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15章:憧れを胸に
5話:ジェイソンの気持ち
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その夜、心配したリー達が食事を持って訪ねてくれた。ほんの少しだけれど話して、散々「バカ」と言われたけれどジェイソンは笑った。
その後ろでアーリンは難しい顔をしたままだったけれど、食事を乗せたトレーを受け取ろうとするとパッと来て、代わりに持ってくれた。しかも利き腕を怪我しているとあって食事の補助までしてくれたのだ。
そんな甲斐甲斐しいアーリンの様子にリー達は驚いたけれど、なんとなく微笑ましい顔をして出ていった。
「食べたー。ご馳走様」
しっかり食べて薬も飲んでベッドにごろんと横になったジェイソンの側にアーリンが座る。俯いていて、顔が見えない。ベッドに座り首を傾げていると、おもむろに彼は床に膝をついてジェイソンのズボンに手をかけた。
「へぁ!? おっ、おいアーリン!!」
焦ってズボンを押さえるが、片手ではどうしても敵わない。しかもなんだか手慣れている。あっという間にズボンを床に落とされると、立て続けにパンツまで取られて大事な部分がご開帳状態になってしまった。
「ははっ、体格いいからデカいな」
「おっ、おい、マジでなんで? 俺、なんか気に障ること……」
「いいから黙ってろ!!」
「はいぃ!」
もの凄くドスの利いた声で言われ、ジェイソンはカチンと硬直する。
アーリンはその間にジェイソンの股の間に体を滑り込ませ、平和そのものの愚息を手でやわやわと扱き始めた。
「んっ」
気持ちいい。なんだ、これ……
自慰とは明らかに違う他人の体温とリズムで扱かれ、素直な愚息がその気になっていく。それを直視している事が恥ずかしくて顔がカッと熱くなっていく。何より衝撃映像すぎてあわあわしてしまう。
「反応いいな。抜いてないのか?」
「いや、流石にちょっと……って! そうじゃなくてなんで!」
アーリンにこんなことをさせるような事はしていないし、言っていない。勿論望んだわけじゃない。
アーリンはじっとこちらを見上げている。いつもと同じ観察するような目のままだ。
「その腕じゃ、まともに自慰もできないだろ。治るまで俺が抜いてやる」
「いや、これお前のせいじゃないだろ。それに治るまでって、これ一回だけじゃないのかよ」
「お前が望むならどんな形でもいい。なんなら尻使ってもいいぞ」
「いや、だからさ!」
腰が痺れるくらい気持ちいい。背中がゾクゾクしてたまらない。なのに、凄く悲しい。凄く空しい。こんなに苦しい理由は、きっとこれが心から望んだことじゃないからだ。
「いや、だ……」
ゾクゾクする気持ちよさが止まらなくて、完全に育った愚息がだらしなく涎垂らしているけれど、ジェイソンはアーリンを見つめて訴えた。
けれどアーリンは視線を逸らしてこちらを見ない。都合が悪いと如実に分かる態度に、ジェイソンの方が困惑してしまう。
アーリンは何を思って、こんなことをしようと思ったのだろう。
「嫌だと言うわりに、しっかり反応してるじゃないか」
「それは、っ! はぁぁ」
「案外色っぽい声だな。悪くない」
「ちょ……へぁ! あっ、あぁぁ!」
顔を真っ赤にしたジェイソンの目の前、まるで見せつけるようにアーリンが愚息を口腔へとズルズル飲み込んでいく。綺麗なアーリンの顔が淫らに変わって行くのを見て、ジェイソンはドキドキが止まらない。こんなことはいけないのに、アーリンとのこの行為に興奮が止まらない。
唾液を絡めて舌で筋を丁寧に舐められて、ジェイソンは味わったことのない快楽に腰が溶けそうな思いだった。淫靡な音が響いて、アーリンの頬もほんのりと染まる。こちらを見上げる青い瞳が濡れている。
「あふっ、あっ、やば……アーリンだめだ! 出るっ!」
腰が重く痺れてビクンと内股が痙攣し、玉がギュッと持ち上がる。こみ上げる射精感は自慰の時とは比べものにならないくらい強くて、自分の意思でどうにか出来るのはもうギリギリだ。
なのにアーリンは口を離してくれない。それどころか喉の奥深くまで咥えられて、吸われて、先端の敏感な部分が喉の狭い部分に擦られコリコリする。そのまま何度か扱かれたら、経験ゼロのジェイソンなど簡単に陥落した。
「んぅぅぅぅぅっ!」
「っ! ぐっ」
焼けるような強い感覚と気持ちよさに腰がヒクヒク震えてくる。こんな快楽、知らなかった。
アーリンは喉の奥で全てを受け止めている。大量の精液を流し込んでいるのか、喉が上下しているのが分かる。目には涙がたっぷりで、時折こみ上げるような嗚咽を堪えていた。
射精が止まって、抜けていく。ジェイソンの息は切れているが、それ以上にアーリンにとんでもないことをしてしまった罪悪感が酷くて、床に膝をついたままの彼の前に同じように膝をついた。
「大丈夫かよ! お前、どうして……」
俯いているアーリンの肩を捕まえたジェイソンは気遣うように観察する。だから分かってしまった。アーリンのそこが、しっかりと大きく育っていることを。
「アーリン」
「……軽蔑するだろ。お前のを咥えて、自分もしっかり反応しているなんて」
「そんなこと……」
「別にいいぞ、同室だ。ギブアンドテイクの関係も悪くない。俺はこの通り淫乱だ。お前の性処理は俺が……」
「アーリン!!」
悲しくて空しくてたまらない。気づけば痛いのも忘れて抱きしめていた。
「何でだよ、アーリン。俺、お前のこと軽蔑なんてしない。どうしてこんな事したんだよ。こんな……ただの処理でこんな事しちゃいけないんじゃないのか?」
恋人なんていたことがない。セックスだって経験がない。バッチリ童貞のままだ。けれど不自由なんて感じない。
オスカルに憧れている。エリオットとの関係を、素敵だと思っている。あの二人のような相手を見つけたいと願っている。そこに性別のこだわりはない。セックスは心から結ばれたい相手としたいと思っているのに。
アーリンは、鼻で笑って体を押し返してくる。知らない、辛そうな顔。こんな顔をさせたくないのに、どうしたらいいのか分からない。
「お坊ちゃんだな、ジェイソン。別にいいだろ? 気持ちいいなら」
「良くない! こういうのは大事な人としないと意味がないだろ」
「性処理は互いに必要だろ? 俺もお前も男で、溜まるんだ」
「でも……」
「俺はこれでいい。お前が嫌なら、もうしない」
「もうしない」と言った時のアーリンは、泣いてしまいそうだった。
だからだろう。押し返そうとする力よりも強く抱きしめて、悲しい事を言う唇を自らの唇で塞いだ。
「んぅ!」
驚いたように目を丸くしたアーリンから声が漏れる。
ジェイソンはドキドキしていた。キスが、とても気持ちよく感じた。胸の奥で広がる暖かな気持ちはとても強くて、色んな事を訴えてくる。「大事にしたい」「側にいたい」と。そして悲しい理由も分かった。気持ちが伴わないからだ。
唇を離して、近い距離で見つめ合った。アーリンはとても弱い目をして、泣いていた。涙は見えないけれど、泣いていると分かる目をしている。
分かった。俺はきっと……
「アーリン、俺はお前の事が好きだ」
「…………え?」
信じられないものを見るような目が、ジェイソンを凝視する。体は震えている。暖めるように抱きしめ直して、ジェイソンは頷いた。
「俺、アーリンの事が好きだ。友達とか、仲間とかじゃなくて、気持ちも全部が欲しい。だから今、とても悲しいと思う」
「お前……」
「俺の気持ちも全部あげる。俺、今とてもアーリンにキスしたい。こんな処理じゃなくて、ちゃんと気持ちよくなれるセックスがしたい。童貞だけど、大事にしたいんだ。ダメ?」
「ダメって……お前……」
凄く戸惑った声がする。けれどアーリンは腕を突っ張ることを止めていた。だらりと落ちた手をどこに持って行けばいいか分からずに、戸惑った感じがある。
「……俺は汚いんだ。お前みたいな綺麗な奴の側にはいられない。処理で……ただの情夫でいい」
「綺麗だよ、アーリンは」
「知らないくせに……」
呟いたアーリンは、とても痛そうだ。だからもう一度、触れるキスをした。アーリンから力が抜けていく。どうかこのまま頑なな気持ちも、ほんの少し柔らかくなってくれればいいのにと願って。
「俺、アーリンの何を知っても大丈夫だと思うよ」
「……本当に、そう思うのか?」
