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第45夜 ロック
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変な夢を見た。
私はPCで、ある動画サイトを眺めていた。
偶然見つけた動画が、私の興味を惹いた。
動画のタイトルは、【閲覧注意!! あるジャーナリストの告発】とあった。
閲覧注意・・・? なかなか、刺激的じゃないか・・・。
私は、その動画を再生してみることにした。
・・・・
動画タイトルが、映し出される。
その次に、下記のようなメッセージが表示された。
『本動画は、あるジャーナリストの告発動画である。
この動画は、彼の家の本棚に隠されたカメラに収められていた。
この動画の内容を信じるか・・・信じないかは、あなた次第。
もし、この動画を見た後、あなたの身に何か起こったとしても、本動画のuぷ主
は、一切、責任を取りません・・・。』
一人の男が、画面に映し出された。
頭を抱えながら、うろうろしている。あきらかに、狼狽している様子だ。
「落ち着け・・・落ち着け・・・。
私は、ジャーナリストだ。冷静になれ、冷静になれ・・・。フぅーっ!
よしっ! カメラは・・・大丈夫かな?」
男の顔が、画面いっぱいになった。
おそらく、先ほどの説明にあった本棚に隠されたカメラを覗き込み、撮影ができ
ているか、確認しているのだろう。
「よし、録画ランプはついている・・・。始めよう・・・。」
そう言うと、部屋の一室にある椅子に腰かける。
カメラ画像は広角ぎみで、椅子を中心に部屋全体が、ほぼ映し出されている。
椅子の後ろには部屋の扉が見えた。
男の姿は、全体が映し出されているため、顔の細かい表情はよくわからない。
だが、小刻みに体を動かし、両手の指を合わせているところを見ると、かなりの
緊張状態にあるようだった。
男は、それでも冷静を装い、ゆっくりと話し始めた。
「○年×月△日(この日付は、一か月ほど前のものだった)。
この動画をご覧の皆さん。はじめまして。
私は、ジャーナリストのマーク・ダラン。
私は、皆さんにお伝えしたい事があって、この動画を撮影しています。
きっと、これからお伝えすることは、にわかには、信じられないでしょう。
しかし・・・真実なのです。」
ここで、マークは顔を横に向けると、深く深呼吸をし、再び、カメラの方に顔を
向きなおした。
「皆さん、現在、私達の右耳の後ろには、個人識別用のチップが埋め込まれていま
す。そう、今から三年前に、個人識別法が制定され、その翌年、つまり、二年前
ですが・・・施行されました。
それにより、個人識別用のチップの埋め込みが義務化されました。」
マークはそう言うと、自分の右耳の後ろを、しきりに触り始める。
「皆さんもご存知のとおり、このチップには、各個人の識別番号のみ、書き込まれ
ています。この識別番号をキーに、個人識別サーバーから個人情報を引っ張り出
します。個人識別サーバーには、戸籍謄本と住民票に基づいた個人情報以外は、
保管されていないと政府は公言しています。実際、それ以外の情報については、
法律制定の際、いろいろと議論され、除外されました。フぅーっ・・・。」
マークは、上を向き、肺の中の空気をすべて吹き出した。
そして、再び、深呼吸すると話を続けた。
「個人識別サーバーの情報は、政府により、厳重に保管・管理され、一切悪用され
ることはないと、法律にも定められています。今のところ、個人情報の流出事故
等は、発生しておりません。当然と言えば、当然ですが・・・。」
マークは頭を左右にゆっくりと振った後、カメラを見据えて話を続けた。
「この法律を制定する際、これは、国民を政府の監視下に置くための法律ではない
かと議論されたことは、皆さんの記憶に新しいことかと思います。
そこで・・・私は、いろいろ独自に調査をしました。
少々、法を犯すことになりましたが・・・。
私は、あるハッカーに依頼し、機密情報を入手することに成功しました。
そのハッカーは、残念ながら、もう、この世に存在しないと思います。
やつらが・・・彼を持って行ってしまった・・・。」
