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2部 焼け落ちる瑞鳥の止まり木
第61話 明日の髪型(アシュレイ視点)※
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「アシュレイ! だめぇ!」
ノアの目が左右に激しく揺れる。
「ノア! 俺にはやく触れてくれ! 俺がどんなに待ち望んでいたかわかっているだろう!」
「あっ、あっ、あっ、だめぇ!」
強情に気を使うノアの小さな陰茎を掴んでいた手で擦りあげる。
「そん、そんなことしたら!」
「迎えに来い! ノア!」
今日は何度もノアを悦ばすことはできそうになかった。ノアが俺のためだけに洗い、待ち望んだ場所に自身を、自身の欲望をなすりつける。
ノアが細く高く鳴く。その声で心にまた西日が差し込んで、全てをぐちゃぐちゃにかき乱すのだ。
髪の生え際から汗がじわじわ滲み出し、腰を深く突き入れるたびに、堪えきれずにボタ、ボタとノアの胸に落ちる。
「ノア、お願いだ……」
自分の声も細くなっていく。ノアは逃れようとしてか、体を揺らしシーツを握りしめる。その手で俺に触れて欲しい。
そう思った時、握っていた小さな陰茎が激しく脈打った。視界の端に何度も白い飛沫が飛び込む。目で追いかけると、ノアの腹を白濁が縦に飛び散っていた。その光景に心の奥を掴まれ、俺はノアの中に自身の欲望を吐き出してしまった。
「あ……あぁ……」
ノアの呻き声で慌てて顔を覗き見ると、ノアは今まで見たこともない恍惚とした表情を浮かべていた。
「そうか……塔ではないから……」
「アシュレイ……アシュレイ……」
その表情がいつものノアからはかけ離れていて、少し不安になった。
「どうした……? 痛かったか?」
慌てて自分の陰茎を引っこ抜こうとしたら、さっきまでシーツを握っていたその手で俺の腕を掴まれる。
「器から出た……その水は……僕にもあった……触れられて……嬉しい……」
吐息の間でノアが絶え絶えに呟く。
「アシュレイ、もう少しだけこうしていたい」
返事のかわりに額と唇とにキスを落とす。悦びで震えるノアの肩を抱き、ノアの白濁の温度を腹で感じる。
「アシュレイと……ずっと一緒にいたい……」
「ノアが王になったら、俺は衛兵になるぞ。きっとジルとルークも一緒についてくる」
「なんで……」
「なんで?」
「そうやって、僕が嬉しいと思うこと、言うの?」
「俺がしたいことだ。王都に行くのだって、衛兵になるのだって、俺がそうしたいと思っている。いてもたってもいられないのだ」
「僕も、僕も、アシュレイとずっと、ずっと一緒にいられるようにしたい」
「ああ、嬉しいな」
「どうしたらわかってくれる?」
「わかっているから、大丈夫だ」
ノアを抱いたまま、起き上がった。そして汗で濡れてしまったシーツを片手で引き抜き、2人をそれで包んだ。
「なんで?」
「このまま風呂に行こう。明日からは始末の方法を考えなければな。塔とは違うと忘れていた」
ノアが黙ったので、俺は顔を覗き込んで目配せした。こんな小さなことでひとときでも憂いて欲しくないのだ。しかしノアは予想外に驚いた顔をする。
「か、かっこいい……」
「明日は違う服が用意されているらしいぞ。服も似合っていたが、今日のノアの髪型は格好良かった。もしリクエストしてもいいのならば、明日も今日のように結って欲しいな」
ノアは目を潤ませる。そして口をキュッと結んだ。予想どおりの顔に、今度ばかりは吹き出してしまった。突然大笑いをする俺に困惑するノアを担いで風呂に向かう。
途中、使用人が俺たちの姿にびっくりしていたが、どうでもよかった。今日からしばらくはこれが日常になるのだ。
ノアの目が左右に激しく揺れる。
「ノア! 俺にはやく触れてくれ! 俺がどんなに待ち望んでいたかわかっているだろう!」
「あっ、あっ、あっ、だめぇ!」
強情に気を使うノアの小さな陰茎を掴んでいた手で擦りあげる。
「そん、そんなことしたら!」
「迎えに来い! ノア!」
今日は何度もノアを悦ばすことはできそうになかった。ノアが俺のためだけに洗い、待ち望んだ場所に自身を、自身の欲望をなすりつける。
ノアが細く高く鳴く。その声で心にまた西日が差し込んで、全てをぐちゃぐちゃにかき乱すのだ。
髪の生え際から汗がじわじわ滲み出し、腰を深く突き入れるたびに、堪えきれずにボタ、ボタとノアの胸に落ちる。
「ノア、お願いだ……」
自分の声も細くなっていく。ノアは逃れようとしてか、体を揺らしシーツを握りしめる。その手で俺に触れて欲しい。
そう思った時、握っていた小さな陰茎が激しく脈打った。視界の端に何度も白い飛沫が飛び込む。目で追いかけると、ノアの腹を白濁が縦に飛び散っていた。その光景に心の奥を掴まれ、俺はノアの中に自身の欲望を吐き出してしまった。
「あ……あぁ……」
ノアの呻き声で慌てて顔を覗き見ると、ノアは今まで見たこともない恍惚とした表情を浮かべていた。
「そうか……塔ではないから……」
「アシュレイ……アシュレイ……」
その表情がいつものノアからはかけ離れていて、少し不安になった。
「どうした……? 痛かったか?」
慌てて自分の陰茎を引っこ抜こうとしたら、さっきまでシーツを握っていたその手で俺の腕を掴まれる。
「器から出た……その水は……僕にもあった……触れられて……嬉しい……」
吐息の間でノアが絶え絶えに呟く。
「アシュレイ、もう少しだけこうしていたい」
返事のかわりに額と唇とにキスを落とす。悦びで震えるノアの肩を抱き、ノアの白濁の温度を腹で感じる。
「アシュレイと……ずっと一緒にいたい……」
「ノアが王になったら、俺は衛兵になるぞ。きっとジルとルークも一緒についてくる」
「なんで……」
「なんで?」
「そうやって、僕が嬉しいと思うこと、言うの?」
「俺がしたいことだ。王都に行くのだって、衛兵になるのだって、俺がそうしたいと思っている。いてもたってもいられないのだ」
「僕も、僕も、アシュレイとずっと、ずっと一緒にいられるようにしたい」
「ああ、嬉しいな」
「どうしたらわかってくれる?」
「わかっているから、大丈夫だ」
ノアを抱いたまま、起き上がった。そして汗で濡れてしまったシーツを片手で引き抜き、2人をそれで包んだ。
「なんで?」
「このまま風呂に行こう。明日からは始末の方法を考えなければな。塔とは違うと忘れていた」
ノアが黙ったので、俺は顔を覗き込んで目配せした。こんな小さなことでひとときでも憂いて欲しくないのだ。しかしノアは予想外に驚いた顔をする。
「か、かっこいい……」
「明日は違う服が用意されているらしいぞ。服も似合っていたが、今日のノアの髪型は格好良かった。もしリクエストしてもいいのならば、明日も今日のように結って欲しいな」
ノアは目を潤ませる。そして口をキュッと結んだ。予想どおりの顔に、今度ばかりは吹き出してしまった。突然大笑いをする俺に困惑するノアを担いで風呂に向かう。
途中、使用人が俺たちの姿にびっくりしていたが、どうでもよかった。今日からしばらくはこれが日常になるのだ。
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