「勿論」
「大した自信だな、お前は」
溜息をつくアーリンはやがてゆっくりと、口を開いた。
「父親の仕事を継ぐつもりだった俺には、普通の仕事は経験がなさ過ぎてできなかった。ルースの件もあって、まともな仕事は一ヶ月続かない。そのうちに母親が病気になって……もう、限界だったんだ」
「アーリン」
「日中は帝国とジェームダルの国境で肉体労働をして、夕方馬を飛ばして……バロッサ近郊の花街に行った」
「花街?」
そんなところで何をしていたのか。思ったが、嫌な予感はずっとする。思い出したのだ、ブランドンが言った事。「初物じゃない」という言葉を。
「……男娼をしていた。寝る場所は確保できて、まとまった金が一晩で手に入る。だから……」
「アーリン!」
「そうでもしないと生きていけなかったんだ! 惨めでも! ……母親を、どうにかしてやりたかったんだ」
泣きそうな声で叫ぶように言うアーリン。それは悲鳴にも聞こえて、たまらない気持ちになる。汚いとか、そうじゃない。
だから、腕を伸ばした。逃れようとするのも構わず、抱きしめた。抵抗も疲れたのか、されない。ただずっと、抱きしめられている。
「母親がいるから、俺は生きていられると思ったんだ。俺一人ならきっと、とっくに諦めてたんだ。楽になりたいと思う事も多かったけれど、同じくらい俺は生きたくて……」
「うん」
「限界が来て、日中に倒れて……そこをたまたま視察に来ていたシウス様が拾ってくれて……騎士団に来るように言われたんだ。俺に生きる場所をくれるって……なのにぃ」
「いいんだよ、アーリン。何も悪くない。ココに居ていいんだよ」
「どうして俺がしたことじゃないのに、こんなに皆責めるんだ! 俺は何もしてない! 何も……何もしてないのにぃ」
「うん、アーリンは悪くない。悪い事なんてしてない。だから胸を張っていていいんだよ」
「ジェイソン……」
腕が確かに持ち上がって、背中に触れてくる。そのまま縋るように、アーリンは沢山泣いていた。ジェイソンはずっと、その頭を抱きしめて撫でている。そしてどこか、ホッとしていた。
ひとしきり泣いたアーリンは目元を赤くしていたけれど、力の入っていない自然な顔に思えた。そしてそれがとても可愛いと思った。
「すまない、見苦しくて」
「そんなことないよ。アーリン、とても可愛い」
「かわっ! バカにするな!」
「えへへ」
ポカンと頭を叩くアーリンの手には力なんて入っていない。腕を組んでむくれた顔をするけれど、顔が赤いから照れ隠しだってすぐに分かる。それも全部含めて可愛いと思ってしまった。
「お前なんて、嫌いだ」
「えー、俺は好きだよ」
「……お前に、嫉妬したんだ。家柄もよくて、苦労なんてしてなくて、嫌みを言われてもヘラヘラしていて。俺にはないものを持っているお前が、羨ましくてしかたがなかった」
素直にこぼすアーリンの言葉は、少しだけ痛い。だから、笑顔も少し作ってしまった。それをアーリンが見逃すはずもなく、慌てた様子で弁明を繰り返す。なんだかそれも、モヤモヤした。
「いいよ、アーリン。むしろ言っていいからさ」
「ジェイソン」
「……平気じゃないよ。本当は、腹の中が煮えくりかえるくらい悔しい思いをしてる。俺に言ってくるのはいいんだ。実力ないとか、下手くそとか」
「いや、実力は十分だろ。あいつらだってやっかみだ」
「『兄様達の七光り』って言われるのが、一番腹立つ。それって俺だけじゃなく、兄様達まで汚す言い方だろ? 俺の兄様は絶対に俺を贔屓したりしない。周りの人達にも公平にと伝えてると思う。なのにそんな風に言われたら……大事なもの汚されたみたいで、腹が立つ」
チラリと、アーリンを見た。そして頬を包むように手を伸ばして触れた。
「アーリンの事を嬲ったあいつらも、許せなかった。俺、あの時にはもうアーリンの事、好きだったのかな? 友情とかじゃなく、触れたいって思ってたのかな? 俺のだって、思ってたのかな?」
自覚がなくてなんとも言えないけれど、振り返ってみればそんな気がする。兄たちの事では我慢出来た怒りが、あの時はできなかった。
アーリンの顔がますます染まっていく。恥ずかしそうな顔をするアーリンに、ジェイソンはふわっとした笑みを浮かべた。
「俺、アーリンの事本当に大事に思ってるみたいだ」
「なんだよ、みたいって」
「仕方が無いだろ、恋なんてしたことないんだ。未経験なんだから、確信なんてない。でも、アーリンに触れたいとか、キスしたいとか、そういう気持ちに嘘はないんだ」
ずっとドキドキしている。色んな話し聞いても嫌だなんて思わない。むしろもっと早く手を差し伸べる事ができていたらと思ってしまう。
アーリンはこちらを伺うように見ている。そしておもむろに手を伸ばして、触れるだけのキスをしてくれた。
「嫌じゃないのか? 俺はお前が思ってるよりもずっと、汚い」
「だから、汚くない。アーリンは綺麗だよ」
「ジェイソン……」
今にも泣き出しそうなアーリンを見つめるジェイソンは、本当だと言いたくてキスのお返しをした。唇に触れて、ほんの少し聞きかじった知識で舌を差し入れる。絡めると気持ちよくて、夢見心地のままふわふわしそうだった。
初めて感じる快楽に夢中になって、ジェイソンはアーリンの唇を吸う。濡れた音と吐息のような微かな声にどんどん追い上げられるようだ。
「んぅ!」
苦しそうに背中を強く叩かれてようやく唇を離したら、涙目のアーリンに睨まれてしまった。
「苦しい!」
「ごめん! 気持ちよくて、つい夢中になっちゃって」
文句を言われて頭をかいた。そして自然と、互いの下半身に目がいってしまった。
「……で、これどうするつもりだ」
「えっと……どうしよう」
お互いギンギンに硬くなっている。アーリンはズボンも下着も履いているからまだ隠れているが、ジェイソンはすっぽんぽん状態でニョッキ。実に恥ずかしくて手で隠した。
「今更?」
「だって、思い出したら恥ずかしいだろ」
「……別にお前のは、恥ずかしくないだろ。色も綺麗だし、形もいいし、立派だ」
「…………」
褒められているのだと思う。けれどこんなに恥ずかしい。ジェイソンは余計に前を隠すけれど、隠しきれていないのが現状だ。
「もう一度、口で抜こうか?」
「いや、それはやだ! するならちゃんとエッチしたい!」
「え……」
凄い沈黙が横たわる。言われたアーリンは首筋まで真っ赤になったし、言ったジェイソンも体が熱くてたまらない。でも、気持ちに間違いは絶対にない。
「お前、俺と本当に、その……」
「うん、お付き合いしたい。処理じゃなくて、恋人同士のエッチがいい」
「俺といるとお前、色々面倒だぞ。事情も知ったのに、それでもいいのか?」
「問題なんてないでしょ? それに、俺はアーリンの事放っておけないし、アーリンが一人で悲しんだり苦しんでいるのが嫌だ。全部をわかり合う事なんて出来ないけれど、できるだけ知りたいし、分け合っていきたい。ダメ?」
素直な気持ちが自然と出てくる。色々と理解して、受け入れた気持ちは堰を切ったように溢れてこようとしている。何なら大勢の前で宣言出来るくらいだ。
「お人好し」
「うん」
「……俺は卑怯だ。本当はお前の事、ずっと意識していたのに……素直じゃない。俺の厄介ごとに巻き込みたくなくて振り払って、酷い事も言ったのに今更……お前の優しさに縋りたくなっている」
「え? ずっと?」
初耳だ。そして、嬉しい。好かれていたなんて思わなかったから。
アーリンは頷いている。そして近づいて、胸元を握った。
「今夜だって色仕掛けでお前を繋ぎ止めようとした。嫌われても、体だけでも側にいる理由がほしくて」
「バカだな、そんなのいらない。それに、俺と恋人になればもうそんな事する必要ないだろ? 理由なんていらない。側にずっと居て欲しいんだ」
キラキラとした子供みたいな目で伝えるジェイソンを見つめるアーリンは、胸に顔を埋めて頷いた。ほんの少し震えている。そうしてアーリンの手が右腕に触れた時、尋常じゃない痛みに思わず叫んだ。ビリビリ痺れるような痛みが走って、愚息もすっかり萎えてしまった。
「ジェイソン!」
「いっ! なに!!」
「お前、腕真っ赤だろ!」
「うわぁ!」
確かに服が真っ赤だったりする。リカルドに「あまり動かすな」と言われていたっけ。思い切り動かしたし、力も込めたっけ。
「クリフ先輩! リカルド先生!!」
「まっ、その前に窓開けてー!」
ズボンも下着も履きたいので少し待って!!
あたふたしたまま身支度を調えて部屋の窓を少し開けて医務室へ……勿論その後こってり絞られ、更に反省文がかさみ、ジェイソンにとって散々な合宿となったのであった。
その後ろでアーリンは難しい顔をしたままだったけれど、食事を乗せたトレーを受け取ろうとするとパッと来て、代わりに持ってくれた。しかも利き腕を怪我しているとあって食事の補助までしてくれたのだ。
そんな甲斐甲斐しいアーリンの様子にリー達は驚いたけれど、なんとなく微笑ましい顔をして出ていった。
「食べたー。ご馳走様」
しっかり食べて薬も飲んでベッドにごろんと横になったジェイソンの側にアーリンが座る。俯いていて、顔が見えない。ベッドに座り首を傾げていると、おもむろに彼は床に膝をついてジェイソンのズボンに手をかけた。
「へぁ!? おっ、おいアーリン!!」
焦ってズボンを押さえるが、片手ではどうしても敵わない。しかもなんだか手慣れている。あっという間にズボンを床に落とされると、立て続けにパンツまで取られて大事な部分がご開帳状態になってしまった。
「ははっ、体格いいからデカいな」
「おっ、おい、マジでなんで? 俺、なんか気に障ること……」
「いいから黙ってろ!!」
「はいぃ!」
もの凄くドスの利いた声で言われ、ジェイソンはカチンと硬直する。
アーリンはその間にジェイソンの股の間に体を滑り込ませ、平和そのものの愚息を手でやわやわと扱き始めた。
「んっ」
気持ちいい。なんだ、これ……
自慰とは明らかに違う他人の体温とリズムで扱かれ、素直な愚息がその気になっていく。それを直視している事が恥ずかしくて顔がカッと熱くなっていく。何より衝撃映像すぎてあわあわしてしまう。
「反応いいな。抜いてないのか?」
「いや、流石にちょっと……って! そうじゃなくてなんで!」
アーリンにこんなことをさせるような事はしていないし、言っていない。勿論望んだわけじゃない。
アーリンはじっとこちらを見上げている。いつもと同じ観察するような目のままだ。
「その腕じゃ、まともに自慰もできないだろ。治るまで俺が抜いてやる」
「いや、これお前のせいじゃないだろ。それに治るまでって、これ一回だけじゃないのかよ」
「お前が望むならどんな形でもいい。なんなら尻使ってもいいぞ」
「いや、だからさ!」
腰が痺れるくらい気持ちいい。背中がゾクゾクしてたまらない。なのに、凄く悲しい。凄く空しい。こんなに苦しい理由は、きっとこれが心から望んだことじゃないからだ。
「いや、だ……」
ゾクゾクする気持ちよさが止まらなくて、完全に育った愚息がだらしなく涎垂らしているけれど、ジェイソンはアーリンを見つめて訴えた。
けれどアーリンは視線を逸らしてこちらを見ない。都合が悪いと如実に分かる態度に、ジェイソンの方が困惑してしまう。
アーリンは何を思って、こんなことをしようと思ったのだろう。
「嫌だと言うわりに、しっかり反応してるじゃないか」
「それは、っ! はぁぁ」
「案外色っぽい声だな。悪くない」
「ちょ……へぁ! あっ、あぁぁ!」
顔を真っ赤にしたジェイソンの目の前、まるで見せつけるようにアーリンが愚息を口腔へとズルズル飲み込んでいく。綺麗なアーリンの顔が淫らに変わって行くのを見て、ジェイソンはドキドキが止まらない。こんなことはいけないのに、アーリンとのこの行為に興奮が止まらない。
唾液を絡めて舌で筋を丁寧に舐められて、ジェイソンは味わったことのない快楽に腰が溶けそうな思いだった。淫靡な音が響いて、アーリンの頬もほんのりと染まる。こちらを見上げる青い瞳が濡れている。
「あふっ、あっ、やば……アーリンだめだ! 出るっ!」
腰が重く痺れてビクンと内股が痙攣し、玉がギュッと持ち上がる。こみ上げる射精感は自慰の時とは比べものにならないくらい強くて、自分の意思でどうにか出来るのはもうギリギリだ。
なのにアーリンは口を離してくれない。それどころか喉の奥深くまで咥えられて、吸われて、先端の敏感な部分が喉の狭い部分に擦られコリコリする。そのまま何度か扱かれたら、経験ゼロのジェイソンなど簡単に陥落した。
「んぅぅぅぅぅっ!」
「っ! ぐっ」
焼けるような強い感覚と気持ちよさに腰がヒクヒク震えてくる。こんな快楽、知らなかった。
アーリンは喉の奥で全てを受け止めている。大量の精液を流し込んでいるのか、喉が上下しているのが分かる。目には涙がたっぷりで、時折こみ上げるような嗚咽を堪えていた。
射精が止まって、抜けていく。ジェイソンの息は切れているが、それ以上にアーリンにとんでもないことをしてしまった罪悪感が酷くて、床に膝をついたままの彼の前に同じように膝をついた。
「大丈夫かよ! お前、どうして……」
俯いているアーリンの肩を捕まえたジェイソンは気遣うように観察する。だから分かってしまった。アーリンのそこが、しっかりと大きく育っていることを。
「アーリン」
「……軽蔑するだろ。お前のを咥えて、自分もしっかり反応しているなんて」
「そんなこと……」
「別にいいぞ、同室だ。ギブアンドテイクの関係も悪くない。俺はこの通り淫乱だ。お前の性処理は俺が……」
「アーリン!!」
悲しくて空しくてたまらない。気づけば痛いのも忘れて抱きしめていた。
「何でだよ、アーリン。俺、お前のこと軽蔑なんてしない。どうしてこんな事したんだよ。こんな……ただの処理でこんな事しちゃいけないんじゃないのか?」
恋人なんていたことがない。セックスだって経験がない。バッチリ童貞のままだ。けれど不自由なんて感じない。
オスカルに憧れている。エリオットとの関係を、素敵だと思っている。あの二人のような相手を見つけたいと願っている。そこに性別のこだわりはない。セックスは心から結ばれたい相手としたいと思っているのに。
アーリンは、鼻で笑って体を押し返してくる。知らない、辛そうな顔。こんな顔をさせたくないのに、どうしたらいいのか分からない。
「お坊ちゃんだな、ジェイソン。別にいいだろ? 気持ちいいなら」
「良くない! こういうのは大事な人としないと意味がないだろ」
「性処理は互いに必要だろ? 俺もお前も男で、溜まるんだ」
「でも……」
「俺はこれでいい。お前が嫌なら、もうしない」
「もうしない」と言った時のアーリンは、泣いてしまいそうだった。
だからだろう。押し返そうとする力よりも強く抱きしめて、悲しい事を言う唇を自らの唇で塞いだ。
「んぅ!」
驚いたように目を丸くしたアーリンから声が漏れる。
ジェイソンはドキドキしていた。キスが、とても気持ちよく感じた。胸の奥で広がる暖かな気持ちはとても強くて、色んな事を訴えてくる。「大事にしたい」「側にいたい」と。そして悲しい理由も分かった。気持ちが伴わないからだ。
唇を離して、近い距離で見つめ合った。アーリンはとても弱い目をして、泣いていた。涙は見えないけれど、泣いていると分かる目をしている。
分かった。俺はきっと……
「アーリン、俺はお前の事が好きだ」
「…………え?」
信じられないものを見るような目が、ジェイソンを凝視する。体は震えている。暖めるように抱きしめ直して、ジェイソンは頷いた。
「俺、アーリンの事が好きだ。友達とか、仲間とかじゃなくて、気持ちも全部が欲しい。だから今、とても悲しいと思う」
「お前……」
「俺の気持ちも全部あげる。俺、今とてもアーリンにキスしたい。こんな処理じゃなくて、ちゃんと気持ちよくなれるセックスがしたい。童貞だけど、大事にしたいんだ。ダメ?」
「ダメって……お前……」
凄く戸惑った声がする。けれどアーリンは腕を突っ張ることを止めていた。だらりと落ちた手をどこに持って行けばいいか分からずに、戸惑った感じがある。
「……俺は汚いんだ。お前みたいな綺麗な奴の側にはいられない。処理で……ただの情夫でいい」
「綺麗だよ、アーリンは」
「知らないくせに……」
呟いたアーリンは、とても痛そうだ。だからもう一度、触れるキスをした。アーリンから力が抜けていく。どうかこのまま頑なな気持ちも、ほんの少し柔らかくなってくれればいいのにと願って。
「俺、アーリンの何を知っても大丈夫だと思うよ」
「……本当に、そう思うのか?」
「勿論」
「大した自信だな、お前は」
溜息をつくアーリンはやがてゆっくりと、口を開いた。
「父親の仕事を継ぐつもりだった俺には、普通の仕事は経験がなさ過ぎてできなかった。ルースの件もあって、まともな仕事は一ヶ月続かない。そのうちに母親が病気になって……もう、限界だったんだ」
