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王国内乱編
獣人
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《side トオル》
夕暮れの色が薄暗い森に滲むころ、俺たちは獣人の住む森へと足を踏み入れていた。
木々は高くそびえ、葉が重なり合い、空を覆い隠すように薄暗さを増している。
鳥の鳴き声も聞こえず、森は静寂に包まれ、不気味な気配さえ感じさせた。近くにはフルフルが、ラオの案内を受けながらも慎重に歩を進めている。
ラオの案内で歩く中、道なき道を進むこの森の奥深さに、さすがの俺も緊張が解けない。
いつ魔物が飛び出してくるか分からない状況だったが、フルフルはその小さな体ながらも常に周囲を見張り、警戒を怠らない。
「ここが、僕たち獣人の森だよ」
ラオが立ち止まり、振り返りながら説明してくれた。
その表情には自分の故郷に対する誇りが感じられ、俺も気持ちを引き締めた。
「森の向こうに、僕たちの集落がある。でも、人間の姿を見るとみんな怖がるから……うまく話せるといいな」
「心配するな、ラオ。俺たちはお前たちと仲良くしたいだけだから、どうにかなるさ」
俺はそう言ってラオを安心させようとしたが、その時だった。
風の中に鋭い殺気が紛れ込み、次の瞬間、鋭い視線が俺たちを捉えた。
「ラオ! お前、人間を連れてきたのか!?」
低く威圧的な声が、森の中から響いた。木々の陰から現れたのは、白い毛並みを持つ獣人の青年だった。体格はラオよりもずっと大きく、筋肉が張り詰めた体からは圧倒的な力強さが感じられる。
「兄さん……!」
「俺の名はテオスだ。ラオ、まさかお前が人間とつるむなんて……! 人間が俺たちに何をしてきたか、お前だって知ってるだろう!」
ラオの兄、テオスが叫び、鋭い爪を構える。その姿には一切の迷いがなく、こちらに対する敵意を隠そうともしない。俺たちに少しでも危害を加えるつもりなら、すぐにでも襲いかかってくるだろう。
「待ってくれ、俺たちは敵意を持って来たわけじゃない。ラオを助けたついでに、お前たちと話ができないかと思ってここに来ただけだ」
俺は手を挙げてテオスに冷静さを呼びかけたが、彼の視線は鋭さを増すばかりだった。
「人間は信じられない。俺たちに何度も害を与えてきたんだ。お前たちの言葉なんて信用できるか!」
その言葉と共に、テオスが猛然と飛びかかってきた。鋭い爪が俺の顔をかすめ、瞬時に反応しなければならなかった。
「お父さん!」
フルフルが叫ぶが、俺もすぐに体を低くして彼の攻撃をかわし、慎重に応戦の構えをとった。彼の強烈な攻撃に押されながらも、決して油断しないように身構える。彼の動きは獣人らしい鋭さと速度を兼ね備えており、一瞬でも気を抜けば命取りとなるだろう。
「それなら、話し合いでなく力で示すしかないのか?」
俺はあえて挑発するように言葉を返し、次の一手に備えた。
「ふん、そうだ。俺たち獣人の森では、弱肉強食こそが掟だ。強い者だけが生き、弱い者は淘汰される。それが、この森で生き抜くための唯一の法則だ」
テオスの目には揺るぎない信念が宿っていた。それは人間には理解しがたい、獣人ならではの生き方の象徴だったのかもしれない。
「それなら、受けて立とう。俺が強いことを証明すれば、お前たちは俺たちを認めるってことだな」
テオスは唇を歪ませ、鋭い牙を見せながら笑みを浮かべた。そして、再び俺に向かって突進してきた。
その瞬間、俺も自らの力を最大限に発揮する決意を固めた。カタログ召喚で得た道具やスキルの力、そして日々の鍛錬で培った強化されたステータスを存分に活用することを心に誓った。
テオスの動きは速く、そして力強かった。しかし、俺はその動きを見切り、彼の攻撃を次々とかわしていった。
俺は冷静さを保ちながら、彼の攻撃に一瞬の隙を見出し、思い切って彼の肩に一撃を加えた。その瞬間、テオスの体がぐらりと揺れ、痛みに顔をしかめたが、彼は決して後退しない。
「お前、人間にしてはやるじゃないか……! だが、俺は負けるわけにはいかない!」
テオスは再び勢いを取り戻し、鋭い爪を振り下ろしてきた。しかし、俺も怯むことなく迎え撃つ。互いの力がぶつかり合い、森の中に響き渡る衝撃音が何度も鳴り響いた。
俺は全身を駆使し、テオスの猛攻をかわし続け、彼に反撃の隙を与えないように立ち回った。そして、ついに決定的な一瞬が訪れた。彼の攻撃の隙を見つけ、思い切って彼の腕を掴み、そのまま力強く押し倒した。
テオスは驚愕の表情を浮かべ、地面に倒れ込んだ。その顔には、敗北を悟った悔しさと、俺に対する敬意が微かに浮かんでいた。
「……お前、人間のくせに……強いな」
彼は息を切らしながらも、悔しげに言葉を絞り出した。だが、その瞳にはわずかながら認める色が浮かんでいる。
「テオス、俺たちはお前たちを傷つけにきたわけじゃない。むしろ協力して、お互いのためになる関係を築きたいだけなんだ」
俺は手を差し出し、彼に真摯な気持ちを伝えようとした。
しばらくの沈黙の後、テオスは深く息を吐き、俺の手を握り返してきた。その強い握力からは、彼の気概と共に、俺に対する信頼の兆しが感じられた。
「分かった……お前たちの話を聞こう。だが、他の獣人たちがどう判断するかは分からない」
俺は小さく頷き、彼の言葉を受け入れた。これで、少しは獣人たちと話し合う道が開けたのだろう。
「ありがとう、テオス。お前がこうして認めてくれたこと、感謝する」
こうして俺たちは、ラオと共に獣人の集落へと向かうことになった。
険しい道のりだったが、獣人たちと繋がりを築くための一歩を踏み出したのだ。
夕暮れの色が薄暗い森に滲むころ、俺たちは獣人の住む森へと足を踏み入れていた。
木々は高くそびえ、葉が重なり合い、空を覆い隠すように薄暗さを増している。
鳥の鳴き声も聞こえず、森は静寂に包まれ、不気味な気配さえ感じさせた。近くにはフルフルが、ラオの案内を受けながらも慎重に歩を進めている。
ラオの案内で歩く中、道なき道を進むこの森の奥深さに、さすがの俺も緊張が解けない。
いつ魔物が飛び出してくるか分からない状況だったが、フルフルはその小さな体ながらも常に周囲を見張り、警戒を怠らない。
「ここが、僕たち獣人の森だよ」
ラオが立ち止まり、振り返りながら説明してくれた。
その表情には自分の故郷に対する誇りが感じられ、俺も気持ちを引き締めた。
「森の向こうに、僕たちの集落がある。でも、人間の姿を見るとみんな怖がるから……うまく話せるといいな」
「心配するな、ラオ。俺たちはお前たちと仲良くしたいだけだから、どうにかなるさ」
俺はそう言ってラオを安心させようとしたが、その時だった。
風の中に鋭い殺気が紛れ込み、次の瞬間、鋭い視線が俺たちを捉えた。
「ラオ! お前、人間を連れてきたのか!?」
低く威圧的な声が、森の中から響いた。木々の陰から現れたのは、白い毛並みを持つ獣人の青年だった。体格はラオよりもずっと大きく、筋肉が張り詰めた体からは圧倒的な力強さが感じられる。
「兄さん……!」
「俺の名はテオスだ。ラオ、まさかお前が人間とつるむなんて……! 人間が俺たちに何をしてきたか、お前だって知ってるだろう!」
ラオの兄、テオスが叫び、鋭い爪を構える。その姿には一切の迷いがなく、こちらに対する敵意を隠そうともしない。俺たちに少しでも危害を加えるつもりなら、すぐにでも襲いかかってくるだろう。
「待ってくれ、俺たちは敵意を持って来たわけじゃない。ラオを助けたついでに、お前たちと話ができないかと思ってここに来ただけだ」
俺は手を挙げてテオスに冷静さを呼びかけたが、彼の視線は鋭さを増すばかりだった。
「人間は信じられない。俺たちに何度も害を与えてきたんだ。お前たちの言葉なんて信用できるか!」
その言葉と共に、テオスが猛然と飛びかかってきた。鋭い爪が俺の顔をかすめ、瞬時に反応しなければならなかった。
「お父さん!」
フルフルが叫ぶが、俺もすぐに体を低くして彼の攻撃をかわし、慎重に応戦の構えをとった。彼の強烈な攻撃に押されながらも、決して油断しないように身構える。彼の動きは獣人らしい鋭さと速度を兼ね備えており、一瞬でも気を抜けば命取りとなるだろう。
「それなら、話し合いでなく力で示すしかないのか?」
俺はあえて挑発するように言葉を返し、次の一手に備えた。
「ふん、そうだ。俺たち獣人の森では、弱肉強食こそが掟だ。強い者だけが生き、弱い者は淘汰される。それが、この森で生き抜くための唯一の法則だ」
テオスの目には揺るぎない信念が宿っていた。それは人間には理解しがたい、獣人ならではの生き方の象徴だったのかもしれない。
「それなら、受けて立とう。俺が強いことを証明すれば、お前たちは俺たちを認めるってことだな」
テオスは唇を歪ませ、鋭い牙を見せながら笑みを浮かべた。そして、再び俺に向かって突進してきた。
その瞬間、俺も自らの力を最大限に発揮する決意を固めた。カタログ召喚で得た道具やスキルの力、そして日々の鍛錬で培った強化されたステータスを存分に活用することを心に誓った。
テオスの動きは速く、そして力強かった。しかし、俺はその動きを見切り、彼の攻撃を次々とかわしていった。
俺は冷静さを保ちながら、彼の攻撃に一瞬の隙を見出し、思い切って彼の肩に一撃を加えた。その瞬間、テオスの体がぐらりと揺れ、痛みに顔をしかめたが、彼は決して後退しない。
「お前、人間にしてはやるじゃないか……! だが、俺は負けるわけにはいかない!」
テオスは再び勢いを取り戻し、鋭い爪を振り下ろしてきた。しかし、俺も怯むことなく迎え撃つ。互いの力がぶつかり合い、森の中に響き渡る衝撃音が何度も鳴り響いた。
俺は全身を駆使し、テオスの猛攻をかわし続け、彼に反撃の隙を与えないように立ち回った。そして、ついに決定的な一瞬が訪れた。彼の攻撃の隙を見つけ、思い切って彼の腕を掴み、そのまま力強く押し倒した。
テオスは驚愕の表情を浮かべ、地面に倒れ込んだ。その顔には、敗北を悟った悔しさと、俺に対する敬意が微かに浮かんでいた。
「……お前、人間のくせに……強いな」
彼は息を切らしながらも、悔しげに言葉を絞り出した。だが、その瞳にはわずかながら認める色が浮かんでいる。
「テオス、俺たちはお前たちを傷つけにきたわけじゃない。むしろ協力して、お互いのためになる関係を築きたいだけなんだ」
俺は手を差し出し、彼に真摯な気持ちを伝えようとした。
しばらくの沈黙の後、テオスは深く息を吐き、俺の手を握り返してきた。その強い握力からは、彼の気概と共に、俺に対する信頼の兆しが感じられた。
「分かった……お前たちの話を聞こう。だが、他の獣人たちがどう判断するかは分からない」
俺は小さく頷き、彼の言葉を受け入れた。これで、少しは獣人たちと話し合う道が開けたのだろう。
「ありがとう、テオス。お前がこうして認めてくれたこと、感謝する」
こうして俺たちは、ラオと共に獣人の集落へと向かうことになった。
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