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奪還編
第36部分 レーテ村の戦い(前編)
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レーテ村に着いたのは夕方だった。
村長さんから被害の説明を受ける。
ここで一つ問題が発生した。
どうも討伐対象は『ジャイアントオーク』一体だけでは無さそうなのだ。
ジャイアントオークはゴブリンやオーガなどを従えているようだった。
つまりはギルドに虚偽のクエスト申請をしたことになる。
「なんでそんなことをした?」
レリアーナさんが村長に詰め寄る。
「ガイエス城塞に兵糧と金銭を徴収されてしまったのです。もうこの村にはジャイアントオークとその集団を討伐して頂くだけの資金は残っていませんでした」
村長さんが嘘を言っているようには思えなかった。
確かに村全体が疲弊しているように思える。
「レリアーナさん、不勉強ですいません。村長さんの話が本当だとしたらどれくらいの戦力が必要なんですか?」
「私は冒険者ではないから、断言はできないが最低でも金階級の冒険者が十人はいないと勝つことは難しいと思うぞ。もっと安全を考えるならレイドを組むべきだ。こんな無茶な依頼をしてギルドが受けるとでも思っていたのか?」
辛辣な言葉に村長さんは少し黙り込んでから、
「お願いします。我々を助けてください」
と深々と頭を下げた。
村長さんの年齢は恐らく、五十前後。
倍くらいの年の男性に頭を下げられ、レリアーナさんは少し戸惑う。
本心ではどうにかしてやりたいと思っているのかも知らない。
彼女の当たりはキツイが、悪い人じゃない。
「レリアーナさん、この依頼、このまま受けませんか?」
俺の提案にレリアーナさんは驚く。
「ハヤテ君、勇敢と無謀は違うぞ」
「俺たちがここに立ち寄った目的は、そもそも俺たちの実力を見せる為ですね。なら、ちょうどいい」
「丁度いい? 大言を言うな」
「心配ならレリアーナさんは村で待っていてください。俺たちだけで戦って、全てが終わってから呼びますから」
「君は私を嘗めているのか? ロキア王国の精鋭騎士だ」
「なら、一緒に来ますか? 安全と勝利は保証します
」
本当はこんな断言するような言葉は使いたくない。
でも、そうでも言わないとレリアーナさんは乗って来なかっただろう。
「そこまで言うなら君たちの実力を見せてもらおうか」
「決まりですね。クエスト開始は明日の朝です」
「ありがとうございます。ありがとうございます」
村長さんが泣きながら、何度もお礼を言ってくる。
「頭を上げてください。そういうのはちょっと申し訳ない気持ちになってしまいますから」
さて、久しぶりの戦いになりそうだ。
規模を聞く限り今回は香ばかりに負担をかけるわけにはいかないだろう。
「で、何か作戦はあるのか?」
その晩、提供された宿舎で俺たちは作戦会議をしていた。
「俺は魔物使いなんです。それも結構強い魔物を召喚できますから、それで数的不利を補います」
「なるほど、強くなさそうだと思っていたがそういうことか。しかし、ジャイアントオーク、オーガ、ゴブリン、そんな数を相手に戦えるのか?」
「戦えると思っています」
もう少し細かい作戦を決めたい。
それに俺はレリアーナさんが何を出来るか知らない。
彼女の戦い方も気になる。
しかし、俺たちにこれ以上作戦を考える時間がなかった。
そして、全ての作戦が無駄になってしまう。
異変は鐘の音からだった。
村の異変を知らせる鐘だ。
「このタイミングってことは…………」
急いで外に出た。
同じように村人たちが出ている。
遠くで獣の叫び声のようなものがした。
「あっちからやって来た」とリザが呟く。
夜襲か…………
これは俺たちの方が不利だな。
しかも今回は戦えばいいだけじゃない。
俺は集まる人たちの中に村長さんを見つけた。
「皆さんは一か所にまとまっていてください」
守りながら戦うなんて今までやったことがない。
けど、慌ててこれ以上後手に回ったら、取り返しがつかなくなる。
まずは敵がどこにいるかを知る必要があるな。
「『魔狼の群れ』『黒鳥の群れ』を召喚!」
状況を探らせる。
少しすると南から魔狼の遠吠えが聞こえた。そちらの方向に飛んで行った黒鳥も戻ってきている。
他の方面の魔狼と黒鳥には動きがない。
少しだけ安心した四方から攻め込まれていたら対処が難しかった。
「リザ、香、行くぞ!」
「分かった」
「分かりました」
「待て、まだ作戦も立ててないのにどうするつもりだ!?」
その後をレリアーナさんが追ってくる。
なんで魔物が南に集中しているか分かった。
「こいつら食糧庫を狙ったのか」
落ちた飴に群がる蟻を見たことがある。
それとは規模が違うが、群がっている点は同じに見えた。
「行きますね……!」
香はすでに臨戦態勢だった。
「香、待て!」
俺は叫んだ。
突っ込む寸前で香は思い留まる。
「どうしました?」
「今回は俺が出るよ。香はまだ待機」
今の香は魔力を使い過ぎる。
あんな集団を相手にしたら、すぐに行動の限界を向かえてしまうだろう。
見た限りオーガとゴブリンばかりだ。
ここは任せてもらおうか。
ずっと色々な局面を考えていたんだ。
それにレリアーナさんに俺たち全員の実力も見せておきたい。
俺は召喚盤を展開した。
村長さんから被害の説明を受ける。
ここで一つ問題が発生した。
どうも討伐対象は『ジャイアントオーク』一体だけでは無さそうなのだ。
ジャイアントオークはゴブリンやオーガなどを従えているようだった。
つまりはギルドに虚偽のクエスト申請をしたことになる。
「なんでそんなことをした?」
レリアーナさんが村長に詰め寄る。
「ガイエス城塞に兵糧と金銭を徴収されてしまったのです。もうこの村にはジャイアントオークとその集団を討伐して頂くだけの資金は残っていませんでした」
村長さんが嘘を言っているようには思えなかった。
確かに村全体が疲弊しているように思える。
「レリアーナさん、不勉強ですいません。村長さんの話が本当だとしたらどれくらいの戦力が必要なんですか?」
「私は冒険者ではないから、断言はできないが最低でも金階級の冒険者が十人はいないと勝つことは難しいと思うぞ。もっと安全を考えるならレイドを組むべきだ。こんな無茶な依頼をしてギルドが受けるとでも思っていたのか?」
辛辣な言葉に村長さんは少し黙り込んでから、
「お願いします。我々を助けてください」
と深々と頭を下げた。
村長さんの年齢は恐らく、五十前後。
倍くらいの年の男性に頭を下げられ、レリアーナさんは少し戸惑う。
本心ではどうにかしてやりたいと思っているのかも知らない。
彼女の当たりはキツイが、悪い人じゃない。
「レリアーナさん、この依頼、このまま受けませんか?」
俺の提案にレリアーナさんは驚く。
「ハヤテ君、勇敢と無謀は違うぞ」
「俺たちがここに立ち寄った目的は、そもそも俺たちの実力を見せる為ですね。なら、ちょうどいい」
「丁度いい? 大言を言うな」
「心配ならレリアーナさんは村で待っていてください。俺たちだけで戦って、全てが終わってから呼びますから」
「君は私を嘗めているのか? ロキア王国の精鋭騎士だ」
「なら、一緒に来ますか? 安全と勝利は保証します
」
本当はこんな断言するような言葉は使いたくない。
でも、そうでも言わないとレリアーナさんは乗って来なかっただろう。
「そこまで言うなら君たちの実力を見せてもらおうか」
「決まりですね。クエスト開始は明日の朝です」
「ありがとうございます。ありがとうございます」
村長さんが泣きながら、何度もお礼を言ってくる。
「頭を上げてください。そういうのはちょっと申し訳ない気持ちになってしまいますから」
さて、久しぶりの戦いになりそうだ。
規模を聞く限り今回は香ばかりに負担をかけるわけにはいかないだろう。
「で、何か作戦はあるのか?」
その晩、提供された宿舎で俺たちは作戦会議をしていた。
「俺は魔物使いなんです。それも結構強い魔物を召喚できますから、それで数的不利を補います」
「なるほど、強くなさそうだと思っていたがそういうことか。しかし、ジャイアントオーク、オーガ、ゴブリン、そんな数を相手に戦えるのか?」
「戦えると思っています」
もう少し細かい作戦を決めたい。
それに俺はレリアーナさんが何を出来るか知らない。
彼女の戦い方も気になる。
しかし、俺たちにこれ以上作戦を考える時間がなかった。
そして、全ての作戦が無駄になってしまう。
異変は鐘の音からだった。
村の異変を知らせる鐘だ。
「このタイミングってことは…………」
急いで外に出た。
同じように村人たちが出ている。
遠くで獣の叫び声のようなものがした。
「あっちからやって来た」とリザが呟く。
夜襲か…………
これは俺たちの方が不利だな。
しかも今回は戦えばいいだけじゃない。
俺は集まる人たちの中に村長さんを見つけた。
「皆さんは一か所にまとまっていてください」
守りながら戦うなんて今までやったことがない。
けど、慌ててこれ以上後手に回ったら、取り返しがつかなくなる。
まずは敵がどこにいるかを知る必要があるな。
「『魔狼の群れ』『黒鳥の群れ』を召喚!」
状況を探らせる。
少しすると南から魔狼の遠吠えが聞こえた。そちらの方向に飛んで行った黒鳥も戻ってきている。
他の方面の魔狼と黒鳥には動きがない。
少しだけ安心した四方から攻め込まれていたら対処が難しかった。
「リザ、香、行くぞ!」
「分かった」
「分かりました」
「待て、まだ作戦も立ててないのにどうするつもりだ!?」
その後をレリアーナさんが追ってくる。
なんで魔物が南に集中しているか分かった。
「こいつら食糧庫を狙ったのか」
落ちた飴に群がる蟻を見たことがある。
それとは規模が違うが、群がっている点は同じに見えた。
「行きますね……!」
香はすでに臨戦態勢だった。
「香、待て!」
俺は叫んだ。
突っ込む寸前で香は思い留まる。
「どうしました?」
「今回は俺が出るよ。香はまだ待機」
今の香は魔力を使い過ぎる。
あんな集団を相手にしたら、すぐに行動の限界を向かえてしまうだろう。
見た限りオーガとゴブリンばかりだ。
ここは任せてもらおうか。
ずっと色々な局面を考えていたんだ。
それにレリアーナさんに俺たち全員の実力も見せておきたい。
俺は召喚盤を展開した。
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