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10.セレスティナ
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(まあ。この方は、前世で読んだ漫画のキャラクターだわ)
そんな、漫画ではありきたりの台詞と共に思い出しました。八歳の時です。
わたくしはセレスティナ・デラクルス。
このノベーラ大公国、屈指の名門デラクルス公爵家の当主、デラクルス公爵の一人娘です。
わたくしの祖先には建国に貢献してノベーラ史に名を残した方、芸術や学問の分野で活躍して、国外にまで名の知られた学者や芸術家が何人もいるのですよ。
そういう家の当主の娘として生まれたのだから当然、わたくしもふさわしい未来が用意されていました。
ノベーラ大公妃となり、この国を繁栄に導く良き後継者を授かること。
それがデラクルス公爵令嬢たるわたくしに与えられた使命であり、宿命でした。
今日はその使命を果たす第一歩として宮殿に招待され、将来の夫、未来のノベーラ大公であるレオポルド公太子殿下と初めて対面したのですが。
陽光に透ける金の髪と紫水晶の瞳。天使のように愛くるしい顔立ちながら、年齢にそぐわぬ気品と風格を備えた九歳の少年。
一目見た瞬間、わたくしの頭の中でなにかが閃き、情報の洪水に襲われました。
(これは…………ここは『漫画』の中の世界? この方は――――わたくしを捨てて他の女と結婚しようとして失敗する、愚かな公太子だわ――――!!)
わたくしはセレスティナ・デラクルスとして誕生するよりも前、別の世界で別の人間として生きていた頃に読んだ、物語の中の登場人物に転生してしまっていたのです。
『婚約破棄されたけど、私は皇子に溺愛される悪役令嬢ですっ!』
花宮愛歌という漫画家の作品です。
内容は、当時流行していた『悪役令嬢』というテンプレートを踏襲したもので、乙女ゲームの中の悪役令嬢セレスティナ・デラクルスに転生した主人公が、愛するヒーローと共に様々な妨害や試練を乗り越え『アンブロシア』と呼ばれる聖女、そして大皇国の皇后となり幸せに暮らす――――そのような筋書きだったと記憶しています。娘が小学校低学年の時に「お友達がみんな読んでいるの」というので買い与え、わたくしも一通り目を通しましたが(教育上、よろしくない表現などがあってはなりませんからね)それなりに楽しめた作品だったと思います。
『悪役』などと物騒な単語がついてはいますが、セレスティナ本人は容姿端麗、才色兼備、品行方正と非の打ちどころのない理想的な貴族令嬢で、良き大公妃となるために努力を重ねてきたにも関わらず、そのあまりの完璧さに婚約者である公太子のほうが萎縮して、彼女を忌避するようになった…………という、報われぬキャラクターでもあります。
まあ、悪い女に容易く篭絡される程度の殿方の手には余る女性だった、ということでしょう。
「わたくしが、そのセレスティナだなんて…………」
宮殿から公爵邸に帰宅すると、わたくしは人払いして、わたくし専用の化粧室の大きな鏡と向き合いました。
豊かな波打つ銀の髪、白磁のごとき肌、深い青玉の瞳。鼻も唇もすべてが完璧な形に整い、難点があるとすれば、目尻がわずかに吊り上り気味のため、やや険のある印象を与えてしまうことでしょうか。ですが全体としては申し分のない美少女です。作者の花宮愛歌も、画力は突出した漫画家でしたしね。
「これが『異世界転生』というもの? でも漫画では、セレスティナの前世はしがない三十代のOLだったはず…………」
うろ覚えですが、漫画におけるセレスティナの前世は、経済的に困窮した、これといった取り柄のない派遣社員の日本人女性で、恋人や親友もいないまま事故で死んだ…………というような設定だったと思います。
ですが、わたくしの前世は正反対。
前世のわたくしは両親に兄一人と姉二人の六人家族で、幼稚舎から大学まで私立に通っています。就職こそしませんでしたが、それはわたくしが名のある家の娘だったため。
前世でのわたくしの実家は誰もが知る大企業(名前は出しません。本当に、日本に住む人なら知っていて当然の大企業ですからね)の創業者一族で、父は当主、兄は後継者。親戚には議員も数名おり、先祖には大臣を務めた方もおります。『セレブ』などという、手垢のついた単語で表せる血筋ではありません。『高貴』です。
前世のわたくしは結婚もしており、夫もある大企業の社長令息。わたくし達の間には娘も一人おりました。