そこで、マークは顔を両手で覆うと、しきりにこすり、再び顔を上げ、話を続
けた。
「失礼しました・・・。
・・・
彼の犠牲のおかげで・・・私は、真実を知りました。
これから、皆さんにお伝えする真実を・・・。
私は、この真実をお伝えすべきかどうか、正直なところ・・・悩んでいるので
す。もしかしたら、皆さんに危害が及ぶかもしれません。」
また、マークは顔を両手で覆い、しきりにこする。
今度は顔を上げず、両手で顔を覆ったまま、話を続ける。
「しかし、私は、ジャーナリストなのです。真実を・・・真実を伝えなければなら
ない。私も、きっと、あのハッカーと同じ目にあうことでしょう。
そうなる前に・・・お伝えせねばならないのです。」
マークは顔を上げると、右耳の後ろを右手で指さした。
「この識別用チップは、個人識別の用途だけでは・・・ないのです。
これは、違法チップなのです。法律では認められていない情報・・・個人の位置
情報を取得し、個人識別サーバーへと電送し、皆さんの行動を監視しているので
す。そして・・・。」
マークが、突然、話をやめた。
ちょっと小首を傾げた後、早口で話し始める。
「皆さん、今、私はロックされ始めています・・・。
たった今、右耳の中で、【ロックプロセス開始】と聞こえました。
急がなければなりません。
政府は、この違法チップで、皆さんの脳波をも電送し、それをAIで解析し、皆
さんが反社会的人物かどうかの判定も行っています。
もし、反社会的人物の場合、私のようにロックされ、回収・・・」
マークが、突然、話すのをやめてしまった。
十秒ほど、そのまま見ていたが、何も話そうとしない。
まるで、固まってしまったかのように身動き一つしない。
マークが止まってから、一分ほどたった時だった・・・。
突然、部屋の扉が開き、黒ずくめの格好をした二名の男が部屋に入ってきた。
顔は覆面で隠され、まったく確認できない。
男たちの一人が、マークが座っている椅子を蹴とばした。
マークは、椅子に座った形の状態で床に投げ出され、まったく動かない。
「ハハッ! カチコチだな、コイツ・・・。おいっ、そっちを持て!」
男の一人が、マークの左側を抱えながら、そう言った。
もう一人の男がマークの右側を抱え、二人で部屋の外へと運んでいく。
そこで、突然、動画は終了した。
動画の終了画面を見つめながら、私は考えていた。
この動画は、はたして、本物なのだろうか・・・?
本物であれば、きっと大変なことだ。この動画が、本物かどうかわからない。
だが、みんなに知らせた方がいいような気がしてきた。
そこで、この動画のアドレスをSNSで拡散しようと、浅はかにも考えた。
ある程度、拡散用のメッセージを打ち込んだ時だった。
突然、私の右耳の後ろあたりから、機械音声のようなものが聞こえてきた。
【ロックプロセス開始・・・ロック中・・・ロック中・・・・・・・】
私は理解した。
動画の最後で、マークの身に何が起こったのかを。
そして、なぜ、ロックされたのかを。
知るだけなら・・・問題ないのだ。
拡散しようとしたから・・・。
私の体は、今、ロックされ始めている。
足が・・・腕が・・・体の感覚が・・・なくなっていく。
【ロックプロセス完了】
そこで目が覚めた。
私はPCで、ある動画サイトを眺めていた。
偶然見つけた動画が、私の興味を惹いた。
動画のタイトルは、【閲覧注意!! あるジャーナリストの告発】とあった。
閲覧注意・・・? なかなか、刺激的じゃないか・・・。
私は、その動画を再生してみることにした。
・・・・
動画タイトルが、映し出される。
その次に、下記のようなメッセージが表示された。
『本動画は、あるジャーナリストの告発動画である。
この動画は、彼の家の本棚に隠されたカメラに収められていた。
この動画の内容を信じるか・・・信じないかは、あなた次第。
もし、この動画を見た後、あなたの身に何か起こったとしても、本動画のuぷ主
は、一切、責任を取りません・・・。』
一人の男が、画面に映し出された。
頭を抱えながら、うろうろしている。あきらかに、狼狽している様子だ。
「落ち着け・・・落ち着け・・・。
私は、ジャーナリストだ。冷静になれ、冷静になれ・・・。フぅーっ!
