1 / 84
1.失踪した婚約者が猫になって帰ってきました
しおりを挟む
私は、大帝国との繋がりのためにそこの王子と婚約させられた。相手はライル=ブローナーという男。これがまた、嫌味な男だった。
隣国とはいえ、小国の令嬢の私が気に入らないのだろう。ことあるごとに文句を言い、私をいびってくる。
そんな嫌味な男が私は大嫌いだった。だが、私から婚約を破棄することはできない。なぜかライルも婚約を破棄しようとはしなかった。
そんな折り、私の耳に驚く話が流れてきた。
――ライル=ブローナーが失踪した。
王子が、消えてしまったのだ。もちろん、婚約者だからすぐに知らせが来た。とはいえ、心配する気持ちは湧かなかった。それどころかこのまま帰ってくるなとも思っていた。
それほど、私はあの嫌味な男が嫌いだった。事件に巻き込まれようが、事故だろうが、このまま婚約が流れればいい。そう思っていた。
しかし、失踪よりも驚くべきことがあった。
ライル=ブローナーを名乗る猫が、私の前に現れたのだ。
その猫はライルの声で話し、ライルの口調で説明を述べた。猫が話せるなどおかしな話だ。だが、信じないわけにはいかなかった。
なぜなら、その猫は私とライルしか知らないことを知っていたからだ。
隣国とはいえ、小国の令嬢の私が気に入らないのだろう。ことあるごとに文句を言い、私をいびってくる。
そんな嫌味な男が私は大嫌いだった。だが、私から婚約を破棄することはできない。なぜかライルも婚約を破棄しようとはしなかった。
そんな折り、私の耳に驚く話が流れてきた。
――ライル=ブローナーが失踪した。
王子が、消えてしまったのだ。もちろん、婚約者だからすぐに知らせが来た。とはいえ、心配する気持ちは湧かなかった。それどころかこのまま帰ってくるなとも思っていた。
それほど、私はあの嫌味な男が嫌いだった。事件に巻き込まれようが、事故だろうが、このまま婚約が流れればいい。そう思っていた。
しかし、失踪よりも驚くべきことがあった。
ライル=ブローナーを名乗る猫が、私の前に現れたのだ。
その猫はライルの声で話し、ライルの口調で説明を述べた。猫が話せるなどおかしな話だ。だが、信じないわけにはいかなかった。
なぜなら、その猫は私とライルしか知らないことを知っていたからだ。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
137
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる