Cutie Skip ★

月琴そう🌱*

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第十九話 エッちゃんBAKUDAN✽

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「エッちゃん もしかしたら明日あたり……」

 瑞月はその続きの言葉を仕舞いまでは言わなかった。もの悲しさを宿した瞳でただ恵風を見つめ、夕風で冷えたやわらかい頬を愛おしむ一撫でをして瑞月はそば屋に向かった。

 翌日の下校時間。瑞月は面食らっていた。いつか自分にチョークを放った教師が、今日のノート集め係りを瑞月に指名したのだ。平素のおりそのような業務は日直当番やクラスの委員長や副委員長が担い、瑞月のような立場は従うだけだ。前々からこのチョーク教師に、自分が遊ばれている感が否めないでいたが、それは過去の自分の過失から引きずっていると思われ、自責から跳ね返すこともできないでいた。そんな瑞月を見て笑っているのは、委員長の三島。しかし事もあろうに今とは――瑞月は唸りながら席を立ち、手ぶらで教室を出ていった。

 委員長の三島は、おそらく瑞月は隣のクラスに行き、エッちゃんに”チョット待っててね”などを言いに行ったのだろう。そう推測をした。間もなく見覚えあるかわいらしいリュックを持ち瑞月は教室に戻って来たが、自分の机の上にそっとそれを置いたあと、そそくさと再び行方をくらました。教卓にはノートが積み上がり、下校するクラスメイトも出て来てる。その様子を見てひとりやきもきし、教卓とリュックを見る目が忙しない。今リュックは関係ないのに、リュックが気になる。三島はそんな自分に気が付いた。そのリュックをダッコしてみたいという自分のおかしな衝動に。寸刻の後、姿を現したのは恵風を伴った瑞月の姿だった。

 虹生とふたりで何度ベントーの誘いをしたか分からない。それが今、ベントーじゃない時にこんなことになろうとは……。三島は思わず席から立ち上がり、椅子が後ろに倒れドカーンとスゴイ音を響かせたが、ふたりはそれどころではない様子。項垂れる恵風に寄り添う瑞月は滅多に見せない真剣な表情だ。どんな不穏が潜んでいるのかと、下校時間の帰り支度をしていた教室内はその光景を一斉に見る。ざわめきと好奇の視線の中、ふたりはものともせず、ただの教室を自分らの世界にと一瞬で変えたのだった。

「座ってエッちゃん」

 瑞月の声掛けに恵風はうっすらと目を開けるが、他の何も見ることもなくまた閉じて、瑞月の傍らから滑り流れるように席に降り、机の上に置かれたリュックに顔面からしなだれるように倒れた。
それまで魂が抜けたように瞬きもせず、口を開けたままふたりを見ていた虹生が、魂を取り戻したのかこう言った。

「かわいいリュックのエッちゃんを、オレがダッコしててあげるよ」

 三島は聞き逃さなかった。大変なマジックの効果であると三島は唸る。そして虹生に恵風のリュックを取られた悔しさを、自分の心の中に静かに沈めたのだった。

🌱

「悪いオータくんナナくん、ちょっとエッちゃん見ててもらってもいい?」

 彼女をここに連れて来た理由を知らぬまま、藤井の都合を知る級友としてそれを承諾した。
藤井は彼女のそばにしゃがみ、髪を一撫でして静かに語り掛けた。

「エッちゃんちょっとここで待ってて ミズキはチョーク教師にどうやら見初められてるようなんだ チョーク教師との逢瀬が済んだらすぐに戻るからそれまでここにいて 大丈夫、オータくんとナナくんが君のそばにいるよ」

 そして藤井は着ていた学ランを彼女にやさしく掛け、白馬に跨り駆け出して行く王子のように、ノートを持って颯爽と教室を出て行った。藤井が出て行った一寸の沈黙の後、教室内で歓声と拍手が湧き起こり、教室にいる者をふたりはスッカリ魅了していたようだった。

 そして残された姫、エッちゃんは、周りのことなどまるで知らないように藤井の机にベッタリと伏せたまま。お腹にあてている片方の手だけが、時々開いたりギュッと拳を作ったりと動いている。ツップしている隙間から時折、目を閉じた彼女の苦しそうな表情が覗けた。そんな様子を小さなこどものように怯え戸惑いながら、俺と虹生は彼女を囲むようにただ黙って見ていた。声を掛けていいものなのか、気安くそれも出来ない気配を感じ取っていた。あまりにも普段の彼女と違い過ぎて。ただならぬ気配を感じて……。
やがて教室の中はワレワレ3人だけとなり、邪魔するものがなくなったせいでその勘は間違っていなかったと気付いたのだ。

ふっ………✽

『 !! 』

 彼女のことを取り囲むように見ていた俺と虹生。”今の”を聞いた瞬間、座っていた椅子から落ちそうになり、ウッカリそばの机を蹴って”ドカン!”と大きな音を出してしまった。取り乱した自分を立て直す隙も与えない胸騒ぎが止まない。心臓が激しく脈を打ち始めた。
エッちゃん……最近俺は君のそばにいると、よく胸が苦しくなる。呼吸も苦しくなり、無意識に作られた拳は震えるほどチカラが入り冷たい汗を握る。
コッ・・コレは・・・ズバリ 《 ヤ バ イ 》
虹生の顔を見ると彼は先ほどせっかく取り戻した魂を、また逃してしまったような抜けた表情になっている。
大丈夫か?……お前……
魂以外の俺たちの大切な誓いまで、持って行かれてはいないだろうなあ!?しかし、コレはキケンだ。何とかしなければ本当にふたり揃って、身包み取られてしまいそうじゃないか!!

ぅ……✽

 クッ!!聞いたらダメだ虹生!コレはヤバイ! ヤ バ ス ギ ル !!
はあはあはあはあはあはあはあはあはあはあ・・・
誰の”はあはあ”だ?……お!俺だ!ヤバイ!ヤバイ!助けてくれ虹生!!どうしよう……俺はどうしたらいいんだ!?フジイ!ナンテモノを、俺たちに託して行ったんだ!ヒドイゾお前!こんなことなら、俺が代わりにノート係をやれば良かった。さっき”ダサ…”ってアイツのことを鼻で笑ったバチがあたったのか!?クソウ…オンナを知らない、純真極まりない少年の俺たちには、ドギツ過ぎる予告もなしにドカンと来たバクダンだ!!
フッ・・・フジイーーーッッ!!

旺汰…… ヤバイ……
虹生…お、お前も”そう”聞こえるか……
旺汰どうしようこんなトコロで……ヤバイよコレ
うん……ヤバ……過ぎる……
昔、秘密基地に隠してた数々のエロ本の比じゃないよ……コレ……
―!!……正しく!(ドキドキドキドキ…)
どうしようオレ……自分を見失ってしまったら……

『 ど う し よ う !! 』

っ……✽

はあはあはあはあはあはあはあはあはあドキンドキンドキンドキンドキンドキンドキン……

 藤井……!タノムカラ早く帰って来てくれ!耳を塞いで聞かないようにすれば良いのだろうが、正直聞いてもいたいんだ!!助けてくれ!俺と俺が、俺の中で戦っている!!この……彼女の…生々しい ア エ ギ 声 のせいで!!

ハッッ!

 そうだ虹生!せめてお前の耳を俺のこの手を使い……俺の……この手を使い……愛している虹生……俺が犠牲となり、お前をこの非常にヤバイから今すぐ救い出してやろう。お前だけでも助かって欲しい。この、最強のマジックから。俺が犠牲となり……愛 し て る 虹 生……俺はこの先どんな苦しみが待ち受けてるのかも分からない、謎のマジックに身を投じる覚悟を決めた。お前はこのまま無事に生き残って、どうか俺との愛の日々を忘れずにいて欲しい。
さあ……やるんだ旺汰  愛 す る 者 の 為 に・・・

「ナニするんだ旺汰!〈ペチン!〉分かった、オレがオマエの耳を塞いでやる!」

 俺の愛は虹生の手により、蚊を叩くように無情にも払われ――

「要らん!余計なことはスルナ!」
「余計なことってナンだよオマエ、オレにしようとしてただろ!」
「お前にコレはキツイと思ったからだ!」
「ハ!?それはオマエも同じだ!ズルイぞオマエばっかコレを聞こうとして」
「イイカラ、コレはキケンなんだ、俺の言う通りにしろ!」
「ナニが”イイカラ”だ!だっからヤダって!わあ!オマエどこ触ろうとしてるんだ!血迷ったのか!?ここ学校だぞ身を慎め!この、クソスケベ!」
「クソスケベとはあんまりじゃないか虹生!……分かったぞ!虹生!こうするんだ 互いの手で互いの耳を塞ぐんだ ドウダいい考え…」
「だから、気持ちワリーって、ヤメロってば、旺汰が自分の耳を塞いでればいいだろ!」
「虹生!!(ヒドイ)」

……。………

「今、エッちゃんなんか言わなかった?」
「そうか?…」

 ケンカしていた俺たちは、耳を澄まし彼女の言葉を待った。

んっ……✽

『 !! 』

 虹生はもう泣きそうになっている。そうだな……分かるよお前の気持ちが痛いほど!苦しいほど!!今日は家に着いたら、すぐにお前のことを慰めてあげるからそれまでのシンボウだ。本当は今すぐにでも学校を飛び出し、俺の部屋でふたりで生まれたままの姿に、ハ ダ カ ン ボ ウになって熱いモノを存分にぶつけ合いたい。この制服がギシギシと窮屈で仕方ない。その気持ちをそのまま崩さずに頑張れ虹生!そして、俺!!
 しかし、この謎のマジックに耐久性のない俺たちは、気合だけでは歯が立たないと思い知るのはすぐのことだった。段々と平常心を奪われ、ついには椅子にも座っていられなくなってしまった虹生は床に崩れてしまった。

虹生!
旺… 汰………

 彼の手が弱々しく俺の頬に触れた。うっすら聞こえる彼の吐息は、愛の熱を帯びたアノ時のモノと同じ。お前!どうしちゃったんだ!そんなにマジックに弱かったのか!?すぐに彼を抱きしめた。彼を守らなくてはいけない。藤井……申し訳ない。俺にも大切な愛すべき者がいるんだ。
さあ虹生……俺の鼓動を感じるんだ。

旺……汰…
大丈夫か虹生
もう……ダメかもしれない……
もっとこっちに来い!俺にもっと!!〈グイ〉
アッ・・ヤバイ……オマエにダッコされただけで……されただけで……アアッ・・・
虹生!堪えろ!後で…後でちゃんと俺がお前の手当てをしてあげるから 今はこの応急処置でガマンするんだ!!
ウッ……ボクの王様がヤバイ アッ!ダメだってサワルナ!アッ…アア……

 なんと 虹生がリッパな王様になっている・・・
大変だ……こんな学校トコロで、約ふたりが喘ぎ出した!何という事態だ!! 何 と い う マ ジ ッ ク だ !!
腕を掴む虹生の手が、必死に呼び掛けて来る。こんなに苦しそうに俺を求めて来るのは初めてだ。ああ俺だって出来るものならそうしたい。俺も今、必死でオノレと戦っているんだ。見ろ、この手を!ムズつく手を爪が刺さるほど握り込んでるんだ。やはりあの時、耳を塞いでおくべきだったのか。時すでに遅し……。
そうだ虹生 思い切ってこうするのはどうだ 熱いキ…

…んっ……✽

ドキンドキンドキンドキンドキンドキンドキンドキン…… ダ…ダメだーーッッ!!フッ…フジイーーーッッッ!早く、 ハ ヤ ク 帰って来てクレーーーーーッッッ!!

「お待たせ!エッちゃん!」

 俺たちはやっと、この危険な状況から脱することが出来た。机の上から一ミリも動かない彼女に、スッカリ俺たちは掻き乱されていた。何という恐ろしいパワーだ。魂を抜かれるどころの話ではない。真っ先にハートを奪われてしまう所だった。スゴイ威力だ。彼女のそばを離れない、シツコイ藤井を改めて理解した。今の今までこんなことに遭遇なんて一度もない!初めての体験だ。
思い掛けない大変な任務だった。あと数分でも彼の到着が遅れていたらと思うと、背筋とアソコがムズッとして来る。こんなトコロでこのような現象は、正しく地獄にいるようなもの。もしもまたこのようなことがあるのだとしたら、もっと別な方法を藤井に提案した方が良さそうだ。例えば(藤井を置いて)下校を速やかに行い、俺の家でゆっくり彼女に休んでもらう。俺の部屋で存分にくつろいで欲しい。
良い考えだとは思わないか? ナア~ァ虹生……。

 虹生は先ほどと比べ、随分落ち着いたように見える。彼女のリュックをしっかり抱きしめながら、赤らめた頬のまま藤井とエッちゃんを虚ろな目で見ている。 
……大丈夫か?お前……
彼は 虹生は、この得体の知れないものに、トリツカレテしまったのだろうか。俺もあの月琴湖では見えないモノにミルミル引き寄せられて行く、不思議現象に戸惑ったりしたがそれでも今はこの通り。この出来事のように不意打ち食らって取り乱すことはあっても、通常の状態に戻ることが出来る。時間が経てば、彼もきっといつもの状態に戻れるだろう。
ところで彼女は一体どうしてしまったんだ!?

「エッちゃんそろそろ行くよ歩けるかい?」

『 !!! 』

 ドキドキ学園ラブストーリーのエンドロール中に、まさかの展開が起きた。
やはりこのふたりが主役のストーリーは、タダモノではない。なんとエッちゃんは藤井と俺を間違えたのか、彼の隣にいた俺に腕を伸ばし寄り掛かって来た。ハートの補修がまだ済まぬ内のこの仕打ち……!しかし、俺には誰にも負けない”スケベは愛”という、特定の相手に対してのみ発動するマジックがある。だから大丈夫だ。
大丈夫 だ……

……エッちゃん……エッちゃん
俺は藤井じゃない 藤井じゃ ない…… よ……

 ☆… ユメを見ているのか…… 
ボクタチの周りだけキラキラとした朝の新しい光りが清々しく揺らめき
木々の葉を緩やかにくすぐる風が爽やかに取り巻いているよう…… 
 
 その中で君は天使が溢した涙の雫を乗せたツヤツヤキュートな唇で、ボクにニッコリ微笑む 
 
 全てを包み込むようなそのやわらかな仕草はボクの心臓(ハート)までワシ掴みしているようさ……
そこに潜んでいる地縛霊までも君にフォーリンラブしてしまいそうな威力だね……  

 ああ……か弱く白いその指で、髪を流し透いては香るこの馨しさ 
まるで知らない間にお花畑に埋められてしまったような錯覚…… 
天使たちの笑い声まで聞こえて来るよ・・・

 ハァ……君のお花畑を感じてる
七色のシャボン玉の中に入ってフワフワ揺れてるような夢心地……  

 そして鳴らすと幸せになる鈴のようなその声―― 

 なるようなじゃない 幸せになるだ 
 幸せだ 俺の幸せはすぐそこだ!   
 エッちゃん! 呼んで……俺を呼んでよ!  
 
 そして 君のお花畑で眠らせ・・
  
「 オ ー タ く ん  ごめん! エッちゃん、君のミズキはコッチだよ」

 藤井の声でなにかがパチンと弾けたようだった。俺は今、知らない世界が見えていた。首に感じた彼女のやわらかい呼吸は、甘くて気持ちが良かった。肩に乗ったホッペはスゴクやわらかかった。そして巻き付いていた腕は細く、彼女は小さくてそして……フワッフワだった……。

「 …汰… 旺汰……どうした 行くぞ」

    「――あ… ああ……うん……」

 胸が騒いでる なのに俺の中がカラになったように静かだ。
それにこの余韻はなんだ? 自分を呼んだ藤井の声が抜けない。……

🌱

「ごめんねふたりとも 助かったよ」
「エッちゃんどうしたの?随分具合悪そうだけど……」

 虹生がそうに尋ねるのは普段の恵風を知っていたら、それはもっともなことだろう。平常な様子の虹生に反して、その隣の三島は放心の表情のまま。その原因は先ほどのことではと、恵風を傍らにしながら瑞月は瑞月で三島のことが気になった。

「エッちゃん、たまあにこうなっちゃうの……三島、どうした?」
「――え?あっああ……」

 日頃ふたりに自分がしつこく注意を促してるとは言え、それでも瑞月には懸念してることがあった。彼らに委ねたのはやはり浅はかだったか。おそらく彼らは恵風の”苦痛の声”を聴いてしまったのだろう。そのさらに三島は追い討ちに遭ったのだ。今後のふたりになんの影響も及ぼすことなく過ぎれば良いのだが……。そう思った瑞月だった。

 バスはなんにも知らない顔をして、いつものようにやって来る。どんな強力なマジックにも屈しない、ふたりの絆を信じてる。そんなうすっぺらいものでは、決してないと知っているから。笑い上戸と生真面目風助平に手を振り、瑞月と恵風は帰路の駕籠に乗った。

「さっきからボケーッとしちゃって……クスクスクス…どうだった?」
「なにが?」
「彼女……」
「……うん……」

「……」
「…………」

「虹生 帰るぞ!」
「そうだ モタモタすんな!急げ!」

『 おお!! 』

 そう。ふたりはきっと負けない。はず……
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