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4章 学園〜対策〜
27 国王陛下
しおりを挟む「すまない、ラストル………今日は学園を休んで、私と共に登城してくれないか?」
えっ? 父様……どうゆうことですか?
今、僕はいつも通~り学園に行こうとしていたんだけど、、、、何かありましたか………?
なぜ僕が城へ?
…………………まぁ、理由は予想ついてるんだけど、、
「陛下が、レイラ嬢が人を惑わしている方法を魔術だと断定し、解決方法が〈聖〉属性魔術だと分かった理由とアルバート殿下が〈聖〉属性だと判断した根拠について聞きたいとおっしゃってな…………」
ですよね~
僕が城に行く理由なんて、それしかないよね………
「も、もし嫌だったら、私から陛下にお前のことを伝えておくぞ?」
「いえ、大丈夫です。今からですか?」
「そうだ。急に悪いな…………」
父様は僕が前世に対してトラウマを持ってないか不安みたいで、すごく心配してくれてる。
トラウマがあるのは事実だけど、それを乗り越えるためにはね、、、、
ーーーーーーーーーーーーー
そんなわけで今は父様と一緒に城に向かってる。
城までは2時間くらいかかるから、馬車の中での間がもつか少し心配だったんだけど…………相談しなきゃいけないことがたくさんあるから、いらない心配だった。
父様、会話の繋ぎ方が上手いな!
「─────学園の勉強は難しくないか?」
この世界独自のことはともかく、それ以外のことはね……
「僕にはこの世界よりも教育水準が高く、学問の発達した世界の記憶がありますから。どちらかと言うと、簡単に感じますね」
僕が苦笑して言うと、父様は驚いたみたいだ。
「私は算術が苦手でな、、ラストルはちょうど今習ってると思うが、かけ算がどうにもな………………手間がかかる」
───完璧に見える父様にそんな弱点が…………!
「かけ算は〝九九〟というものを覚えれば簡単ですよ?」
「ほぅ……! 〝くく〟とは?」
「簡単に言いますと、“一桁×一桁”の計算を全て覚えてしまうんです」
────────それから、父様に〝九九〟を教えたんだけど……父様、毎度のことながら、飲み込みが早いですね…………
「ラストル、これは算術世界の革命だぞ!! これで、無駄な計算時間が減らせる!」
………………めっちゃ、興奮してますね、、
〝算術世界〟って何ですか…………………
「これを使えば、桁数が増えても楽に計算できますよ?」
「どうやるんだ!?」
最近思ったんだけど、父様の印象というか…キャラというか……………変わったよね?
そして、紙に書いて行う〝筆算〟や〝暗算〟のこつを教えた。
………………父様は途中から「おぉー!」しか言ってなかった………
これは僕の知識を広めた方がいいな………
苦労している人は多そうだ。
そうこうしているうちに城に到着した。
近くで見ると大きいな、、中での移動が大変そうだ………
変なこと考えてる場合じゃないね……
これから国王陛下に会うんだから。
「ラストル、これから陛下の執務室に行くが、緊張しなくていいぞ?」
父様、無理です…………
この国で一番偉い人ですよ?
父様は反応のない僕を笑ってるし、、
あぁ、ついてしまった……
目の前には重厚な扉がある。
──────コンコンコン
「陛下、ライル・レイでございます。ご用命により参りました」
「おぉー!ライル、やっと来たか! 早く入ってくれ」
中から元気な声が聞こえたけど…………イメージと違う。
国王陛下は結構いい人なのか?
父様と一緒に部屋に入ると、国王陛下と思われる人が待ち構えるように立っていた。
親子なだけあって、アルに似ているな…………
顔はアルより強面だけど。
国王陛下はアルと同じ茶髪に茶眼の筋肉がすごい人だった。
ちなみに魔力の色は茶色の〈植物〉属性。
……………また、〝高位属性〟がいる、、
ていうか、何で国王なのにこんなにすごい筋肉なんだ……?
そもそも、なんで立ってんの?
「陛下、、大人しく待っていてくださいよ……」
父様もあきれてるけど、そんな事言っていいの?
「なんだ、ライル。いつも通りバルナートでいいぞ? 」
「分かりましたから…………」
父様、もう疲れてる、、
「ん? そっちはラストル君かな?」
「は、はい。レイ伯爵家の次男、ラストル・レイと申します。国王陛下にお目にかかれましたましたこと、大変嬉しく思います」
「堅いな~。もっと楽にしていいぞ? 君の父上の友人のバルナート・シャインだ!よろしくな」
そういえば、アルにも堅いって言われたな~
ってゆうか、父様と国王陛下は友人だったのか………!
「ライル、なんでラストル君を連れて来たんだ?」
「それは………」
「父様、僕からご説明します。」
当事者から説明した方がいいよね?
「僕がここにいる理由ですが、父が陛下にご報告した件の多くは僕の考えであるからです。レイラ嬢が魔術を使っている確信も、解決方法も僕の存在でしか証明できません」
「バルナート、たとえお前でも、ラストルに何かしたら許さないからな!?」
父様、、ありがとうございます……!
でも、国王陛下に言うのはどうかと……
「怖いな…! 大丈夫だ。君の息子に何かするわけないだろ? それで、ラストル君……どういうことか説明してもらえるかい?」
陛下の笑顔が眩しいな…………
「はい、僕は───────」
僕は父様とグレンに話した前世の話をする。
二度目だけど、やっぱり辛いものはあるな…………
その後、必要なことだけを30分程かけて話した。
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