28 / 62
4章 学園〜対策〜
27 国王陛下
しおりを挟む「すまない、ラストル………今日は学園を休んで、私と共に登城してくれないか?」
えっ? 父様……どうゆうことですか?
今、僕はいつも通~り学園に行こうとしていたんだけど、、、、何かありましたか………?
なぜ僕が城へ?
…………………まぁ、理由は予想ついてるんだけど、、
「陛下が、レイラ嬢が人を惑わしている方法を魔術だと断定し、解決方法が〈聖〉属性魔術だと分かった理由とアルバート殿下が〈聖〉属性だと判断した根拠について聞きたいとおっしゃってな…………」
ですよね~
僕が城に行く理由なんて、それしかないよね………
「も、もし嫌だったら、私から陛下にお前のことを伝えておくぞ?」
「いえ、大丈夫です。今からですか?」
「そうだ。急に悪いな…………」
父様は僕が前世に対してトラウマを持ってないか不安みたいで、すごく心配してくれてる。
トラウマがあるのは事実だけど、それを乗り越えるためにはね、、、、
ーーーーーーーーーーーーー
そんなわけで今は父様と一緒に城に向かってる。
城までは2時間くらいかかるから、馬車の中での間がもつか少し心配だったんだけど…………相談しなきゃいけないことがたくさんあるから、いらない心配だった。
父様、会話の繋ぎ方が上手いな!
「─────学園の勉強は難しくないか?」
この世界独自のことはともかく、それ以外のことはね……
「僕にはこの世界よりも教育水準が高く、学問の発達した世界の記憶がありますから。どちらかと言うと、簡単に感じますね」
僕が苦笑して言うと、父様は驚いたみたいだ。
「私は算術が苦手でな、、ラストルはちょうど今習ってると思うが、かけ算がどうにもな………………手間がかかる」
───完璧に見える父様にそんな弱点が…………!
「かけ算は〝九九〟というものを覚えれば簡単ですよ?」
「ほぅ……! 〝くく〟とは?」
「簡単に言いますと、“一桁×一桁”の計算を全て覚えてしまうんです」
────────それから、父様に〝九九〟を教えたんだけど……父様、毎度のことながら、飲み込みが早いですね…………
「ラストル、これは算術世界の革命だぞ!! これで、無駄な計算時間が減らせる!」
………………めっちゃ、興奮してますね、、
〝算術世界〟って何ですか…………………
「これを使えば、桁数が増えても楽に計算できますよ?」
「どうやるんだ!?」
最近思ったんだけど、父様の印象というか…キャラというか……………変わったよね?
そして、紙に書いて行う〝筆算〟や〝暗算〟のこつを教えた。
………………父様は途中から「おぉー!」しか言ってなかった………
これは僕の知識を広めた方がいいな………
苦労している人は多そうだ。
そうこうしているうちに城に到着した。
近くで見ると大きいな、、中での移動が大変そうだ………
変なこと考えてる場合じゃないね……
これから国王陛下に会うんだから。
「ラストル、これから陛下の執務室に行くが、緊張しなくていいぞ?」
父様、無理です…………
この国で一番偉い人ですよ?
父様は反応のない僕を笑ってるし、、
あぁ、ついてしまった……
目の前には重厚な扉がある。
──────コンコンコン
「陛下、ライル・レイでございます。ご用命により参りました」
「おぉー!ライル、やっと来たか! 早く入ってくれ」
中から元気な声が聞こえたけど…………イメージと違う。
国王陛下は結構いい人なのか?
父様と一緒に部屋に入ると、国王陛下と思われる人が待ち構えるように立っていた。
親子なだけあって、アルに似ているな…………
顔はアルより強面だけど。
国王陛下はアルと同じ茶髪に茶眼の筋肉がすごい人だった。
ちなみに魔力の色は茶色の〈植物〉属性。
……………また、〝高位属性〟がいる、、
ていうか、何で国王なのにこんなにすごい筋肉なんだ……?
そもそも、なんで立ってんの?
「陛下、、大人しく待っていてくださいよ……」
父様もあきれてるけど、そんな事言っていいの?
「なんだ、ライル。いつも通りバルナートでいいぞ? 」
「分かりましたから…………」
父様、もう疲れてる、、
「ん? そっちはラストル君かな?」
「は、はい。レイ伯爵家の次男、ラストル・レイと申します。国王陛下にお目にかかれましたましたこと、大変嬉しく思います」
「堅いな~。もっと楽にしていいぞ? 君の父上の友人のバルナート・シャインだ!よろしくな」
そういえば、アルにも堅いって言われたな~
ってゆうか、父様と国王陛下は友人だったのか………!
「ライル、なんでラストル君を連れて来たんだ?」
「それは………」
「父様、僕からご説明します。」
当事者から説明した方がいいよね?
「僕がここにいる理由ですが、父が陛下にご報告した件の多くは僕の考えであるからです。レイラ嬢が魔術を使っている確信も、解決方法も僕の存在でしか証明できません」
「バルナート、たとえお前でも、ラストルに何かしたら許さないからな!?」
父様、、ありがとうございます……!
でも、国王陛下に言うのはどうかと……
「怖いな…! 大丈夫だ。君の息子に何かするわけないだろ? それで、ラストル君……どういうことか説明してもらえるかい?」
陛下の笑顔が眩しいな…………
「はい、僕は───────」
僕は父様とグレンに話した前世の話をする。
二度目だけど、やっぱり辛いものはあるな…………
その後、必要なことだけを30分程かけて話した。
0
お気に入りに追加
104
あなたにおすすめの小説
逃げて、追われて、捕まって
あみにあ
恋愛
平民に生まれた私には、なぜか生まれる前の記憶があった。
この世界で王妃として生きてきた記憶。
過去の私は貴族社会の頂点に立ち、さながら悪役令嬢のような存在だった。
人を蹴落とし、気に食わない女を断罪し、今思えばひどい令嬢だったと思うわ。
だから今度は平民としての幸せをつかみたい、そう願っていたはずなのに、一体全体どうしてこんな事になってしまたのかしら……。
2020年1月5日より 番外編:続編随時アップ
2020年1月28日より 続編となります第二章スタートです。
**********お知らせ***********
2020年 1月末 レジーナブックス 様より書籍化します。
それに伴い短編で掲載している以外の話をレンタルと致します。
ご理解ご了承の程、宜しくお願い致します。

オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。

【完結】転生地味悪役令嬢は婚約者と男好きヒロイン諸共無視しまくる。
なーさ
恋愛
アイドルオタクの地味女子 水上羽月はある日推しが轢かれそうになるのを助けて死んでしまう。そのことを不憫に思った女神が「あなた、可哀想だから転生!」「え?」なんの因果か異世界に転生してしまう!転生したのは地味な公爵令嬢レフカ・エミリーだった。目が覚めると私の周りを大人が囲っていた。婚約者の第一王子も男好きヒロインも無視します!今世はうーん小説にでも生きようかな〜と思ったらあれ?あの人は前世の推しでは!?地味令嬢のエミリーが知らず知らずのうちに戦ったり溺愛されたりするお話。
本当に駄文です。そんなものでも読んでお気に入り登録していただけたら嬉しいです!

転生した世界のイケメンが怖い
祐月
恋愛
わたしの通う学院では、近頃毎日のように喜劇が繰り広げられている。
第二皇子殿下を含む学院で人気の美形子息達がこぞって一人の子爵令嬢に愛を囁き、殿下の婚約者の公爵令嬢が諌めては返り討ちにあうという、わたしにはどこかで見覚えのある光景だ。
わたし以外の皆が口を揃えて言う。彼らはものすごい美形だと。
でもわたしは彼らが怖い。
わたしの目には彼らは同じ人間には見えない。
彼らはどこからどう見ても、女児向けアニメキャラクターショーの着ぐるみだった。
2024/10/06 IF追加
小説を読もう!にも掲載しています。
廃妃の再婚
束原ミヤコ
恋愛
伯爵家の令嬢としてうまれたフィアナは、母を亡くしてからというもの
父にも第二夫人にも、そして腹違いの妹にも邪険に扱われていた。
ある日フィアナは、川で倒れている青年を助ける。
それから四年後、フィアナの元に国王から結婚の申し込みがくる。
身分差を気にしながらも断ることができず、フィアナは王妃となった。
あの時助けた青年は、国王になっていたのである。
「君を永遠に愛する」と約束をした国王カトル・エスタニアは
結婚してすぐに辺境にて部族の反乱が起こり、平定戦に向かう。
帰還したカトルは、族長の娘であり『精霊の愛し子』と呼ばれている美しい女性イルサナを連れていた。
カトルはイルサナを寵愛しはじめる。
王城にて居場所を失ったフィアナは、聖騎士ユリシアスに下賜されることになる。
ユリシアスは先の戦いで怪我を負い、顔の半分を包帯で覆っている寡黙な男だった。
引け目を感じながらフィアナはユリシアスと過ごすことになる。
ユリシアスと過ごすうち、フィアナは彼と惹かれ合っていく。
だがユリシアスは何かを隠しているようだ。
それはカトルの抱える、真実だった──。
若奥様は緑の手 ~ お世話した花壇が聖域化してました。嫁入り先でめいっぱい役立てます!
古森真朝
恋愛
意地悪な遠縁のおばの邸で暮らすユーフェミアは、ある日いきなり『明後日に輿入れが決まったから荷物をまとめろ』と言い渡される。いろいろ思うところはありつつ、これは邸から出て自立するチャンス!と大急ぎで支度して出立することに。嫁入り道具兼手土産として、唯一の財産でもある裏庭の花壇(四畳サイズ)を『持参』したのだが――実はこのプチ庭園、長年手塩にかけた彼女の魔力によって、神域霊域レベルのレア植物生息地となっていた。
そうとは知らないまま、輿入れ初日にボロボロになって帰ってきた結婚相手・クライヴを救ったのを皮切りに、彼の実家エヴァンス邸、勤め先である王城、さらにお世話になっている賢者様が司る大神殿と、次々に起こる事件を『あ、それならありますよ!』とプチ庭園でしれっと解決していくユーフェミア。果たして嫁ぎ先で平穏を手に入れられるのか。そして根っから世話好きで、何くれとなく構ってくれるクライヴVS自立したい甘えベタの若奥様の勝負の行方は?
*カクヨム様で先行掲載しております
悪役令嬢でも素材はいいんだから楽しく生きなきゃ損だよね!
ペトラ
恋愛
ぼんやりとした意識を覚醒させながら、自分の置かれた状況を考えます。ここは、この世界は、途中まで攻略した乙女ゲームの世界だと思います。たぶん。
戦乙女≪ヴァルキュリア≫を育成する学園での、勉強あり、恋あり、戦いありの恋愛シミュレーションゲーム「ヴァルキュリア デスティニー~恋の最前線~」通称バル恋。戦乙女を育成しているのに、なぜか共学で、男子生徒が目指すのは・・・なんでしたっけ。忘れてしまいました。とにかく、前世の自分が死ぬ直前まではまっていたゲームの世界のようです。
前世は彼氏いない歴イコール年齢の、ややぽっちゃり(自己診断)享年28歳歯科衛生士でした。
悪役令嬢でもナイスバディの美少女に生まれ変わったのだから、人生楽しもう!というお話。
他サイトに連載中の話の改訂版になります。

お姉様に恋した、私の婚約者。5日間部屋に篭っていたら500年が経過していました。
ごろごろみかん。
恋愛
「……すまない。彼女が、私の【運命】なんだ」
──フェリシアの婚約者の【運命】は、彼女ではなかった。
「あなたも知っている通り、彼女は病弱だ。彼女に王妃は務まらない。だから、フェリシア。あなたが、彼女を支えてあげて欲しいんだ。あなたは王妃として、あなたの姉……第二妃となる彼女を、助けてあげて欲しい」
婚約者にそう言われたフェリシアは──
(え、絶対嫌なんですけど……?)
その瞬間、前世の記憶を思い出した。
彼女は五日間、部屋に籠った。
そして、出した答えは、【婚約解消】。
やってられるか!と勘当覚悟で父に相談しに部屋を出た彼女は、愕然とする。
なぜなら、前世の記憶を取り戻した影響で魔力が暴走し、部屋の外では【五日間】ではなく【五百年】の時が経過していたからである。
フェリシアの第二の人生が始まる。
☆新連載始めました!今作はできる限り感想返信頑張りますので、良ければください(私のモチベが上がります)よろしくお願いします!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる