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1部番外編
初めて見るアシュレイの顔 (2)
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「な、なぜです? 触ってください。僕は全てアシュレイのものです」
「こんな……許してくれ……俺は……」
「触って欲しいのです……」
膝をついて座り、慌てているアシュレイの前に僕は立った。でもアシュレイは顔を背けたまま僕を見ようとはしなかった。だから僕はアシュレイの手をとり自分の尻へ当てがった。
「ノア、こ、こんなことを、年中考えているわけでは」
アシュレイが僕の尻を柔らかく触ってくれる。彼がこんなにも慌てる理由もわかった。今日は階下にルイスが居るのだ。アシュレイは僕を何度も迎えに来てくれるけど、それは決まってルイスが帰宅をした後だった。
「ぁ……アシュレイ……僕は……触られると嬉しいです……」
「ノ、ノア。俺はノアのように……純粋な気持ちでは……」
アシュレイの緋と藍の瞳が揺れている。高潔な彼らしい意志の強さが、彼を苦しめているのだ。こんなことで悔いている彼を救いたい一心で、僕は自分の服の裾を掴んだ。恥を忍び、裾をたくし上げながら、声を振り絞る。
「ぼ、僕は、純粋な、き、気持ちなど」
言い終わるより前に、アシュレイが僕の口に食らいついてしばらく息もさせてもらえなかった。泡立つほど口の中をかき回されて、低く唸りながら吐き出される彼の熱い吐息だけしか吸い込めない。
「ぁ……ぁしゅっ……触って」
僕の気持ちを汲んでくれてか、抱き寄せた拍子に尻を撫でまわしてくれる。もっとそうしてほしいのに、彼は我に返ったかのように唇を離して、俯いてしまった。
「すまない……俺は……いつまで経っても……反省できないようだ……」
「反省など! 僕が望んだことです!」
すまない、そう言って僕の胸に顔を埋めるアシュレイの姿に、胸が張り裂けそうだった。
「アシュレイは……望んではくれないのですか?」
「違う……自分の欲望に任せて……こんなことをしてはならない……本当にすまなかった……」
アシュレイは最初に愛してくれた時のことを、深く後悔をし、傷ついているのだろう。これまで彼は真に僕が望まなければ愛しはしないし、無理を強いることもなかった。
「で、では。ぼぼ僕が、欲望にま、任せたら、アシュレイは、も、もう僕が嫌いになりますか?」
「体の大きさが違うのだ……大きくなれという話ではない。力の問題だ……俺がするのと、ノアがするのでは、話が全く違う……」
アシュレイが立ち上がろうとしたから、僕は彼の胸あたりの服を掴んだ。
「ノア、標高の高い山を……」
「ぼ……僕にだって……欲望があるんです……」
そうか、と優しい声で抱き寄せ、頭を撫でながら僕を担ごうとする。咄嗟に僕は彼からすり抜けて、手を引いた。
「ノア?」
「ここに! 座ってください!」
僕は本気だということをわかってもらいたくて、真剣な顔でベッドをバンバン叩くのに、アシュレイは笑いを堪えながら僕に従う。
でも彼のベルトに手をかけた時に、優しい笑い声は驚愕の色に塗り変わった。
「こんな……許してくれ……俺は……」
「触って欲しいのです……」
膝をついて座り、慌てているアシュレイの前に僕は立った。でもアシュレイは顔を背けたまま僕を見ようとはしなかった。だから僕はアシュレイの手をとり自分の尻へ当てがった。
「ノア、こ、こんなことを、年中考えているわけでは」
アシュレイが僕の尻を柔らかく触ってくれる。彼がこんなにも慌てる理由もわかった。今日は階下にルイスが居るのだ。アシュレイは僕を何度も迎えに来てくれるけど、それは決まってルイスが帰宅をした後だった。
「ぁ……アシュレイ……僕は……触られると嬉しいです……」
「ノ、ノア。俺はノアのように……純粋な気持ちでは……」
アシュレイの緋と藍の瞳が揺れている。高潔な彼らしい意志の強さが、彼を苦しめているのだ。こんなことで悔いている彼を救いたい一心で、僕は自分の服の裾を掴んだ。恥を忍び、裾をたくし上げながら、声を振り絞る。
「ぼ、僕は、純粋な、き、気持ちなど」
言い終わるより前に、アシュレイが僕の口に食らいついてしばらく息もさせてもらえなかった。泡立つほど口の中をかき回されて、低く唸りながら吐き出される彼の熱い吐息だけしか吸い込めない。
「ぁ……ぁしゅっ……触って」
僕の気持ちを汲んでくれてか、抱き寄せた拍子に尻を撫でまわしてくれる。もっとそうしてほしいのに、彼は我に返ったかのように唇を離して、俯いてしまった。
「すまない……俺は……いつまで経っても……反省できないようだ……」
「反省など! 僕が望んだことです!」
すまない、そう言って僕の胸に顔を埋めるアシュレイの姿に、胸が張り裂けそうだった。
「アシュレイは……望んではくれないのですか?」
「違う……自分の欲望に任せて……こんなことをしてはならない……本当にすまなかった……」
アシュレイは最初に愛してくれた時のことを、深く後悔をし、傷ついているのだろう。これまで彼は真に僕が望まなければ愛しはしないし、無理を強いることもなかった。
「で、では。ぼぼ僕が、欲望にま、任せたら、アシュレイは、も、もう僕が嫌いになりますか?」
「体の大きさが違うのだ……大きくなれという話ではない。力の問題だ……俺がするのと、ノアがするのでは、話が全く違う……」
アシュレイが立ち上がろうとしたから、僕は彼の胸あたりの服を掴んだ。
「ノア、標高の高い山を……」
「ぼ……僕にだって……欲望があるんです……」
そうか、と優しい声で抱き寄せ、頭を撫でながら僕を担ごうとする。咄嗟に僕は彼からすり抜けて、手を引いた。
「ノア?」
「ここに! 座ってください!」
僕は本気だということをわかってもらいたくて、真剣な顔でベッドをバンバン叩くのに、アシュレイは笑いを堪えながら僕に従う。
でも彼のベルトに手をかけた時に、優しい笑い声は驚愕の色に塗り変わった。
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