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閑話休題 -次に向けての準備期間-
閑話休題 -53話-[黒い欠片と黒い何かと黒い誰か⑤]
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「ノイ、剣だけ頂戴」
『《処刑剣》』
「ウォルベズはフリューネとここに残って周辺警戒を頼む」
戦況も見れて周囲も見渡せるこの場に2人を残し、
俺はタルテューフォ達を連れて巨腕が潜む洞穴へと駆け出した。
「ドワーフの話から精霊と精霊使いの2人は確定。
他に戦力が居る可能性もあるから油断はしないようにな」
「頑張る!」
『ボクも注意はするですから、マスターはベルとフラムに無理させない様に気を付けるですよ!』
荒野を駆け抜けながらも感じる殺気と瘴気。
洞穴の奥の人物もこちらの接近は気付いていて、
そのうちの1人が入口まで進み出て来た。
『何者かは知りませんがこの場から疾く立ち去りなさい!
これは警告ではなく去らぬのであらば実力行使も厭いません!』
「お前が件の契約精霊かっ!
現在、大地の力の減少が発生しており、その原因がお前たちにあると見て調査をしている!
この場に滞在する理由如何によっては強制的に排除する!
これは警告ではなく、こちらも実力行使を厭わない!」
出て来た精霊が発した言葉には理性があった。
しかし、それもギリギリなのか身体の8割は瘴気に侵され黒く変色し、
瞳も特有の紅に明滅する程度に理性を失いかけているのがわかる。
これが人や魔物であれば浄化をすれば良い話なのだが、
今回の厄介な所は精神生命体である精霊が瘴気に侵されている点だ。
本来精霊は魔力を源に生まれてくるので魔力と生命が直結している。
そして、瘴気は浄化しても魔力になるわけでは無い。消えるのだ。
魔力と瘴気は表裏の関係にあると思われる為、
侵された状態を浄化した場合に精霊としての活動を維持出来ない可能性がある。
『立ち…サレッ!!!』
一応の呼び掛けにも応じずに瘴気に侵された土精が俺に突っ込んできた。
やはり元来の精霊使いなのか、
一体となって戦うスタイルではなく戦闘のパートナーの位置付けになるのだろうか。
土精は瘴気と魔力が綯い交ぜとなる両手鎚を生成し、
大きく振りかぶった重撃に横から妨害をする猪娘が1人。
「お前の相手はタルが任されたんだよ!
にーにぃの邪魔はさせない!」
『サレェェッ!!!』
何の駆け引きも無いままに、
狂った土精はタルに引き寄せられるままに俺から離れていく。
ステータスが下がっているからダメージにはならなくてもノックバックで距離をちょくちょく開けられるタルは、
とにかく前に前にと時間稼ぎをする役割を張り切ってやってくれている内に俺は洞穴に素早く近づく。
「ベル」
『《ライトボール》』
深くないとは言え奥に潜む大物の全容は暗闇で見えなかったのでベルが明かりを奥へ向けて射出する。
洞穴内部には生活の痕跡が残されており、
石で作られた食器の他、魔物の毛で作られているのかベッドもしっかりと設置されていた。
そのベッドには収まらない化け物、もとい、精霊使いに光が当たってその姿が俺たちの視界に映る。
「ファ…レー……ノ?」
「違うさ。お前と同じ、精霊使いの水無月宗八という。
人間の意識はまだあるのか?」
ファレーノとは先の土精の事だろう。
ズシ、ズシと重い足音で立てながら陽の射す場所まで姿を現した化け物は、
壮年の男性の左腕から右肩より上に人間を保ちつつもその他の肉体が別の生き物へと変容した状態であった。
いや、頭部の一部も角が生え始めて表情も虚ろだ。
「う…あぁぁ……アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!」
「おっと。どっちも理性はギリギリか……。
さっきの様子からして契約精霊は認識出来ているみたいだし、
まだマシな土精が抑えていてくれたのかもしれない」
叫びと共に再び振るわれた右腕の薙ぎ払いを避け、改めて彼の身体を観察する。
精霊使いの変質した身体は人型で正しいが、
全体的に筋肉質で肌色は黒寄りの青。しなやかな尻尾まで。
手の甲と腕、足、尻尾の一部、そして胸部にも獣の毛が生えている。
「魔族ってわけでもないのか?
どっちかと言えばデーモンとかそんな印象を受けるな」
『どっちにしろ瘴気が影響してる。どうする?』
『フォレストトーレでは人間は耐えられず死んでいましたよ。
この人と何が違ってこうなってるの?』
俺を敵と認識したからか先ほどまでの緩慢な動きと違う連撃が俺を襲う。
爪の縦振りをパリィからの尻尾の横降りをジャンプで回避。
続く回し蹴りは魔力縮地で体勢を変えて回避し、瘴気の腕が別方向から仕掛けてくるのを剣で切り捨てる。
瘴気魔法とでも言い分ければいいのか[瘴気の腕]はパッシブスキルかもしれない。
精霊使いの動きの邪魔にならない且つ連携になるように突如現れその爪を振るう為、
2体を相手に戦って居るのと何ら変わらない緊張感がある。
「回避に専念するからあの瘴気の腕に攻撃してくれ。
どのくらいの強度か調べておきたい」
『わかった』
『わっかりましたああ!』
自分で言うのもなんだけど、
同レベル帯の人間に対してもパッシブスキル[精霊の呼吸]の影響もあって、
+20レベルくらいのステータス差が生まれている。
さらに振るっている武器は第二長女お手製の精造アーティファクトの為、
そんじょそこらの武器とは比較にならない。
故に瘴気の腕を切った微かな感触はあっても、
今後の事も考えて敵の脅威度を測る指標を作る為に俺より威力の低い攻撃が出来る子供たちに防御力とか指向性の有無など調査はお任せしよう。
『《ヴァーンレイド!》』
『《ベルファイア!》』
「ヴァアアアアアアアアアアアア!!!」
末っ子たちが瘴気の腕の対応を始めた矢先に、
身体の回転で腕を視界から外させたタイミングで上振りの叩き落しを巨腕化させて実行してきた。
処刑剣は握る指を守る護拳も付いているから、
接触するまでの短い間にしっかりと安全に受け止められる場所を吟味して剣を横持ちにし受け止めた。
ズズゥゥゥゥン!!!
余裕とは言えぬ衝撃を耐えきり、
念の為背後で蠢く指と爪の位置を確認したが計算通り俺たちに届くことは無さそうだ。
それに腕を巨腕化することは出来てもさらに細かく指のみを巨大化などは出来ないらしい。
今のところは腕だけってのも気になる。足の巨大化は可能なのだろうか?
「!? っぶねぇ!」
爪先が届かないことを理解したのか今度は巨腕化の解除を試みた様だ。
ただし、縮小は起点となる身体を中心に起こるらしく、
危うく爪が背中に刺さって引き寄せられるところだった。
『《ブレイズダンス!》』
『《ベルカノン!》 あ、光魔法はここですね』
あれの縮小は爪を起点にすることも出来ると警戒をしておくべきだな。
続けて肉弾戦を挑んでくるものの魔神族を相手にしたことがある俺からしてみれば、
ちゃんと動きが見えるし重い攻撃でも自重の差でノックバックは受けるものの難なく往なせている。
「ドワーフが言ってた他の精霊とやらが出てこないなぁ。
攻撃性があるって話だったし流石にさっきの奴らじゃないと思うんだけど……」
攻撃の手札や身体能力はある程度理解できた。
今日で一気に解決するつもりも無いし、
一度退く予定だからここいらで攻勢に転じて耐久力の確認と退くタイミングを探ろう。
『《ブレイズレイド!》 ん、火魔法はここ』
「2人ともありがとう。
あとは俺がやるから休んでてくれ。 《硬化》」
防御力を上昇させる魔法は肉弾戦をする際にその恩恵を多少受けて攻撃力も極少上昇する。
巨腕化しながら加速する貫手を回避する際に手の甲を蹴り飛ばす。
「ぜああああああああ!!!」
身体が変化しているだけの場合、
指や腕を斬り飛ばすという選択は後々面倒なことになるから[処刑刀]はあくまで防御に使用し、
攻撃は全て拳か蹴りで行う事にしよう。
「タル!今日は様子見だからいつでも退ける準備しとけよ!」
「ぐえっ!わかった~!」
『《処刑剣》』
「ウォルベズはフリューネとここに残って周辺警戒を頼む」
戦況も見れて周囲も見渡せるこの場に2人を残し、
俺はタルテューフォ達を連れて巨腕が潜む洞穴へと駆け出した。
「ドワーフの話から精霊と精霊使いの2人は確定。
他に戦力が居る可能性もあるから油断はしないようにな」
「頑張る!」
『ボクも注意はするですから、マスターはベルとフラムに無理させない様に気を付けるですよ!』
荒野を駆け抜けながらも感じる殺気と瘴気。
洞穴の奥の人物もこちらの接近は気付いていて、
そのうちの1人が入口まで進み出て来た。
『何者かは知りませんがこの場から疾く立ち去りなさい!
これは警告ではなく去らぬのであらば実力行使も厭いません!』
「お前が件の契約精霊かっ!
現在、大地の力の減少が発生しており、その原因がお前たちにあると見て調査をしている!
この場に滞在する理由如何によっては強制的に排除する!
これは警告ではなく、こちらも実力行使を厭わない!」
出て来た精霊が発した言葉には理性があった。
しかし、それもギリギリなのか身体の8割は瘴気に侵され黒く変色し、
瞳も特有の紅に明滅する程度に理性を失いかけているのがわかる。
これが人や魔物であれば浄化をすれば良い話なのだが、
今回の厄介な所は精神生命体である精霊が瘴気に侵されている点だ。
本来精霊は魔力を源に生まれてくるので魔力と生命が直結している。
そして、瘴気は浄化しても魔力になるわけでは無い。消えるのだ。
魔力と瘴気は表裏の関係にあると思われる為、
侵された状態を浄化した場合に精霊としての活動を維持出来ない可能性がある。
『立ち…サレッ!!!』
一応の呼び掛けにも応じずに瘴気に侵された土精が俺に突っ込んできた。
やはり元来の精霊使いなのか、
一体となって戦うスタイルではなく戦闘のパートナーの位置付けになるのだろうか。
土精は瘴気と魔力が綯い交ぜとなる両手鎚を生成し、
大きく振りかぶった重撃に横から妨害をする猪娘が1人。
「お前の相手はタルが任されたんだよ!
にーにぃの邪魔はさせない!」
『サレェェッ!!!』
何の駆け引きも無いままに、
狂った土精はタルに引き寄せられるままに俺から離れていく。
ステータスが下がっているからダメージにはならなくてもノックバックで距離をちょくちょく開けられるタルは、
とにかく前に前にと時間稼ぎをする役割を張り切ってやってくれている内に俺は洞穴に素早く近づく。
「ベル」
『《ライトボール》』
深くないとは言え奥に潜む大物の全容は暗闇で見えなかったのでベルが明かりを奥へ向けて射出する。
洞穴内部には生活の痕跡が残されており、
石で作られた食器の他、魔物の毛で作られているのかベッドもしっかりと設置されていた。
そのベッドには収まらない化け物、もとい、精霊使いに光が当たってその姿が俺たちの視界に映る。
「ファ…レー……ノ?」
「違うさ。お前と同じ、精霊使いの水無月宗八という。
人間の意識はまだあるのか?」
ファレーノとは先の土精の事だろう。
ズシ、ズシと重い足音で立てながら陽の射す場所まで姿を現した化け物は、
壮年の男性の左腕から右肩より上に人間を保ちつつもその他の肉体が別の生き物へと変容した状態であった。
いや、頭部の一部も角が生え始めて表情も虚ろだ。
「う…あぁぁ……アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!」
「おっと。どっちも理性はギリギリか……。
さっきの様子からして契約精霊は認識出来ているみたいだし、
まだマシな土精が抑えていてくれたのかもしれない」
叫びと共に再び振るわれた右腕の薙ぎ払いを避け、改めて彼の身体を観察する。
精霊使いの変質した身体は人型で正しいが、
全体的に筋肉質で肌色は黒寄りの青。しなやかな尻尾まで。
手の甲と腕、足、尻尾の一部、そして胸部にも獣の毛が生えている。
「魔族ってわけでもないのか?
どっちかと言えばデーモンとかそんな印象を受けるな」
『どっちにしろ瘴気が影響してる。どうする?』
『フォレストトーレでは人間は耐えられず死んでいましたよ。
この人と何が違ってこうなってるの?』
俺を敵と認識したからか先ほどまでの緩慢な動きと違う連撃が俺を襲う。
爪の縦振りをパリィからの尻尾の横降りをジャンプで回避。
続く回し蹴りは魔力縮地で体勢を変えて回避し、瘴気の腕が別方向から仕掛けてくるのを剣で切り捨てる。
瘴気魔法とでも言い分ければいいのか[瘴気の腕]はパッシブスキルかもしれない。
精霊使いの動きの邪魔にならない且つ連携になるように突如現れその爪を振るう為、
2体を相手に戦って居るのと何ら変わらない緊張感がある。
「回避に専念するからあの瘴気の腕に攻撃してくれ。
どのくらいの強度か調べておきたい」
『わかった』
『わっかりましたああ!』
自分で言うのもなんだけど、
同レベル帯の人間に対してもパッシブスキル[精霊の呼吸]の影響もあって、
+20レベルくらいのステータス差が生まれている。
さらに振るっている武器は第二長女お手製の精造アーティファクトの為、
そんじょそこらの武器とは比較にならない。
故に瘴気の腕を切った微かな感触はあっても、
今後の事も考えて敵の脅威度を測る指標を作る為に俺より威力の低い攻撃が出来る子供たちに防御力とか指向性の有無など調査はお任せしよう。
『《ヴァーンレイド!》』
『《ベルファイア!》』
「ヴァアアアアアアアアアアアア!!!」
末っ子たちが瘴気の腕の対応を始めた矢先に、
身体の回転で腕を視界から外させたタイミングで上振りの叩き落しを巨腕化させて実行してきた。
処刑剣は握る指を守る護拳も付いているから、
接触するまでの短い間にしっかりと安全に受け止められる場所を吟味して剣を横持ちにし受け止めた。
ズズゥゥゥゥン!!!
余裕とは言えぬ衝撃を耐えきり、
念の為背後で蠢く指と爪の位置を確認したが計算通り俺たちに届くことは無さそうだ。
それに腕を巨腕化することは出来てもさらに細かく指のみを巨大化などは出来ないらしい。
今のところは腕だけってのも気になる。足の巨大化は可能なのだろうか?
「!? っぶねぇ!」
爪先が届かないことを理解したのか今度は巨腕化の解除を試みた様だ。
ただし、縮小は起点となる身体を中心に起こるらしく、
危うく爪が背中に刺さって引き寄せられるところだった。
『《ブレイズダンス!》』
『《ベルカノン!》 あ、光魔法はここですね』
あれの縮小は爪を起点にすることも出来ると警戒をしておくべきだな。
続けて肉弾戦を挑んでくるものの魔神族を相手にしたことがある俺からしてみれば、
ちゃんと動きが見えるし重い攻撃でも自重の差でノックバックは受けるものの難なく往なせている。
「ドワーフが言ってた他の精霊とやらが出てこないなぁ。
攻撃性があるって話だったし流石にさっきの奴らじゃないと思うんだけど……」
攻撃の手札や身体能力はある程度理解できた。
今日で一気に解決するつもりも無いし、
一度退く予定だからここいらで攻勢に転じて耐久力の確認と退くタイミングを探ろう。
『《ブレイズレイド!》 ん、火魔法はここ』
「2人ともありがとう。
あとは俺がやるから休んでてくれ。 《硬化》」
防御力を上昇させる魔法は肉弾戦をする際にその恩恵を多少受けて攻撃力も極少上昇する。
巨腕化しながら加速する貫手を回避する際に手の甲を蹴り飛ばす。
「ぜああああああああ!!!」
身体が変化しているだけの場合、
指や腕を斬り飛ばすという選択は後々面倒なことになるから[処刑刀]はあくまで防御に使用し、
攻撃は全て拳か蹴りで行う事にしよう。
「タル!今日は様子見だからいつでも退ける準備しとけよ!」
「ぐえっ!わかった~!」
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