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1章 クズ勇者の目標!?
クズ勇者、決着する
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派手に動きすぎたせいか?息が苦しくなってきやがったぞ。はぁ……なんであんなカスどものために俺は……。
「そろそろ、ヤバいな」
『まぁ、あんたはね』
先程付けた傷口がみるみるうちに回復していった。
「無敵か、四天王はよ」
だが、ここで負けるわけにゃいかねぇだな。こんなゴミに負けたなんて、俺が許さねぇ、許せねぇからな!
『まだ、それだけの戦意と殺気を出せるの?』
「はぁ……ふぅ……」
落ち着いてきたか。でも、これはきついな。傷が浅かったのか……クソッ!
深呼吸をして息を整えたリョーマは剣を持ちな直して、鋭い眼光をリギルに向ける。
『全く、そんな姿じゃ睨みつけても怖くないよ』
やれやれ、と言った様子を見せて、リョーマを嘲笑うかのように笑みを零す。その顔を見たリョーマは、リギルを睨みつけたまま力強く一歩踏み込んだ。
『(ヘル·ファイア)』
「『!!!!』」
リョーマの背後から声がした。その後、周囲が赤く染まり、リョーマが後ろに振り返ると、紅蓮色の魔法が接近しているところだった。
「はぁあ!」
リョーマはハッとした様子で勢いよくリギルの方へ向き直すと、リギルの足目掛けて聖剣を振るった。
『な、んだと!?』
足を切られて逃げる手段が無くなったリギルにその魔法が命中する。
「ファニ、何やってんだ……?逃げろって言ったよな?」
クッソ面倒だな。なんで、まだここに居やがるんだよ。テメェがここに居ても無駄死にするだけなのに。こいつはそれをわかってねぇ。
…………いや、こんなヤツ、別死のうが生きてようが構わねぇか。
『増援を……呼んできたんです』
「………はっ?テメェ何勝手なことしてんだ?テメェから先に殺してやろうか?」
こういうヤツを見てると無性にハラが立つ。役に立とうとか言う自己満思想を俺に向けんな、雑魚の分際でよ。
リョーマはフィールの後ろにいる人物をチラッと見た。
「なぁ、まさかテメェが増援なんて言わねぇよな?」
リョーマの視線の先には、フィールが立っていた。
だが、そこに居たフィールの瞳は先程までの弱々しいものでは無かった。覚悟を決めたかのような強い眼差しをリョーマに真っ直ぐと向けていた。
「街の人たちはどうした?」
リョーマは魔族の居る方に目線を戻し、フィールに問いかけた。
「広い施設に集めたよ」
「そうか……」
宙に舞い上がった砂埃が少しずつ止み、うっすら魔族の姿が見える。
『有り得ない……まさか自分の最高のあの一撃も耐えるの?』
ありえない、という表情を浮かべるファニに対し、さもそれが当然のように立ち尽くす魔王軍四天王リギル。
「リョーマ、私がやるよ」
「テメェじゃ無理だ」
リョーマは構え直した。しかし、後ろから足音がしてくる。
「ううん。やらせて」
リョーマの剣を握る手をそっと包み、何かを訴えるかのような眼差しを向けた。
「力不足だ、テメェじゃな」
「私はもう逃げたくないの。リョーマにばかり頼るなんて、嫌なんだよ」
「最弱勇者が何をほざくかとた思えば……!!!」
「わっ!?」
リョーマとフィールが話をしているとき、不意に魔族の強烈な魔法が二人を襲った。
危機一髪、フィールを抱きながらその攻撃を回避したリョーマ。しかし、体制が崩れてしまった。
「あっ……ごめん、リョーマ……」
「そういうならサッサと離れろ!」
あぁ……クソッ。転がるように避けたから反応が遅れた。
リョーマが視線を上げると目と鼻の先にリギルが迫ってきていた。
『空気、読めないんでぇ!!』
そんな事を叫びながらリギルは二人に接近した。
『もう良い!死ねぇ!カス共ぉ!!!』
ファニは急なことに足がすくんで動くことが出来なかった。フィールは諦めたかのように視線を下げて抵抗を辞めていた。その表情は悔しさや申し訳なさと言う感情が顕になっていた。
その場にいた誰もが終わりだと悟っていた。ただ一人を除いて……。
そして、鳴り響いたのだ。剣同士がぶつかり合う音が。
「カスが俺の事をッ、カスって言うんじゃねぇぞ!!!殺す!絶対に殺す!その罪、万死に値するぞ!」
顔を歪めながらも必死にリギルの剣を受け止めるリョーマ。そして、リギルの件を弾くことに成功した。
そのまま勢いよく立ち上がると、体勢を崩して後退するリギルとの間合いを一瞬にして詰める。
この世界に俺を見下して良い存在など存在しない!してはいけないのだ!
「俺は……!勇者だぞ!」
今まで溜まっていた怒り、憤り、憎み、全てをテメェで晴らしてやるよ!
「死んで悔いろ!」
その言葉と同時に剣を横一線に振り抜いた。
その横一閃の斬撃は無数の剣撃となりリギルの体を数え切れぬほどの斬撃が襲った。
『な、なぜ………!!』
「カハッ」
しかし、そこまで来てリョーマの体に限界が来てしまった。
「………クソが!」
地面に倒れることは何とか免れたが、再び立ち上がることは不可能に見えた。ただ、出来ることがあると言えば、両膝を地面に着き叫ぶことだけだ。
『惜しかったねぇ』
あれだけの斬撃を受け、なおも立ちはだかる四天王リギル。
『四天王の回復力を持ってもこれが限界。普通ならば死んでたね』
身体中に深い傷を無数に残したままリギルはリョーマを見下ろした。
大丈夫だ。こいつの魔法は少しの間だけだが封じることができるはず……。アイツらだけなら逃げられる。
だが、リョーマの思惑と反対に、フィールはリギルからリョーマを庇うかのように前にやって来た。
『邪魔だよ。無力なのになんでシャシャリ出てくるの?』
「何………して、やがる……!」
「ふぅ……『我が声に呼応し、顕現せよ』」
その言葉に反応して微かだが、周囲に風が起こる。そして、フィールの瞳にある紋章が浮かび上がる。
横に突き出された片手の手の平に魔法陣が展開されており、そこから少しずつ姿を現すものがあった。
それは聖剣だ。リョーマが今まで握っていた聖剣が今、魔法陣を通じてフィールの手元に戻って来た。
「リョーマから離れて」
『君のような底辺のザコじゃ倒せないよ』
「やってみないと分からないよ?」
それは、本当に一瞬の出来事だった。
『な、何が………!?』
リギルは口から多量の血を吹き、視線を下げた。
「私の勝ち、だね」
そう言うと、フィールは一瞬にしてリギルの懐に潜り込んだ。
そのまま聖剣を逆手に持ち替えて、魔族の心臓部である体の中央部に存在する魔石に剣を刺した。
そしてもう片方の手のひらで柄頭を力強く押し込んだ。
『ぐ、ぐがぁぁああ!!!!』
周囲にリギルの断末魔が響いた後、フィールが剣をリギルの体を抜くと、リギルの体は力無く地面に倒れ込んだ。
「リョーマ、勝ったよ」
地面に伏せるリョーマに笑顔で手を差し伸ばした。
リョーマをそれに答えるように、笑顔を見せた。
「テメェからの施しなんぞ受けんわ。てか、俺のおかげだろ」
「そろそろ、ヤバいな」
『まぁ、あんたはね』
先程付けた傷口がみるみるうちに回復していった。
「無敵か、四天王はよ」
だが、ここで負けるわけにゃいかねぇだな。こんなゴミに負けたなんて、俺が許さねぇ、許せねぇからな!
『まだ、それだけの戦意と殺気を出せるの?』
「はぁ……ふぅ……」
落ち着いてきたか。でも、これはきついな。傷が浅かったのか……クソッ!
深呼吸をして息を整えたリョーマは剣を持ちな直して、鋭い眼光をリギルに向ける。
『全く、そんな姿じゃ睨みつけても怖くないよ』
やれやれ、と言った様子を見せて、リョーマを嘲笑うかのように笑みを零す。その顔を見たリョーマは、リギルを睨みつけたまま力強く一歩踏み込んだ。
『(ヘル·ファイア)』
「『!!!!』」
リョーマの背後から声がした。その後、周囲が赤く染まり、リョーマが後ろに振り返ると、紅蓮色の魔法が接近しているところだった。
「はぁあ!」
リョーマはハッとした様子で勢いよくリギルの方へ向き直すと、リギルの足目掛けて聖剣を振るった。
『な、んだと!?』
足を切られて逃げる手段が無くなったリギルにその魔法が命中する。
「ファニ、何やってんだ……?逃げろって言ったよな?」
クッソ面倒だな。なんで、まだここに居やがるんだよ。テメェがここに居ても無駄死にするだけなのに。こいつはそれをわかってねぇ。
…………いや、こんなヤツ、別死のうが生きてようが構わねぇか。
『増援を……呼んできたんです』
「………はっ?テメェ何勝手なことしてんだ?テメェから先に殺してやろうか?」
こういうヤツを見てると無性にハラが立つ。役に立とうとか言う自己満思想を俺に向けんな、雑魚の分際でよ。
リョーマはフィールの後ろにいる人物をチラッと見た。
「なぁ、まさかテメェが増援なんて言わねぇよな?」
リョーマの視線の先には、フィールが立っていた。
だが、そこに居たフィールの瞳は先程までの弱々しいものでは無かった。覚悟を決めたかのような強い眼差しをリョーマに真っ直ぐと向けていた。
「街の人たちはどうした?」
リョーマは魔族の居る方に目線を戻し、フィールに問いかけた。
「広い施設に集めたよ」
「そうか……」
宙に舞い上がった砂埃が少しずつ止み、うっすら魔族の姿が見える。
『有り得ない……まさか自分の最高のあの一撃も耐えるの?』
ありえない、という表情を浮かべるファニに対し、さもそれが当然のように立ち尽くす魔王軍四天王リギル。
「リョーマ、私がやるよ」
「テメェじゃ無理だ」
リョーマは構え直した。しかし、後ろから足音がしてくる。
「ううん。やらせて」
リョーマの剣を握る手をそっと包み、何かを訴えるかのような眼差しを向けた。
「力不足だ、テメェじゃな」
「私はもう逃げたくないの。リョーマにばかり頼るなんて、嫌なんだよ」
「最弱勇者が何をほざくかとた思えば……!!!」
「わっ!?」
リョーマとフィールが話をしているとき、不意に魔族の強烈な魔法が二人を襲った。
危機一髪、フィールを抱きながらその攻撃を回避したリョーマ。しかし、体制が崩れてしまった。
「あっ……ごめん、リョーマ……」
「そういうならサッサと離れろ!」
あぁ……クソッ。転がるように避けたから反応が遅れた。
リョーマが視線を上げると目と鼻の先にリギルが迫ってきていた。
『空気、読めないんでぇ!!』
そんな事を叫びながらリギルは二人に接近した。
『もう良い!死ねぇ!カス共ぉ!!!』
ファニは急なことに足がすくんで動くことが出来なかった。フィールは諦めたかのように視線を下げて抵抗を辞めていた。その表情は悔しさや申し訳なさと言う感情が顕になっていた。
その場にいた誰もが終わりだと悟っていた。ただ一人を除いて……。
そして、鳴り響いたのだ。剣同士がぶつかり合う音が。
「カスが俺の事をッ、カスって言うんじゃねぇぞ!!!殺す!絶対に殺す!その罪、万死に値するぞ!」
顔を歪めながらも必死にリギルの剣を受け止めるリョーマ。そして、リギルの件を弾くことに成功した。
そのまま勢いよく立ち上がると、体勢を崩して後退するリギルとの間合いを一瞬にして詰める。
この世界に俺を見下して良い存在など存在しない!してはいけないのだ!
「俺は……!勇者だぞ!」
今まで溜まっていた怒り、憤り、憎み、全てをテメェで晴らしてやるよ!
「死んで悔いろ!」
その言葉と同時に剣を横一線に振り抜いた。
その横一閃の斬撃は無数の剣撃となりリギルの体を数え切れぬほどの斬撃が襲った。
『な、なぜ………!!』
「カハッ」
しかし、そこまで来てリョーマの体に限界が来てしまった。
「………クソが!」
地面に倒れることは何とか免れたが、再び立ち上がることは不可能に見えた。ただ、出来ることがあると言えば、両膝を地面に着き叫ぶことだけだ。
『惜しかったねぇ』
あれだけの斬撃を受け、なおも立ちはだかる四天王リギル。
『四天王の回復力を持ってもこれが限界。普通ならば死んでたね』
身体中に深い傷を無数に残したままリギルはリョーマを見下ろした。
大丈夫だ。こいつの魔法は少しの間だけだが封じることができるはず……。アイツらだけなら逃げられる。
だが、リョーマの思惑と反対に、フィールはリギルからリョーマを庇うかのように前にやって来た。
『邪魔だよ。無力なのになんでシャシャリ出てくるの?』
「何………して、やがる……!」
「ふぅ……『我が声に呼応し、顕現せよ』」
その言葉に反応して微かだが、周囲に風が起こる。そして、フィールの瞳にある紋章が浮かび上がる。
横に突き出された片手の手の平に魔法陣が展開されており、そこから少しずつ姿を現すものがあった。
それは聖剣だ。リョーマが今まで握っていた聖剣が今、魔法陣を通じてフィールの手元に戻って来た。
「リョーマから離れて」
『君のような底辺のザコじゃ倒せないよ』
「やってみないと分からないよ?」
それは、本当に一瞬の出来事だった。
『な、何が………!?』
リギルは口から多量の血を吹き、視線を下げた。
「私の勝ち、だね」
そう言うと、フィールは一瞬にしてリギルの懐に潜り込んだ。
そのまま聖剣を逆手に持ち替えて、魔族の心臓部である体の中央部に存在する魔石に剣を刺した。
そしてもう片方の手のひらで柄頭を力強く押し込んだ。
『ぐ、ぐがぁぁああ!!!!』
周囲にリギルの断末魔が響いた後、フィールが剣をリギルの体を抜くと、リギルの体は力無く地面に倒れ込んだ。
「リョーマ、勝ったよ」
地面に伏せるリョーマに笑顔で手を差し伸ばした。
リョーマをそれに答えるように、笑顔を見せた。
「テメェからの施しなんぞ受けんわ。てか、俺のおかげだろ」
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