「アーリン」
「日中は帝国とジェームダルの国境で肉体労働をして、夕方馬を飛ばして……バロッサ近郊の花街に行った」
「花街?」
そんなところで何をしていたのか。思ったが、嫌な予感はずっとする。思い出したのだ、ブランドンが言った事。「初物じゃない」という言葉を。
「……男娼をしていた。寝る場所は確保できて、まとまった金が一晩で手に入る。だから……」
「アーリン!」
「そうでもしないと生きていけなかったんだ! 惨めでも! ……母親を、どうにかしてやりたかったんだ」
泣きそうな声で叫ぶように言うアーリン。それは悲鳴にも聞こえて、たまらない気持ちになる。汚いとか、そうじゃない。
だから、腕を伸ばした。逃れようとするのも構わず、抱きしめた。抵抗も疲れたのか、されない。ただずっと、抱きしめられている。
「母親がいるから、俺は生きていられると思ったんだ。俺一人ならきっと、とっくに諦めてたんだ。楽になりたいと思う事も多かったけれど、同じくらい俺は生きたくて……」
「うん」
「限界が来て、日中に倒れて……そこをたまたま視察に来ていたシウス様が拾ってくれて……騎士団に来るように言われたんだ。俺に生きる場所をくれるって……なのにぃ」
「いいんだよ、アーリン。何も悪くない。ココに居ていいんだよ」
「どうして俺がしたことじゃないのに、こんなに皆責めるんだ! 俺は何もしてない! 何も……何もしてないのにぃ」
「うん、アーリンは悪くない。悪い事なんてしてない。だから胸を張っていていいんだよ」
「ジェイソン……」
腕が確かに持ち上がって、背中に触れてくる。そのまま縋るように、アーリンは沢山泣いていた。ジェイソンはずっと、その頭を抱きしめて撫でている。そしてどこか、ホッとしていた。
ひとしきり泣いたアーリンは目元を赤くしていたけれど、力の入っていない自然な顔に思えた。そしてそれがとても可愛いと思った。
「すまない、見苦しくて」
「そんなことないよ。アーリン、とても可愛い」
「かわっ! バカにするな!」
「えへへ」
ポカンと頭を叩くアーリンの手には力なんて入っていない。腕を組んでむくれた顔をするけれど、顔が赤いから照れ隠しだってすぐに分かる。それも全部含めて可愛いと思ってしまった。
「お前なんて、嫌いだ」
「えー、俺は好きだよ」
「……お前に、嫉妬したんだ。家柄もよくて、苦労なんてしてなくて、嫌みを言われてもヘラヘラしていて。俺にはないものを持っているお前が、羨ましくてしかたがなかった」
素直にこぼすアーリンの言葉は、少しだけ痛い。だから、笑顔も少し作ってしまった。それをアーリンが見逃すはずもなく、慌てた様子で弁明を繰り返す。なんだかそれも、モヤモヤした。
「いいよ、アーリン。むしろ言っていいからさ」
「ジェイソン」
「……平気じゃないよ。本当は、腹の中が煮えくりかえるくらい悔しい思いをしてる。俺に言ってくるのはいいんだ。実力ないとか、下手くそとか」
「いや、実力は十分だろ。あいつらだってやっかみだ」
「『兄様達の七光り』って言われるのが、一番腹立つ。それって俺だけじゃなく、兄様達まで汚す言い方だろ? 俺の兄様は絶対に俺を贔屓したりしない。周りの人達にも公平にと伝えてると思う。なのにそんな風に言われたら……大事なもの汚されたみたいで、腹が立つ」
チラリと、アーリンを見た。そして頬を包むように手を伸ばして触れた。
「アーリンの事を嬲ったあいつらも、許せなかった。俺、あの時にはもうアーリンの事、好きだったのかな? 友情とかじゃなく、触れたいって思ってたのかな? 俺のだって、思ってたのかな?」
自覚がなくてなんとも言えないけれど、振り返ってみればそんな気がする。兄たちの事では我慢出来た怒りが、あの時はできなかった。
アーリンの顔がますます染まっていく。恥ずかしそうな顔をするアーリンに、ジェイソンはふわっとした笑みを浮かべた。
「俺、アーリンの事本当に大事に思ってるみたいだ」
「なんだよ、みたいって」
「仕方が無いだろ、恋なんてしたことないんだ。未経験なんだから、確信なんてない。でも、アーリンに触れたいとか、キスしたいとか、そういう気持ちに嘘はないんだ」
