38 / 167
2章:ロッカーナ演習事件
7話:地獄の訓練
しおりを挟む
翌日、クリフはランバートと一緒に食堂にきた。同じタイミングでピアースも合流し、クリフを見て目を丸くした。だがすぐに人好きのする笑みを見せ、クリフを自分たちのグループに誘う。そういう奴だと思ったから、ランバートも安心していた。
後は……。
「やぁ、クリフ。昨日はどうしたんだ?」
そう言って声をかけてきたのは昨日の奴だ。見れば三人程度がクリフへと向かってくる。ピアースは当然嫌な顔をして警戒したが、そんな事はまったく気にした様子もない。
ランバートはそいつらとクリフの間に立った。
「お前、また!」
「クリフに、何か用か?」
険のある言い方ではないが、その雰囲気は確実に相手を威嚇した。それに、先頭を切って歩いてきた奴は怯んだようだ。
だがその後ろから現れた男には、そんな様子はなかった。
ランバートが一番嫌いなタイプだ。自分はあくまで後ろにいて、全てから逃げられるポジションをキープしている。今はきっと、お気に入りの玩具を取られるのが気に食わなくて出てきたのだろう。
「クリフは俺たちの友達なんだ。君は、王都の騎士だろ? どうしてクリフを庇ったりする」
「クリフが友達だと言うなら、一緒にいる相手はクリフが選ぶ。クリフに聞いてみるか?」
ランバートが背後のクリフに視線を送る。怯えた様子のクリフはピアースの背に隠れて、縋るようにランバートを見ていた。
「クリフはとても臆病なんだ。そして、優柔不断だ。選ぶなんてできないんだよ」
男の嘲るような笑みに、ランバートは瞳を吊り上げる。
その時、食堂の入口で聞きなれた声がランバートを呼んだ。
「ランバート・ヒッテルスバッハ! こんな所でまで揉め事を起こすな」
よく通る声がこれ見よがしにフルネームを呼ぶのに、ランバートは視線を向けて嫌な顔をした。戸口に立つ黒衣の男は、その視線にニヤリと笑う。
「ヒッテルスバッハって……」
周囲がザワザワと騒がしくなり、目の前の男も怯んだ。ランバートの家名と、名を呼んだその人に。
「別に、揉め事なんて起こしていませんファウスト様。ちょっとした見解の違いがあっただけです」
「そういうのを、揉め事と言うのではないか? まぁ、いいだろう。クリフ、どうした?」
ゆっくりとランバートに近づいて、ついでのようにクリフにも声をかける。それにクリフが「おはようございます」と返事をしたものだから、奴らは手を引かざるを得なかった。
奴らがいなくなったのを見てから、ファウストは安堵した笑みを見せた。彼本来の、穏やかな表情だ。
「これで一つ、片付いたか」
「まったく、余計な事を。俺まで気遣って貰わなくてもよかったのに」
「ついでだ」
そう言ったファウストが、固まったままのピアースの隣に立つクリフに笑みを見せる。そして、緊張に声も出ないピアースを見て首を傾げた。
「ピアース・ローです。昨日少し話た。チャンスがあれば、王都勤務をしたいそうですよ」
「ほぉ、それは助かる。王都は年中人不足だからな」
そう言ってピアースとクリフの肩を軽く叩く。そして、食堂の配膳台へと視線を移した。
「さて、まずは腹ごしらえだ。訓練は厳しいぞ、しっかり食べておけよ」
「やっぱり、やるんですか?」
「何の為に俺が来たと思っているんだ」
うんざりな物言いをするランバートに、ファウストがムッとして言う。そして、ごく当たり前のように一緒に配膳台へと歩いていく。当然、クリフとピアースも同行だ。更に当然のように、ピアースのグループのすぐ傍に席を取った。
明らかに場が緊張するが、ファウストは気にした様子もなく朝食を食べ始める。ランバートも対面に座り、同じように食事を始めた。
