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第31話 魔法使いの恋人(※)
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「れ……玲音……痛くない?」
「痛ぇよ! うるせぇな!」
久しぶりに玲音の歯茎見た……。
ズボンだけを下げられた俺に玲音が全裸で跨がっている。いつも俺は玲音の後に風呂に入り、風呂で抜くのが習慣化していた。玲音はそれに気がついたのか、今日は俺が風呂に入る前に捕まった。
玲音は無理矢理入れようと腰を落とし、ぐいぐい押し付ける。ちなみに何の準備もしていないので入るわけがない。正直痛い……。
エロい意味で初めて玲音に触れてから確かに結構経っている。母に怒られてから1週間。焦らしたくて玲音だけを攻めてたわけではない。白状すると、迷いがあった。
玲音は俺を見下ろしている。俺は玲音の腹をなぞって、筋肉をたどる。玲音の体は本当に綺麗だな……。
玲音は俺から見ればかわいいが、普通にモテるしかっこいい。母の言葉も胸に刺さっていた。
前契約者との問題と思春期特有の気の迷いから、俺を好きだと勘違いしている可能性は大いにある。
でも。
俺は玲音の腕を引っ張って、入れ替わりに自分が起き上がった。玲音は腰を浮かしていたので案外すんなりポジションを変更することができた。いつものように、玲音のものを掴んで後ろに魔法を纏わせた指を入れた。慣れたもので玲音の後ろの弱点はすぐにわかるようになったし……多分玲音も痛かったんだろう、少し萎えた前もすぐに元気になった。
少し息が乱れてきた玲音が突然俺の腕を掴んだ。少し急ぎすぎたかと思って、後ろの指も止めた。
「冬馬……もう……いい……」
玲音は眉間にシワを寄せて、目を固く瞑っていた。本当の拒否だということを腕を握る力で感じる。なんで怒らせたのかわからなかったが、声のトーンで怒っていることだけはわかった。俺は後ろに入れてた指もゆっくり引き抜いた。
しばらく沈黙が続いたので、なにに怒っているのか尋ねようかと思った矢先に玲音が言った。
「俺も1人でできる」
その言葉に怒りの色は見えなかった。ただ俺が1人で抜いてることや、度胸がないことを責めているのは、わかった。
「もう無理しなくていい……ごめん」
違う、そう言おうとしたところをまた玲音は被せてくる。
「寝よう……」
玲音が起き上がろうとした。それを俺は阻止して強引にキスをした。唇を離すのに少し勇気が必要だった。普通に殴られると思ったからだ。
恐る恐る唇を離したら、予想に反し玲音はぼんやり俺を見ていた。同じような表情を見たことがあったが、いつのことかすぐに思い出せなかった。
「俺は……冬馬が別の人を好きになっても、逃げ出したりしない」
突拍子もないことを言い出したので俺は少し顔を離して玲音の表情を窺った。
「でもそれまでは一緒にいたい。冬馬と一緒にいられるだけでいい」
さっきの拒絶と今玲音が言ってることが繋がらなくて困惑する。
「だから、もう……これ以上、無理しなくていい」
無理して笑う不自然な顔で、初めて触れた日、玲音が顔を歪めて泣き出したことを思い出した。それで一気に玲音の言葉の意味を理解して胸が潰される。俺は服を脱いでベッドの下に放り投げた。
玲音を見たら少し怯えていた。玲音は多分今までずっと勘違いして怯えてた。俺が躊躇していた理由を履き違えていた。
玲音にキスをする。
そして自分のものを掴んで魔法を履行し、玲音の入り口に押し当てる。玲音が目を見開いたので安心させてやりたかったけど、これ以外の方法で玲音を安心させる方法は無かった。
腰を前に押し込んである程度まで入ったら、玲音の足を掴んでゆっくり奥に差し込んだ。入れてる最中から玲音の激しい呼吸音を聞いていたが気にしている余裕がなかった。奥までたどり着いたと思ったその瞬間、小さい悲鳴と共に、玲音が精液を吐き出して、激しく痙攣した。俺は玲音をどれだけ待たせていたのか、その罪悪と呵責に呆然とした。
「や……やめないで、冬馬……冬馬ぁ……」
なんて声を出してるんだ……心臓が噛みちぎられそうだった。心臓に悪い声で玲音が俺を呼び続けるから一旦黙らせたくてキスをする。そのままゆっくり腰を動かすが玲音は俺の腰を掴んで制止させる。
