幽閉塔の早贄

大田ネクロマンサー

文字の大きさ
75 / 240
1部番外編

初めて見るアシュレイの顔 (7)※

しおりを挟む
絶句。僕はこの言葉を体感する。ルイスの兄様2人のうち、さらに大きいジル。僕に本を読んでくれた時に背中でその大きさを体感していた。2倍とまではいわないが、手足を縛られ2頭の馬に引っ張られたってあんなに大きくなれないことなど容易に想像できた。

絶望で目の前が真っ暗になる。

「冗談だ」

「じょ、冗談!?」

「もう少しだけ、大きくなってくれたら嬉しい。それだけだ」

「ほ、本当の気持ちを教えてください」

僕は必死だった。彼の胸にしがみついて、真意を聞き出そうと軽く胸を叩いた。

「聡明で優しく、そして顔が美しい。ある年齢を超えると生き方が顔に出てくるという。ノアは純粋そのものだ。顔が花のようならば茎である体が細いのは仕方がない。ただ手折られるのではないかと心配している」

僕には不釣り合いな言葉が飛び出して、僕はさっきとは違う絶句をしてしまう。

「ノア、したいこととはなんだ?」

唐突な、しかし助け舟のような言葉で、僕は彼の胸にある蕾に口を寄せた。どう思われるかわからなかったのでとりあえず口に含んだら、アシュレイの表情を窺う。

彼は困ったように笑うから、意を決して聞いてみた。

「気持ちがよくないですか?」

「いや、なんというか……くすぐったい方が勝っている。ただ、ノアが赤ん坊のようでいい眺めではあるな」

赤ん坊……。稚拙な愛撫だからそんな風に思われるのだ。そう考えると急に恥ずかしくなって、体ごと引っ込めた。

「ここが悦いからしてくれたのだろう?お礼に俺にもさせてくれ」

言うより前に僕の胸の先端に指が伸びてきて、彼は顔を傾けながらもう片方に吸いついた。時々吸い付く口から彼の舌がのぞく。そして惜しみなく見せつけられる彼の首筋が、風景が歪むほどに艶やかだった。

「ぅん……アシュレイ……体を洗いたいです……」

「そうだったな、でももう少しさせてくれ」

言葉の結びに大きな舌を出して、僕の蕾をベロリと舐めあげる。

「ぁ……あっ……」

「声も体も顔も心も、全て俺好みだ。ノアンを裏切ってしまうのではと思うほどに」

「あ、あ……アシュレイ、それ以上は……」

ギュウッと両方の蕾を吸い上げられ、思った以上に声を出してしまう。

「ノア……体を洗おう。中途半端にしてすまない。その分今日は……」

最後まで言うつもりがないのか、余裕がないのかわからなかった。でも僕は僕で口に入ってきたアシュレイの舌で思考が溶かされ、僕は彼をあるがまま受け入れるより他がなかった。
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

R指定

ヤミイ
BL
ハードです。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

敗戦国の王子を犯して拐う

月歌(ツキウタ)
BL
祖国の王に家族を殺された男は一人隣国に逃れた。時が満ち、男は隣国の兵となり祖国に攻め込む。そして男は陥落した城に辿り着く。

BL短編

水無月
BL
兄弟や幼馴染物に偏りがちです。

ふたなり治験棟 企画12月31公開

ほたる
BL
ふたなりとして生を受けた柊は、16歳の年に国の義務により、ふたなり治験棟に入所する事になる。 男として育ってきた為、子供を孕み産むふたなりに成り下がりたくないと抗うが…?!

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

処理中です...