、、本当にカッコ良かったなぁ。なんで、私じゃなくてお姉様の選んだのかしら……。
修道院に入れられたんじゃあ結婚もできないじゃないっ! この際、リック様でもいいから迎えに来てくれないかしら?
* * *
修道院に来てから一週間。
だぁれも来てくれない……。
水仕事をさせられたせいで手が荒れたし、満足にお風呂に入ることも出来ないから気持ち悪いし、、自慢の黒髪まで傷んで茶色っぽくなっちゃったじゃない……!
それでも、最初の頃は何もしようとしない私を叱るくせに、いざやったら失敗ばっかりの私に頭を抱えていた他の修道女達からも少しは認めてもらえたみたいだから嫌なことばかりじゃないと思っているわ。
私だって、仕事をする気なんてなかったのよ?
でも、言われたことをしないと食事を抜かれるし、怒った人達は怖いし……。それで、仕方なしにやったら誉めてもらえて嬉しかったんだもの。
単純だなんて思わないでね?
それと、、この一週間、お姉様について改めて考えてみたの。そうしたら、どうしてあんなことをしていたのか分からなかった……。
本当に、習慣になっていただけで……お母様みたいに暴力を振るったわけでもないし、深く考えてこなかったけど、、実の姉に嫌がらせをするなんておかしいわよね?
学園では先生にお願いしていい成績にしてもらっていたけど、それくらいは考えられるわよ?
……お姉様の話だと小さかった私は本当に無邪気にお願いしたのだと思うわ。 覚えていないけど。
それが今のようになってしまった原因はお母様でしょうね。
私からみてもお母様の美への執着はすごいもの!私も可愛いけど、あのお姉様と比べると格段に劣るわ。……認めたくないけど。
多分、お母様は娘にすら嫉妬したのね。あら?私にはどうして嫉妬しないのかしら?
お母様と私なら私の方が綺麗よね?
ま、もうお母様には会えないらしいし、考えても分からないわね。
「ほら、ミラ! いつまでも休んでないで孤児院に行く準備をしなさい!」
あぁ、またうるさい修道女が騒いでる。
確かに『今日は孤児院に行く』って言っていた気がするわ。
仕方ないわね、手伝ってあげるわよ。
……ここでの暮らしは大変だし嫌なことも多いけど、“慣れれば悪いことばかりじゃあないかも?”って本当に感じているのよね。
あぁ、私の美貌が衰えるのが嫌なのは本当よ?
でも、あの世界にいては見えなかったものが見えて、得られなかったものが得られる……そんな気がするの。
裏表なく話すことが出来るのも楽でいいし。
……まぁ、誰かが迎えに来てくれるまでは大人しくしておくわ。
* * *
↓残酷描写ありかもしれないです。
それ程ではありませんが、念のために言っておきます。
(カトレア視点)
もう嫌……!
この私が、、公爵夫人の私がこんな仕事を強いられなければいけないの!?
自分の娘に鞭を振るうことの何がいけないと言うのよ。私がお腹を痛めて生んだ娘だもの、殴ろうがどうしようと私の勝手じゃない!
なんで虐待行為をしたのか聞かれて思い出したけど、そもそも母親の私を脅かそうとするのがいけないんじゃない。あの娘のあの瞳本当に嫌。
私がファーレンと結婚するとなった時に罵倒してきたお義父様とそっくりな意思の籠った瞳に。ついでに、嫁イビりとばかり私を苛めてくれた嫁ぐ遅れな義伯母にもそっくりね。
25年も女である私に鉱山での強制労働を命じるなんて、おかしいじゃない!
私は一番の被害者よっ!
