5 / 27
5.高級楼閣にて、ジュードとレディ (スキップしても大丈夫)
しおりを挟む
ここは天界と人間界の境界『橋』
Ω専門の高級楼閣にジュードは奴隷商に売られて二年。
「裸体が好みでない。服を着て接客してくれ」
Ωのジュードは豪奢な飴色の髪だけの姿で寝台にいた。
「レディ、承知しました」
一等、値段の高いΩは触っただけで追加料金がかかる。服を着せたら更に、鑑賞料として値段がかかる。
ジュードは短く返事をすると、薄い絹
のガウンを羽織るが、それも好みじゃなかったらしく、用意した軍服を提示された時には驚いた。
美しく芳しいフェロモンのΩを触らずに我慢できるαはどれだけいるだろう。何か別のプレイの要求か?
「私がお好みでなかったら、他の者にチェンジしましょうか」
ジュードは相手を観察する。
女性の中では背が高い為か男装をしている。彼女は、若い女性だった。
丁寧に手入れされた赤い髪に緑の瞳、身につける衣服の全ては、一級品。
彼女の肌も瞳も高級品だが、温度や感情を感じない人工的に作られた義体。
こんな人間は生体を重視する天界の境界である『橋』には来ない。
おそらく彼女は、東の大国の上位貴族。
「結構。きみ以上に美しいΩなど『橋』にいないだろう。刺激臭がつよく、美しく戦闘狂で淫乱なΩが身近にいてね。Ωの裸体など見慣れいるんだ。ある噂を聞いて、ここにきた」
落ち着いた声が椅子に座りたまえと、部屋の備えつけの椅子を勧める。
本日の一番目の客は話し出した。
刺激臭があり美しく、戦闘狂で淫乱なΩなど、そんな珍妙で体力のあるΩなどジュードは見た事ない。
客の生活環境は特殊らしい。
「噂ですか…?」
金をかけられ教育され、教養があり、性的技術に長け更に抜きん出た個性があるのが高級楼閣のΩだ。
彼女は何を望んでいるのだろう。
「僧侶ようなΩがいる。
触れているだけで肉体の痛みが減ると、貴族の間に噂になっている」
「ご冗談を…私は美しいだけの、ただのΩです。何か困りごとでも?」
Ωの個体数が少なくて、余り周知されていないが、呪力の高いΩには稀に特殊能力を持つものがいる。
彼女はそれを指しているのだ。
ジュードは西の国に古い王族の血筋だ。治療どころか、人に言えない秘術だ。
故に、ジュードの一族は危険視されて滅ぼされた。これは誰にも知られてはいけない。
噂の出所を見つけ出し、対処しなければ。
「そうか…君は警戒心が相当つよいだろうから、本音は話さないだろうな。知り合いのΩが番のαの肉体再生に、かなりの労力を払っていてな。
聞いたら『今は』番った相手にしか、その能力は効かないらしい。
ならば、番っていない『治癒能力のあるΩ』を囲いたくてね。
それで、きみに会いに来た」
若い女性…言葉使いはまるで、老獪な老人のようで。
ジュードが聖僧というならば、彼女のような女性を魔女と呼ぶだろう。
「申し訳ございませんが、ご希望には沿えません」
「何故?」
「そもそも、貴女様の好みに私が当てはまっていないから。番うなら、せめて相手に恋こがれ、容姿でも性格でも愛されて番われたいと思うのが、Ωらしい考えと存じます」
ジュード自身は恋や愛など微塵に思っていないが、高級男娼として疑似恋愛を提供するのは仕事の一貫だ。
それを要らないと言う客はΩの肉体を堪能し、所有する為に番契約を希望する事が多い。
そこを言葉巧みに駆け引きするのがジュードの仕事だ。
彼女はどれにも当てはまらない。
「高級男娼に恋や愛などと説かれるとは思っていなかった。私には、それはそれは、男らしい剛健な肉体のαの婚約者がいる。
多分、君のようなΩの優男より、男らしい彼が私の好みだと思う。
まぁ…気づいていると思うが、私は全身義体。
体が合わず、酷い激痛がある。
治療と後学の為に賢いΩを愛人にしたいと婚約者に言ったら喧嘩になった。
私の貴族思考の何処がいけないか、君はわかるか?」
言葉使いとは違い、年頃の少女のように女性は首を、傾ける。
「申し訳ありませんが、私には治癒能力はありません。それと、単純に婚約者は貴女様を誰にも渡したくないのでしょう」
「ふむ……αの独占欲か。αがαに執着するなど初めてきいた」
「それは、きっと『貴女様』だからですよ」
ジュードは椅子から立ち上がった。
話しはここまでだ。ジュードには次の客が待っている。
楼閣の楼主が部屋の入り口に待機していた。
「私は、そろそろお暇いたします」
「ああ。話してくれて有難う。次は、チェスでもしよう」
彼女は片手を振ると部屋を出ていくジュードを一瞥した。
★★★
一カ月後
紅い髪の若い貴族の女は部屋でチェスの板を前に待っていた。
「レディ、再度の指名を有難うございます」
ジュードは東大陸の貴族の礼の仕方で挨拶をする。
「ああ。久しぶり。相談とチェスをしにきた」
さぁ始めようと、レディは駒を走らせ始める。ジュードも直ぐに駒をおく。
「今日は裸じゃないんだな」
「私の体に興味が無いのであれば、必要ありませんから」
今日のジュードは刺繍が麗しい絹の貫頭衣を着ていた。
ジュードの駒に、すかさず女が対応する。思考と決断が早い性格のようだ。
「そうだな。私には婚約者がいる。後学の為に、ここに来ているからな。
彼は高級楼閣のシステムに驚いてたよ。また、土産話をしてくれと言われたので、遊びにきた」
「今日は何か?」
駒が動く。
「相談だ。私には政敵が多くてね。気軽に婚約者以外に話をできる相手がいない。弟はいるが、あれは苦労性だから心配をかけたくなくてね」
「そう……私は、貴女様が望むなら恋の相談相手も務めましょう」
ジュードが柔らかに笑うと、女が無表情を切り崩して涼やかに笑う。
人間的な笑顔ができることにジュードは驚いた。
「嬉しいね。で、単刀直入にいうと婚約者のαが最近様子がおかしい。
私の義体が合っていないと聞いたせいか、触れて来なくなった。
けれど、連絡は常によこす。前回、君のアドバイスで婚約者は嫉妬をする性格だと理解はしたが。
楼閣に遊びに行っておいでと勧められた。彼は何を考えているのだろう?」
「失礼ですが、貴女様は婚約者殿がお好きですか?」
「……質問に質問を返さないで欲しい」
女が駒を止めた。拗ねた口調は子供じみている。彼女の意外な素顔を見た気がする。
「いえ。まず、貴族主義の貴女様のことですと、感情よりも理性で物事を考えていると感じましたので確認いたしました」ジュードの丁寧な問いかけに女は手を止めて俯いた。
懐から一枚の写真を取り出すとジュードに見せる。
「この少女は美しいだろう?」
そこには、赤い長い髪を美しく結い上げた華奢でな少女が写っていた。
「はい。とても美しい方ですね」
写真の中の少女は儚げで人形のようだった。
「それが一年前の私だ」
女が感情を消して駒を再び動かす。
目の前には、その辺の男より逞しく美しい知的な男装の麗人がいた。
「うちの一族は厄介でね。強い呪いを持っている。
故に事故や災害に巻き込まれる事がおおく、一族の女性は年頃になると義体に肉体を改造する因習がある。
それで今の体になった…婚約者は見た目の変化した私など、女として見てくれるだろうか?」
彼女の駒に応戦しながら、ジュードは手をとめた。
「私の質問の答えは?」
「貴女様のような方でも、不安を抱くのかと驚いてます。私からの見解をお望みでしたら申し上げますが。
彼は貴女様と『結婚』したいとお思いです。
嫉妬心の強い方が、本来なら婚約者に高級楼閣を勧めはしないでしょう。
貴方に沢山の政敵がいて、緊張感のある生活の中の小さな息抜きとして私を勧めるぐらい心配なさっている。
見た目が変わったからといって、態度が変わるような無責任な方には思えません。その体も愛していると思います」
ジュードは駒をおく。彼女は駒を置くと、手が止まった。
「そうか……有難う」彼女は少し嬉しそうに笑った。
「いえ……」ジュードも笑う。
「私は恋や愛はわかりませんが……αや、Ωの第二次性を関係なく。貴女様のような方なら、婚約者殿は愛していると感じます」
「理由は?」
「貴女様は、とても責任感の強い方だとお見受けしたからです。弟に家督をゆずらず長女として、お家を支えられていると服装で判断しました。
駒の差し方は手早く迷いが見えません。
しかし、定番の差し方をしてこない。感情的な話をしていても、奇襲をしかけてくる。
そんな抜け目ない方が、婚約者に高級楼閣で愛人としてΩを囲いたいと相談した。否定はされたが、止められはしない。
婚約者殿は、貴女様を深く愛し、信用していなければ出来ない行動ではないでしょうか?」
ジュードが微笑む。
「私は、貴女様のような方なら、きっと婚約者殿と幸せになれると思います」
「そうか。ありがとう。君のアドバイスに私は助けられた。いつか君に、相応しいαを紹介しよう」
ご冗談をジュードはこの時、話をながした。
女は礼を言うと高級楼閣をさった。
後にジュードは、彼女の策略と正体をしる。
東の大国の第一位貴族、ソレイユ・ルミナ・ソル侯爵。
女王白薔薇の側近、女王の番であるΩのモナークの双子の姉であった。
Ω専門の高級楼閣にジュードは奴隷商に売られて二年。
「裸体が好みでない。服を着て接客してくれ」
Ωのジュードは豪奢な飴色の髪だけの姿で寝台にいた。
「レディ、承知しました」
一等、値段の高いΩは触っただけで追加料金がかかる。服を着せたら更に、鑑賞料として値段がかかる。
ジュードは短く返事をすると、薄い絹
のガウンを羽織るが、それも好みじゃなかったらしく、用意した軍服を提示された時には驚いた。
美しく芳しいフェロモンのΩを触らずに我慢できるαはどれだけいるだろう。何か別のプレイの要求か?
「私がお好みでなかったら、他の者にチェンジしましょうか」
ジュードは相手を観察する。
女性の中では背が高い為か男装をしている。彼女は、若い女性だった。
丁寧に手入れされた赤い髪に緑の瞳、身につける衣服の全ては、一級品。
彼女の肌も瞳も高級品だが、温度や感情を感じない人工的に作られた義体。
こんな人間は生体を重視する天界の境界である『橋』には来ない。
おそらく彼女は、東の大国の上位貴族。
「結構。きみ以上に美しいΩなど『橋』にいないだろう。刺激臭がつよく、美しく戦闘狂で淫乱なΩが身近にいてね。Ωの裸体など見慣れいるんだ。ある噂を聞いて、ここにきた」
落ち着いた声が椅子に座りたまえと、部屋の備えつけの椅子を勧める。
本日の一番目の客は話し出した。
刺激臭があり美しく、戦闘狂で淫乱なΩなど、そんな珍妙で体力のあるΩなどジュードは見た事ない。
客の生活環境は特殊らしい。
「噂ですか…?」
金をかけられ教育され、教養があり、性的技術に長け更に抜きん出た個性があるのが高級楼閣のΩだ。
彼女は何を望んでいるのだろう。
「僧侶ようなΩがいる。
触れているだけで肉体の痛みが減ると、貴族の間に噂になっている」
「ご冗談を…私は美しいだけの、ただのΩです。何か困りごとでも?」
Ωの個体数が少なくて、余り周知されていないが、呪力の高いΩには稀に特殊能力を持つものがいる。
彼女はそれを指しているのだ。
ジュードは西の国に古い王族の血筋だ。治療どころか、人に言えない秘術だ。
故に、ジュードの一族は危険視されて滅ぼされた。これは誰にも知られてはいけない。
噂の出所を見つけ出し、対処しなければ。
「そうか…君は警戒心が相当つよいだろうから、本音は話さないだろうな。知り合いのΩが番のαの肉体再生に、かなりの労力を払っていてな。
聞いたら『今は』番った相手にしか、その能力は効かないらしい。
ならば、番っていない『治癒能力のあるΩ』を囲いたくてね。
それで、きみに会いに来た」
若い女性…言葉使いはまるで、老獪な老人のようで。
ジュードが聖僧というならば、彼女のような女性を魔女と呼ぶだろう。
「申し訳ございませんが、ご希望には沿えません」
「何故?」
「そもそも、貴女様の好みに私が当てはまっていないから。番うなら、せめて相手に恋こがれ、容姿でも性格でも愛されて番われたいと思うのが、Ωらしい考えと存じます」
ジュード自身は恋や愛など微塵に思っていないが、高級男娼として疑似恋愛を提供するのは仕事の一貫だ。
それを要らないと言う客はΩの肉体を堪能し、所有する為に番契約を希望する事が多い。
そこを言葉巧みに駆け引きするのがジュードの仕事だ。
彼女はどれにも当てはまらない。
「高級男娼に恋や愛などと説かれるとは思っていなかった。私には、それはそれは、男らしい剛健な肉体のαの婚約者がいる。
多分、君のようなΩの優男より、男らしい彼が私の好みだと思う。
まぁ…気づいていると思うが、私は全身義体。
体が合わず、酷い激痛がある。
治療と後学の為に賢いΩを愛人にしたいと婚約者に言ったら喧嘩になった。
私の貴族思考の何処がいけないか、君はわかるか?」
言葉使いとは違い、年頃の少女のように女性は首を、傾ける。
「申し訳ありませんが、私には治癒能力はありません。それと、単純に婚約者は貴女様を誰にも渡したくないのでしょう」
「ふむ……αの独占欲か。αがαに執着するなど初めてきいた」
「それは、きっと『貴女様』だからですよ」
ジュードは椅子から立ち上がった。
話しはここまでだ。ジュードには次の客が待っている。
楼閣の楼主が部屋の入り口に待機していた。
「私は、そろそろお暇いたします」
「ああ。話してくれて有難う。次は、チェスでもしよう」
彼女は片手を振ると部屋を出ていくジュードを一瞥した。
★★★
一カ月後
紅い髪の若い貴族の女は部屋でチェスの板を前に待っていた。
「レディ、再度の指名を有難うございます」
ジュードは東大陸の貴族の礼の仕方で挨拶をする。
「ああ。久しぶり。相談とチェスをしにきた」
さぁ始めようと、レディは駒を走らせ始める。ジュードも直ぐに駒をおく。
「今日は裸じゃないんだな」
「私の体に興味が無いのであれば、必要ありませんから」
今日のジュードは刺繍が麗しい絹の貫頭衣を着ていた。
ジュードの駒に、すかさず女が対応する。思考と決断が早い性格のようだ。
「そうだな。私には婚約者がいる。後学の為に、ここに来ているからな。
彼は高級楼閣のシステムに驚いてたよ。また、土産話をしてくれと言われたので、遊びにきた」
「今日は何か?」
駒が動く。
「相談だ。私には政敵が多くてね。気軽に婚約者以外に話をできる相手がいない。弟はいるが、あれは苦労性だから心配をかけたくなくてね」
「そう……私は、貴女様が望むなら恋の相談相手も務めましょう」
ジュードが柔らかに笑うと、女が無表情を切り崩して涼やかに笑う。
人間的な笑顔ができることにジュードは驚いた。
「嬉しいね。で、単刀直入にいうと婚約者のαが最近様子がおかしい。
私の義体が合っていないと聞いたせいか、触れて来なくなった。
けれど、連絡は常によこす。前回、君のアドバイスで婚約者は嫉妬をする性格だと理解はしたが。
楼閣に遊びに行っておいでと勧められた。彼は何を考えているのだろう?」
「失礼ですが、貴女様は婚約者殿がお好きですか?」
「……質問に質問を返さないで欲しい」
女が駒を止めた。拗ねた口調は子供じみている。彼女の意外な素顔を見た気がする。
「いえ。まず、貴族主義の貴女様のことですと、感情よりも理性で物事を考えていると感じましたので確認いたしました」ジュードの丁寧な問いかけに女は手を止めて俯いた。
懐から一枚の写真を取り出すとジュードに見せる。
「この少女は美しいだろう?」
そこには、赤い長い髪を美しく結い上げた華奢でな少女が写っていた。
「はい。とても美しい方ですね」
写真の中の少女は儚げで人形のようだった。
「それが一年前の私だ」
女が感情を消して駒を再び動かす。
目の前には、その辺の男より逞しく美しい知的な男装の麗人がいた。
「うちの一族は厄介でね。強い呪いを持っている。
故に事故や災害に巻き込まれる事がおおく、一族の女性は年頃になると義体に肉体を改造する因習がある。
それで今の体になった…婚約者は見た目の変化した私など、女として見てくれるだろうか?」
彼女の駒に応戦しながら、ジュードは手をとめた。
「私の質問の答えは?」
「貴女様のような方でも、不安を抱くのかと驚いてます。私からの見解をお望みでしたら申し上げますが。
彼は貴女様と『結婚』したいとお思いです。
嫉妬心の強い方が、本来なら婚約者に高級楼閣を勧めはしないでしょう。
貴方に沢山の政敵がいて、緊張感のある生活の中の小さな息抜きとして私を勧めるぐらい心配なさっている。
見た目が変わったからといって、態度が変わるような無責任な方には思えません。その体も愛していると思います」
ジュードは駒をおく。彼女は駒を置くと、手が止まった。
「そうか……有難う」彼女は少し嬉しそうに笑った。
「いえ……」ジュードも笑う。
「私は恋や愛はわかりませんが……αや、Ωの第二次性を関係なく。貴女様のような方なら、婚約者殿は愛していると感じます」
「理由は?」
「貴女様は、とても責任感の強い方だとお見受けしたからです。弟に家督をゆずらず長女として、お家を支えられていると服装で判断しました。
駒の差し方は手早く迷いが見えません。
しかし、定番の差し方をしてこない。感情的な話をしていても、奇襲をしかけてくる。
そんな抜け目ない方が、婚約者に高級楼閣で愛人としてΩを囲いたいと相談した。否定はされたが、止められはしない。
婚約者殿は、貴女様を深く愛し、信用していなければ出来ない行動ではないでしょうか?」
ジュードが微笑む。
「私は、貴女様のような方なら、きっと婚約者殿と幸せになれると思います」
「そうか。ありがとう。君のアドバイスに私は助けられた。いつか君に、相応しいαを紹介しよう」
ご冗談をジュードはこの時、話をながした。
女は礼を言うと高級楼閣をさった。
後にジュードは、彼女の策略と正体をしる。
東の大国の第一位貴族、ソレイユ・ルミナ・ソル侯爵。
女王白薔薇の側近、女王の番であるΩのモナークの双子の姉であった。
0
お気に入りに追加
15
あなたにおすすめの小説
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
【短編】乙女ゲームの攻略対象者に転生した俺の、意外な結末。
桜月夜
BL
前世で妹がハマってた乙女ゲームに転生したイリウスは、自分が前世の記憶を思い出したことを幼馴染みで専属騎士のディールに打ち明けた。そこから、なぜか婚約者に対する恋愛感情の有無を聞かれ……。
思い付いた話を一気に書いたので、不自然な箇所があるかもしれませんが、広い心でお読みください。
記憶喪失になった嫌われ悪女は心を入れ替える事にした
結城芙由奈@コミカライズ発売中
ファンタジー
池で溺れて死にかけた私は意識を取り戻した時、全ての記憶を失っていた。それと同時に自分が周囲の人々から陰で悪女と呼ばれ、嫌われている事を知る。どうせ記憶喪失になったなら今から心を入れ替えて生きていこう。そして私はさらに衝撃の事実を知る事になる―。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

侯爵令息セドリックの憂鬱な日
めちゅう
BL
第二王子の婚約者候補侯爵令息セドリック・グランツはある日王子の婚約者が決定した事を聞いてしまう。しかし先に王子からお呼びがかかったのはもう一人の候補だった。候補落ちを確信し泣き腫らした次の日は憂鬱な気分で幕を開ける———
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初投稿で拙い文章ですが楽しんでいただけますと幸いです。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
とまどいの花嫁は、夫から逃げられない
椎名さえら
恋愛
エラは、親が決めた婚約者からずっと冷淡に扱われ
初夜、夫は愛人の家へと行った。
戦争が起こり、夫は戦地へと赴いた。
「無事に戻ってきたら、お前とは離婚する」
と言い置いて。
やっと戦争が終わった後、エラのもとへ戻ってきた夫に
彼女は強い違和感を感じる。
夫はすっかり改心し、エラとは離婚しないと言い張り
突然彼女を溺愛し始めたからだ
______________________
✴︎舞台のイメージはイギリス近代(ゆるゆる設定)
✴︎誤字脱字は優しくスルーしていただけると幸いです
✴︎なろうさんにも投稿しています
私の勝手なBGMは、懐かしすぎるけど鬼束ちひろ『月光』←名曲すぎ
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる