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その後の二人のその後

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 その数日後、藍と二人で教室に入ると皆が不思議そうに俺たちを見た

「あれ?露木と藍って仲良かったっけ?」
 そういえば高校から一緒になった奴らは俺達が幼馴染だってこと知らないんだったな。

「あー、うん。幼馴染なんだ」
「へえ。じゃあ露木も藍に好きな子ができて寂しくなったんじゃねー?こいついつもいつもゆきちゃんゆきちゃんってうるせえだろ?」
 そのゆきちゃんは俺です。とは言えないので俺は「あはは……」と苦笑いすることしかできない。

「そういえば藍、ここ最近ご機嫌だけどなんかいいことあったのか?」
 さっき話しかけてきたやつとは違うやつが思い出したかのように藍に問いかける。

「うん。毎日ゆきちゃんといちゃいちゃしまくってるから」
 ば、ばか!恥ずかしいこと言うなっ
 って言いたいけど言えない。だって俺がゆきちゃんだってことは藍しか知らないから!

「え?ゆきちゃんって……まだ会ったことないんじゃなかったのか!?」
 びっくりして大声を出すクラスメイトの言葉に女子たちがめざとく反応する。

「藍くん!ゆきちゃんって実在したの!?もしかしてもう付き合ってるの?」
「うん。らぶらぶだよ」
「いやあああ!藍くんの彼女の話なんて聞きたくないいい」
 いやあああは俺のセリフだ。
 俺がゆきちゃんだって言えないのを良いことに俺が恥ずかしがるの見てにやにやしやがって!むかつく!でも今日もかっこいいなすきだこのやろー!

「ところでゆきちゃんって誰なの?うちのクラスの子?」
 女子たちの様々な反応が飛び交う中一人の女子が核心を突く質問をした
 藍はしばらく間を置いて、俺の方を見てから「んー……ないしょ」とにっこり笑った。

 その日のうちの学校の女子たちは皆ゆきちゃんに嫉妬し、絶望に打ちひしがれたらしい。


 「はい。これ……」
 ……ちなみに藍と両思いになって初めてラブレターを書いて渡してみた。いちいち下駄箱に入れるのがめんどくさくてぽんと手渡しで。
「あ、ありがとうゆきちゃん」
 ぽっと頬を染めてラブレターを眺める藍。かっこいいのにかわいい。

「今読んでいい?ねえ今すぐ読んでいい!?」
「だ、だめだ!家帰って一人でっ……」
 だって今回のラブレターは――。
 
 って、読んでいい?って聞いてきたくせにもう封切ってやがる。
 今回のラブレターはほんとに俺の前で見ないでほしい。やっぱり理由をつけて家で読んでもら……

「これはずるい。はんそくだよゆきちゃん!なにこれ、この間のえっちすごく気持ちよかったよ♡これまでも藍くんが好きで好きで仕方なかったのにもっともっと藍くんがすきになりました♡私ももっと藍くんにきもちよくなってもらえるようにがんばるね♡って!かわいすぎるんだけど!!」
「わー!ばかっ!だから家で見ろって言っただろ!!」
「……そうだね。今回ばかりは眞白の言う通り、家で読めばよかった。だって」
「?」
 何かを言いかけて途中で止まった藍は、俺の耳元に顔を近づけた。そして俺の耳元で「……こんなの読んだら今すぐ抱きたくなるじゃん。だめだよ眞白」と吐息混じりに囁いてきてちゅっと俺の耳にキスをした。

 お察しのとおり、このあとめちゃくちゃえっちしたとも。この間見つかった玩具も使われましたとも。















後日眞白くんは宅配ロッカーを活用するということを覚えましたとさ。めでたしめでたし(?)
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