そんな訳だからもちろん、労働なんてしていないわ。人があまり来ない場所を見つけてからはそこの岩の陰で休んでいるの。……紅茶と甘いお菓子も欲しいことろだけど、贅沢はいわないであげる。
ここには足りないものだらけよ。
食事は毎食硬いパンと具の少ないスープだけだし、お風呂がないのよ? 用意されるのは水だけ。
「──お前、何をサボっていんるだ、こっちに来て崩した岩を運べ!」
「……うるさいわねぇ、何度も言うけれど私は公爵夫人よ? 本来、アンタみたいな人間が口を利くのも許されない存在なの、、それを、『お前』?」
「ここにいるのは何かしらの罪を犯した奴ばかりだ、、さっさとしろ。おまけにここは岩が崩れやすくて危険だ」
言われなくても移動するわよ、煩い人と話すのなんてウンザリ。
はぁ、また別の場所を探すしかないわね……。
* * *
何日か掛かってあそこよりも静かな場所を見つけたわ。
見つけるまで、少しは仕事をしなければならなかったけどもう必要ないわ!
数日間の疲れをとるためにゴツゴツした岩に凭れる。……フカフカのソファやベッドも欲しいわね。
「──痛っ!……小石? 」
目を閉じていたら頭に石が降ってきた。痛いわねぇ、なんなのよ。
「えっ?───ギャッ」
次の瞬間には私がいる場所を目掛けて大きな岩まで落ちてきた。避けることも出来ずに下敷きになってしまう。
どうしましょう、、頭から血が……。なのに痛みが薄くなっていくわ。
「──やはり崩れたか、、かなり脆くなっていたから人を近づかせなかったが正解だったな。……ん? あれは、血…か?」
だれか来たのかしら?
はやく、わたしをたすけなさいっ、
「お、おい! ここは立ち入り禁止と言っただろうっ!……うおっ、大声出しちまったせいでさらに崩れたか、、こりゃ何日か経ってから慎重に片さないとダメだな。仕方ない、上に報告だけするか……あの血の量じゃもう手遅れだろうし、自業自得だしな」
もうなにもみえない、なにもきこえない……。
なんでわたしがこんなめに───
~~~~~~~~~
以上、母と妹のざまぁ(?)編でした!
ミラちゃんは根はそこまで悪くなくて何年かすれば改心していると思い、普通のその後みたいになりました。
母親は、、改善の余地がなかったので厳しい結末となってしまいました。
父親についてですが、書いても気分が悪くなるだけかと思って書いていないので紹介だけ。
カトル元公爵は一人で過ごす牢の中でも常に自分の正当性を信じ、自分が投獄される原因となったリーナへの恨みを募らせた。そしてリーナとウィリアムに復讐をし、自分の権威を取り戻そうと脱獄を試みて見張りの買収をしようとするが、もちろん成功はせずに皇帝に“カトル元公爵が脱獄を図った”という報告が上がる。
義娘であるリーナを大切に思う皇帝は、こんなのでも元公爵でリーナの血縁だったからと通常の罪人より良い牢に入れられていたカトル元公爵を大罪を犯した死刑囚だけが入る悪質な環境の地下牢に移す。
そこは質の悪い食事が死なない程度の最低限しか与えられず、光はまったく入らない、虫がいる、受刑者達の体臭や排泄物の臭いが立ち込めているといった悪空間だった。
死刑囚がそこにいるのは死刑が実行されるまでの僅かな、、長くても3年であり、執行前には普通の部屋で少し良い食事を食べられるため耐えることも出来る。一方のカトル元公爵は78年もその酷い環境下で過ごさなければならない。
仮にも元公爵だったリーナの父親には耐え難いものであったが、自ら命を絶つ気概などもなかった。
その結果、5年後に何も出来ないまま衰弱して生涯をそこで終えた。
……こんな感じでしょうか?
妹にもしっかり目のざまぁを期待されていた方、両親にも生きて罪を償ってほしかった方、すみませんm(__)m
実は、父親は抱えていたトラウマ(?)もあったので、“自分を見つめ直してリーナに謝罪し、普通の牢屋でリーナの幸せを願いながら寿命で亡くなる”という感じの最後をエピローグで出す予定だったんです。(そちらが良かった方もいるでしょうか?)
思いの外、父親への罰を希望される方が多かったので変更して、こちらでまとめさせていただきました。
どちらの最後がいいかは人それぞれだと思うのでお好きな方でストーリーのまとめにしてください(^^)
……あっ。
元婚約者の存在忘れてた……まぁ、影の薄いキャラですし、リーナの印象にもあまり残っていないし、、いいかな?
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