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プロローグ
1話 異世界転生に失敗しました
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「九重蓮さん、あなたは死にました」
…………え?
目を覚ました瞬間、純白の羽を生やし腰まである銀髪をした天使のような女性に、いきなりそんなことを告げられた。
え、ちょっと待って!? 死んだって、僕が?
いきなりそんなことを言われてどう反応すればいいんだ? 寝起きのような頭にいきなりとんでも発言をされても理解が追いつくはずもない。
そもそも、ここはどこだ? 僕がいるこの黒一色の場所には、僕と天使のような女性しかいない。
「いやいや待ってください!? 僕が死んだ? 何で? 僕は昨日普通に家に帰りましたよ?」
昨日のことはよく覚えている。職場である高校のクソ上司からのパワハラでストレスマックス状態で家に帰ったはずだ。思い出しただけでイライラしてくる。
「……そうですか。記憶にないのですね」
天使のような女性(天使さんと呼ぼう)は、僕を見て悲しげな表情を浮かべる。
記憶にないってそんなこと…………あれ? そういえば僕、昨日学校から出た後どうした? 駅に向かったことまでは覚えているのに、そこから先が思い出せない……。
天使さんは言いづらそうに顔を俯け、その事実を告げた。
「……九重さん。あなたは帰りの駅のホームで、身投げをしたのです」
…………は? 身投げ……ってつまり自殺したのか? 僕が?
「いや、僕身投げした記憶なんてないですよ!?」
確かに、夢見た教師になれたものの、入社1年目にして職場のブラックさ(主にクソ上司)を目の当たりにし、心身ともにやられていた。その上、帰ってからもストレスから解放されることはない。だって、家には度を越え過ぎたブラコン(=ヤンデレ)の妹・寧がいるから。
寧はとことん僕のことを愛しているらしく、少しでも僕が他の女の子と仲良くしようものなら容赦なくその仲を引き裂いてくる。そのせいで、これまで彼女がいたことはない。
会社とヤンデレ妹によるダブルストレス。だからといって、身投げする気なんてさらさらなかった……はず。
「例え身投げするつもりではなかったとしても、無意識のうちにやってしまったのでしょう」
天使さんは僕を労わるように見てくる。その表情を見て、さすがに冗談ではないと気づいてしまった。
何らかの理由によってストレスを抱えすぎた結果、自分はまだ大丈夫だと思っていたのに、気づけば自殺しようとしていたなんていう話はよく聞いたことがある。僕もそのパターンだろう。ただ僕の場合、そのまま死んでしまったらしいけど。
「……一応聞くんですが、実は夢かなんかで、生きてたりするパターンってないですか?」
冗談ではないと思いつつも、ダメもとで聞いてしまう。
いや、だって死んだと言われても実感がわかない。まあ、苦しまずに死ねたと考えれば、マシな死に方と捉えることもできるけど。
「誠に残念ながら、事実です。現世のあなたの肉体も、すでに消失しています」
直後、黒一色だった空間がわずかに明るくなり、足元に映像が映し出される。映ったのは、葬儀の光景で、誰の葬儀かは言わずもがなだ。
お坊さんの前に置かれている額縁の中には、僕の写真が納めれている。まさか死んだ後に、自分の葬儀の光景を見ることになるとは思わなかった。
僕の学生時代の友達、それに担当していたクラスの生徒も数人も何人かいる。
驚いたのが、決して仲が良くなかった父と母がいたことだ。まさか二人が来るとは。いくら仲が良くなかったとはいえ、実の息子が亡くなると悲しむんだな。
だけど、両親の姿は見つけられたのに、寧の姿が見つからない。寧のことだ、僕が死んだとなったら悲しみ、真っ先に葬儀の場に現れると思っていたから意外だ。
「あの、寧はこの場に来ていないんですか?」
「寧さんという方は、あなたの妹さんですね? ……彼女はこの場に来ていないようです」
天使さんは何かを探す仕草をした後、申し訳なさそうにその事実を告げた。
僕はふと思い直す。もしかしたら寧は、僕の死が悲しすぎて部屋に籠っているのかもしれない。ありえなくもないが、あのヤンデレ妹がそれだけで済むとも思えないけど。
「……ここにいる時間はもうそろそろ終わりです。あなたには新たなる世界に旅立っていただかなければなりません」
天使さんがそう告げると、足下に広がっていた映像が消えた。
「新たなる世界?」
「ええ。現実世界とは別の、いわゆる異世界へと旅立ってもらいます。そこで全く別の人生を歩んでいただきます」
…………これはいわゆる、異世界転生というやつだろうか?
創作の中だけと思っていたが、まさか実在するのか。まして、自分がその経験をすることに?