年老いてからの記憶が思い出せないことから推測するに、前世のわたくしは比較的若くに世を去ったのかもしれません。高校生までの記憶しかない娘が、母親の早すぎる死のあと、どう生きたのか。父親と仲良く暮らすことができたのか、家と血筋にふさわしい夫を見つけることはできたのか。夫は妻亡き後、どうやって暮らしたのか。父や母は、末娘が自分達より早く逝った現実を受け容れることができたのか…………気にかかる事柄はいくつも出てきましたが、答えを得る手段は今のわたくしにはありませんでした。なに一つ。
「わからないわ…………何故、わたくしがセレスティナになっているのかしら?」
小さな両手でやわらかい頬をはさみ、何日も悩みました。
けれど周囲はみな、わたくしを『八歳のセレスティナお嬢様』として扱いますし、わたくし自身、前世に戻る手立てなど皆目見当もつきません。
やがて、わたくしは『悪役令嬢セレスティナ』として生きる覚悟を決めました。他に道はありませんでした。
そうしていったん心を決めると、存外悪くない現実に思えました。
説明したように、わたくしは前世では高貴な家に生まれて名のある家に嫁ぎましたが、わたくしがわたくしらしく生きるには、あの日本という社会は未熟でした。
高貴な者には相応の役割があり、それは高貴でない者には果たしえないからこそ、わたくしはふさわしい教育や扱いを受けて、相応の教養や洗練された美を身につけた、というだけなのですが…………わたくしが前世で出会った人々の中で、それを真に理解できた人はいなかったように思います。
「働くのは立派な社会貢献でしょ」
そう主張する女性は少なくありませんでしたし、現実問題、彼女らのように一般的な夫を持つのが当たり前の階層では、そのような考え方も通用するでしょう。
けれど、わたくしのような血筋や家柄の女となると、親の決めた相手と結婚して婚家と実家を結ぶことこそ使命であり、夫も、政界や財界の要職に就く方や、その一族から選ばれるのが当然でしたから、夫が職務に邁進して社会への責任を果たすことができるよう、家庭から支えることこそが社会貢献なのです。
それこそがわたくしの生まれた階層の常識であり、世間の女がいうような『自分のために生きる』などという考え方こそ、ただの利己主義にすぎないというのに、わたくしの周囲の一般的な人々(いわゆる庶民ですね)はそれを理解せず、わたくしをただ「運よく名家に生まれただけの女」と妬み、やっかんでいました。
良くも悪くも日本は平等を尊ぶ社会であり、わたくしは大局や本質を見通せぬ大衆には「ただ親ガチャに成功しただけ」の女でした。
社会そのものが高貴を許さない作りだったのです。
けれど、この世界は違います。
ノベーラをはじめ、この世界に存在する国々には最初から上流と下流の区別があり、人々も生まれた時からその区別の中で育って、高貴な人間とそうでない者の差を自然なものとして受け容れている。
なんて優れた世界でしょう!
わたくしもこの世界でなら、真実の自分を押し殺すことなく、のびのびと生きていける気がするのです。
前世につづいて新たな人生でも高貴な家に生をうけたのは、わたくしが真に貴い、稀有な魂の持ち主である証でしょう。
わたくしはセレスティナ・デラクルス。
いずれ聖女となって人々に崇められる、この物語の選ばれし主人公でした。
そんな、漫画ではありきたりの台詞と共に思い出しました。八歳の時です。
わたくしはセレスティナ・デラクルス。
このノベーラ大公国、屈指の名門デラクルス公爵家の当主、デラクルス公爵の一人娘です。
わたくしの祖先には建国に貢献してノベーラ史に名を残した方、芸術や学問の分野で活躍して、国外にまで名の知られた学者や芸術家が何人もいるのですよ。
そういう家の当主の娘として生まれたのだから当然、わたくしもふさわしい未来が用意されていました。
ノベーラ大公妃となり、この国を繁栄に導く良き後継者を授かること。
それがデラクルス公爵令嬢たるわたくしに与えられた使命であり、宿命でした。
今日はその使命を果たす第一歩として宮殿に招待され、将来の夫、未来のノベーラ大公であるレオポルド公太子殿下と初めて対面したのですが。
陽光に透ける金の髪と紫水晶の瞳。天使のように愛くるしい顔立ちながら、年齢にそぐわぬ気品と風格を備えた九歳の少年。
一目見た瞬間、わたくしの頭の中でなにかが閃き、情報の洪水に襲われました。
(これは…………ここは『漫画』の中の世界? この方は――――わたくしを捨てて他の女と結婚しようとして失敗する、愚かな公太子だわ――――!!)
