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第206話:海洋国家ソリス
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「雪ちゃん!」
結城雪奈がベットで目を覚ますと心配していた嶺山紗弓の声が聞こえた...
「よかったぁ・・・よかったよぉ...雪ちゃん...私、雪ちゃんに何かあったら――どうしようって...私!怒ってるんだからねぇ!」
と紗弓が涙を――いっぱいに浮かべながら雪奈に抱きつき、そう述べると雪奈は優しく嶺山の頭を撫でながら...
「ボクは大丈夫だよ・・・サユミちゃん。サユミちゃんこそ一人で全部――何とかしようとしないで...」
『もっと周りを頼っても良いんだよ・・・』と雪奈は、やさしくと紗弓に諭し彼女の肩を優しく抱き返す...
お互いに抱き合いながら――しばらく泣いて絆が深まったのを感じると、ここにやって来た理由である仕事に取り掛かかる...
***
すぐに三角帽子を被ったソリス海軍のサラザール提督と面会する事が叶う...
冷徹な印象の紳士だが鋭い眼光の中に熱い闘志が篭もっている瞳をしているような印象を受ける
「ふむ・・・勇者様方にお願いされるべくもなく我々ソリスも魔王軍との戦争に参戦させて頂きます。実は――つい数ヶ月前から我々の貿易船が何隻か行方不明になっており我々の海軍は彼らと交戦状態にあるのです。」
「我が国は多数の戦列艦を有する最強の海軍を持っていますが、それでも魔王軍が攻撃して来ないのであれば戦う気などありませんでした。しかし奴らは我々の主要な海上交通網であるシーレーンを攻撃し我が国の貿易を妨害して来ました。」
「これは由々しき事態です。我が国としても最早――看過は出来ません!」
嶺山達がソリスに人々に対する虐殺と人類に対する侵略行為を阻止する為にアリュレイン聖国を中心とした同盟軍に参加して欲しいと要請すると彼女らの言うまでもなくソリスは参戦に前向きだった。
まともな頭があるのならば多数の国を相手に戦いを挑んだりしないが――どうやら魔王軍は手当たり次第に攻撃を仕掛けているようである。これが同じ人間の軍隊であるならばバカな奴らであると笑えるのだが・・・相手は予測不能な事を次々と仕掛けてくる魔王軍...
既に幾つかの戦いで彼らと戦ってきた紗弓達は心の何処かで底知れぬ不気味さに不安を感じるのであった...
結城雪奈がベットで目を覚ますと心配していた嶺山紗弓の声が聞こえた...
「よかったぁ・・・よかったよぉ...雪ちゃん...私、雪ちゃんに何かあったら――どうしようって...私!怒ってるんだからねぇ!」
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『もっと周りを頼っても良いんだよ・・・』と雪奈は、やさしくと紗弓に諭し彼女の肩を優しく抱き返す...
お互いに抱き合いながら――しばらく泣いて絆が深まったのを感じると、ここにやって来た理由である仕事に取り掛かかる...
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すぐに三角帽子を被ったソリス海軍のサラザール提督と面会する事が叶う...
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「ふむ・・・勇者様方にお願いされるべくもなく我々ソリスも魔王軍との戦争に参戦させて頂きます。実は――つい数ヶ月前から我々の貿易船が何隻か行方不明になっており我々の海軍は彼らと交戦状態にあるのです。」
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「これは由々しき事態です。我が国としても最早――看過は出来ません!」
嶺山達がソリスに人々に対する虐殺と人類に対する侵略行為を阻止する為にアリュレイン聖国を中心とした同盟軍に参加して欲しいと要請すると彼女らの言うまでもなくソリスは参戦に前向きだった。
まともな頭があるのならば多数の国を相手に戦いを挑んだりしないが――どうやら魔王軍は手当たり次第に攻撃を仕掛けているようである。これが同じ人間の軍隊であるならばバカな奴らであると笑えるのだが・・・相手は予測不能な事を次々と仕掛けてくる魔王軍...
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