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4 私のストレス発散法
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屋敷に恋人のアーサーを呼んだ。恋人らしく温室で溢れる花々を眺める。
毎日に嫌気がさす。『王女の恋人』アーサーは実に理想的に振る舞ってくれる。とても気に入っている。
「アーサー」
甘い声で呼びかける。
「はい。愛しい人」
きちんと応える。律儀だ。
「アーサー」
「はい?」
「ごめん。呼んだだけ。大好き。大好きなアーサーが目の前にいると思うと幸せで…」
「困った人だ」
そんな事を言い、抱き留めてくれる。
軽く接吻をする。そして見つめ合い二人同時に微笑みを交わす。
綺麗な男だ。大輪の薔薇の様な人。
二年前に亡くなった父自慢の薔薇の庭。
アーサーの前には霞んでしまう。彼と共に過ごす時間は好きだ。
王女の身分も隣国からの内政干渉も鉄不足も何も考えずに済む。
せっかくの時間なのに来客が現れた。その為、星や部下も温室に来てしまった。
不意に第一王子が尋ねてきたのだ。彼は、私の婚約者。伯母と甥(兄王の子)
隣国の嫌がらせである。
「あれ?遊ぶ約束してないわよ?」
好いところを邪魔され対応も冷たくなる。
「おい!男と何してるんだ!」
思いがけない大声で第一王子が詰る。
「何ってナニよ。見ての通りイケメンといちゃいちゃよ。見て。すっごいイケメンでしょう?こんな素敵な人、ちょっといないわよ?」
「お前分かっているのか、俺という者が有りながら!」
「ちょっと止してよ。アーサーの顔と並んでご覧なさい」
「は?」
「ね?恥ずかしくって並べ無いでしょう?うっとりしちゃう、かっこよさ。アーサー好き」
「おま、おまえ…」
何やら悔しそうだ。如何した。
何時まで見ているのだろう。今日は先客があり約束もしていないのだ、お引き取り願いたいのだが。
無視を決め込み続きを致す。
アーサーの首に腕をまわし抱き合う。
アーサーにだけ優しく微笑みかける。そして、うっとりしたまま夢見る表情で抱き合う。
甥もピンクの髪の何とか云う娘と付き合っている。
王族の息抜きだろう。お互い迷惑をかけない範囲でやろう。
王族なんて責任ばかりで辛いな。
毎日に嫌気がさす。『王女の恋人』アーサーは実に理想的に振る舞ってくれる。とても気に入っている。
「アーサー」
甘い声で呼びかける。
「はい。愛しい人」
きちんと応える。律儀だ。
「アーサー」
「はい?」
「ごめん。呼んだだけ。大好き。大好きなアーサーが目の前にいると思うと幸せで…」
「困った人だ」
そんな事を言い、抱き留めてくれる。
軽く接吻をする。そして見つめ合い二人同時に微笑みを交わす。
綺麗な男だ。大輪の薔薇の様な人。
二年前に亡くなった父自慢の薔薇の庭。
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せっかくの時間なのに来客が現れた。その為、星や部下も温室に来てしまった。
不意に第一王子が尋ねてきたのだ。彼は、私の婚約者。伯母と甥(兄王の子)
隣国の嫌がらせである。
「あれ?遊ぶ約束してないわよ?」
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「おい!男と何してるんだ!」
思いがけない大声で第一王子が詰る。
「何ってナニよ。見ての通りイケメンといちゃいちゃよ。見て。すっごいイケメンでしょう?こんな素敵な人、ちょっといないわよ?」
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「ちょっと止してよ。アーサーの顔と並んでご覧なさい」
「は?」
「ね?恥ずかしくって並べ無いでしょう?うっとりしちゃう、かっこよさ。アーサー好き」
「おま、おまえ…」
何やら悔しそうだ。如何した。
何時まで見ているのだろう。今日は先客があり約束もしていないのだ、お引き取り願いたいのだが。
無視を決め込み続きを致す。
アーサーの首に腕をまわし抱き合う。
アーサーにだけ優しく微笑みかける。そして、うっとりしたまま夢見る表情で抱き合う。
甥もピンクの髪の何とか云う娘と付き合っている。
王族の息抜きだろう。お互い迷惑をかけない範囲でやろう。
王族なんて責任ばかりで辛いな。
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