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閑話休題 -次に向けての準備期間-
閑話休題 -80話-[黄竜と魔石と新たな武器と⑪]
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散り散りに倒れていたゼノウ達を回収して勇者PTも一緒に聖女クレアの元にお届けした。
一応手加減して肉体損傷には至っていないと思うが[無精の鎧]の保護力を抜けていないとも限らなかったから念の為連れてきたわけだけど……。
「皆さんHPが10%を下回って気絶しているだけですね。安心してください肉体損傷はないですよ」
「そりゃ良かった。やり過ぎてないかとヒヤヒヤしたぜ」
「模擬戦の話が回ってこなければ何事かと思う程に空模様まで変えて味方を戦闘不能にするなんて…」
「もしHP全損して死んだとしても一応ベルが居るから蘇生は出来るって安全マージンは取ってたし」
その後も肉体損傷なく生き返られるからこそ強敵相手を想定した模擬戦が行えるんだ、とクレアにプレゼンしてみるが側に立つクルルクス姉妹にも俺の意見が届くことはなかった。
腕が塵も残さず吹き飛んだとかの損壊だったら流石に生やした後は休養が必要になるけど、損傷くらいならクレアが治療出来るんだし良いじゃんか。
「じゃあ全員回収して帰るから」
「はぁーい。あ、水無月さん。
私も教国に戻ってきて聖女業務があるんですからいつも対応は出来ませんからね?」
「いやぁははは。わかってるつもりなんだけど頼りになるから頼っちゃうと言うか…ははは」
「もぉ!緊急なら優先してあげますからあまり無茶はしてはダメですよ!
アルシェも心配するでしょうし私も気にしちゃうんですからね!」
この世界って医者が居ないから[再生魔法]に熟知した信頼ある聖女様に確認した方がてっとり早いのよね。
一応各町にある治療院には[再生魔法]を使用可能な教徒が駐在しているけど、軽度肉体損傷・損壊の患者が自宅療養する為に通院するってイメージが強い。あちらでも診察出来るだろうけど俺はクレアにしてもらった方が安心できるのだ。
プンスコと頰を膨らませて怒るクレアは今回の急訪問も中抜けしてパパっと対応してくれた。
感謝感謝。撫でりこ撫でりこ。
* * * * *
「ただいまぁ~」
「お兄さん、お帰りなさい」
『にゃ~』
教国からゲートで戻って来た俺は勇者PTを教国陣営に引き渡し、そのままアスペラルダ陣営に戻ってきて彼らをぞれぞれの天幕に放り込んでからアルシェ達が待つ場所に戻って来た。依頼していた連絡は無事に完了していたらしく、何故か奪還作戦に参加していた冒険者に指導を行っている場面に遭遇した。
「まぁ私たちも状況がここまで進めば暇になりますから、有効活用出来るのであれば喜んで指導もしますよ。
不思議な事にアスペラルダだけではなくアーグエングリンとユレイアルドの非番の兵士も少数ですが参加して来るんです」
「人気講師やんけ」
「それは今は置いておいて…。籠手作製の件は国で手配することで落ち着きました。
ラフィート陛下への謁見ですがあちらも伝えたい事もあるのでいつでも訪ねて来るようにとの事でした」
「そっか。色々ありがとうな」
陛下から俺に伝えたいこととはなんだろう。
簡単な言伝であればアルシェに伝えればいいだけのはずだが、陛下が現在居るのはハルカナムだよな?
って事はグランハイリア関係か助けた風精の件かな?
「お兄さんが戦力強化に動けば私達も必然的に恩恵がありますから、この程度で毎度律義にお礼を言われる必要はありませんよ?」
「細かな礼は日本人の癖だから勝手に言っちゃうのよ」
「本当にお兄さんの世界は平和で羨ましいですね。
そうそう、ラフィート陛下は領主邸に行けば会えるそうです」
「じゃあ休憩してから向かうよ。
休憩中に駄猫と話してみるからクー借りても良いかな?」
アルブムキャットという名の魔物である泥棒猫以外にも周辺の森には生き物の気配がかなり戻ってきている事が窺えた。
ただし気配は薄っすらわかってもどんな魔物が戻ってきているのか分からない為その辺りの情報を聞き取りするには猫語の翻訳が出来るクーの力が必要であった。
アルシェがクーの上司であるメリーに目配せをすると、メリーも頷いてくれたので無事にクーを借りることが出来た。
『お父さま、お待たせしました』
『にゃ~♪』
「はいはい君は引っ込んでてね。
仕事中に悪いねクー。ちょっとこの猫君に聞きたいことがあったから助けてくれる?」
『よろこんで!』
木陰で胡坐の上に駄猫を寝かせて撫で回しながらクーを待っていると可愛らしく駆けてくる次女が現れた。
しかし一瞬だったけれどだらけきった姿の駄猫に目が向いた時だけ心底冷たい瞳になっていたが……。
改めてクーを片膝に乗せ、駄猫を反対の膝に移して周辺状況の聴取は始まった。
『お父さまの膝に乗るのも久しぶりですね』
「こっちで落ち着いて座る事がほとんどなかったからなぁ」
俺の膝のうえで本当にご満悦そうなクーの姿に頬が緩み始めるのを感じて気を引き締める。
この後はラフィート陛下に謁見が控えてるから王子時代の扱いは流石にやっちゃいけない事は分かっている。
さっそく駄猫への質問を……。そもそもコイツの事全然知らんのだった。
「お前、自己紹介しな。名前とか歳とか自分の情報を教えてくれ」
『にゃい。にゃ~いにゃにゃ、にゃにゃに~にゃ!
にゃんにゃにゃんにゃにゃにゃにゃんにゃい!にゃにゃんにゃーんクーデルカにゃんにゃ!』
『娘さんに交際を申し込んでいます、名も無き猫にございます!
雑食で何でも食べることが出来る一歳♂です!好きな女の子はクーデルカさんです!でも、断ります』
スッと告ってサッとフラれたこの駄猫はまだ一歳か。もっと子供時代を楽しむべきだと思うぞ?
「他の仲間はどうした?寿命は?」
『にゃ~以下略~にゃん!』
『群れは居ましたが基本的に干渉せずが方針だったので自分以外はまだ戻っていません。
寿命は六十歳ほどですが進化すればまだ伸びます。あと娘さんをください!クーはお父さま一筋です』
「俺もクーを愛してるぞぉ~♪」
諦めず告白した駄猫は再びフラれ、流れで逆に俺がクーに告白されてしまった。テレテレ。
クーちゃんは可愛いねぇ~翻訳も出来て俺の侍女のお勤めも出来てさすが俺の娘だなぁ~♪
頭を撫でる際に猫耳の付け根もコリコリしてあげるとクーは満面の笑みで悶えていた。尻尾も一入くねっている。
とはいえ、この駄猫はおそらく今後も俺たちに付いて回ってクーにアピールしたいのだろう。
なら名前が無いとこのまま駄猫と呼び続ける事になってしまうか…。
「君は今後[ぴーと]と名乗りなさい。俺が好きな猫の名前だ。ありがたく拝命しますと言え」
『にゃい。にゃごろにゃぅにゃいにゃいににゃぅ』
「いずれ言葉が話せそうだな」
『進化次第なのでしょう。先に念話を覚えそうですが…』
まぁ魔物として成長するにも精霊じゃないんだから手順を踏む必要はあるのだろう。
人の声帯を持てる魔物ってそもそも居るのか?人と意思疎通する必要もないからそんな進化先は用意されていないのでは?
「じゃあ、ぴーとさん。本題に入るけど戻ってきている魔物の情報が欲しい。
出来ればぴーとさんが交渉役に入ってくれると助かるんだが……、猫の言葉は魔物の垣根を超える事は出来るか?」
『にゃにゃなぅにゃ』
『喋れるそうです。クーは猫語が分かるだけなので少し悔しい気もします……。
ところで何故この猫に「さん」を付けるのですか?』
「慣習みたいなもんかな。ぴーとって名前には「さん」を付けたくなるんだ。
名前だけで泥棒猫でも友好的に対応出来るし互いにWinWinだろ」
クーが通訳してくれたからぴーとさんとも意思疎通出来るんだぞぉ~。
愛でまわす姿が羨ましくなったのかぴーとさんも空いた俺の腕に擦り寄って来て撫でろとアピールしてくるので撫でてやる。
ぴーとさんって結構デカイよな。メインクーンくらいか?ここから進化したらどこまで大きくなるんだろ。
一応手加減して肉体損傷には至っていないと思うが[無精の鎧]の保護力を抜けていないとも限らなかったから念の為連れてきたわけだけど……。
「皆さんHPが10%を下回って気絶しているだけですね。安心してください肉体損傷はないですよ」
「そりゃ良かった。やり過ぎてないかとヒヤヒヤしたぜ」
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「もしHP全損して死んだとしても一応ベルが居るから蘇生は出来るって安全マージンは取ってたし」
その後も肉体損傷なく生き返られるからこそ強敵相手を想定した模擬戦が行えるんだ、とクレアにプレゼンしてみるが側に立つクルルクス姉妹にも俺の意見が届くことはなかった。
腕が塵も残さず吹き飛んだとかの損壊だったら流石に生やした後は休養が必要になるけど、損傷くらいならクレアが治療出来るんだし良いじゃんか。
「じゃあ全員回収して帰るから」
「はぁーい。あ、水無月さん。
私も教国に戻ってきて聖女業務があるんですからいつも対応は出来ませんからね?」
「いやぁははは。わかってるつもりなんだけど頼りになるから頼っちゃうと言うか…ははは」
「もぉ!緊急なら優先してあげますからあまり無茶はしてはダメですよ!
アルシェも心配するでしょうし私も気にしちゃうんですからね!」
この世界って医者が居ないから[再生魔法]に熟知した信頼ある聖女様に確認した方がてっとり早いのよね。
一応各町にある治療院には[再生魔法]を使用可能な教徒が駐在しているけど、軽度肉体損傷・損壊の患者が自宅療養する為に通院するってイメージが強い。あちらでも診察出来るだろうけど俺はクレアにしてもらった方が安心できるのだ。
プンスコと頰を膨らませて怒るクレアは今回の急訪問も中抜けしてパパっと対応してくれた。
感謝感謝。撫でりこ撫でりこ。
* * * * *
「ただいまぁ~」
「お兄さん、お帰りなさい」
『にゃ~』
教国からゲートで戻って来た俺は勇者PTを教国陣営に引き渡し、そのままアスペラルダ陣営に戻ってきて彼らをぞれぞれの天幕に放り込んでからアルシェ達が待つ場所に戻って来た。依頼していた連絡は無事に完了していたらしく、何故か奪還作戦に参加していた冒険者に指導を行っている場面に遭遇した。
「まぁ私たちも状況がここまで進めば暇になりますから、有効活用出来るのであれば喜んで指導もしますよ。
不思議な事にアスペラルダだけではなくアーグエングリンとユレイアルドの非番の兵士も少数ですが参加して来るんです」
「人気講師やんけ」
「それは今は置いておいて…。籠手作製の件は国で手配することで落ち着きました。
ラフィート陛下への謁見ですがあちらも伝えたい事もあるのでいつでも訪ねて来るようにとの事でした」
「そっか。色々ありがとうな」
陛下から俺に伝えたいこととはなんだろう。
簡単な言伝であればアルシェに伝えればいいだけのはずだが、陛下が現在居るのはハルカナムだよな?
って事はグランハイリア関係か助けた風精の件かな?
