2 / 62
1章 出会い
1 伯爵家の次男
しおりを挟む僕の名前は、ラストル・レイ
シャイン王国のレイ伯爵家の次男です。
少し前に9歳になった僕には、14歳の兄、カイルと6歳の妹、オパールがいます。
僕は銀髪紫眼ですが、兄様とオパールは金髪緑眼です。
ちなみに、母ローズは銀髪緑眼で、父ライルは金髪紫眼です。
今日は、ローズ母様のお友達のサン侯爵夫人、フィアナ様が7歳のご令嬢と共に、僕の屋敷にいらっしゃるのでとても楽しみです!!
「カイル兄様はサン侯爵令嬢にお会いしたことがありますか?」
「イリス様にか?」
「ご令嬢はイリス様とおっしゃるのですか?」
「あぁ、とても可愛らしく、愛らしい方だぞ」
兄様は微笑みながら、教えてくました。
早く、お会いしたいです。
とはいえ、僕は同じ年頃の女の子と話したことがありません………
兄様に聞けば、どんなことを話せばいいかわかるでしょうか?
「カイル兄様、イリス様とは、どんなことを話せばよいでしょうか?」
「なんだ、イリス様に興味津々か?」
図星である。僕は赤面してしまいました。
「同じ年頃の女の子と話したことがないのです………」
「そうか、そうか!
そうだなぁ、好きな本とか、趣味とか聞いてみたらどうだ?
同じ趣味ならそれについて会話が弾むしな!」
そうか!
そういう話なら、初対面でも話しやすいです!
ちょうどそこに、我が家のメイドの声が聞こえた。
「カイル様、ラストル様、お母様がお呼びですよ。エントランスまでおいでください」
サン侯爵夫人たちがいらっしゃったのでしょう。
「わかった! 兄様、早く行きましょう!」
兄様と共に母様のいるエントランスに行くと、
「あら、ちょうどいいわね。今、サン侯爵家の方々が到着なさったと報告がきたわ」
そこに、女性の声が明るく響きました。
「ローズ!久しぶりね!」
「えぇ!フィアナ、ようこそレイ伯爵家へ!」
母様たちは久しぶりにあったらしく、とても嬉しそうです。
母様の後ろにはオパールがいました。
イリス様と思われる少女はフィアナ様の後ろに隠れてしまっていますが、黒髪に碧眼のとても可愛らしい女の子だとわかります。
「初めまして、フィアナ様、イリス様。
私は、レイ伯爵家の長男、カイルと申します」
「僕は、次男のラストルです!よろしくお願いします」
「私は長女のオパールです」
母様に促されたので、3人で順番に挨拶をしました。
「初めまして、サン侯爵家のフィアナです」
「イ、イリスです」
フィアナ様とイリス様も挨拶を返してくださいました。
でも、なぜでしょう………僕にはイリス様が何かに怯えているように見えました━━━
0
お気に入りに追加
104
あなたにおすすめの小説
逃げて、追われて、捕まって
あみにあ
恋愛
平民に生まれた私には、なぜか生まれる前の記憶があった。
この世界で王妃として生きてきた記憶。
過去の私は貴族社会の頂点に立ち、さながら悪役令嬢のような存在だった。
人を蹴落とし、気に食わない女を断罪し、今思えばひどい令嬢だったと思うわ。
だから今度は平民としての幸せをつかみたい、そう願っていたはずなのに、一体全体どうしてこんな事になってしまたのかしら……。
2020年1月5日より 番外編:続編随時アップ
2020年1月28日より 続編となります第二章スタートです。
**********お知らせ***********
2020年 1月末 レジーナブックス 様より書籍化します。
それに伴い短編で掲載している以外の話をレンタルと致します。
ご理解ご了承の程、宜しくお願い致します。
【完結】悪役令嬢は婚約者を差し上げたい
三谷朱花
恋愛
アリス・デッセ侯爵令嬢と婚約者であるハース・マーヴィン侯爵令息の出会いは最悪だった。
そして、学園の食堂で、アリスは、「ハース様を解放して欲しい」というメルル・アーディン侯爵令嬢の言葉に、頷こうとした。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】【35万pt感謝】転生したらお飾りにもならない王妃のようなので自由にやらせていただきます
宇水涼麻
恋愛
王妃レイジーナは出産を期に入れ替わった。現世の知識と前世の記憶を持ったレイジーナは王子を産む道具である現状の脱却に奮闘する。
さらには息子に殺される運命から逃れられるのか。
中世ヨーロッパ風異世界転生。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】転生地味悪役令嬢は婚約者と男好きヒロイン諸共無視しまくる。
なーさ
恋愛
アイドルオタクの地味女子 水上羽月はある日推しが轢かれそうになるのを助けて死んでしまう。そのことを不憫に思った女神が「あなた、可哀想だから転生!」「え?」なんの因果か異世界に転生してしまう!転生したのは地味な公爵令嬢レフカ・エミリーだった。目が覚めると私の周りを大人が囲っていた。婚約者の第一王子も男好きヒロインも無視します!今世はうーん小説にでも生きようかな〜と思ったらあれ?あの人は前世の推しでは!?地味令嬢のエミリーが知らず知らずのうちに戦ったり溺愛されたりするお話。
本当に駄文です。そんなものでも読んでお気に入り登録していただけたら嬉しいです!
悪役令嬢アンジェリカの最後の悪あがき
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
恋愛
【追放決定の悪役令嬢に転生したので、最後に悪あがきをしてみよう】
乙女ゲームのシナリオライターとして活躍していた私。ハードワークで意識を失い、次に目覚めた場所は自分のシナリオの乙女ゲームの世界の中。しかも悪役令嬢アンジェリカ・デーゼナーとして断罪されている真っ最中だった。そして下された罰は爵位を取られ、へき地への追放。けれど、ここは私の書き上げたシナリオのゲーム世界。なので作者として、最後の悪あがきをしてみることにした――。
※他サイトでも投稿中
性悪という理由で婚約破棄された嫌われ者の令嬢~心の綺麗な者しか好かれない精霊と友達になる~
黒塔真実
恋愛
公爵令嬢カリーナは幼い頃から後妻と義妹によって悪者にされ孤独に育ってきた。15歳になり入学した王立学園でも、悪知恵の働く義妹とカリーナの婚約者でありながら義妹に洗脳されている第二王子の働きにより、学園中の嫌われ者になってしまう。しかも再会した初恋の第一王子にまで軽蔑されてしまい、さらに止めの一撃のように第二王子に「性悪」を理由に婚約破棄を宣言されて……!? 恋愛&悪が報いを受ける「ざまぁ」もの!! ※※※主人公は最終的にチート能力に目覚めます※※※アルファポリスオンリー※※※皆様の応援のおかげで第14回恋愛大賞で奨励賞を頂きました。ありがとうございます※※※
すみません、すっきりざまぁ終了したのでいったん完結します→※書籍化予定部分=【本編】を引き下げます。【番外編】追加予定→ルシアン視点追加→最新のディー視点の番外編は書籍化関連のページにて、アンケートに答えると読めます!!
【コミカライズ2月28日引き下げ予定】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。
氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。
私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。
「でも、白い結婚だったのよね……」
奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。
全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。
一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。
断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる