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第13夜 名探偵登場!・・・そして退場
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変な夢を見た。
私は、神の視点で、今からお話しする寸劇を眺めていた。
【登場人物】
ナンディ・ソウナル 名探偵
ナターシャ・イイカゲン 屋敷の女主人
セバスチャン 執事
アホンチャイ氏 客人
バカン氏 客人
シヌンダ氏 客人
他 2名
【舞台背景】
とある屋敷にて、夕食会が開かれる。その直前から、話は始まる。
このパーティーの参加者であるアホンチャイ氏とバカン氏は、シヌンダ氏に
対して、個人的な恨みを抱いている。
そして、シヌンダ氏は、参加者全員に並々ならぬ悪意を抱いている。
屋敷の女主人ナターシャは、親睦の機会として、パーティーを参画したの
だが、その甲斐なく、悲劇は起きる・・・。
【第一幕】
薄暗い部屋。人影が二つ。影の一つが右手を振り上げる。
その手には、光る刃物。
刃物をもう一つの影に向かって、何度も振り下ろす。
声もなく、刺された人影、倒れる。
刃物で刺した人影、倒れた影が動かないのを確認し、舞台下手に退場。
なお、刃物は、倒れた影に突き立てられたままである。
(暗転)
舞台、食堂に変わる。
ナターシャ、アホンチャイ氏、バカン氏がテーブルについている。
セバスチャンは、テーブルから少し離れたところに立っている。
ナターシャ 「遅いわね。シヌンダ氏。何をグズグズしているのかしら?
セバスチャン、ちょっと、様子を見てきなさい。」
セバスチャン「わかりました。」
(セバスチャン、下手に退場。)
アホンチャイ氏「まったく・・・。
あやつの時間のルーズさには、ほとほとあきれますなあ。」
バカン氏 「まあ、もしかしたら、死んでいるかもしれませんね。」
ナターシャ 「ばかなことをおっしゃらないで・・・!」
アホンチャイ氏「まあ、なきにしもあらず・・・ですなあ。」
バカン氏 「アハアハアハア、冗談ですよ。冗談・・・。」
(セバスチャン、ゆっくりと下手より登場)
セバスチャン 「奥様、大変でございます。
シヌンダ氏ですが、胸に短剣が刺さった状態で・・・
倒れておられました。」
ナターシャ 「えっ? まあ、なんという・・・。」
アホンチャイ氏「まさかっ!」
バカン氏 「なんてこった・・・。
冗談が・・・本当になってしまった・・・。」
ナターシャ 「警察に連絡しなければ・・・。」
(この時、突然、声がどこからともなく、響き渡る。)
? 「どうやら、私の出番ですな、名探偵、ここに登場!」
(ナンディが下手より登場。
自信に満ちた態度。ナターシャ、アホンチャイ氏、バカン氏を眺めやる。
ナターシャ、セバスチャンに目配せする。
セバスチャン、あわてて下手に退場。)
ナンディ 「突然の登場、失礼しました。私は、さすらいの探偵・・・。
事件の匂いがするところに登場する、しがない探偵です。」
ナンディ 「この事件、私が解決しますよ・・・。
なあに、この事件。単純明快そのもの。
私にかかれば・・・」
(その時、屋敷の外からサイレンの音。上手より、警察官が二名登場。
ナンディ、警察官達に向かって、軽く会釈。
警察官A、ナンディに向かって)
警察官A 「キミだな、不法侵入者は・・・。一緒に来なさい。」
(ナンディ、警察官二名とともに、こづかれながら、上手に退場)
(第一幕 閉幕)
そこで目が覚めた。
私は、神の視点で、今からお話しする寸劇を眺めていた。
【登場人物】
ナンディ・ソウナル 名探偵
ナターシャ・イイカゲン 屋敷の女主人
セバスチャン 執事
アホンチャイ氏 客人
バカン氏 客人
シヌンダ氏 客人
他 2名
【舞台背景】
とある屋敷にて、夕食会が開かれる。その直前から、話は始まる。
このパーティーの参加者であるアホンチャイ氏とバカン氏は、シヌンダ氏に
対して、個人的な恨みを抱いている。
そして、シヌンダ氏は、参加者全員に並々ならぬ悪意を抱いている。
屋敷の女主人ナターシャは、親睦の機会として、パーティーを参画したの
だが、その甲斐なく、悲劇は起きる・・・。
【第一幕】
薄暗い部屋。人影が二つ。影の一つが右手を振り上げる。
その手には、光る刃物。
刃物をもう一つの影に向かって、何度も振り下ろす。
声もなく、刺された人影、倒れる。
刃物で刺した人影、倒れた影が動かないのを確認し、舞台下手に退場。
なお、刃物は、倒れた影に突き立てられたままである。
(暗転)
舞台、食堂に変わる。
ナターシャ、アホンチャイ氏、バカン氏がテーブルについている。
セバスチャンは、テーブルから少し離れたところに立っている。
ナターシャ 「遅いわね。シヌンダ氏。何をグズグズしているのかしら?
セバスチャン、ちょっと、様子を見てきなさい。」
セバスチャン「わかりました。」
(セバスチャン、下手に退場。)
アホンチャイ氏「まったく・・・。
あやつの時間のルーズさには、ほとほとあきれますなあ。」
バカン氏 「まあ、もしかしたら、死んでいるかもしれませんね。」
ナターシャ 「ばかなことをおっしゃらないで・・・!」
アホンチャイ氏「まあ、なきにしもあらず・・・ですなあ。」
バカン氏 「アハアハアハア、冗談ですよ。冗談・・・。」
(セバスチャン、ゆっくりと下手より登場)
セバスチャン 「奥様、大変でございます。
シヌンダ氏ですが、胸に短剣が刺さった状態で・・・
倒れておられました。」
ナターシャ 「えっ? まあ、なんという・・・。」
アホンチャイ氏「まさかっ!」
バカン氏 「なんてこった・・・。
冗談が・・・本当になってしまった・・・。」
ナターシャ 「警察に連絡しなければ・・・。」
(この時、突然、声がどこからともなく、響き渡る。)
? 「どうやら、私の出番ですな、名探偵、ここに登場!」
(ナンディが下手より登場。
自信に満ちた態度。ナターシャ、アホンチャイ氏、バカン氏を眺めやる。
ナターシャ、セバスチャンに目配せする。
セバスチャン、あわてて下手に退場。)
ナンディ 「突然の登場、失礼しました。私は、さすらいの探偵・・・。
事件の匂いがするところに登場する、しがない探偵です。」
ナンディ 「この事件、私が解決しますよ・・・。
なあに、この事件。単純明快そのもの。
私にかかれば・・・」
(その時、屋敷の外からサイレンの音。上手より、警察官が二名登場。
ナンディ、警察官達に向かって、軽く会釈。
警察官A、ナンディに向かって)
警察官A 「キミだな、不法侵入者は・・・。一緒に来なさい。」
(ナンディ、警察官二名とともに、こづかれながら、上手に退場)
(第一幕 閉幕)
そこで目が覚めた。
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