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6.練習だからギリセーフ※
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「っん、ん、…ぅ、あ……」
絡み合って、離してくれない舌。
俺たちを隔てる衣服も、ささやかな抵抗も全て、取り除こうとする手。
まっすぐに自分を捉える視線。
心の奥深くまで、全てを見透かされてしまいそうで、怖くて目逸らした。
「手、離して、塁」
「や、だよ」
寝間着のズボンも、Tシャツもすべてあっという間に取っ払われた。
今、俺を守る最後の防衛戦は、この下着一枚のみ。
さすがにこれを脱がされたらもう、もう……次のステップに進んでしまうのは明白だ。
いやだ、親友のちんこで、失うはずのなかった処女喪失なんて。
「大丈夫。塁、初めてだし、優しくしますんで」
「女子に言うみたいなセリフやめろ……っ」
「え、欲望のままに抱いていい感じ?」
「いやそもそも、お前とセックスするとか無理だから」
「大丈夫だよ、みんな最初は初めてだから」
にっこりと論点ズレズレのセリフを吐きながらも、俺のパンツを引っ張る力は緩めない。
こいつ、こんなに力強かったっけ。
「ここだと、背中痛いでしょ。塁の身体大切にしたいからさ、ベッド行きません?」
「まっ、たお前はそーいうセリフを……!ベッド行かない!ここでもしない!」
パンツ一枚まで脱がされてキスされて、身体中触られておいて今更だけど、親友との最後の一線だけは越えたくない一心で抵抗した。
「じゃあ、練習しよ」
「練習?」
折れそうにない俺を見かねてか、圭人はなにか妙案を思いついたかのように告げる。
「練習だから、最後までしない。安心して」
親友に襲われてる時点で安心できることなど1つもないのだが。
と、率直に感じていたところで、俺の身体はひょい、とお姫様抱っこの体制で持ち上げられた。
「っちょ、なにす」
「二人の秘密の基地の中~」
圭人は鼻歌を口ずさみながら、造作もない、といった様子で俺を持ち運ぶ。
「えーい」
「っぅわ、」
そのまま俺をポーンと軽く放り投げたのは、寝室のベットの上だった。
扉を閉め、即座に明かりを消すと、続けてベットの上に乗り上がる。
「ンん……ッ!」
暗闇から伸びてきた腕が俺の頭を少々乱暴に掴み、そのすぐ後に熱い吐息の漏れるそれに唇を塞がれる。
まだ暗闇に慣れていない瞳は、確かに、興奮を隠しきれていない親友の輪郭を捉えていた。
「ん、んぅ……ッん、む…」
「っは……塁…」
俺の上に馬乗りになった圭人は、逃げ場を無くすようにしっかりと手首をベッドに縫い付けた。
「足、開いて」
両足の間に割り入るように、圭人が膝をぐいぐいと押し込んでくる。
ぎゅっと閉じて抵抗を示すと、突如として自分の胸を痛みと刺激が襲ってきた。
「い゙っ……」
続いて、ぢゅる、とねっとりとした舌が胸の突起を吸い上げてくる。
そこでようやく気づく。乳首を愛撫されているのだと。
「っ舐めん、な、そんなとこ……っ」
「でも、反応してる」
「ん…っや、め……」
なんで男の乳首なんて舐めるんだよ。
そんで、なんで俺変な声出て、反応すんだよ。おかしいだろ、いろいろ。
だんだんと身体から力が抜けていくのがわかった。それに察したように圭人もさらに俺に身体を擦りよせ、下半身を密着させる。
「……っ!?」
先ほどまで触られていたからか、ガチガチに硬くなってしまっている下腹部が擦れ、またしても腰が自然と動く。
そして気がついてしまった。擦り付けてきた親友のモノもまた、硬く、大きく、成長していることに。
「っな、んで、勃って」
「いや、興奮しかしないでしょ、こんなの」
衣服の擦れる音がリアルに聞こえてくる。圭人は、性急に自分の衣服を脱ぎ捨てていた。
暗闇に慣れてきた目は、親友の嬉しくてたまらないといった、ある意味狂気的なその笑顔を捉えた。
「パンツ、脱ぎたくないならいいよ、そのままで。多分、汚れるけどね」
