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6章 全ての始まりと終わり

48 パーティーを前に

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 大変お待たせしましたm(__)m
 やっと、書き上がりましたので本日より連載再開です!
 最終章となりますが、楽しんでいただければと思います(^^)


~~~~~~~~~



 
 学園の人たちを解術してから、あっという間に2ヶ月半。
 建国記念のパーティーの日が近づいてきた。
 学園の人達を解術してから大分経ったけど、再びレイラ様の魔術にかかった人は居ないみたい。

 いやぁ~やっと意味のある授業が受けられたよ!
 前も、レイラ様の魔術にかかってない状態の先生は居たけど、新人の先生が多かったからね。
 ベテランの先生が例外なくレイラ様の魔術にかかっていたせいで、新人教員への指導とかも出来てなかったみたいだね………。

 ───建国記念パーティーは2週間後、、その日でにケリをつける………!
 パーティーにはイルも連れていくことにした。
 本当は連れていかないつもりだったけど。
 ………社交界デビューは早くても学園入学後、普通は卒業したらだし、イルが傷付いたら嫌だったから。
に一番苦しめられたのはイルだからね。

 僕が側で守ってあげればいいんだもん!
 
 レイラ様の方はまだイルを探してるみたい。
 イルは見つからないし、 魔術にかかっていたはずの人達は解術されているしでかなり慌ててるよ……。



 ───さてと、、今は学園に居るんだけど………。
 僕は当然の如く女子生徒たちに囲まれている。
 さっき、今日最後の授業、シャイン王国の王国史が終わった所なんだけど……。
 授業が終わる度にこんなんじゃ、休めないよ………。

 ここ最近人数が増えたし、互いに牽制し合ってるし、モジモジしながら僕を見ては顔を赤くして下を向くし………!
 何なの!?

 まぁ、最近はアルも同じように囲まれてるけど、、
 トーマスはいつも通りカミラ様と楽しそうに談笑しながら僕とアルをからかってくる。
 
 ………顔に笑顔を張り付けながら、令嬢達と話しているけど、、そろそろ顔が限界かも。


「───ラストル様~!」

 また新手か!?
 ………サリー嬢か、、
 ある意味で尊敬しちゃうよ。自分よりも高位貴族の令嬢達を押し退けて来るなんて………。

「そろそろ察してあげて下さい! 私を含めて皆、ラストル様に建国記念パーティーでのエスコートをして欲しいんですよ!?」

 ………そうゆうことか、、
 アルまで囲まれている理由が分かったよ。

「まぁ、また貴女ですの!?毎度のことながら無礼です事!」
「本当ですわ!私達を押し退けるなんて……!」
「田舎の男爵令嬢ごときが!」

 はぁ、、

「サリー嬢、何度か言ったけどもう少し貴族としての振る舞いを身に付けた方がいいよ?」

「……は~い」

「───そ、それでラストル様2週間後の建国記念パーティー、お相手は決まっていますの? わたくし達、そのパーティーで社交界デビューをする予定ですの。是非エスコートをお願いしたくて、、」

 随分と早口だな、、
 それにしてもエスコートか、、僕はイルと行く予定だったんだけど………。
 そもそもまだ学園の1年生なのに結構多くの人が建国記念パーティーで社交界デビューするみたいだね。

「──申し訳ありません、、もう既にパートナーが決まっておりまして………」

「「「「!!」」」」

 えっ? 何で皆そんな『嘘っ!?』みたいな顔してるの?

「あの、、何か問題が?」

「い、いえっ!ラストル様は普段、女性にあまり興味を示さないので少し意外でしたの」
「え、えぇ、そうですわ!」

 あぁ、、確かに普段は、話し掛けられたら笑顔で応じるだけで、自分から女性に声をかけたり、話を振ったりはしないな………。
 むしろ、いつも囲まれてて困ってるってゆうのが、隠しきれてない時があるし、会話を早く終わらせようとしたりで………。

「ち、ちなみにパーティーには誰と行かれるのですか?」
「私も気になりますわ!」

 私も私もって身を乗り出して聞いてくるから、気圧されちゃった……。

「───秘密です、、当日の楽しみに取っておいてください」

「「「「は、はい!」」」」

 ………これ以上詮索されないように自分に出来得る最上級の笑顔で言ったら、周りの令嬢、、男子生徒まで顔を赤くしてる。
 えっ? 僕、何かした?
 大人っぽい笑顔を心掛けたんだけど、、子供っぽくておかしかったかな、、 口元に指を当てて言ったのが不味かった?
 ………ま、まぁいっか………。

「それでは、本日は失礼致します。また明日お会いしましょう」

「私も失礼する」

「僕も~」

「それでは私も失礼致しますわ。皆様ごきげんよう」

 アル、トーマスと、、カミラ様が僕と一緒に教室を出た。



―――――――――――――



「ははは! ラストル、あの顔はスゴいぞ!」

「えっ!? そんなに酷かった?」

 教室からある程度離れたらアルが急に笑いだした。

「………毎度のことながら自覚がありませんのね……」

「しょうがないよ~ラストルだもんね~!」

 カミラ様とトーマスまで!?
 
「ラストル様! 今後、ああいった類いの笑顔はお止めくださいませ、、耐性のない女子生徒たちが色気に当てられてしまいましたわ!」

「……色気?」

「はい!」
「あぁ!」
「うん!」

 わぁ、、タイミングバッチリな返事だね……。

「……カミラ様には耐性があるのですか?」

「えっ? そ、それはお話する機会も多いからですわ!………それに──」

「カミラ~?」

「!……何でもありませんわ!」

 ………本当にこの二人の関係が気になる。
 さっき、話ながらトーマスの方を向いた時のカミラ様の頬はうっすら赤くなってたし、トーマスも───

「ラストル~??」

「いや、何でもない!」

「ははは! やはり、お前達と話すのは楽しいな!」




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