男爵令嬢と結婚するから婚約破棄?二代続けてふざけるな!この低脳がっ!!

三条桜子

文字の大きさ
上 下
4 / 20

2 長引く隣国からの圧力、ストレスたまって八つ当たりだぜ② 水道を止めよ

しおりを挟む
ふふふふ。
 学校サボって屋敷に帰宅した。

 甘ーいチョコレートを飲んでいる。美味しい。
ホットチョコレートは好物だ。

 先ほどの命令通り、部下が魔道具で水道局へ三人の自宅の水道を止めるよう伝えた。
水道局から折り返し連絡があり完了と報告を受ける。この間15分。


 あの、ピンク犯罪トリオは父親が2時間以内に迎えに来た。予想より早い。真っ暗な中ぽつんとお迎えを待つ少女のシルエットが浮かんでいたのだが。

「影、早かったね?驚いたよ」

「殿下、彼女達の父君はそれは青い顔で平謝りでしたよ」

「そう?んー。でも、謝りに来ないよ?水の件もあるのにね?水道どうするの?」
青い顔か、王女に喧嘩を売った意味を父親は分かっていると言うことか。然し対応がぬるい。

「星、警察はどうなった?」

「はい、報告によりますと罵詈雑言により暴行罪と名誉毀損罪の二つを視野に被害届を受理されました」

「そう。受理されただけで満足。後は、謝ってきたら、被害届を取下げてもいいしね~ふふふ。喧嘩楽しいね。」
 ご機嫌な王女に星も満足げである。

「月達を褒めておいてね~。被害届を出すことに意味があった。受理までされると正直、思ってなかったから、お手柄だよ。しかも名誉毀損罪って、ふふふ。あれ簡単に罪人に出来ちゃうね~」

「殿下、教育委員会と校長はどうなさいますか?」
星が先の先まで考え確認をとる。
 チョコレートが甘い。

「どうもしない。問題解決するも、放置するもよし。あのジジイ達の好きにさせる」

 水を飲む。歯磨きしようか。

「ただし、事実を広める。夜会で貴族中に広めて。彼女達の名前、上位に三対一での罵詈雑言。嫌がらせ、イジメ、婚約者に対する排斥行為。更に、警察、教育委員会、校長、学年主任に報告したこと」 

 星を見つめる。

「これで何もしなかったら学校、貴族の信頼を失い非難される」

 ニッコリ。

「怖い方だ…」

「えー。退屈な王侯貴族の遊びだよー。心外」

頬を膨らませてみせる。わざとらしかったか、星が困り顔だ。ごめん。心の中で謝る。

「雲は、簡単な仕事でごめんね~。暇?」

「いえ。暇が平和で一番です」

よくわからぬ返答だ。

「ところで、今更だけれど…」

言いよどみつつはにかんでみる。

「彼女達何の用だったんだろ?人の話、私聞いて無いんだよね~。王子と愛し合ってるとか何とか~?」

側近が渋面になる。

「ごめんね~?」

しおりを挟む
感想 26

あなたにおすすめの小説

わたくしが悪役令嬢だった理由

詩森さよ(さよ吉)
恋愛
わたくし、マリアンナ=ラ・トゥール公爵令嬢。悪役令嬢に転生しました。 どうやら前世で遊んでいた乙女ゲームの世界に転生したようだけど、知識を使っても死亡フラグは折れたり、折れなかったり……。 だから令嬢として真面目に真摯に生きていきますわ。 シリアスです。コメディーではありません。

婚約破棄をされたのだけど…

深月カナメ
恋愛
学園最後のパーティーで婚約破棄をされました。

【改稿版】婚約破棄は私から

どくりんご
恋愛
 ある日、婚約者である殿下が妹へ愛を語っている所を目撃したニナ。ここが乙女ゲームの世界であり、自分が悪役令嬢、妹がヒロインだということを知っていたけれど、好きな人が妹に愛を語る所を見ていると流石にショックを受けた。  乙女ゲームである死亡エンドは絶対に嫌だし、殿下から婚約破棄を告げられるのも嫌だ。そんな辛いことは耐えられない!  婚約破棄は私から! ※大幅な修正が入っています。登場人物の立ち位置変更など。 ◆3/20 恋愛ランキング、人気ランキング7位 ◆3/20 HOT6位  短編&拙い私の作品でここまでいけるなんて…!読んでくれた皆さん、感謝感激雨あられです〜!!(´;ω;`)

辺境伯と悪役令嬢の婚約破棄

六角
恋愛
レイナは王国一の美貌と才能を持つ令嬢だが、その高慢な態度から周囲からは悪役令嬢と呼ばれている。彼女は王太子との婚約者だったが、王太子が異世界から来た転生者であるヒロインに一目惚れしてしまい、婚約を破棄される。レイナは屈辱に耐えながらも、自分の人生をやり直そうと決意する。しかし、彼女の前に現れたのは、王国最北端の辺境伯領を治める冷酷な男、アルベルト伯爵だった。

【完結】もしかして悪役令嬢とはわたくしのことでしょうか?

桃田みかん
恋愛
ナルトリア公爵の長女イザベルには五歳のフローラという可愛い妹がいる。 天使のように可愛らしいフローラはちょっぴりわがままな小悪魔でもあった。 そんなフローラが階段から落ちて怪我をしてから、少し性格が変わった。 「お姉様を悪役令嬢になんてさせません!」 イザベルにこう高らかに宣言したフローラに、戸惑うばかり。 フローラは天使なのか小悪魔なのか…

【完結】己の行動を振り返った悪役令嬢、猛省したのでやり直します!

みなと
恋愛
「思い出した…」 稀代の悪女と呼ばれた公爵家令嬢。 だが、彼女は思い出してしまった。前世の己の行いの数々を。 そして、殺されてしまったことも。 「そうはなりたくないわね。まずは王太子殿下との婚約解消からいたしましょうか」 冷静に前世を思い返して、己の悪行に頭を抱えてしまうナディスであったが、とりあえず出来ることから一つずつ前世と行動を変えようと決意。 その結果はいかに?! ※小説家になろうでも公開中

この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。

鶯埜 餡
恋愛
 ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。  しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが

最愛の婚約者に婚約破棄されたある侯爵令嬢はその想いを大切にするために自主的に修道院へ入ります。

ひよこ麺
恋愛
ある国で、あるひとりの侯爵令嬢ヨハンナが婚約破棄された。 ヨハンナは他の誰よりも婚約者のパーシヴァルを愛していた。だから彼女はその想いを抱えたまま修道院へ入ってしまうが、元婚約者を誑かした女は悲惨な末路を辿り、元婚約者も…… ※この作品には残酷な表現とホラーっぽい遠回しなヤンデレが多分に含まれます。苦手な方はご注意ください。 また、一応転生者も出ます。

処理中です...