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四十九
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ユグナと食事をする時に食べ物の匂いが気になり食事をためらってしまった。
今までこんなことはなかった。二人で作る料理はどれも美味しかった。
「どうしたんです?」
「なんだか食べ物の匂いが気になってしまって」
「……うっ……」
「……もしかして!ちょっと待っててください」
ユグナは透視して俺の腹を見つめている。次第にユグナの頬が綻ぶ。
「……私達の子が宿っています…二人の子供です」
感極まったようすでユグナが俺に抱きつく。
俺達は父になるのか。また愛おしい人が一人増えるんだ。
残暑が残る日陣痛がきた。不安でいっぱいの俺の手をユグナが握ってくれている。転生してきたばかりの頃のように。赤子を取り上げる準備をはじめたユグナに俺は問う。
「……あの…怖くないんですか……医術をすることが」
「もちろん怖いですよ。でもそれ以前に貴方の役に経ちたい」
心強い味方が傍にいてくれる。
陣痛に耐え続けた後ユグナは医術用語を唱え始めた。
「子宮口全開大、直径十二センチ、硬さ異常なし
分娩開始」
これまでにない痛みが走る。呼吸が乱れる。うまく息が吸えない。
「ひっひっふーです」
ユグナの言う通りに呼吸を合わせる。少し呼吸が楽になる。
「そうです!もう少しです!」
歯を食いしばって痛みに耐える。きっとこの子も頑張っている。
赤子の鳴き声が部屋に響く。俺達の間に生まれた大切な命。この子を大切に育てよう。
「男の子のようですね! 凪、私達の子を生んでくれてありがとうございます」
呼び捨てで呼ばれることに今だに慣れずどきどきしてしまう。もう二人だけの時間が終わってしまうのかと考えると寂しいような気もした。
今までこんなことはなかった。二人で作る料理はどれも美味しかった。
「どうしたんです?」
「なんだか食べ物の匂いが気になってしまって」
「……うっ……」
「……もしかして!ちょっと待っててください」
ユグナは透視して俺の腹を見つめている。次第にユグナの頬が綻ぶ。
「……私達の子が宿っています…二人の子供です」
感極まったようすでユグナが俺に抱きつく。
俺達は父になるのか。また愛おしい人が一人増えるんだ。
残暑が残る日陣痛がきた。不安でいっぱいの俺の手をユグナが握ってくれている。転生してきたばかりの頃のように。赤子を取り上げる準備をはじめたユグナに俺は問う。
「……あの…怖くないんですか……医術をすることが」
「もちろん怖いですよ。でもそれ以前に貴方の役に経ちたい」
心強い味方が傍にいてくれる。
陣痛に耐え続けた後ユグナは医術用語を唱え始めた。
「子宮口全開大、直径十二センチ、硬さ異常なし
分娩開始」
これまでにない痛みが走る。呼吸が乱れる。うまく息が吸えない。
「ひっひっふーです」
ユグナの言う通りに呼吸を合わせる。少し呼吸が楽になる。
「そうです!もう少しです!」
歯を食いしばって痛みに耐える。きっとこの子も頑張っている。
赤子の鳴き声が部屋に響く。俺達の間に生まれた大切な命。この子を大切に育てよう。
「男の子のようですね! 凪、私達の子を生んでくれてありがとうございます」
呼び捨てで呼ばれることに今だに慣れずどきどきしてしまう。もう二人だけの時間が終わってしまうのかと考えると寂しいような気もした。
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