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砂漠の国編
第163部分 フィールレイ襲来
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夜に事件が起きた。
俺は何かの気配を感じて目を醒ます。
辺りを見渡すと誰かがアイラに覆いかぶさっていた。
暗くてよく見えないが、首元に噛み付いているように見えた。
「おい誰だ!?」
敵?
だとしても、なんで召喚盤が反応しなかった?
もしかして、魔王との戦いで失ったのはリザたちのカードだけではないのか?
それにリザたちが気付かれないというのはどういうことだ?
疑問もあるが、考えるのは後だ。
俺は召喚盤を展開する。
「アイラから離れろ!」
襲撃者の肩を掴んで引っ張った。
「んっ!」
「えっ? お前は……」
襲撃者はフィールレイだった。
だとしてもなぜ?
俺やリザを襲うなら分かる。
けど、アイラは仲間だろ?
「ほれ、見たことか。襲ってきたじゃろ」
アイラはめんどくさそうに体を起こした。
首元に噛み付かれていたと思ったが、傷はなかった。
その代わり、キスマーク? のようなものがある。
「ご、ごめん。状況が分からないんだけど…………?」
改めて確認すると、フィールレイは別に敵意があるわけでは無さそうだった。
「もう我慢できない…………」
フィールレイは顔を赤くしていた。
それに息が荒い。
「帰れ、フィールレイ。ハヤテたちを起こさない為に黙ってされるがままになっておったが、終いじゃ」
「そんな…………だって、こうやって会うのは何年振り? もう少し触らせて、抱きつかせて、体温を感じさせて、匂いを嗅がせて…………!」
ん~~~~~~、これは…………
「フィールレイ、ちょっと聞いても良いかな?」
「なに?」
「アイラのことは好き?」
「もちろん好き」
「友人として?」
「性的に」
「…………」
うん、そういうことだよな。
今までアイラに対する異常な執着の理由が分かった。
だとしても、いきなり夜這いしてくるなんておかしい!
「のう、フィールレイ、儂はおぬしと恋人にはなれん。いい友人でいようと何度も言っておるじゃろ?」
なんか、アイラは漫画とか、ドラマにありそうなテンプレの断り方をしているし…………
「なんで? 私はこんなにアイラを愛しているのに…………なんで私から離れるの…………なんで、私じゃ駄目なの…………」
フィールレイはアイラに迫った。
俺は狂気を感じた。
中々の恐怖映像だが、アイラはうんざりしたように、
「いや、おぬしも儂も女じゃろ?」
と答えた。
うん、とても当たり前の答えだった。
「愛に性別なんて関係ない!」
「おぬしの理論を押し付けるな。儂は一生をハヤテに捧げると誓ったんじゃ。すでに契りも済ませておる」
「…………!?」
おい、止めろ!
フィールレイが凄い顔で俺を見ているから!
「来月には二人の子供が出来る予定じゃ」
「アイラ、俺の命に関わる嘘を言うんじゃない! やったのはキスまでだろ!」
「キス? 接吻?? 唾液交換???」
フィールレイは呪文のように言う。
怖い怖い怖い!
「落ち着け、フィールレイ。おい、アイラ、どうするんだよ!」
香とは比じゃないほど、ヤンデレ化している。
香は何だかんだ一線を越さないだろうけど、こっちは簡単に越してきそうだ!
「安心せい。そやつは儂に嫌われることは出来ん。じゃから、儂の言葉には素直じゃろ?」
昼間、素直にお礼を言ってきたのはそういうことか!
「うん、私、アイラが悲しむことはしない。だから、この男の首を切り裂くのを我慢する」
俺は血の気が引いていくのを感じた。
「俺、もう逃げていいかな!?」
「まぁ、落ち着くんじゃ。こやつは大丈夫じゃ。その証拠を見せようかの。おい、フィールレイ、ハヤテの足を舐めろ」
いきなり何を言い出した!?
「そ、それはさすがに…………」
フィールレイは躊躇う。
当然だ。
俺だって、そんなことは望んでいない。
「ハヤテの足を舐めた時間と同じだけ儂の手を甲を舐めて良いぞ」
アイラは笑っていた。
こいつ、絶対に楽しんでいるな……
フィールレイ、絶対に乗るなよ。
お前は弄ばれているだけだぞ。
「そ、それって、この男の足を一時間舐めていれば、アイラの手を一時間舐められるってこと!?」
この頭のおかしい竜人は何を言い出した!?
「冗談じゃない! 俺が拒絶する!」
「おい、足を出せ!」
フィールレイは俺の腰にタックルをしてきた。
さすが竜人族の力だ。
どうやっても抜け出せそうにない。
「アイラ、この狂った同胞をどうにかしろ!」
「じゃから、言ったじゃろ。フィールレイは危険じゃと」
俺がアイラに助けを求めると、アイラは意地の悪い笑みを浮かべた。
こんなことになると思っていなかったよ!
俺は何かの気配を感じて目を醒ます。
辺りを見渡すと誰かがアイラに覆いかぶさっていた。
暗くてよく見えないが、首元に噛み付いているように見えた。
「おい誰だ!?」
敵?
だとしても、なんで召喚盤が反応しなかった?
もしかして、魔王との戦いで失ったのはリザたちのカードだけではないのか?
それにリザたちが気付かれないというのはどういうことだ?
疑問もあるが、考えるのは後だ。
俺は召喚盤を展開する。
「アイラから離れろ!」
襲撃者の肩を掴んで引っ張った。
「んっ!」
「えっ? お前は……」
襲撃者はフィールレイだった。
だとしてもなぜ?
俺やリザを襲うなら分かる。
けど、アイラは仲間だろ?
「ほれ、見たことか。襲ってきたじゃろ」
アイラはめんどくさそうに体を起こした。
首元に噛み付かれていたと思ったが、傷はなかった。
その代わり、キスマーク? のようなものがある。
「ご、ごめん。状況が分からないんだけど…………?」
改めて確認すると、フィールレイは別に敵意があるわけでは無さそうだった。
「もう我慢できない…………」
フィールレイは顔を赤くしていた。
それに息が荒い。
「帰れ、フィールレイ。ハヤテたちを起こさない為に黙ってされるがままになっておったが、終いじゃ」
「そんな…………だって、こうやって会うのは何年振り? もう少し触らせて、抱きつかせて、体温を感じさせて、匂いを嗅がせて…………!」
ん~~~~~~、これは…………
「フィールレイ、ちょっと聞いても良いかな?」
「なに?」
「アイラのことは好き?」
「もちろん好き」
「友人として?」
「性的に」
「…………」
うん、そういうことだよな。
今までアイラに対する異常な執着の理由が分かった。
だとしても、いきなり夜這いしてくるなんておかしい!
「のう、フィールレイ、儂はおぬしと恋人にはなれん。いい友人でいようと何度も言っておるじゃろ?」
なんか、アイラは漫画とか、ドラマにありそうなテンプレの断り方をしているし…………
「なんで? 私はこんなにアイラを愛しているのに…………なんで私から離れるの…………なんで、私じゃ駄目なの…………」
フィールレイはアイラに迫った。
俺は狂気を感じた。
中々の恐怖映像だが、アイラはうんざりしたように、
「いや、おぬしも儂も女じゃろ?」
と答えた。
うん、とても当たり前の答えだった。
「愛に性別なんて関係ない!」
「おぬしの理論を押し付けるな。儂は一生をハヤテに捧げると誓ったんじゃ。すでに契りも済ませておる」
「…………!?」
おい、止めろ!
フィールレイが凄い顔で俺を見ているから!
「来月には二人の子供が出来る予定じゃ」
「アイラ、俺の命に関わる嘘を言うんじゃない! やったのはキスまでだろ!」
「キス? 接吻?? 唾液交換???」
フィールレイは呪文のように言う。
怖い怖い怖い!
「落ち着け、フィールレイ。おい、アイラ、どうするんだよ!」
香とは比じゃないほど、ヤンデレ化している。
香は何だかんだ一線を越さないだろうけど、こっちは簡単に越してきそうだ!
「安心せい。そやつは儂に嫌われることは出来ん。じゃから、儂の言葉には素直じゃろ?」
昼間、素直にお礼を言ってきたのはそういうことか!
「うん、私、アイラが悲しむことはしない。だから、この男の首を切り裂くのを我慢する」
俺は血の気が引いていくのを感じた。
「俺、もう逃げていいかな!?」
「まぁ、落ち着くんじゃ。こやつは大丈夫じゃ。その証拠を見せようかの。おい、フィールレイ、ハヤテの足を舐めろ」
いきなり何を言い出した!?
「そ、それはさすがに…………」
フィールレイは躊躇う。
当然だ。
俺だって、そんなことは望んでいない。
「ハヤテの足を舐めた時間と同じだけ儂の手を甲を舐めて良いぞ」
アイラは笑っていた。
こいつ、絶対に楽しんでいるな……
フィールレイ、絶対に乗るなよ。
お前は弄ばれているだけだぞ。
「そ、それって、この男の足を一時間舐めていれば、アイラの手を一時間舐められるってこと!?」
この頭のおかしい竜人は何を言い出した!?
「冗談じゃない! 俺が拒絶する!」
「おい、足を出せ!」
フィールレイは俺の腰にタックルをしてきた。
さすが竜人族の力だ。
どうやっても抜け出せそうにない。
「アイラ、この狂った同胞をどうにかしろ!」
「じゃから、言ったじゃろ。フィールレイは危険じゃと」
俺がアイラに助けを求めると、アイラは意地の悪い笑みを浮かべた。
こんなことになると思っていなかったよ!
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