わたくしはセレスティナ・デラクルスとして誕生するよりも前、別の世界で別の人間として生きていた頃に読んだ、物語の中の登場人物に転生してしまっていたのです。
『婚約破棄されたけど、私は皇子に溺愛される悪役令嬢ですっ!』
花宮愛歌という漫画家の作品です。
内容は、当時流行していた『悪役令嬢』というテンプレートを踏襲したもので、乙女ゲームの中の悪役令嬢セレスティナ・デラクルスに転生した主人公が、愛するヒーローと共に様々な妨害や試練を乗り越え『アンブロシア』と呼ばれる聖女、そして大皇国の皇后となり幸せに暮らす――――そのような筋書きだったと記憶しています。娘が小学校低学年の時に「お友達がみんな読んでいるの」というので買い与え、わたくしも一通り目を通しましたが(教育上、よろしくない表現などがあってはなりませんからね)それなりに楽しめた作品だったと思います。
『悪役』などと物騒な単語がついてはいますが、セレスティナ本人は容姿端麗、才色兼備、品行方正と非の打ちどころのない理想的な貴族令嬢で、良き大公妃となるために努力を重ねてきたにも関わらず、そのあまりの完璧さに婚約者である公太子のほうが萎縮して、彼女を忌避するようになった…………という、報われぬキャラクターでもあります。
まあ、悪い女に容易く篭絡される程度の殿方の手には余る女性だった、ということでしょう。
「わたくしが、そのセレスティナだなんて…………」
宮殿から公爵邸に帰宅すると、わたくしは人払いして、わたくし専用の化粧室の大きな鏡と向き合いました。
豊かな波打つ銀の髪、白磁のごとき肌、深い青玉の瞳。鼻も唇もすべてが完璧な形に整い、難点があるとすれば、目尻がわずかに吊り上り気味のため、やや険のある印象を与えてしまうことでしょうか。ですが全体としては申し分のない美少女です。作者の花宮愛歌も、画力は突出した漫画家でしたしね。
「これが『異世界転生』というもの? でも漫画では、セレスティナの前世はしがない三十代のOLだったはず…………」
うろ覚えですが、漫画におけるセレスティナの前世は、経済的に困窮した、これといった取り柄のない派遣社員の日本人女性で、恋人や親友もいないまま事故で死んだ…………というような設定だったと思います。
ですが、わたくしの前世は正反対。
前世のわたくしは両親に兄一人と姉二人の六人家族で、幼稚舎から大学まで私立に通っています。就職こそしませんでしたが、それはわたくしが名のある家の娘だったため。
前世でのわたくしの実家は誰もが知る大企業(名前は出しません。本当に、日本に住む人なら知っていて当然の大企業ですからね)の創業者一族で、父は当主、兄は後継者。親戚には議員も数名おり、先祖には大臣を務めた方もおります。『セレブ』などという、手垢のついた単語で表せる血筋ではありません。『高貴』です。
前世のわたくしは結婚もしており、夫もある大企業の社長令息。わたくし達の間には娘も一人おりました。
年老いてからの記憶が思い出せないことから推測するに、前世のわたくしは比較的若くに世を去ったのかもしれません。高校生までの記憶しかない娘が、母親の早すぎる死のあと、どう生きたのか。父親と仲良く暮らすことができたのか、家と血筋にふさわしい夫を見つけることはできたのか。夫は妻亡き後、どうやって暮らしたのか。父や母は、末娘が自分達より早く逝った現実を受け容れることができたのか…………気にかかる事柄はいくつも出てきましたが、答えを得る手段は今のわたくしにはありませんでした。なに一つ。
「わからないわ…………何故、わたくしがセレスティナになっているのかしら?」
小さな両手でやわらかい頬をはさみ、何日も悩みました。
けれど周囲はみな、わたくしを『八歳のセレスティナお嬢様』として扱いますし、わたくし自身、前世に戻る手立てなど皆目見当もつきません。
やがて、わたくしは『悪役令嬢セレスティナ』として生きる覚悟を決めました。他に道はありませんでした。
そうしていったん心を決めると、存外悪くない現実に思えました。
説明したように、わたくしは前世では高貴な家に生まれて名のある家に嫁ぎましたが、わたくしがわたくしらしく生きるには、あの日本という社会は未熟でした。
高貴な者には相応の役割があり、それは高貴でない者には果たしえないからこそ、わたくしはふさわしい教育や扱いを受けて、相応の教養や洗練された美を身につけた、というだけなのですが…………わたくしが前世で出会った人々の中で、それを真に理解できた人はいなかったように思います。
「働くのは立派な社会貢献でしょ」
そう主張する女性は少なくありませんでしたし、現実問題、彼女らのように一般的な夫を持つのが当たり前の階層では、そのような考え方も通用するでしょう。
けれど、わたくしのような血筋や家柄の女となると、親の決めた相手と結婚して婚家と実家を結ぶことこそ使命であり、夫も、政界や財界の要職に就く方や、その一族から選ばれるのが当然でしたから、夫が職務に邁進して社会への責任を果たすことができるよう、家庭から支えることこそが社会貢献なのです。
それこそがわたくしの生まれた階層の常識であり、世間の女がいうような『自分のために生きる』などという考え方こそ、ただの利己主義にすぎないというのに、わたくしの周囲の一般的な人々(いわゆる庶民ですね)はそれを理解せず、わたくしをただ「運よく名家に生まれただけの女」と妬み、やっかんでいました。
良くも悪くも日本は平等を尊ぶ社会であり、わたくしは大局や本質を見通せぬ大衆には「ただ親ガチャに成功しただけ」の女でした。
社会そのものが高貴を許さない作りだったのです。
けれど、この世界は違います。
ノベーラをはじめ、この世界に存在する国々には最初から上流と下流の区別があり、人々も生まれた時からその区別の中で育って、高貴な人間とそうでない者の差を自然なものとして受け容れている。
なんて優れた世界でしょう!
わたくしもこの世界でなら、真実の自分を押し殺すことなく、のびのびと生きていける気がするのです。
前世につづいて新たな人生でも高貴な家に生をうけたのは、わたくしが真に貴い、稀有な魂の持ち主である証でしょう。
わたくしはセレスティナ・デラクルス。
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