幽閉塔の早贄

大田ネクロマンサー

文字の大きさ
上 下
77 / 240
1部番外編

初めて見るアシュレイの顔 (9)※

しおりを挟む
アシュレイが洗髪をした後、僕は痛くならないように準備があるからと、先に風呂を出て行ってもらった。ルイスに教えてもらった不思議な道具で隅々まで洗い、期待で胸を膨らませる。

服を着て僕の部屋に上がったら、アシュレイは肌を空気に晒したままぼんやりとベッドに座っていた。

「ノアは髪が濡れていると雰囲気が違うな。目の色が一層際立つ」

突然の褒め言葉に僕はカチコチに固まってしまう。

「ア、アシュレイも黒髪が濡れて瞳の色が……とても格好が良いです……」

「ノアに初めてそんなことを言われたな。容姿に頓着したことはないが、ノアに言われるととても嬉しい。はやくこっちにきてくれ」

僕が小走りで駆け寄ると、アシュレイは股を開き体の真ん中で僕を抱き寄せてくれる。僕が美しいと感じるもう一つの場所を眼下に眺めて、言葉が流れ出てしまう。

「こんなこと言われても……困るかと思いますが……僕は……」

「なんだ? 我慢せずに言ってくれ」

アシュレイの美しい森に手を伸ばして、言葉を垂れ流す。

「ここを初めて見たとき……息を飲むほどでした……猛々しく、美しい……」

「そんなことならもっと言ってくれ。男としてはとても嬉しい。ノアのも可憐で俺は好きだがな」

アシュレイの立派なそれと比べれば、可憐と評されても仕方がない。でもなんだか少し情けない気がして、僕はアシュレイの顔を見上げた。

「気を悪くしたか? すまない……さっきのように……見せてくれないか……?」

言いづらそうにアシュレイは視線を逸らしたから、僕は見てもらいたくてゆっくり裾をたくし上げた。

「気を悪くさせるつもりはない。ただノアのこれを見ると……」

アシュレイは言葉を詰まらせながら、僕の下半身を弄る。裾をたくし上げたままの格好で僕はベッドに寝かされた。

裾を掴んでいた両の手を、アシュレイが解いて握る。そのまま手に、腕にキスをされながらアシュレイが顔に近づき、僕の唇まで到達した。

ジュクジュクと僕の舌を求めてアシュレイが口の中をかき回す。両方の頬を熱い手で包まれ、口の外も中もよくわからないほどに快感が顔を熱くする。

「ぅ……はっ……アシュレイ……今日は……」

「後ろから愛する……でも少しだけ……俺のわがままに付き合ってくれないか?」

僕が疑問符を浮かべている間に、首筋に、鎖骨に舌が這い回り、それを追っている間にアシュレイの舌が、胸の先端に辿り着く。

「んっ……ふっ……アシュレイの、わ、わがままとは……なんですか……?」
しおりを挟む
口なしに熱風| ふざけた女装の隣国王子が我が国の後宮で無双をはじめるそうです

口なしの封緘

皇帝に追放された騎士団長の試される忠義
感想 5

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~

恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん) は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。 しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!? (もしかして、私、転生してる!!?) そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!! そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます

まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。 貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。 そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。 ☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。 ☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

アルバイトで実験台

夏向りん
BL
給料いいバイトあるよ、と教えてもらったバイト先は大人用玩具実験台だった! ローター、オナホ、フェラ、玩具責め、放置、等々の要素有り

男装の麗人と呼ばれる俺は正真正銘の男なのだが~双子の姉のせいでややこしい事態になっている~

さいはて旅行社
BL
双子の姉が失踪した。 そのせいで、弟である俺が騎士学校を休学して、姉の通っている貴族学校に姉として通うことになってしまった。 姉は男子の制服を着ていたため、服装に違和感はない。 だが、姉は男装の麗人として女子生徒に恐ろしいほど大人気だった。 その女子生徒たちは今、何も知らずに俺を囲んでいる。 女性に囲まれて嬉しい、わけもなく、彼女たちの理想の王子様像を演技しなければならない上に、男性が女子寮の部屋に一歩入っただけでも騒ぎになる貴族学校。 もしこの事実がバレたら退学ぐらいで済むわけがない。。。 周辺国家の情勢がキナ臭くなっていくなかで、俺は双子の姉が戻って来るまで、協力してくれる仲間たちに笑われながらでも、無事にバレずに女子生徒たちの理想の王子様像を演じ切れるのか? 侯爵家の命令でそんなことまでやらないといけない自分を救ってくれるヒロインでもヒーローでも現れるのか?

処理中です...