よしっ! カメラは・・・大丈夫かな?」
男の顔が、画面いっぱいになった。
おそらく、先ほどの説明にあった本棚に隠されたカメラを覗き込み、撮影ができ
ているか、確認しているのだろう。
「よし、録画ランプはついている・・・。始めよう・・・。」
そう言うと、部屋の一室にある椅子に腰かける。
カメラ画像は広角ぎみで、椅子を中心に部屋全体が、ほぼ映し出されている。
椅子の後ろには部屋の扉が見えた。
男の姿は、全体が映し出されているため、顔の細かい表情はよくわからない。
だが、小刻みに体を動かし、両手の指を合わせているところを見ると、かなりの
緊張状態にあるようだった。
男は、それでも冷静を装い、ゆっくりと話し始めた。
「○年×月△日(この日付は、一か月ほど前のものだった)。
この動画をご覧の皆さん。はじめまして。
私は、ジャーナリストのマーク・ダラン。
私は、皆さんにお伝えしたい事があって、この動画を撮影しています。
きっと、これからお伝えすることは、にわかには、信じられないでしょう。
しかし・・・真実なのです。」
ここで、マークは顔を横に向けると、深く深呼吸をし、再び、カメラの方に顔を
向きなおした。
「皆さん、現在、私達の右耳の後ろには、個人識別用のチップが埋め込まれていま
す。そう、今から三年前に、個人識別法が制定され、その翌年、つまり、二年前
ですが・・・施行されました。
それにより、個人識別用のチップの埋め込みが義務化されました。」
マークはそう言うと、自分の右耳の後ろを、しきりに触り始める。
「皆さんもご存知のとおり、このチップには、各個人の識別番号のみ、書き込まれ
ています。この識別番号をキーに、個人識別サーバーから個人情報を引っ張り出
します。個人識別サーバーには、戸籍謄本と住民票に基づいた個人情報以外は、
保管されていないと政府は公言しています。実際、それ以外の情報については、
法律制定の際、いろいろと議論され、除外されました。フぅーっ・・・。」
マークは、上を向き、肺の中の空気をすべて吹き出した。
そして、再び、深呼吸すると話を続けた。
「個人識別サーバーの情報は、政府により、厳重に保管・管理され、一切悪用され
ることはないと、法律にも定められています。今のところ、個人情報の流出事故
等は、発生しておりません。当然と言えば、当然ですが・・・。」
マークは頭を左右にゆっくりと振った後、カメラを見据えて話を続けた。
「この法律を制定する際、これは、国民を政府の監視下に置くための法律ではない
かと議論されたことは、皆さんの記憶に新しいことかと思います。
そこで・・・私は、いろいろ独自に調査をしました。
少々、法を犯すことになりましたが・・・。
私は、あるハッカーに依頼し、機密情報を入手することに成功しました。
そのハッカーは、残念ながら、もう、この世に存在しないと思います。
やつらが・・・彼を持って行ってしまった・・・。」
そこで、マークは顔を両手で覆うと、しきりにこすり、再び顔を上げ、話を続
けた。
「失礼しました・・・。
・・・
彼の犠牲のおかげで・・・私は、真実を知りました。
これから、皆さんにお伝えする真実を・・・。
私は、この真実をお伝えすべきかどうか、正直なところ・・・悩んでいるので
す。もしかしたら、皆さんに危害が及ぶかもしれません。」
また、マークは顔を両手で覆い、しきりにこする。
今度は顔を上げず、両手で顔を覆ったまま、話を続ける。
「しかし、私は、ジャーナリストなのです。真実を・・・真実を伝えなければなら
ない。私も、きっと、あのハッカーと同じ目にあうことでしょう。
そうなる前に・・・お伝えせねばならないのです。」
マークは顔を上げると、右耳の後ろを右手で指さした。
「この識別用チップは、個人識別の用途だけでは・・・ないのです。
これは、違法チップなのです。法律では認められていない情報・・・個人の位置
情報を取得し、個人識別サーバーへと電送し、皆さんの行動を監視しているので
す。そして・・・。」
マークが、突然、話をやめた。
ちょっと小首を傾げた後、早口で話し始める。
「皆さん、今、私はロックされ始めています・・・。
たった今、右耳の中で、【ロックプロセス開始】と聞こえました。
急がなければなりません。
政府は、この違法チップで、皆さんの脳波をも電送し、それをAIで解析し、皆
さんが反社会的人物かどうかの判定も行っています。
もし、反社会的人物の場合、私のようにロックされ、回収・・・」
マークが、突然、話すのをやめてしまった。
十秒ほど、そのまま見ていたが、何も話そうとしない。
まるで、固まってしまったかのように身動き一つしない。
マークが止まってから、一分ほどたった時だった・・・。
突然、部屋の扉が開き、黒ずくめの格好をした二名の男が部屋に入ってきた。
顔は覆面で隠され、まったく確認できない。
男たちの一人が、マークが座っている椅子を蹴とばした。
マークは、椅子に座った形の状態で床に投げ出され、まったく動かない。
「ハハッ! カチコチだな、コイツ・・・。おいっ、そっちを持て!」
男の一人が、マークの左側を抱えながら、そう言った。
もう一人の男がマークの右側を抱え、二人で部屋の外へと運んでいく。
そこで、突然、動画は終了した。
動画の終了画面を見つめながら、私は考えていた。
この動画は、はたして、本物なのだろうか・・・?
本物であれば、きっと大変なことだ。この動画が、本物かどうかわからない。
だが、みんなに知らせた方がいいような気がしてきた。
そこで、この動画のアドレスをSNSで拡散しようと、浅はかにも考えた。
ある程度、拡散用のメッセージを打ち込んだ時だった。
突然、私の右耳の後ろあたりから、機械音声のようなものが聞こえてきた。
【ロックプロセス開始・・・ロック中・・・ロック中・・・・・・・】
私は理解した。
動画の最後で、マークの身に何が起こったのかを。
そして、なぜ、ロックされたのかを。
知るだけなら・・・問題ないのだ。
拡散しようとしたから・・・。
私の体は、今、ロックされ始めている。
足が・・・腕が・・・体の感覚が・・・なくなっていく。
【ロックプロセス完了】
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