「あぁ……冬馬……ごめん……やっぱ待って……」
涙声で玲音が懇願する。
「なんで……なんで……今までしてくれなかったんだよぉ……」
涙をボロボロこぼしながら玲音が俺を責める。
玲音を待たせたことを謝ろうかとも思ったけど、それはやめた。玲音のことを思ってそうしてたんだと思われたくなかった。そんな卑怯なことをして恥の上塗りをしたくなかった。
玲音がこの先誰かと付き合った時、俺との関係を後ろ暗く感じることを恐れていると自分自身にさえ言い聞かせてきた。でも違う。俺が恐れていたことはそんなことじゃない。
「俺は、玲音が他の人を好きになることを絶対に許さない」
なんで、と言いかけた玲音の口を塞ぐ。
「ダメだってわかってる」
傷つきたくない、そんな理由で、玲音を待たせてきたんだ。本当にどうしようもないクズだ。
「でも、もう好きで好きで仕方がないんだ」
玲音のように全力で人を好きになれない。つまらないこと考えて自分の保身を考えてしまう。だったらこの先玲音とどうなっても、後悔しないって思えるように、これからちゃんと自分に折り合いをつける。そう自分に言い聞かせる。
急に玲音の息が弾んで、顔を歪めた。
この時まで玲音に一度も痛みを確認しなかったことを思い返す。
「玲音……? 痛い?」
そう聞いた瞬間、玲音は俺の胸を軽く打った。
「痛い……」
俺の胸を叩いた手を掴んで横に退けた。
玲音の胸に唇をつけた後、聞いた。
「ここ?」
玲音は俺の頭を両手で包んで、うん、と返事した。俺は唇を胸に当てて魔力を注いだ。
「冬馬……冬馬だけなんだ……」
唇を少し離したら玲音は、もっと欲しいとせがむ。今度は唇から魔力を注ぐ。
「玲音、動くよ」
玲音は俺にしがみついたまま離れない。仕方がないので、体をひっつけたまま動く。玲音が小刻みに揺れて俺の名前を呼ぶ。俺を呼ぶ声が途切れたかと思ったら、玲音がまた精液を吐き出した。そうやって玲音は今までの俺を責める。
「玲音、俺が気持ちいいのわかる?」
玲音はもう汗でぐっちょり濡れていた。苦しそうに息を吐き出し、頷く。俺は唇から玲音に魔力を注ぐ。またゆっくり動かし始めて、しがみついてる玲音の髪の毛を撫でて頭を抱えた。少し強めに奥を突いて、俺は玲音の中に自分の精液を吐き出した。
「痛ぇよ! うるせぇな!」
久しぶりに玲音の歯茎見た……。
ズボンだけを下げられた俺に玲音が全裸で跨がっている。いつも俺は玲音の後に風呂に入り、風呂で抜くのが習慣化していた。玲音はそれに気がついたのか、今日は俺が風呂に入る前に捕まった。
玲音は無理矢理入れようと腰を落とし、ぐいぐい押し付ける。ちなみに何の準備もしていないので入るわけがない。正直痛い……。
エロい意味で初めて玲音に触れてから確かに結構経っている。母に怒られてから1週間。焦らしたくて玲音だけを攻めてたわけではない。白状すると、迷いがあった。
玲音は俺を見下ろしている。俺は玲音の腹をなぞって、筋肉をたどる。玲音の体は本当に綺麗だな……。
玲音は俺から見ればかわいいが、普通にモテるしかっこいい。母の言葉も胸に刺さっていた。
前契約者との問題と思春期特有の気の迷いから、俺を好きだと勘違いしている可能性は大いにある。
でも。
俺は玲音の腕を引っ張って、入れ替わりに自分が起き上がった。玲音は腰を浮かしていたので案外すんなりポジションを変更することができた。いつものように、玲音のものを掴んで後ろに魔法を纏わせた指を入れた。慣れたもので玲音の後ろの弱点はすぐにわかるようになったし……多分玲音も痛かったんだろう、少し萎えた前もすぐに元気になった。
少し息が乱れてきた玲音が突然俺の腕を掴んだ。少し急ぎすぎたかと思って、後ろの指も止めた。
「冬馬……もう……いい……」
玲音は眉間にシワを寄せて、目を固く瞑っていた。本当の拒否だということを腕を握る力で感じる。なんで怒らせたのかわからなかったが、声のトーンで怒っていることだけはわかった。俺は後ろに入れてた指もゆっくり引き抜いた。
しばらく沈黙が続いたので、なにに怒っているのか尋ねようかと思った矢先に玲音が言った。
「俺も1人でできる」
その言葉に怒りの色は見えなかった。ただ俺が1人で抜いてることや、度胸がないことを責めているのは、わかった。
「もう無理しなくていい……ごめん」
違う、そう言おうとしたところをまた玲音は被せてくる。
