双子獣人は番も双子でした。。~少女たちは、異世界で虎に溺愛され初めての愛を知る~

塔野明里

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第二章

24話 休日の終わり~シオン~*

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 24 休日の終わり~シオン~

 「おはよう、シオンあさだよ。」

 窓から差し込む朝陽と、愛する人の声。近頃は暗いうちにリリを起こさないように仕事に行く毎日だった。久しぶりにゆっくりと眠れた気がする。
 朝陽に照らされて彼女の髪がきらきらと輝いている。白い肌、銀の髪、白い寝着を身に纏う彼女は春の野に咲く花のようだ。ベッドに腰掛けた彼女をグッと抱き寄せた。

「もう起きるのか?」

 細い腰に手を回し、額に口づける。そのままベッドに押し倒した。

「てんきいいから、おせんたくしないと。」

 彼女からはいつも甘いにおいがする。それを嗅いでいると、彼女を愛しく想う気持ちと、彼女をぐちゃぐちゃに乱したい気持ちが同時に溢れてくる。

「…んっ、シオン…。」

 真っ白な首筋に口づける。母がうるさく言うので見える部分に痕を残さない癖がついてしまった。見えない胸や背中、太ももはもう新しくつけられる場所が無いくらいだが。

「もうエルたちもおきてくるよ、ダメ。」

 この可愛らしいダメに調子に乗ると痛い目に遭う。
 先日あまりに忙しく、リリと過ごす時間の無さに限界がきた。ダメと言う言葉を無視して帰ってそのまま玄関で押し倒した。それから三日間、まったく口をきいてもらえなかった。本当にまったく、一言も。これはさすがにキツかった。

「どうしてもダメか?」
「ダメ。よるになったらね。」

 * * *

 リリが渡り廊下の扉をノックする音が響いた。休みの日は朝食もガロンたちと一緒に食べることが多い。その後、リリとエルは洗濯や掃除、庭の手入れや畑を耕したりなど2人でちょこまかと動き回っている。
 彼女たちと出逢う前、自分はどんな休日を過ごしていただろう。カーフェの町に派遣され、浜辺で2人を助けてからまだ一年も経っていない。それなのに自分がどうやって一人の時間を過ごしていたか思い出せなかった。

「エル!?」

 パタパタと小さな足音が駆けてくる。部屋に入ってきたのはガロンと一緒にいるはずのエルだった。明らかにサイズの大きなシャツ一枚を着た彼女は素足で、その後ろをリリとガロンが追ってくる。

「シオン!シオンも、リリにこのカッコしてほしい?」

 大きなシャツは明らかにガロンの物だ。きっとその格好で寝たのだろう、全体的にシワができている。長い袖で手はほとんど隠れ、太ももを半分ほど隠した裾はワンピースのようだ。
 リリがこの格好をしたら、華奢な体が際立ってさぞかわいいだろう。

「してほしいな。今夜にでも。」

 私の返答に、エルは何やらショックを受けたようだ。彼女の後ろでガロンが笑いを堪えている。

「しんじてたのに…、やっぱりシオンも、やらしい。」

 その瞬間、ガロンが吹き出した。

「だから言っただろ?兄貴も考えてることは一緒だって。」

 なんの話かは分からないが、自分がなにやら馬鹿にされてるのは分かった。エルにこの格好をさせたお前には笑われたくない。
 エルの後ろでリリが赤い顔で震えていた。いつも一緒にいる妹が家でどんな格好をさせられているのか、知らなかったようだ。

「エル!はやくきがえてきて!シオン!わたしはこんなカッコしません!」

 リリはなぜか私を睨んでいる。朝食の間、リリは口をきいてくれなかった。

 * * *

 午後までリリとエルは庭の手入れをしていた。畑もほとんど耕し終わり、あとは種をまくだけだ。
 それを眺めながら、ガロンから今朝の話を聞いた。結局、クレアに言われたとおり、私とガロンは似ている。エルの信頼を裏切ってしまったが、こればかりはしょうがない。
 裏切りついでにガロンには泡風呂用のジェルを渡した。母からもらったものの余りだ。リリがのぼせてしまうので、一度しか使っていない。ガロンはさっそく今晩使うと言って、日が暮れる前にエルを連れて帰っていった。


 「ちょっとまってて。すぐごはんつくるね。」

 そんな理由で今日の夕食はリリと2人だ。なんとか彼女の機嫌は戻ったようだった。フリルのついたのエプロンをつけ、キッチンに立つ。

 リリと出逢うまで、自分が結婚するとは思ってもみなかった。ロックスフォードという家名が目当ての縁談、貴族で騎士団長という肩書きに群がる女性、全てにうんざりしていた。結婚や世継ぎなんてめんどくさいものは、弟のガロンに丸投げして自分は仕事だけやっていこうと思っていたのだ。いま、こうやって彼女と暮らし、側にいられる喜び。結婚も悪くない。

 しかしこの間の夜会では、リリたちを見せ物のように見ている貴族たちの視線を感じながら、私はこれが嫌でここから離れたのだと思い出した。

 最近は彼女の温かい手料理が待っているというだけで忙しさをなんとか乗り越えられた。でもやっぱり少し触れ合いが足りない。
 料理を作る彼女を後ろから抱きしめた。

「まだできないから、ほんよんでてもいいよ?」

 リリは熱心にこの国の歴史や魔法についての書物を読んでいる。その集中している姿を眺めているのが好きだ。私も読書をするが、それはただの暇潰しで彼女といる時間にやることではない。

 彼女の左耳の後ろに唇を寄せる。包丁を持つ手が一瞬止まった。

「あぶないから、やめてください。」
「リリ、そろそろ我慢の限界だ。」

 そのまま首筋に口づけると、リリは包丁を置いた。

「ごはんできるまでまってて……。いたっ…!」

 久しぶりにその白い首に歯を立てると、彼女への独占欲、征服欲、さまざまな味がする。

「シオンっ、あとで。」

 エプロンと服の間に手を滑り込ませ、胸に触れる。この数ヶ月でリリの体はふっくらとし、胸もすこし大きくなった気がする。ガロンのような趣味はないが、彼女の抱き心地がよくなるのは嬉しい。
 優しく触れているだけで、彼女の呼吸が早くなる。それにあわせて、胸先が固くなるのがわかった。

「夜になったらいいって言ったのはリリだ。もういいだろ?」

 固くなった先をカリカリと爪で引っ掻くと、彼女の体がピクピクと跳ねた。

「じゃあ、ベッドで、する?」
「ダメだ。ここで。」

 彼女のスカートをたくしあげ下半身を露にした。そのまま下着をおろす。

「あっ、んんっ。シオンはやっぱりやらしいの?」

 彼女の中はすんなりと私の指を受け入れた。浅く深くクチャクチャと掻き回す。彼女の小さな尻に、固くなったモノを押し付けると布越しに彼女の柔らかさに挟まれた。そのなんともいえないもどかしさに興奮する。

「リリにしか、こんなことしたいと思わない。」
「んっ、はぁ…ん、シオンのかたい。」

 尻を押し付け、まるで彼女がおねだりしているようだ。指を二本に増やしさらに掻き回すと、ぐちゃぐちゃと水音が大きくなる。
 ゆっくりと指を抜くと、指先がぬるぬると光った。

「リリだってこんなに濡らしてる。」
「みちゃだめ。はずかしいっ…。」

 カチャカチャとベルトを外す音がキッチンに響いた。そのまま彼女の身体を後ろから貫く。何度抱いてもこの瞬間の快感に体が震える。

「アアンっ、はぁ、んっんっ…ん。」

 腰を動かすたび、彼女の締めつけがキツくなる。尻だけをつきだした姿はひどく卑猥で、彼女は羞恥に耳まで赤くなっていた。

「恥ずかしい?」
「ふっ…んっはずかしいよっ。アアンっ!」

 服の下に手を差し入れ、直接胸に触れる。私の手に収まる可愛らしい膨らみ、その先が触ってほしそうに尖る。グリグリと指と指で挟んだ。

「はぁん、いっしょにしちゃ、ダメ、ぁあ、んっ…。」

 彼女の体に力が入らなってきた、立っているのもやっとのようだ。彼女の中から、自分のモノを引き抜く。その感覚に軽く達したのか、彼女が力なく座り込む。床には点々と蜜が垂れていた。

「…!シオン?やだっ!」

 座り込んだ彼女を抱き上げ、ダイニングテーブルに横たえた。白いブラウスとエプロン、履いていたスカートだけを脱がせると太ももまで蜜が滴っている。
 恥ずかしそうに閉じた足を開き、もう一度彼女を貫いた。

「んっんっ、あぁんっ、シオン。こんなとこでっやだ。」

 羞恥なのか、背徳感なのか。締めつけがいつもよりキツいのは彼女が感じているからだろうか。そんな彼女を見て興奮する自分が一番いやらしいんだろう。

「いつもより、きつい。リリ感じてるんだろう?」
「ちがうっ、んっ、そんなことないっ!」

 彼女の瞳から涙が零れた。目尻を舌で舐めとると彼女の熱っぽい視線と目があう。そのまま唇を貪るように口づけた。彼女の唇が私の舌を吸い上げる。

「嘘だ。こんなに蕩けた顔してるのに。」

 リリの右足を持ち上げ、さらに奥を打ちつける。太ももの内側には隙間がないほど、私の歯形がついていた。

「おくっ、だめおくまできちゃうっ、んっぁぁっ!」

 部屋の明かりに照らされ、彼女の顔がよく見える。涙を浮かべ、嬌声をあげる彼女が愛しくてたまらない。

「リリ好きだ。もっとかわいい顔を見せてくれ。」
「いやっ、なんでっシオンのいじわる。」

 小さな顔に手を添え、優しく口づけた。そのまま見つめあい、彼女の中を突き上げる。

「ふっ、んっん、いじわる。きょうのシオン、いじわるだよ。」
「おあずけされたからな。」

 最奥を突くと彼女の顔がさらに赤くなる。彼女中にゴリゴリと押し付ける。
 
「アアっぁ、イクっそこっ、イッちゃう!」
「目を見て、こっちを見てイッて。」

「イクっ、アアン、ぁあっ!」

 見つめあいながら彼女は果てた。その上に覆い被さり、ドクドクと自分の欲望を吐き出す。

 案の定、夕食が終わるまで彼女は口をきいてくれなかった。このあと私のシャツ一枚で寝てほしいと言ったら、どのくらい話してくれなくなるのだろう。怖いので、それはやめておこう。

 
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