ずっとドキドキしている。色んな話し聞いても嫌だなんて思わない。むしろもっと早く手を差し伸べる事ができていたらと思ってしまう。
アーリンはこちらを伺うように見ている。そしておもむろに手を伸ばして、触れるだけのキスをしてくれた。
「嫌じゃないのか? 俺はお前が思ってるよりもずっと、汚い」
「だから、汚くない。アーリンは綺麗だよ」
「ジェイソン……」
今にも泣き出しそうなアーリンを見つめるジェイソンは、本当だと言いたくてキスのお返しをした。唇に触れて、ほんの少し聞きかじった知識で舌を差し入れる。絡めると気持ちよくて、夢見心地のままふわふわしそうだった。
初めて感じる快楽に夢中になって、ジェイソンはアーリンの唇を吸う。濡れた音と吐息のような微かな声にどんどん追い上げられるようだ。
「んぅ!」
苦しそうに背中を強く叩かれてようやく唇を離したら、涙目のアーリンに睨まれてしまった。
「苦しい!」
「ごめん! 気持ちよくて、つい夢中になっちゃって」
文句を言われて頭をかいた。そして自然と、互いの下半身に目がいってしまった。
「……で、これどうするつもりだ」
「えっと……どうしよう」
お互いギンギンに硬くなっている。アーリンはズボンも下着も履いているからまだ隠れているが、ジェイソンはすっぽんぽん状態でニョッキ。実に恥ずかしくて手で隠した。
「今更?」
「だって、思い出したら恥ずかしいだろ」
「……別にお前のは、恥ずかしくないだろ。色も綺麗だし、形もいいし、立派だ」
「…………」
褒められているのだと思う。けれどこんなに恥ずかしい。ジェイソンは余計に前を隠すけれど、隠しきれていないのが現状だ。
「もう一度、口で抜こうか?」
「いや、それはやだ! するならちゃんとエッチしたい!」
「え……」
凄い沈黙が横たわる。言われたアーリンは首筋まで真っ赤になったし、言ったジェイソンも体が熱くてたまらない。でも、気持ちに間違いは絶対にない。
「お前、俺と本当に、その……」
「うん、お付き合いしたい。処理じゃなくて、恋人同士のエッチがいい」
「俺といるとお前、色々面倒だぞ。事情も知ったのに、それでもいいのか?」
「問題なんてないでしょ? それに、俺はアーリンの事放っておけないし、アーリンが一人で悲しんだり苦しんでいるのが嫌だ。全部をわかり合う事なんて出来ないけれど、できるだけ知りたいし、分け合っていきたい。ダメ?」
素直な気持ちが自然と出てくる。色々と理解して、受け入れた気持ちは堰を切ったように溢れてこようとしている。何なら大勢の前で宣言出来るくらいだ。
「お人好し」
「うん」
「……俺は卑怯だ。本当はお前の事、ずっと意識していたのに……素直じゃない。俺の厄介ごとに巻き込みたくなくて振り払って、酷い事も言ったのに今更……お前の優しさに縋りたくなっている」
「え? ずっと?」
初耳だ。そして、嬉しい。好かれていたなんて思わなかったから。
アーリンは頷いている。そして近づいて、胸元を握った。
「今夜だって色仕掛けでお前を繋ぎ止めようとした。嫌われても、体だけでも側にいる理由がほしくて」
「バカだな、そんなのいらない。それに、俺と恋人になればもうそんな事する必要ないだろ? 理由なんていらない。側にずっと居て欲しいんだ」
キラキラとした子供みたいな目で伝えるジェイソンを見つめるアーリンは、胸に顔を埋めて頷いた。ほんの少し震えている。そうしてアーリンの手が右腕に触れた時、尋常じゃない痛みに思わず叫んだ。ビリビリ痺れるような痛みが走って、愚息もすっかり萎えてしまった。
「ジェイソン!」
「いっ! なに!!」
「お前、腕真っ赤だろ!」
「うわぁ!」
確かに服が真っ赤だったりする。リカルドに「あまり動かすな」と言われていたっけ。思い切り動かしたし、力も込めたっけ。
「クリフ先輩! リカルド先生!!」
「まっ、その前に窓開けてー!」
ズボンも下着も履きたいので少し待って!!
あたふたしたまま身支度を調えて部屋の窓を少し開けて医務室へ……勿論その後こってり絞られ、更に反省文がかさみ、ジェイソンにとって散々な合宿となったのであった。
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