「寝よう……」
玲音が起き上がろうとした。それを俺は阻止して強引にキスをした。唇を離すのに少し勇気が必要だった。普通に殴られると思ったからだ。
恐る恐る唇を離したら、予想に反し玲音はぼんやり俺を見ていた。同じような表情を見たことがあったが、いつのことかすぐに思い出せなかった。
「俺は……冬馬が別の人を好きになっても、逃げ出したりしない」
突拍子もないことを言い出したので俺は少し顔を離して玲音の表情を窺った。
「でもそれまでは一緒にいたい。冬馬と一緒にいられるだけでいい」
さっきの拒絶と今玲音が言ってることが繋がらなくて困惑する。
「だから、もう……これ以上、無理しなくていい」
無理して笑う不自然な顔で、初めて触れた日、玲音が顔を歪めて泣き出したことを思い出した。それで一気に玲音の言葉の意味を理解して胸が潰される。俺は服を脱いでベッドの下に放り投げた。
玲音を見たら少し怯えていた。玲音は多分今までずっと勘違いして怯えてた。俺が躊躇していた理由を履き違えていた。
玲音にキスをする。
そして自分のものを掴んで魔法を履行し、玲音の入り口に押し当てる。玲音が目を見開いたので安心させてやりたかったけど、これ以外の方法で玲音を安心させる方法は無かった。
腰を前に押し込んである程度まで入ったら、玲音の足を掴んでゆっくり奥に差し込んだ。入れてる最中から玲音の激しい呼吸音を聞いていたが気にしている余裕がなかった。奥までたどり着いたと思ったその瞬間、小さい悲鳴と共に、玲音が精液を吐き出して、激しく痙攣した。俺は玲音をどれだけ待たせていたのか、その罪悪と呵責に呆然とした。
「や……やめないで、冬馬……冬馬ぁ……」
なんて声を出してるんだ……心臓が噛みちぎられそうだった。心臓に悪い声で玲音が俺を呼び続けるから一旦黙らせたくてキスをする。そのままゆっくり腰を動かすが玲音は俺の腰を掴んで制止させる。
「あぁ……冬馬……ごめん……やっぱ待って……」
涙声で玲音が懇願する。
「なんで……なんで……今までしてくれなかったんだよぉ……」
涙をボロボロこぼしながら玲音が俺を責める。
玲音を待たせたことを謝ろうかとも思ったけど、それはやめた。玲音のことを思ってそうしてたんだと思われたくなかった。そんな卑怯なことをして恥の上塗りをしたくなかった。
玲音がこの先誰かと付き合った時、俺との関係を後ろ暗く感じることを恐れていると自分自身にさえ言い聞かせてきた。でも違う。俺が恐れていたことはそんなことじゃない。
「俺は、玲音が他の人を好きになることを絶対に許さない」
なんで、と言いかけた玲音の口を塞ぐ。
「ダメだってわかってる」
傷つきたくない、そんな理由で、玲音を待たせてきたんだ。本当にどうしようもないクズだ。
「でも、もう好きで好きで仕方がないんだ」
玲音のように全力で人を好きになれない。つまらないこと考えて自分の保身を考えてしまう。だったらこの先玲音とどうなっても、後悔しないって思えるように、これからちゃんと自分に折り合いをつける。そう自分に言い聞かせる。
急に玲音の息が弾んで、顔を歪めた。
この時まで玲音に一度も痛みを確認しなかったことを思い返す。
「玲音……? 痛い?」
そう聞いた瞬間、玲音は俺の胸を軽く打った。
「痛い……」
俺の胸を叩いた手を掴んで横に退けた。
玲音の胸に唇をつけた後、聞いた。
「ここ?」
玲音は俺の頭を両手で包んで、うん、と返事した。俺は唇を胸に当てて魔力を注いだ。
「冬馬……冬馬だけなんだ……」
唇を少し離したら玲音は、もっと欲しいとせがむ。今度は唇から魔力を注ぐ。
「玲音、動くよ」
玲音は俺にしがみついたまま離れない。仕方がないので、体をひっつけたまま動く。玲音が小刻みに揺れて俺の名前を呼ぶ。俺を呼ぶ声が途切れたかと思ったら、玲音がまた精液を吐き出した。そうやって玲音は今までの俺を責める。
「玲音、俺が気持ちいいのわかる?」
玲音はもう汗でぐっちょり濡れていた。苦しそうに息を吐き出し、頷く。俺は唇から玲音に魔力を注ぐ。またゆっくり動かし始めて、しがみついてる玲音の髪の毛を撫でて頭を抱えた。少し強めに奥を突いて、俺は玲音の中に自分の精液を吐き出した。
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