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第211話:身内に厳しい強い領主!!

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アユムが無駄を省こうと領の予算台帳を見ていると金券発行代の額に目をひん剝く!

「な、なんじゃこりゃーーーー!!!に、ニニムぅ~~~!!!今すぐ!ここに来て!これは――どういう事なのか俺に説明しろぉぉぉお"お"お"!!!」

彼が怒るのも無理はない・・・十分に優遇されているハズの幹部全員にデザートの無料引換券が発行されていたのだ!!

どうやら幹部であるホイットニー、エブリ、セーラ、アリーゼ、ヨルミネイトに同胞の悪事に対するお目こぼしする代わりに渡していたようだ!

アユムは直ぐに全員に領主の館へ出頭するように命令を発すると彼女達に金券の返却を求めた!

・・・が...

「∑!!そんな!(。>ω<。)」
「イヤですぅ~~~!!!。゚(゚´Д`゚)゚。」
「この金券は私達が貰ったモノなんですよ!Σ(゚ロ゚;)」「そうです!(≧Δ≦;)」
「いくら卿でも今回は横暴が過ぎます!(。ŏ_ŏ。)」
「酷すぎますよ!!(;ω;)」

あ"ぁ"~ん?なんでお前達が逆ギレしれるんだよꐦ 
当然の如く拒否しやがったぞ!コイツらꐦ

「( ◉ω◉ ꐦ)なんだꐦ お前達!その反抗的な言動と態度はꐦ 」
「あと・・・ニニムꐦ 今までお前の能力を評価して大目に見てやってたが・・・今日と言う今日は許さんぞꐦ  ( ◉ω◉ ꐦ)」

ニニム「ヤバっ!Σ(ŎдŎ;)……… (◔ิд◔ิ).. (;-ω-)」

今まで、なんだかんだ許してくれていたアユムのブチ切れた様子に流石のニニムもヤバいと思ったのか(;¬з¬)~♪~♪っと知らない顔をしながら吹けない唇を一生懸命吹いている!

その後アユムは容赦なく返還を拒否していたホイットニー達の金券を奪う為に彼女達の営舎や私室まで行き手当たり次第に――私物をひっくり返し金券を回収するとアユムは――なんとその場で罰としてニニムにコルホーズ大規模集団農場での労働教化刑を言い渡した...

ついでに実質的に領軍のトップである騎士ヨルミネイトも本来――ニニムを止めるべき立場であるにも関わらず金券を受け取っていた罰として人食い鉱山として恐れられている国営のシベリア鉱山の看守長として賦役に就くよう言い渡す!

※人食い鉱山――入ったら最後、ガス漏れや落盤事故などで労働者が生きて出て来られない鉱山を指す...

当然ヨルミネイトは膝から崩れ落ち『そ、そんな!お待ち下さい!卿!』と足に縋り付きニニムは泣きながら『厳し過ぎる』と抗議してきたがアユムに聞き入れられる事はなく結局、翌週から刑務に服する運びとなった...

***

「絶対に後悔しますからねぇ!!後で泣いて『帰って来てくれ!』と言われても知りませんよぉ!」

騒がしいので「とっと行って来い!俺が良いと言うまで帰る事は許さん!」と言い送り出すとニニムは――うなだれた様子で仕事場に向かって行った

ヨルミネイトも『くっ...どうして――騎士である、この私が・・・こんな目に...』と苦々しくシベリア鉱山へと旅だっていたが当然だ!

なんでか教えてやろうか?貴様らが自分の懐から出したからなら――いざ知れず!領の公金を使って好きなだけ飲み食いしてたからだよぉぉお"お"お"お"!!!( ◉д◉ ꐦ)

ちなみに領軍は装備を調達中で再建中だし――ニニムの不在の間は文官を16人ほど雇うので問題ない。

人件費が掛かって仕方がないが当然――大金を突っ込むからにはキチンと反省して貰うつもりだぁ!!

なお他の幹部や下々の者達は(古株のニニムとヨルミネイトでも罰せられるのか...)と恐々としているもようだ

***

言うまでもなく普段は頭脳労働をしていて運動不足なのに加え華奢な体格のニニムに重労働な農作業はキツかった。まだ一日目だと言うのに体の節々が痛い...

「ぐぬぬ・・・(゜≧皿≦;)」
(一日目には泣きついてくるかと思いましたが中々しぶといですね・・・でも人件費を計算に入れても、そう長くはないハズ・・・必ず後悔させてあげます!)

三日後・・・ニニムは集団農場にいるエレンダ人達から『色なしネズミ』だと笑い者にされていた!

国営であるコルホーズは監視付きの12時間労働でヘマをやらかせば監視員に木の棒で殴られノルマを達成出来なければサービス残業をしなければならない誠に耐え難い環境である・・・この環境でニニムは...

(まだですか?!まだ泣きついて来ないですか?!!強情すぎます!!
もう!許してあげません!!泣きついて来ても助けてあげませんからねぇ!!)

内心では何とか精一杯の強がりを見せていたが...
今にもアユムからの使いが来て――この苦行が終わらないかと僅かな希望に縋って一杯一杯の心身を何とか持たせているような状況だ...

***

5日目・・・アユムが視察の――ついでに会い来るとの知らせを聞いてニニムは、ふんぞり返っていた!ほら!見た事か!自分ナシでは領は回らないではないか!と思っていたのも束の間・・・
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「なんで!名誉伯に会えないですか?!!私はケルダンの秘書官なんですよ!!」

「ダメです!貴女は一時的とは言え農奴の身分にある訳ですから高貴な身分である卿には面会できません!」

なんと!視察に来たアユムの姿を目撃したのでアユムに話し掛けようとすると身辺警備をしている兵士達にニニムは制止されたのだ!!

(こんな事はおかしい!!!)と――しばらく騒いでいると監視員に棍棒で『仕事をサボって何をしている!貴様!!!』と後頭部を強打された!!

すると――ちょうど騒ぎを聞きつけてアユムが『ここでは――いつも、そうやって人を殴っているのかね?』と顔をしかめる...

監視員は『はい!そうです!閣下!怠け者の農奴を真面目に働かせるのが我々の使命ですので・・・』と悪びれもせず言うがニニムを殴りつけている現場を見られたせいか歯切れが悪い...

いちおうアユムが「そうか・・・だが、あまり農奴を殴ってはいけない。ユガンでは有りと有らゆる人々の手を必要としている事を忘れないで欲しい...」と優しく諭す

チャンス!
そう思ったニニムは「仕方ないですねぇ~♪泣きついて来る気になりましたか?まったく私が居ないとダメなんですから~♪そろそろ戻ってあげても良いです♪」(さあー!わたしに謝った方が良いじゃないですかぁ~♪)と胸を張ってアユムにアピールするが...

アユムは...

「おう・・・ニニム。元気か...」と言い「それだけ元気があるのなら――まだ戻すのは大丈夫そうだね。」と去って行った!!!

しまった~~~!!!墓穴を掘ったぁぁあああ!!!と言わんばかりに『嘘です~!!!ごめんなさい!!反省してます!!今すぐ戻して下さいぃ~~~!!!』と追い縋るが...

身辺警護の者達に『ぶ、無礼者~~~!!!薄汚い農奴の分際で!!今すぐ閣下から離れろ!!!』と引き剥がされてしまったではないか?!!

「ヤダ!やだぁ!置いてかないでぇ~~~(泣)連れて帰ってぇ~~~(泣)」

泣きついたが当然――無情にも表情1つ変える事なくアユムは帰っていた...

結局ヨルミネイトとニニムが官僚に復職出来たのは(う~ん、あんまり追い込み過ぎて自殺されても困るし、そろそろ呼び戻すか...)とアユムが考えた――それから2日後の事である。続く...
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