教師という道を目指し、その結果教師になれたが、あのままあそこで教師を続けていても教師という存在自体が嫌いになってしまいかねない。別の学校で教師をやるという手もあるが、1年目でそんな簡単にいくことなんてないだろう。そしてその内、潰れるんだ。
ならもういっそのこと、異世界へ行ってチート能力を手に入れ、ファンタジー世界を満喫した方が幸せになれるのではないか? 周りから称賛され、寧に邪魔されることもなく女の子たちからチヤホヤされ、可愛い子と付き合うこともできるかもしれない。
そうだ。そっちの方が絶対いい。もうこれ以上、現実世界で辛い思いをする必要なんてないじゃないか。
「その異世界転生ですが、何か特別な力や能力が手に入ったりはするんですか?」
「ええ。それだけでなく、行ける異世界も選べますよ。あなたが死んだ理由は、相当悲しいものですからね。それに見合うだけのものはお付け致します」
死ぬに至った理由の程度で、特典の程度も変わるんだ。でもそれならよかった。
「なら、剣と魔法の世界に行きたいです。それで、その世界で無双できる力がほしいです」
自分で言ってて少し笑えてくる。どれだけ僕は楽をしたいんだ。
でも、そういう力を手に入れて無双するっていうのはやっぱり憧れる。
「わかりました。ではさっそく、異世界転生への儀を始めます」
すると、天使さんが両手を組み、祈るように目を閉じた。その瞬間、僕の足元に魔法陣のような円が浮かび上がった。
まさにファンタジーのような光景に(目の前の天使さんの時点でもうファンタジーだけど)、本当に異世界に行くんだなと実感してくる。
教師という夢を諦めるのは惜しいが、それでももう限界だ。仕方ない。
自分にそう言い聞かせつつ、そうしていよいよ異世界転へと行く準備が整ったかのように光の強さが増した。その時だった。
足元の魔法陣が突如、おどろおどろしい模様に変化した。色も光り輝いていたものから、紫や黒が入り混じったものへと変わる。
え? ちょっと待って!? 何これ!?
さっきまでの期待とワクワクの感情は途端に消え去った。
「え!? まっ、待ってください!? 何ですか、これ!?」
天使さんもこの異変は予想外のもののようで、その顔はひどく焦っている。
何ですかって、僕が聞きたいよ! というか、天使さんにもわからないって、これ相当やばいんじゃないか!?
僕は危機感から急いで魔法陣を出ようとするが、その瞬間、幾重もの触手が伸びてきて、体を絡めとられてしまった。そのまま、触手に引っ張られるように、体が沈んでいく。
これ、本当にやばいって!? た、助け……!?
ついには口も塞がれてしまい、声も出せなくなってしまった。
やがて視界が紫と黒のおどろおどろしいものに埋め尽くされていく。
……だめ、だ……もう、い、しきが…………!
触手に飲み込まれ、意識を失いかけた直前、
『ただいま、寧の愛するお兄様』
もう聞くことはなくなると思っていた、焦燥感をより募らせる寧の声が聞こえた気がした。
…………え?
目を覚ました瞬間、純白の羽を生やし腰まである銀髪をした天使のような女性に、いきなりそんなことを告げられた。
え、ちょっと待って!? 死んだって、僕が?
いきなりそんなことを言われてどう反応すればいいんだ? 寝起きのような頭にいきなりとんでも発言をされても理解が追いつくはずもない。
そもそも、ここはどこだ? 僕がいるこの黒一色の場所には、僕と天使のような女性しかいない。
「いやいや待ってください!? 僕が死んだ? 何で? 僕は昨日普通に家に帰りましたよ?」
昨日のことはよく覚えている。職場である高校のクソ上司からのパワハラでストレスマックス状態で家に帰ったはずだ。思い出しただけでイライラしてくる。
「……そうですか。記憶にないのですね」
天使のような女性(天使さんと呼ぼう)は、僕を見て悲しげな表情を浮かべる。
記憶にないってそんなこと…………あれ? そういえば僕、昨日学校から出た後どうした? 駅に向かったことまでは覚えているのに、そこから先が思い出せない……。
天使さんは言いづらそうに顔を俯け、その事実を告げた。
「……九重さん。あなたは帰りの駅のホームで、身投げをしたのです」
…………は? 身投げ……ってつまり自殺したのか? 僕が?
「いや、僕身投げした記憶なんてないですよ!?」
確かに、夢見た教師になれたものの、入社1年目にして職場のブラックさ(主にクソ上司)を目の当たりにし、心身ともにやられていた。その上、帰ってからもストレスから解放されることはない。だって、家には度を越え過ぎたブラコン(=ヤンデレ)の妹・寧がいるから。
寧はとことん僕のことを愛しているらしく、少しでも僕が他の女の子と仲良くしようものなら容赦なくその仲を引き裂いてくる。そのせいで、これまで彼女がいたことはない。
会社とヤンデレ妹によるダブルストレス。だからといって、身投げする気なんてさらさらなかった……はず。
「例え身投げするつもりではなかったとしても、無意識のうちにやってしまったのでしょう」
天使さんは僕を労わるように見てくる。その表情を見て、さすがに冗談ではないと気づいてしまった。
何らかの理由によってストレスを抱えすぎた結果、自分はまだ大丈夫だと思っていたのに、気づけば自殺しようとしていたなんていう話はよく聞いたことがある。僕もそのパターンだろう。ただ僕の場合、そのまま死んでしまったらしいけど。
「……一応聞くんですが、実は夢かなんかで、生きてたりするパターンってないですか?」
冗談ではないと思いつつも、ダメもとで聞いてしまう。
いや、だって死んだと言われても実感がわかない。まあ、苦しまずに死ねたと考えれば、マシな死に方と捉えることもできるけど。
「誠に残念ながら、事実です。現世のあなたの肉体も、すでに消失しています」
直後、黒一色だった空間がわずかに明るくなり、足元に映像が映し出される。映ったのは、葬儀の光景で、誰の葬儀かは言わずもがなだ。
お坊さんの前に置かれている額縁の中には、僕の写真が納めれている。まさか死んだ後に、自分の葬儀の光景を見ることになるとは思わなかった。
僕の学生時代の友達、それに担当していたクラスの生徒も数人も何人かいる。
驚いたのが、決して仲が良くなかった父と母がいたことだ。まさか二人が来るとは。いくら仲が良くなかったとはいえ、実の息子が亡くなると悲しむんだな。
だけど、両親の姿は見つけられたのに、寧の姿が見つからない。寧のことだ、僕が死んだとなったら悲しみ、真っ先に葬儀の場に現れると思っていたから意外だ。
「あの、寧はこの場に来ていないんですか?」
「寧さんという方は、あなたの妹さんですね? ……彼女はこの場に来ていないようです」
天使さんは何かを探す仕草をした後、申し訳なさそうにその事実を告げた。
僕はふと思い直す。もしかしたら寧は、僕の死が悲しすぎて部屋に籠っているのかもしれない。ありえなくもないが、あのヤンデレ妹がそれだけで済むとも思えないけど。
「……ここにいる時間はもうそろそろ終わりです。あなたには新たなる世界に旅立っていただかなければなりません」
天使さんがそう告げると、足下に広がっていた映像が消えた。
「新たなる世界?」
「ええ。現実世界とは別の、いわゆる異世界へと旅立ってもらいます。そこで全く別の人生を歩んでいただきます」
…………これはいわゆる、異世界転生というやつだろうか?
創作の中だけと思っていたが、まさか実在するのか。まして、自分がその経験をすることに?
教師という道を目指し、その結果教師になれたが、あのままあそこで教師を続けていても教師という存在自体が嫌いになってしまいかねない。別の学校で教師をやるという手もあるが、1年目でそんな簡単にいくことなんてないだろう。そしてその内、潰れるんだ。
ならもういっそのこと、異世界へ行ってチート能力を手に入れ、ファンタジー世界を満喫した方が幸せになれるのではないか? 周りから称賛され、寧に邪魔されることもなく女の子たちからチヤホヤされ、可愛い子と付き合うこともできるかもしれない。
そうだ。そっちの方が絶対いい。もうこれ以上、現実世界で辛い思いをする必要なんてないじゃないか。
「その異世界転生ですが、何か特別な力や能力が手に入ったりはするんですか?」
「ええ。それだけでなく、行ける異世界も選べますよ。あなたが死んだ理由は、相当悲しいものですからね。それに見合うだけのものはお付け致します」
死ぬに至った理由の程度で、特典の程度も変わるんだ。でもそれならよかった。
「なら、剣と魔法の世界に行きたいです。それで、その世界で無双できる力がほしいです」
自分で言ってて少し笑えてくる。どれだけ僕は楽をしたいんだ。
でも、そういう力を手に入れて無双するっていうのはやっぱり憧れる。
「わかりました。ではさっそく、異世界転生への儀を始めます」
すると、天使さんが両手を組み、祈るように目を閉じた。その瞬間、僕の足元に魔法陣のような円が浮かび上がった。
まさにファンタジーのような光景に(目の前の天使さんの時点でもうファンタジーだけど)、本当に異世界に行くんだなと実感してくる。
教師という夢を諦めるのは惜しいが、それでももう限界だ。仕方ない。
自分にそう言い聞かせつつ、そうしていよいよ異世界転へと行く準備が整ったかのように光の強さが増した。その時だった。
足元の魔法陣が突如、おどろおどろしい模様に変化した。色も光り輝いていたものから、紫や黒が入り混じったものへと変わる。
え? ちょっと待って!? 何これ!?
さっきまでの期待とワクワクの感情は途端に消え去った。
「え!? まっ、待ってください!? 何ですか、これ!?」
天使さんもこの異変は予想外のもののようで、その顔はひどく焦っている。
何ですかって、僕が聞きたいよ! というか、天使さんにもわからないって、これ相当やばいんじゃないか!?
僕は危機感から急いで魔法陣を出ようとするが、その瞬間、幾重もの触手が伸びてきて、体を絡めとられてしまった。そのまま、触手に引っ張られるように、体が沈んでいく。
これ、本当にやばいって!? た、助け……!?
ついには口も塞がれてしまい、声も出せなくなってしまった。
やがて視界が紫と黒のおどろおどろしいものに埋め尽くされていく。
……だめ、だ……もう、い、しきが…………!
触手に飲み込まれ、意識を失いかけた直前、
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