「お兄さんが戦力強化に動けば私達も必然的に恩恵がありますから、この程度で毎度律義にお礼を言われる必要はありませんよ?」
「細かな礼は日本人の癖だから勝手に言っちゃうのよ」
「本当にお兄さんの世界は平和で羨ましいですね。
そうそう、ラフィート陛下は領主邸に行けば会えるそうです」
「じゃあ休憩してから向かうよ。
休憩中に駄猫と話してみるからクー借りても良いかな?」
アルブムキャットという名の魔物である泥棒猫以外にも周辺の森には生き物の気配がかなり戻ってきている事が窺えた。
ただし気配は薄っすらわかってもどんな魔物が戻ってきているのか分からない為その辺りの情報を聞き取りするには猫語の翻訳が出来るクーの力が必要であった。
アルシェがクーの上司であるメリーに目配せをすると、メリーも頷いてくれたので無事にクーを借りることが出来た。
『お父さま、お待たせしました』
『にゃ~♪』
「はいはい君は引っ込んでてね。
仕事中に悪いねクー。ちょっとこの猫君に聞きたいことがあったから助けてくれる?」
『よろこんで!』
木陰で胡坐の上に駄猫を寝かせて撫で回しながらクーを待っていると可愛らしく駆けてくる次女が現れた。
しかし一瞬だったけれどだらけきった姿の駄猫に目が向いた時だけ心底冷たい瞳になっていたが……。
改めてクーを片膝に乗せ、駄猫を反対の膝に移して周辺状況の聴取は始まった。
『お父さまの膝に乗るのも久しぶりですね』
「こっちで落ち着いて座る事がほとんどなかったからなぁ」
俺の膝のうえで本当にご満悦そうなクーの姿に頬が緩み始めるのを感じて気を引き締める。
この後はラフィート陛下に謁見が控えてるから王子時代の扱いは流石にやっちゃいけない事は分かっている。
さっそく駄猫への質問を……。そもそもコイツの事全然知らんのだった。
「お前、自己紹介しな。名前とか歳とか自分の情報を教えてくれ」
『にゃい。にゃ~いにゃにゃ、にゃにゃに~にゃ!
にゃんにゃにゃんにゃにゃにゃにゃんにゃい!にゃにゃんにゃーんクーデルカにゃんにゃ!』
『娘さんに交際を申し込んでいます、名も無き猫にございます!
雑食で何でも食べることが出来る一歳♂です!好きな女の子はクーデルカさんです!でも、断ります』
スッと告ってサッとフラれたこの駄猫はまだ一歳か。もっと子供時代を楽しむべきだと思うぞ?
「他の仲間はどうした?寿命は?」
『にゃ~以下略~にゃん!』
『群れは居ましたが基本的に干渉せずが方針だったので自分以外はまだ戻っていません。
寿命は六十歳ほどですが進化すればまだ伸びます。あと娘さんをください!クーはお父さま一筋です』
「俺もクーを愛してるぞぉ~♪」
諦めず告白した駄猫は再びフラれ、流れで逆に俺がクーに告白されてしまった。テレテレ。
クーちゃんは可愛いねぇ~翻訳も出来て俺の侍女のお勤めも出来てさすが俺の娘だなぁ~♪
頭を撫でる際に猫耳の付け根もコリコリしてあげるとクーは満面の笑みで悶えていた。尻尾も一入くねっている。
とはいえ、この駄猫はおそらく今後も俺たちに付いて回ってクーにアピールしたいのだろう。
なら名前が無いとこのまま駄猫と呼び続ける事になってしまうか…。
「君は今後[ぴーと]と名乗りなさい。俺が好きな猫の名前だ。ありがたく拝命しますと言え」
『にゃい。にゃごろにゃぅにゃいにゃいににゃぅ』
「いずれ言葉が話せそうだな」
『進化次第なのでしょう。先に念話を覚えそうですが…』
まぁ魔物として成長するにも精霊じゃないんだから手順を踏む必要はあるのだろう。
人の声帯を持てる魔物ってそもそも居るのか?人と意思疎通する必要もないからそんな進化先は用意されていないのでは?
「じゃあ、ぴーとさん。本題に入るけど戻ってきている魔物の情報が欲しい。
出来ればぴーとさんが交渉役に入ってくれると助かるんだが……、猫の言葉は魔物の垣根を超える事は出来るか?」
『にゃにゃなぅにゃ』
『喋れるそうです。クーは猫語が分かるだけなので少し悔しい気もします……。
ところで何故この猫に「さん」を付けるのですか?』
「慣習みたいなもんかな。ぴーとって名前には「さん」を付けたくなるんだ。
名前だけで泥棒猫でも友好的に対応出来るし互いにWinWinだろ」
クーが通訳してくれたからぴーとさんとも意思疎通出来るんだぞぉ~。
愛でまわす姿が羨ましくなったのかぴーとさんも空いた俺の腕に擦り寄って来て撫でろとアピールしてくるので撫でてやる。
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