が、当然こんな状況に慣れていないメンバーは、どうしていいか困惑を通り越して石化状態だ。
「食わないともたないぞ」
「当然のように食堂で、しかも一般隊員に混ざって食事をなさるからです。全員緊張で動けないんですよ。王都とは違う事を理解してください」
「執務室で食べる食事は不味い」
「それも理解できますが」
キッパリと言い切るファウストに溜息をつき、ランバートは他のメンバーに困った顔で笑いかける。
「まぁ、あまり気にするなよ。空気のようなものだと思って」
「いや、無理だろ……」
「ってか、ランバートって、本当にあの?」
戸惑った視線があちこちから集まる。これにはなんて言えばいいか分からない。こういう空気になるから、あえて名前だけを名乗ったのに。
「確かにそうだけど、俺は自由な末っ子だし、同期なのは本当。ついでに言うと、こういう気性も本物だよ。昨日の俺が素の俺なんだ。だから、今まで通りで頼むよ」
そう言うと、他のメンバーが顔を見合わせ、次には笑った。そうしてようやく、食事が進むようになった。
「まったく、こんな人の多い場所でフルネーム呼ぶとか、どんな虐めかと思いました」
どうにか進みだした時間に安堵しつつ、目の前のファウストを睨む。それに、ファウストは涼しい顔をしていた。
「しつこそうだったからな。余計な手間をかけるよりは、手が出せないように弱点を突くのが簡単だ」
「もう少し静かに牽制したかったんですけれど」
「できたのか? 俺には、使える札を使わずに奴らの嫌がらせに真正面から抵抗しようとしているようにしか見えなかったが」
向けられた視線は、少し責めているような気がした。そしてすっかりバレている事に、ランバートは困った顔をしてしまった。
「お前は家の事を出すのを嫌う。そうするよりは、多少の煩わしさを我慢するほうがいいと思っているだろ。だから手伝ったんだ」
「お気遣い、痛み入ります」
ランバートがファウストの弱さや長所を理解しているのと同じように、ファウストはランバートの事を理解しているのだろう。それを感じて、ランバートはこれ以上言葉がでなかった。
その日の訓練は、まさに地獄絵図だった。王都の隊員も混ざって、一年目と二年目を対象とした訓練は午前中みっちりと基礎体力訓練だった。
個人の基礎能力を測定しなおし、走り込みを中心とした体力づくりがメインだったが、これに慣れていないロッカーナの隊員はほぼ全員が青い顔をして訓練を終えた。
「……大丈夫か?」
昼食の時間になって食堂に移動したピアースたちは、座った途端に動けなくなった。周囲を見ても同じような状況で、訓練を受けていない三年目以降の隊員はどうした事かと驚いている。
「死ぬ……」
「まぁ、無理のない程度にやらないとな」
「どうしてランバートは平気なのぉ」
泣きそうな声で訴えるクリフに水を差し出しながら、ランバートは苦笑した。
「まぁ、慣れかな」
「慣れ!」
「王都では週に一度くらい、ファウスト様の訓練があるし。普段もけっこう基礎体力訓練はあるからな。多分、午後もけっこう扱かれるぞ。二人は今日、夜勤じゃないだろ?」
「違います……」
「じゃあ、午後も訓練だ。食べないともたないぞ。食べ過ぎても地獄だけれど。適当に持ってくるから、食べられそうなものだけ食べとけよ」
そう言って席を立って、適当に食事をトレーに乗せて戻る。それらに手を伸ばして静かな昼食を終えると、夜勤の隊員以外はまた、地獄の訓練が始まるのだった。
後は……。
「やぁ、クリフ。昨日はどうしたんだ?」
そう言って声をかけてきたのは昨日の奴だ。見れば三人程度がクリフへと向かってくる。ピアースは当然嫌な顔をして警戒したが、そんな事はまったく気にした様子もない。
ランバートはそいつらとクリフの間に立った。
「お前、また!」
「クリフに、何か用か?」
険のある言い方ではないが、その雰囲気は確実に相手を威嚇した。それに、先頭を切って歩いてきた奴は怯んだようだ。
だがその後ろから現れた男には、そんな様子はなかった。
ランバートが一番嫌いなタイプだ。自分はあくまで後ろにいて、全てから逃げられるポジションをキープしている。今はきっと、お気に入りの玩具を取られるのが気に食わなくて出てきたのだろう。
「クリフは俺たちの友達なんだ。君は、王都の騎士だろ? どうしてクリフを庇ったりする」
「クリフが友達だと言うなら、一緒にいる相手はクリフが選ぶ。クリフに聞いてみるか?」
ランバートが背後のクリフに視線を送る。怯えた様子のクリフはピアースの背に隠れて、縋るようにランバートを見ていた。
「クリフはとても臆病なんだ。そして、優柔不断だ。選ぶなんてできないんだよ」
男の嘲るような笑みに、ランバートは瞳を吊り上げる。
その時、食堂の入口で聞きなれた声がランバートを呼んだ。
「ランバート・ヒッテルスバッハ! こんな所でまで揉め事を起こすな」
よく通る声がこれ見よがしにフルネームを呼ぶのに、ランバートは視線を向けて嫌な顔をした。戸口に立つ黒衣の男は、その視線にニヤリと笑う。
「ヒッテルスバッハって……」
周囲がザワザワと騒がしくなり、目の前の男も怯んだ。ランバートの家名と、名を呼んだその人に。
「別に、揉め事なんて起こしていませんファウスト様。ちょっとした見解の違いがあっただけです」
「そういうのを、揉め事と言うのではないか? まぁ、いいだろう。クリフ、どうした?」
ゆっくりとランバートに近づいて、ついでのようにクリフにも声をかける。それにクリフが「おはようございます」と返事をしたものだから、奴らは手を引かざるを得なかった。
奴らがいなくなったのを見てから、ファウストは安堵した笑みを見せた。彼本来の、穏やかな表情だ。
「これで一つ、片付いたか」
「まったく、余計な事を。俺まで気遣って貰わなくてもよかったのに」
「ついでだ」
そう言ったファウストが、固まったままのピアースの隣に立つクリフに笑みを見せる。そして、緊張に声も出ないピアースを見て首を傾げた。
「ピアース・ローです。昨日少し話た。チャンスがあれば、王都勤務をしたいそうですよ」
「ほぉ、それは助かる。王都は年中人不足だからな」
そう言ってピアースとクリフの肩を軽く叩く。そして、食堂の配膳台へと視線を移した。
「さて、まずは腹ごしらえだ。訓練は厳しいぞ、しっかり食べておけよ」
「やっぱり、やるんですか?」
「何の為に俺が来たと思っているんだ」
うんざりな物言いをするランバートに、ファウストがムッとして言う。そして、ごく当たり前のように一緒に配膳台へと歩いていく。当然、クリフとピアースも同行だ。更に当然のように、ピアースのグループのすぐ傍に席を取った。
明らかに場が緊張するが、ファウストは気にした様子もなく朝食を食べ始める。ランバートも対面に座り、同じように食事を始めた。
が、当然こんな状況に慣れていないメンバーは、どうしていいか困惑を通り越して石化状態だ。
「食わないともたないぞ」
「当然のように食堂で、しかも一般隊員に混ざって食事をなさるからです。全員緊張で動けないんですよ。王都とは違う事を理解してください」
「執務室で食べる食事は不味い」
「それも理解できますが」
キッパリと言い切るファウストに溜息をつき、ランバートは他のメンバーに困った顔で笑いかける。
「まぁ、あまり気にするなよ。空気のようなものだと思って」