目は笑っていないのに、口角だけは不自然なくらいに釣り上げると、圭人は自身のモノを俺のそれに強く、擦り付け始めた。
「ひ、ぅ……ッ!」
「っ、きもちい?塁」
「ぐ、りぐりすんな、ぁ……」
圭人はまるで本物の行為のように、腰を打ち付ける。
その度に二人のモノがゴリ、と強く擦れた。
「ほら、もう濡れてきた」
「ぅ、あ……っお前、男にそんなことして気持ち悪く、ねーのかよ……っ」
「え~?全然」
腰の動きはそのままに、前のめりになると、耳元で小さく「塁だから、大丈夫」と囁く。
その低音に脳がぞくりと揺すぶられるようだった。
「塁、」
「ン……っふ…」
圭人は俺の体を強く抱きしめると、ぐちゃぐちゃに舌を絡ませるキスをした。
息が苦しいのに、なんでか、気持ちいいと思ってしまう自分がいる。
もう、限界が近くて、まともな思考回路じゃいられないのかもしれない。
「っあ、もう……む、り……ッ」
「塁、いーよ、イって」
熱い吐息を漏らしながら、圭人は擦り合う互いのモノをぎゅう、と強く握った。
さらに高まる快感に、全身がビクビクと震え上がるのを止められない。
もう、無理だ。限界。
「~~ッ!あ…!イ、く……ッ」
「……ッ!」
びゅるるッ!俺は下着を身につけたまま、勢いよく欲を吐き出した。同じく圭人も少し遅れて、俺の腹や下着の上に白濁を放出する。
当然、パンツの中はぐちゃぐちゃだ。でも今はそんなことを心配する余裕もなかった。
「ほら、汚れちゃった……」
「もう、これで満足かよ……」
「まさかァ。次の練習は、ちゃんとパンツ脱いでね」
「っは、次って……またやつるもりかよ……ッ」
「当然じゃん、本番するまでね」とまるで事後の蜜月のように、圭人は俺の頭をさらりと撫でながら言う。
だが、ピンチを救ってもらい泊めてもらっている手前、あまり強くは言えない。
「あー……、やっとだよ、ここまで……」
時折漏れる荒い吐息と共に、圭人は嬉々とした声で呟く。
「は、何が……?」
俺の質問を、圭人はキスで塞いではぐらかした。
友達でいたいのに、なんで俺、全部素直に受け入れてんだろうな。
絡み合って、離してくれない舌。
俺たちを隔てる衣服も、ささやかな抵抗も全て、取り除こうとする手。
まっすぐに自分を捉える視線。
心の奥深くまで、全てを見透かされてしまいそうで、怖くて目逸らした。
「手、離して、塁」
「や、だよ」
寝間着のズボンも、Tシャツもすべてあっという間に取っ払われた。
今、俺を守る最後の防衛戦は、この下着一枚のみ。
さすがにこれを脱がされたらもう、もう……次のステップに進んでしまうのは明白だ。
いやだ、親友のちんこで、失うはずのなかった処女喪失なんて。
「大丈夫。塁、初めてだし、優しくしますんで」
「女子に言うみたいなセリフやめろ……っ」
「え、欲望のままに抱いていい感じ?」
「いやそもそも、お前とセックスするとか無理だから」
「大丈夫だよ、みんな最初は初めてだから」
にっこりと論点ズレズレのセリフを吐きながらも、俺のパンツを引っ張る力は緩めない。
こいつ、こんなに力強かったっけ。
「ここだと、背中痛いでしょ。塁の身体大切にしたいからさ、ベッド行きません?」
「まっ、たお前はそーいうセリフを……!ベッド行かない!ここでもしない!」
パンツ一枚まで脱がされてキスされて、身体中触られておいて今更だけど、親友との最後の一線だけは越えたくない一心で抵抗した。
「じゃあ、練習しよ」
「練習?」
折れそうにない俺を見かねてか、圭人はなにか妙案を思いついたかのように告げる。
「練習だから、最後までしない。安心して」
親友に襲われてる時点で安心できることなど1つもないのだが。
と、率直に感じていたところで、俺の身体はひょい、とお姫様抱っこの体制で持ち上げられた。
「っちょ、なにす」
「二人の秘密の基地の中~」
圭人は鼻歌を口ずさみながら、造作もない、といった様子で俺を持ち運ぶ。
「えーい」
「っぅわ、」
そのまま俺をポーンと軽く放り投げたのは、寝室のベットの上だった。
扉を閉め、即座に明かりを消すと、続けてベットの上に乗り上がる。
「ンん……ッ!」
暗闇から伸びてきた腕が俺の頭を少々乱暴に掴み、そのすぐ後に熱い吐息の漏れるそれに唇を塞がれる。
まだ暗闇に慣れていない瞳は、確かに、興奮を隠しきれていない親友の輪郭を捉えていた。
「ん、んぅ……ッん、む…」
「っは……塁…」
俺の上に馬乗りになった圭人は、逃げ場を無くすようにしっかりと手首をベッドに縫い付けた。
「足、開いて」
両足の間に割り入るように、圭人が膝をぐいぐいと押し込んでくる。
ぎゅっと閉じて抵抗を示すと、突如として自分の胸を痛みと刺激が襲ってきた。
「い゙っ……」
続いて、ぢゅる、とねっとりとした舌が胸の突起を吸い上げてくる。
そこでようやく気づく。乳首を愛撫されているのだと。
「っ舐めん、な、そんなとこ……っ」
「でも、反応してる」
「ん…っや、め……」
なんで男の乳首なんて舐めるんだよ。
そんで、なんで俺変な声出て、反応すんだよ。おかしいだろ、いろいろ。
だんだんと身体から力が抜けていくのがわかった。それに察したように圭人もさらに俺に身体を擦りよせ、下半身を密着させる。
「……っ!?」
先ほどまで触られていたからか、ガチガチに硬くなってしまっている下腹部が擦れ、またしても腰が自然と動く。
そして気がついてしまった。擦り付けてきた親友のモノもまた、硬く、大きく、成長していることに。
「っな、んで、勃って」
「いや、興奮しかしないでしょ、こんなの」
衣服の擦れる音がリアルに聞こえてくる。圭人は、性急に自分の衣服を脱ぎ捨てていた。
暗闇に慣れてきた目は、親友の嬉しくてたまらないといった、ある意味狂気的なその笑顔を捉えた。
「パンツ、脱ぎたくないならいいよ、そのままで。多分、汚れるけどね」
目は笑っていないのに、口角だけは不自然なくらいに釣り上げると、圭人は自身のモノを俺のそれに強く、擦り付け始めた。
「ひ、ぅ……ッ!」
「っ、きもちい?塁」
「ぐ、りぐりすんな、ぁ……」
圭人はまるで本物の行為のように、腰を打ち付ける。
その度に二人のモノがゴリ、と強く擦れた。
「ほら、もう濡れてきた」
「ぅ、あ……っお前、男にそんなことして気持ち悪く、ねーのかよ……っ」
「え~?全然」
腰の動きはそのままに、前のめりになると、耳元で小さく「塁だから、大丈夫」と囁く。
その低音に脳がぞくりと揺すぶられるようだった。
「塁、」
「ン……っふ…」
圭人は俺の体を強く抱きしめると、ぐちゃぐちゃに舌を絡ませるキスをした。
息が苦しいのに、なんでか、気持ちいいと思ってしまう自分がいる。
もう、限界が近くて、まともな思考回路じゃいられないのかもしれない。
「っあ、もう……む、り……ッ」
「塁、いーよ、イって」
熱い吐息を漏らしながら、圭人は擦り合う互いのモノをぎゅう、と強く握った。
さらに高まる快感に、全身がビクビクと震え上がるのを止められない。
もう、無理だ。限界。
「~~ッ!あ…!イ、く……ッ」
「……ッ!」
びゅるるッ!俺は下着を身につけたまま、勢いよく欲を吐き出した。同じく圭人も少し遅れて、俺の腹や下着の上に白濁を放出する。
当然、パンツの中はぐちゃぐちゃだ。でも今はそんなことを心配する余裕もなかった。
「ほら、汚れちゃった……」
「もう、これで満足かよ……」
「まさかァ。次の練習は、ちゃんとパンツ脱いでね」
「っは、次って……またやつるもりかよ……ッ」
「当然じゃん、本番するまでね」とまるで事後の蜜月のように、圭人は俺の頭をさらりと撫でながら言う。
だが、ピンチを救ってもらい泊めてもらっている手前、あまり強くは言えない。
「あー……、やっとだよ、ここまで……」
時折漏れる荒い吐息と共に、圭人は嬉々とした声で呟く。
「は、何が……?」
俺の質問を、圭人はキスで塞いではぐらかした。
友達でいたいのに、なんで俺、全部素直に受け入れてんだろうな。
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