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1部番外編
初めて見るアシュレイの顔 (4)※
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急に肩を掴まれ、ビックリして顔をあげたら、アシュレイは僕の顔に白濁を飛ばした。
「ぁ……あぁ! なんてことを……!」
アシュレイは青ざめているが、僕は初めて見た吐精に興奮をしていた。自分の吐精をも一度も見たことがないのだ。嬉しさのあまり頬についたアシュレイの体液を指ですくって指ごと頬張る。
「これが……アシュレイの味……」
「やめなさい!」
アシュレイは僕の手を掴んで、指を口から吐き出させる。アシュレイの言葉で、人の性液を頬張るなどはしたないことなのだと認識する。
「アシュレイ……ごめんなさい……吐精を初めて見たので……」
僕の謝罪を受け入れてはもらえず、アシュレイは「なんてことを」と繰り返して手持ちのハンカチで僕の顔を拭う。
「アシュレイ、ごめんなさい……」
アシュレイは思い詰めたように僕を見つめたと思ったら、自分のマントで僕をすっぽり包んだ。目の前が真っ暗になったと思ったら、僕はフワッと宙に浮く。
「謝らなければならないのは俺の方だ」
アシュレイは慌てた様子で僕を抱えながら塔の階段を下った。
「アシュレイ? ノアになんでマントを被せてるの?」
階下に下ったときルイスの呑気な質問が僕の横を通過する。
「大変なことをしてしまった。ルイス、風呂を沸かすぞ」
「え!? なに? ノアがどうかしたの!?」
「風呂に湯は入っているのか!?」
「入ってないよ! 水を溜めてあるだけで! え!? ちょっと! 質問に答えてよ!」
「ノアの顔をよごしてしまったのだ!もうよい! 自分で沸かす!」
「炎で風呂を沸かさないでよ! 魔法釜なんだから! アシュレイの火力で沸かしたら壊れちゃうよ!」
ルイスに怒られて、アシュレイは黙った。僕はマントの中の暗闇でこのやりとりを聞いていたが、見なくてもアシュレイが慌てふためいているのがわかった。僕を抱く胸の鼓動がはやくて心配になる。
少しの静寂の後、ルイスがクスクス笑い出した。
「アシュレイ……ふふっ……僕買い出し行くから、留守番をお願いしていい?」
アシュレイが僕を抱く腕の力を強め、僕をギュッと抱き締めた。
「お風呂今沸かすから。少量のお湯は台所の鍋だったら魔法を使っても大丈夫。顔を拭くくらいだったら鍋のお湯で十分だよ」
「す、すまない……ルイス……」
「いいのいいの。ちょうどジルに買ってあげたい本があったんだ。夕方くらいに戻ってくるから、魔法鍵は僕が帰ってくる前に開けといて」
「暗号鍵など使わなくても……」
「いつ帰ってくるかわからないんだと、ゆっくりできないでしょ? ノアはアシュレイにしたいこと、いっぱいあるみたいだから、ちゃんと叶えてあげてよね」
実はアシュレイを悦ばせたくて、ルイスが兄様たちを満足させる手法を教えてもらっていたのだ。それをこんな時にバラされるなんて。
「あ……あ……ルイス……言わないで……」
「ふふっ、ごめんごめん。じゃあ行ってくるから、昼食は2人で食べてね」
「うん、ルイス……ありがとう……」
ルイスの嬉しそうな足音が遠のいていく。塔の扉が閉まる音を聞いたら、アシュレイは僕を下ろし、台所へ向かった。
「ぁ……あぁ! なんてことを……!」
アシュレイは青ざめているが、僕は初めて見た吐精に興奮をしていた。自分の吐精をも一度も見たことがないのだ。嬉しさのあまり頬についたアシュレイの体液を指ですくって指ごと頬張る。
「これが……アシュレイの味……」
「やめなさい!」
アシュレイは僕の手を掴んで、指を口から吐き出させる。アシュレイの言葉で、人の性液を頬張るなどはしたないことなのだと認識する。
「アシュレイ……ごめんなさい……吐精を初めて見たので……」
僕の謝罪を受け入れてはもらえず、アシュレイは「なんてことを」と繰り返して手持ちのハンカチで僕の顔を拭う。
「アシュレイ、ごめんなさい……」
アシュレイは思い詰めたように僕を見つめたと思ったら、自分のマントで僕をすっぽり包んだ。目の前が真っ暗になったと思ったら、僕はフワッと宙に浮く。
「謝らなければならないのは俺の方だ」
アシュレイは慌てた様子で僕を抱えながら塔の階段を下った。
「アシュレイ? ノアになんでマントを被せてるの?」
階下に下ったときルイスの呑気な質問が僕の横を通過する。
「大変なことをしてしまった。ルイス、風呂を沸かすぞ」
「え!? なに? ノアがどうかしたの!?」
「風呂に湯は入っているのか!?」
「入ってないよ! 水を溜めてあるだけで! え!? ちょっと! 質問に答えてよ!」
「ノアの顔をよごしてしまったのだ!もうよい! 自分で沸かす!」
「炎で風呂を沸かさないでよ! 魔法釜なんだから! アシュレイの火力で沸かしたら壊れちゃうよ!」
ルイスに怒られて、アシュレイは黙った。僕はマントの中の暗闇でこのやりとりを聞いていたが、見なくてもアシュレイが慌てふためいているのがわかった。僕を抱く胸の鼓動がはやくて心配になる。
少しの静寂の後、ルイスがクスクス笑い出した。
「アシュレイ……ふふっ……僕買い出し行くから、留守番をお願いしていい?」
アシュレイが僕を抱く腕の力を強め、僕をギュッと抱き締めた。
「お風呂今沸かすから。少量のお湯は台所の鍋だったら魔法を使っても大丈夫。顔を拭くくらいだったら鍋のお湯で十分だよ」
「す、すまない……ルイス……」
「いいのいいの。ちょうどジルに買ってあげたい本があったんだ。夕方くらいに戻ってくるから、魔法鍵は僕が帰ってくる前に開けといて」
「暗号鍵など使わなくても……」
「いつ帰ってくるかわからないんだと、ゆっくりできないでしょ? ノアはアシュレイにしたいこと、いっぱいあるみたいだから、ちゃんと叶えてあげてよね」
実はアシュレイを悦ばせたくて、ルイスが兄様たちを満足させる手法を教えてもらっていたのだ。それをこんな時にバラされるなんて。
「あ……あ……ルイス……言わないで……」
「ふふっ、ごめんごめん。じゃあ行ってくるから、昼食は2人で食べてね」
「うん、ルイス……ありがとう……」
ルイスの嬉しそうな足音が遠のいていく。塔の扉が閉まる音を聞いたら、アシュレイは僕を下ろし、台所へ向かった。
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