「いや、無理だろ……」
「ってか、ランバートって、本当にあの?」
戸惑った視線があちこちから集まる。これにはなんて言えばいいか分からない。こういう空気になるから、あえて名前だけを名乗ったのに。
「確かにそうだけど、俺は自由な末っ子だし、同期なのは本当。ついでに言うと、こういう気性も本物だよ。昨日の俺が素の俺なんだ。だから、今まで通りで頼むよ」
そう言うと、他のメンバーが顔を見合わせ、次には笑った。そうしてようやく、食事が進むようになった。
「まったく、こんな人の多い場所でフルネーム呼ぶとか、どんな虐めかと思いました」
どうにか進みだした時間に安堵しつつ、目の前のファウストを睨む。それに、ファウストは涼しい顔をしていた。
「しつこそうだったからな。余計な手間をかけるよりは、手が出せないように弱点を突くのが簡単だ」
「もう少し静かに牽制したかったんですけれど」
「できたのか? 俺には、使える札を使わずに奴らの嫌がらせに真正面から抵抗しようとしているようにしか見えなかったが」
向けられた視線は、少し責めているような気がした。そしてすっかりバレている事に、ランバートは困った顔をしてしまった。
「お前は家の事を出すのを嫌う。そうするよりは、多少の煩わしさを我慢するほうがいいと思っているだろ。だから手伝ったんだ」
「お気遣い、痛み入ります」
ランバートがファウストの弱さや長所を理解しているのと同じように、ファウストはランバートの事を理解しているのだろう。それを感じて、ランバートはこれ以上言葉がでなかった。
その日の訓練は、まさに地獄絵図だった。王都の隊員も混ざって、一年目と二年目を対象とした訓練は午前中みっちりと基礎体力訓練だった。
個人の基礎能力を測定しなおし、走り込みを中心とした体力づくりがメインだったが、これに慣れていないロッカーナの隊員はほぼ全員が青い顔をして訓練を終えた。
「……大丈夫か?」
昼食の時間になって食堂に移動したピアースたちは、座った途端に動けなくなった。周囲を見ても同じような状況で、訓練を受けていない三年目以降の隊員はどうした事かと驚いている。
「死ぬ……」
「まぁ、無理のない程度にやらないとな」
「どうしてランバートは平気なのぉ」
泣きそうな声で訴えるクリフに水を差し出しながら、ランバートは苦笑した。
「まぁ、慣れかな」
「慣れ!」
「王都では週に一度くらい、ファウスト様の訓練があるし。普段もけっこう基礎体力訓練はあるからな。多分、午後もけっこう扱かれるぞ。二人は今日、夜勤じゃないだろ?」
「違います……」
「じゃあ、午後も訓練だ。食べないともたないぞ。食べ過ぎても地獄だけれど。適当に持ってくるから、食べられそうなものだけ食べとけよ」
そう言って席を立って、適当に食事をトレーに乗せて戻る。それらに手を伸ばして静かな昼食を終えると、夜勤の隊員以外はまた、地獄の訓練が始まるのだった。
10
お気に入りに追加
505
あなたにおすすめの小説
願いの守護獣 チートなもふもふに転生したからには全力でペットになりたい
戌葉
ファンタジー
気付くと、もふもふに生まれ変わって、誰もいない森の雪の上に寝ていた。
人恋しさに森を出て、途中で魔物に間違われたりもしたけど、馬に助けられ騎士に保護してもらえた。正体はオレ自身でも分からないし、チートな魔法もまだ上手く使いこなせないけど、全力で可愛く頑張るのでペットとして飼ってください!
チートな魔法のせいで狙われたり、自分でも分かっていなかった正体のおかげでとんでもないことに巻き込まれちゃったりするけど、オレが目指すのはぐーたらペット生活だ!!
※「1-7」で正体が判明します。「精霊の愛し子編」や番外編、「美食の守護獣」ではすでに正体が分かっていますので、お気を付けください。
番外編「美食の守護獣 ~チートなもふもふに転生したからには全力で食い倒れたい」
「冒険者編」と「精霊の愛し子編」の間の食い倒れツアーのお話です。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/2227451/394680824
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
子ども扱いしないでください! 幼女化しちゃった完璧淑女は、騎士団長に甘やかされる
佐崎咲
恋愛
旧題:完璧すぎる君は一人でも生きていけると婚約破棄されたけど、騎士団長が即日プロポーズに来た上に甘やかしてきます
「君は完璧だ。一人でも生きていける。でも、彼女には私が必要なんだ」
なんだか聞いたことのある台詞だけれど、まさか現実で、しかも貴族社会に生きる人間からそれを聞くことになるとは思ってもいなかった。
彼の言う通り、私ロゼ=リンゼンハイムは『完璧な淑女』などと称されているけれど、それは努力のたまものであって、本質ではない。
私は幼い時に我儘な姉に追い出され、開き直って自然溢れる領地でそれはもうのびのびと、野を駆け山を駆け回っていたのだから。
それが、今度は跡継ぎ教育に嫌気がさした姉が自称病弱設定を作り出し、代わりに私がこの家を継ぐことになったから、王都に移って血反吐を吐くような努力を重ねたのだ。
そして今度は腐れ縁ともいうべき幼馴染みの友人に婚約者を横取りされたわけだけれど、それはまあ別にどうぞ差し上げますよというところなのだが。
ただ。
婚約破棄を告げられたばかりの私をその日訪ねた人が、もう一人いた。
切れ長の紺色の瞳に、長い金髪を一つに束ね、男女問わず目をひく美しい彼は、『微笑みの貴公子』と呼ばれる第二騎士団長のユアン=クラディス様。
彼はいつもとは違う、改まった口調で言った。
「どうか、私と結婚してください」
「お返事は急ぎません。先程リンゼンハイム伯爵には手紙を出させていただきました。許可が得られましたらまた改めさせていただきますが、まずはロゼ嬢に私の気持ちを知っておいていただきたかったのです」
私の戸惑いたるや、婚約破棄を告げられた時の比ではなかった。
彼のことはよく知っている。
彼もまた、私のことをよく知っている。
でも彼は『それ』が私だとは知らない。
まったくの別人に見えているはずなのだから。
なのに、何故私にプロポーズを?
しかもやたらと甘やかそうとしてくるんですけど。
どういうこと?
============
番外編は思いついたら追加していく予定です。
<レジーナ公式サイト番外編>
「番外編 相変わらずな日常」
レジーナ公式サイトにてアンケートに答えていただくと、書き下ろしweb番外編をお読みいただけます。
いつも攻め込まれてばかりのロゼが居眠り中のユアンを見つけ、この機会に……という話です。
※転載・複写はお断りいたします。
社畜だけど異世界では推し騎士の伴侶になってます⁈
めがねあざらし
BL
気がつくと、そこはゲーム『クレセント・ナイツ』の世界だった。
しかも俺は、推しキャラ・レイ=エヴァンスの“伴侶”になっていて……⁈
記憶喪失の俺に課されたのは、彼と共に“世界を救う鍵”として戦う使命。
しかし、レイとの誓いに隠された真実や、迫りくる敵の陰謀が俺たちを追い詰める――。
異世界で見つけた愛〜推し騎士との奇跡の絆!
推しとの距離が近すぎる、命懸けの異世界ラブファンタジー、ここに開幕!
転生悪役令息、雌落ち回避で溺愛地獄!?義兄がラスボスです!
めがねあざらし
BL
人気BLゲーム『ノエル』の悪役令息リアムに転生した俺。
ゲームの中では「雌落ちエンド」しか用意されていない絶望的な未来が待っている。
兄の過剰な溺愛をかわしながらフラグを回避しようと奮闘する俺だが、いつしか兄の目に奇妙な影が──。
義兄の溺愛が執着へと変わり、ついには「ラスボス化」!?
このままじゃゲームオーバー確定!?俺は義兄を救い、ハッピーエンドを迎えられるのか……。
※タイトル変更(2024/11/27)
【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!
楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。
(リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……)
遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──!
(かわいい、好きです、愛してます)
(誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?)
二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない!
ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。
(まさか。もしかして、心の声が聞こえている?)
リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる?
二人の恋の結末はどうなっちゃうの?!
心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。
✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。
✳︎小説家になろうにも投稿しています♪
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる