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5章 反撃の序章
47 カイルの心②
しおりを挟むいつもより短いです!
~~~~~~~~~
(カイル視点)
「───この間もお出掛けした先で子爵家の方から花束をいただいてしまいましたわ! お花は綺麗ですが、場所に困りますわ………」
レイラとの話は本当に楽しい!
しかし、妬いてしまうな………。
レイラは誰もが見惚れる美貌と清らかな心を持っているため、誰からも好かれる。
私が所属している騎士団にもレイラに心を寄せている者が多い。………まぁ、一番気に掛けてもらっているのは私だが。
それにしても、この屋敷にはやたら花が生けられていると思ったら、、、貴族の子息たちからのプレゼントだったのか。
騎士団の者たちだったとしたら、よく話し合う必要があるな……。
そういえば、レイラは17歳で私ももう18歳、、どちらも婚約者は居ない状態だが、そろそろ婚約をして結婚を考えなければならない年齢だ。
私はは父上と母上自身のこともあって、恋愛結婚が認められるだろう。
…………サン侯爵家はどうだろうか?
私としてはレイラと結婚したいが………。
「───レイラは結婚について何か考えてるかい?」
「………あまり考えていませんわ。カイルは考えていますの?」
「私は恋愛結婚をしたいと思っているんだ、、だからその、レイラは私の事をどう思う?」
「カイルはとても素敵な方ですわ!」
「じゃあ、私が婚約して欲しいって言ったら?」
「! ………心から私と婚約したいと思っているんですの?」
「もちろん!」
───本当はもっとロマンチックな場所で素敵な言葉を添えて言うべきなんだろうけど、、心がはやっていまったな……。
「とっても嬉しいですわ! 私、お父様とお母様に話してみます!」
「あぁ、私も両親に話しておこう」
─────ガチャリ
「レイラ様、カイル兄様、お待たせしました」
ラストルが戻って来たか………。
まぁ、レイラとの重要な話は終わったことだし、いいか、、、
「お疲れ様、ラストル! 今回はいつも以上に時間がかかりましたわね」
「えぇ、いつも以上にしっかりと言っておきましたから」
「ラストル、ご苦労だったね」
「しばらくは、レイラ様に反抗する事がないと思いますが、元に戻ったらまた注意しましょう」
───自分も『頼む』と言ってしまったが、私たちがイリス様にしていることは果たして正しいのだろうか……?
………最近は自分の思考がおかしいと感じることが増えてきたな、、レイラが間違ったことをするはずがないと言うのに………。
「ありがとうございます。ラストルから注意してもらうのが、一番効きますの」
「…………そうですか! お役に立てているようで嬉しいです」
「ラストル、そろそろ帰ろうか」
私ももう少しレイラと話していたいが、レイラがラストルと話しているのを見るとモヤモヤする。
「カイル、ラストルは今来たばかりですわ?」
「でも、レイラがラストルと話しているのを見ると嫉妬しちゃうんだ」
「あら、嬉しいですわ!…………ラストル、残念ですが、今日はこれで終わりにしましょう?」
「そうですか……残念です」
「父上に大切な話があるから、時間を頂きたいと伝えてくれ」
「申し訳ありません、、旦那様はお忙しいようでございます」
「………いつなら大丈夫だ?」
「すみません、、、私には分かりかねます」
「そうか……」
早く父上と話してレイラとの婚約の許可を貰いたいと思ったのだが………。
父上の執務室に直接乗り込むか?
……………ダメか、、しばらくは待つとしよう。
―――――――――――――
────あれからしばらく経ったが、、、父上はまだ会ってくださらない。
もしかして避けられているのだろうか?
いや、家族思いで優しい父上に限ってそのようなことはあり得ないな………。
父上は伯爵家当主としての仕事でお忙しいし、仕方がないな。
早く婚約の許可を貰いたいものだ。
~~~~~~~~~~
読んでくださり、
ありがとうございます(*^^*)
カイル視点のお話は終了です!
読んでいただくと分かると思うのですが、カイルもアルバートの解術が成功しています。
なんで、他の人と違うのかはそのうち明らかになります!
次の話から、最終章に入ります!
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